平成16年11月26日
環境委員会
平成16年11月10日
厚生労働委員会
平成16年8月4日
文部科学委員会

平成16年6月3日
青少年問題に関する特別委員会

平成16年5月21日
環境委員会
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平成16年5月14日
環境委員会
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環境委員会
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平成16年5月21日
 「生態系を守る取り組みの国民への普及啓発」について質問


第13号 平成16年5月21日(金曜日)
平成十六年五月二十一日(金曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
委員長
小沢  鋭仁君
理  事
大野  松茂君
理  事
桜井  郁三君
理  事
竹下   亘君
理  事
西野 あきら君
理  事
奥田   建君
理  事
長浜  博行君
理  事
伴野   豊君
理  事
石田  祝稔君
宇野   治君
大前  繁雄君
加藤  勝信君
木村  隆秀君
鈴木  淳司君
砂田  圭佑君
西村  康稔君
鳩山  邦夫君
船田   元君
三ッ矢 憲生君
望月  義夫君
近藤  昭一君
鮫島  宗明君
島田   久君
田島  一成君
武山百合子君
松本   龍君
村井  宗明君
高木美智代君
阿部  知子君
…………………………………
環境大臣政務官
砂田  圭佑君
参考人(放送大学教授)
岩槻  邦男君
参考人
(江戸川大学社会学部環境デザイン学科助教授)
(財団法人日本自然保護協会理事)
吉田  正人君
参考人(財団法人日本生態系協会事務局長)
関   健志君
環境委員会専門員
遠山  政久君



○高木(美)委員 本日は、大変お忙しい中、三人の方に御出席いただきまして、また貴重な御意見をちょうだいいたしまして、大変にありがとうございました。
 こうした生態系を守るという取り組みにつきましては、とかくまだまだ経済優先、こういう風潮の中で、地域固有の生態系を守るという、これは大変に大事なことでございますし、またこれから恐らく一石を投ずる、またこうした流れを大きく推進する大事なきっかけになると思っております。
 そこで、こうした被害を防いでいきますには、当然、輸入の取り締まりであるとか、また駆除であるとか、これも大事だと思いますが、私は、やはり何よりもこうした国民の普及啓発、意識の向上、これが必要と思われると思っております。特に、先ほどペットのお話がございました。こうしたペットを扱う業者、またそれを購入する国民、こういうことにつきましても、これはペットとは違いますけれども、吉田参考人には、先ほどアカゲザルのお話がございました。これはまさにこうした趣旨を国民に周知徹底をする大事な一つの例であると思っております。何となく手を挙げれば三分の一ずつ、しかし、きちんと説明を聞いた後では、駆除もやむを得ない、こうした結論が七五%近くあったという、こういうことにつきまして、私は大変重視をしたいと思っております。
 こうした国民への普及啓発につきまして、三人の参考人の方に順次お伺いをしたいと思います。

○岩槻参考人 国民の御理解をいただくというのが、これが一番重要なことであるというのは、まさにおっしゃっているとおりで、私は実は、ここの環境委員会の先生方が皆さん、環境の問題で非常に成果を上げられると次の選挙は大丈夫だというような時代になれば、世の中随分変わるんじゃないかというふうに思っているんです。
 そのためにも、冒頭の説明でも申し上げましたように、十年ほど前に種の保存法をつくりましたときには、我々研究者が大分いらいらしないといけないような内容であったけれども、それをまずつくっていただくということで、その後のさまざまな経過を経て、絶滅危惧種の問題が世の中で理解されるようになってきているという経過はあると思うんです。
 今度の場合も、先ほど私の発言が消極的だという御批判をいただきましたけれども、多少そういうところがある。何度も申し上げておりますように、この案ができたらそれですべてができるなどということは決して思っていないんですけれども、ただ、国として外来生物に対しての対応が必要だということをこの法律で国民に訴えていただくということがまず重要なので、それを今後どう展開していくかということが、まさにこの問題に対する解決だというふうに思うんです。
 普及啓発、私自身、最近はセカンドジョブとして兵庫県立人と自然の博物館の仕事も引き受けさせていただいていますけれども、東大植物園におりましたときも、日本植物園協会の役員なんかもやらせていただきましたけれども、そういうことを通じて、社会教育といいますか、そういうことが非常に重要だということを常々認識しておりますし、科学というものをもっと国民に理解していただくことによって生物多様性の問題というのは一番前進させるべきだというのが、基本的な考えなんです。
 それなら、今十分できていないので、もっともっと普及活動をやって、皆さんに理解していただいてからこういう対策を立てるということだけでは物事は解決しないので、環境省にもしばしば、こういう問題の普及啓発ということをもっと重点的に取り組んでいただきたいことは申し上げておりますし、私自身もそういう活動に多少コミットしているつもりですけれども、そういうことを通じて普及活動をやると同時に、こういう、例えば法律というような形でつくっていただくことによって、普及活動をさらに促進する力になればというのを非常に強く期待しているところです。

○吉田参考人 御質問ありがとうございます。
 外来種を排除する場合の合意形成についての教育については御質問の中で触れていただきましたので、私は全般的に、輸入する、あるいは持ち込むということについての教育について、ちょっと触れさせていただきたいと思います。
 ニュージーランドでどうしてそういう法律ができてうまくいっているのかということを、私もニュージーランドも行ったことがありますけれども、伺いますと、やはり日本のようにやたらめったら外国のものを持ってきてありがたがる、そういう国ではなくて、非常に自分の国の生物多様性、国土というものに誇りを持っていらっしゃる。そして、もちろん、西洋人が来て、そしてマウリの人たちと一緒につくった国ですから、最初のころは西洋と同じような自然にしようと思って随分いろいろなものを持ち込むには持ち込んだんですね。その上で、その反省に基づいて、これ以上持ち込むのはやめよう、そういうことになったというふうに聞いております。
 日本の場合にはまだ、上等舶来という言葉がありますけれども、舶来のものはすぐれたものだという考え方がありまして、どうしても外国のものは珍重する、そしてそれが高く売れるということがございます。先ほどツキミソウの話とかクローバーの話なんかもありましたけれども、やはり、ああいう百年ぐらいかけて日本になじんできたものと、それから、これからこの法律をつくらなければ入ってきてしまうものは物すごく違いがあるということ、それは国民の方に理解していただかなきゃいけないと思います。
 今は物流の速さなんかも全然違いますし、入ってきたらとんでもないことになるというものがいっぱいあるわけですね。そういったものが生態系に与える甚大な影響というものを理解した上で、そういったものをやたらめったら持ち込むのは非常に日本の生態系にとっては犯罪的なことなんだ、そういったことをみんなが理解していくということが、この法律をうまく運用していくかぎになるのではないかと思います。
 ありがとうございます。

○関参考人 私どもも、自然保護を進める団体として日々活動をしているわけですけれども、なぜこれだけ大きな問題が一般国民の方たちの理解を得られないのかということは、この外来種問題に限らず、いろいろなことで感じております。
 そういったところで、では、シンポジウムや書籍をつくる、または、先ほども申しましたような何か免許を出すというようなことも、取り組みとしては行っておりますけれども、翻って、ちょっと整理をして、解析して我々の方でチェックをしますと、例えば内閣府で世論調査を行っている中で、国民が環境問題について何から一番反応を得るかということを調査したことがあります。そうしますと、一番は、いろいろ我々がやっている地道な活動よりも、何といっても日本の場合はテレビから環境の問題を考える。その次は新聞、その次が雑誌。これは、世論調査の結果、こういったデータがあるという一つの客観的なデータになりますけれども。
 そういったことから、例えば昨年、環境教育の推進法というのが法律で通っていますけれども、この中にも明記されていますように、環境教育というのは、あくまで学校教育の中だけで行うものだけではなくて、社会的にどこの立場の方でも、どのセクターでも行っていくべきだと。
 そういったこともかんがみますと、冒頭、意見の中で述べさせていただきましたとおりですが、効果的に戦略を持って、我々の機関も頑張りますけれども、ぜひ政府としてもそのデータを生かして、テレビや新聞や雑誌というところでマスコミの方たち、報道機関の方たちの協力を得て、こういったものをしっかりアピールしていくというようなことに尽力していただきたいな、そんなふうに思います。

○高木(美)委員 大変ありがとうございました。
 そこでお伺いしたいのですが、これは関参考人にお伺いいたします。
 先ほどから学校ビオトープというお話がございました。私、東京の江東区に住んでおりまして、南砂小学校、ここが貴協会から優秀賞をいただいたと大変喜んでいらっしゃいまして、また今、今まで大変枯渇しておりました東京の公園でも、自然再生事業の一つの象徴としまして公園にビオトープが見受けられるようになっております。
 しかしまた反面、先ほどから何人かの方から御指摘がありましたように、例えば、自然にいいからコイを放流するとか、またメダカを放流するとか、またきれいだからコスモスをだっと並べればそれでいいとか、そういう美しいから、自然があるからそれでいいのではないか、こういう国民の間違った認識、これが大変多くあると私は思います。
 やはり、こうした中で、生態系の遺伝的な地域差を守ることの意義について、関参考人に教えていただきたいと思います。

○関参考人 遺伝的な問題ということですけれども、今ありました、例えばメダカの問題というのは顕著にあらわれているものだと思いますけれども、日本のメダカは、メダカという種類の中にも地域型というのが十以上あるというふうに言われています。東京、関東のメダカが少なくなっているからといって九州のメダカを持ってきて放す、これはよくあることなんですけれども、そういったことによって、純血の東京のメダカと交雑して純血が保たれないということ。これは、生物多様性条約に基づく生物多様性国家戦略というのが日本の中でも平成七年に閣議で決定されて、その後平成十四年に新国家戦略が出ておりますけれども、その中にも、遺伝的なレベルでの生物多様性を守るということがうたわれております。
 こういったことから、遺伝子汚染という言葉を使うわけですけれども、遺伝子汚染の問題につきましても、専門家の中では常識の範囲になっておる問題ですけれども、やはりまだまだ一般の方たちへの普及広報活動というのが、我々も含めて大変未熟な状況であるということは否めない事実だと思います。
 我々もコンクールを通じて盛んに、我々だけではなくて国外の事例も国外の方から言っていただいたりということはしますけれども、ぜひ今まで以上に努力は、我々も含めて国民にわかっていただけるような情報の出し方というものを考えていきたいと思っております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。
 私は、やはり、こうした遺伝子レベルのこだわりというところまでは、国民の皆様はなかなか理解しにくいのではないかと思います。今、例えば土から病気の治療の薬ができるとか、またそういう研究も大変多く進んでいるところでございますが、こうしたメッセージを、ぜひともまた専門家の皆様からも国民の皆様にお伝えをいただきたいということをお願いしたいと思います。私も全力で働かせていただくつもりでおります。
 最後に、これは吉田参考人にお伺いしたいのですが、特定外来生物の輸入を防ぐために各省庁の連携が大変大事かと思っております。私の住んでおります江東区の湾岸地域、大変大きな開発がありまして、そのとき、見たことのない種の蛇が動いていると住民の方から通報がございました。恐らく多くの材木が輸入されたからという理由でございました。
 そのような、水際でどう防いでいくか、それとともに、また、今ここまで入ってきたものを今後どのようにしていけばよいのか、この点について、吉田参考人にお伺いいたします。

○吉田参考人 先生おっしゃるとおり、水際の防除、ボーダーコントロールと言いますけれども、これがこの外来種対策では非常に重要でございます。
 一般的には、空港やあるいは港というところから人が入ってくる、荷物が入ってくる、そういったところで防げなくてはいけないわけですけれども、もう今の段階でも、例えばワシントン条約などにひっかかるような動植物を見分けられる人が全部そろっているかというと、そうではないということで、非常に厳しい状況だと思うんです。これに対応できるような、問題のある外来種を見分けられるようになるとか、そういった人材を十分に確保していく必要があると思いますし、また、税関では、ニュージーランドなどでは、問題のある生物がいればかぎ分けてワンワンとほえるような、そういう外来種の対策犬、ビーグル犬などを配置しておりますけれども、そういったことも必要ではないかと思います。
 また、先生おっしゃるとおり、それ以外の、材木だとかいろいろなルートから非意図的に入ってくるものもございますので、そういったものは本当に省庁の連携がないといけませんので、これから基本方針をつくっていく中で、今回はあえて持ち込む特定外来生物についてこの法律の中で触れられているわけですけれども、非意図的な導入というものについても基本方針の中に書いて対応していく必要があるのではないかと思います。

○高木(美)委員 大変にありがとうございました。以上で質問を終了いたします。


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