平成16年11月26日
環境委員会
平成16年11月10日
厚生労働委員会
平成16年8月4日
文部科学委員会

平成16年6月3日
青少年問題に関する特別委員会

平成16年5月21日
環境委員会
平成16年5月17日
決算行政監視委員会第三分科会
平成16年5月14日
環境委員会
平成16年3月30日
環境委員会
平成16年3月2日
環境委員会
平成16年3月1日-1
予算委員会
(第5分科会)
平成16年3月1日-2
予算委員会
(第4分科会)
平成16年2月27日
青少年問題に関する特別委員会
2005年分へ



平成16年11月10日「児童福祉法の一部を改正する法律案」について質問


第6号 平成16年11月10日(水曜日)
平成十六年八月四日(水曜日)
    午後一時三十八分開議
出席委員
委員長
鴨下  一郎君
理  事
大村  秀章君
理  事
北川  知克君
理  事
長勢  甚遠君
理  事
宮澤  洋一君
理  事
五島  正規君
理  事
三井  辨雄君
理  事
山井  和則君
理  事
福島   豊君
青山   丘君
井上  信治君
石崎   岳君
上川  陽子君
木村  義雄君
小西   理君
河野  太郎君
菅原  一秀君
高木   毅君
中西  一善君
中山  泰秀君
原田  令嗣君
福井    照君
三ッ林 隆志君
御法川信英君
宮腰  光寛君
森岡  正宏君
吉野  正芳君
渡辺  具能君
石毛 えい子君
泉   健太君
内山   晃君
大島   敦君
小林千代美君
小宮山泰子君
今野   東君
城島  正光君
園田  康博君
中根  康浩君
橋本  清仁君
藤田  一枝君
水島  広子君
横路  孝弘君
米澤   隆君
高木美智代君
古屋  範子君
桝屋  敬悟君
山口  富男君
阿部  知子君
…………………………………
厚生労働大臣
尾辻  秀久君
厚生労働副大臣       
衛藤  晟一君
厚生労働大臣政務官
森岡  正宏君
厚生労働大臣政務官
藤井  基之君
会計検査院事務総局次長
重松  博之君
会計検査院事務総局第二局長
増田  峯明君
政府参考人(総務省自治財政局長)
瀧野  欣彌君
政府参考人(法務省大臣官房審議官)
深山  卓也君
政府参考人(法務省民事局長)
房村  精一君
政府参考人(厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)
伍藤  忠春君
政府参考人(厚生労働省社会・援護局長)
小島比登志君
政府参考人(社会保険庁長官)
村瀬  清司君
政府参考人(社会保険庁次長)
小林  和弘君
厚生労働委員会専門員
榊原  志俊君



○高木(美)委員 おはようございます。公明党の高木美智代でございます。
 本日は、児童福祉法の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきます。
私は、青少年問題に関する特別委員会の一員として児童虐待防止法改正に携わってまいりました。本日は、質問の機会をいただき、感謝をしております。今審議中のこの法案が成立することによりまして、児童虐待防止についての実効性が生まれることになります。多くの国民の皆様が心配されている児童虐待の防止の問題につきまして、まだまだ完璧な整備とは言えないとは思いますが、この二つの改正案がそろうことによりまして、予防から社会的自立に至るまでの、切れ目のない支援体制への大きな前進と期待をしております。
 そこでまず、今回の法改正によりまして司法関与の強化が図られております。一つは、児童の入所措置について、期限を新たに設けて二年、必要と認めれば延長することができる。またもう一つは、保護者に対して指導措置が必要な場合は都道府県にその旨を勧告することができるとしております。こうした強化の意義につきまして、まず厚生労働省にお伺いをいたします。


○衛藤副大臣 先生おっしゃいましたように、今回の児童福祉法の改正は、まさに児童虐待防止法と車の両輪のような関係になるというふうに思っております。そういう中で、児童相談所の体制強化というだけじゃなくて、これを司法の方にも拡大して、関与してもらいたいというふうに思っている次第でございます。
 司法関与をやることによって、今申し上げましたような入所措置の二年の有期限化だとか、いろいろなことをやることによって、その体制を補強するというか、そういう形を司法において考えているところでございます。あるいは、保護者に対して行う指導にしましても、都道府県に勧告ができるわけでありますけれども、都道府県も、保護者に対しての指導についても、司法の方の判断もそうですよと言うことによって指導しやすくするとか、そういう形で、この児童相談における体制を補強しようとするものでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。


○高木(美)委員 それでは、法務省にお伺いをいたします。
 やはりこうした司法の介入ということにつきまして誤解があったり、また理解が得られていなかったり等の報道もあるかと思います。
 まず、二十八条審判につきまして、現状はどのようになっているのかお伺いいたします。


○房村政府参考人 児童福祉法二十八条の承認の審判について、裁判所でどのような対応がなされているかということについて御説明いたします。
 この二十八条に基づく入所措置の承認を求める申し立てがありますと、多くのケースでは、直ちに家庭裁判所調査官に調査命令が出されます。それに基づきまして、家裁調査官が児童相談所の担当者に面接をして問題点についての説明を受けたり、児童や保護者と直接面接するなどして調査を行うということを聞いております。
 また、調査を機動的かつ多角的に行うために、複数の家裁調査官による共同調査体制がとられることもあるというように聞いております。必要に応じまして、裁判官が速やかに審問期日を開いて、児童相談所の担当者や児童の保護者等から直接事情を聴取するということもあるように聞いております。
 このようなことで得られました資料を総合して、裁判官が施設入所を承認するかどうかを決定しているという実情にございます。


○高木(美)委員 ありがとうございます。
 慎重に、また大切に、そのように調査をしてくださっているという事実をお伺いいたしました。
 さらに質問なんですが、親に対しまして指導措置が必要と思われる場合、都道府県に対しましてその旨を家裁から勧告することができるとなっております。しかしながら、親と児童相談所は対立関係になるケースが多く、児相の指導をなかなか聞き入れない親も多いと聞いております。まして、虐待をしているという自覚がない親も多いと聞いております。そのために、もっと強い権限を持った司法が深く関与をして、例えば家裁から親に対して直接勧告できるようにすべきではないか、都道府県への勧告というよりも、どうして親に対して直接できないのか、こういう率直なお声がございます。欧米では裁判所の関与が普通になっている、このこともあるかと思います。
 この点につきましても今後十分検討し、導入する必要があるのではないかと思われますが、法務省の御意見をお伺いいたします。


○房村政府参考人 現在の児童福祉法におきましては、保護者に対する指導というのは、同法の二十七条で行政処分としてその指導を行うという形がとられております。
 今回の改正で、先ほど申し上げましたように、家庭裁判所が関与をいたしまして種々の資料を収集するということから、それらの資料に基づきまして、付随的な判断としてこの指導を行うことが相当な場合には都道府県等に勧告ができるという制度が導入されているわけでございますが、この指導措置はあくまで行政処分ということでなされますので、その実効性の確保というのは、その行政手続として、その範囲内で確保していただくというのが本来の制度のあり方ではないか。
 やはり行政と司法の役割分担というものがございますので、現行の制度を前提といたしまして、行政処分としてなされた指導の実効性を確保するために裁判所が親に直接勧告をするというのはやはり行政と司法の役割分担を越えるのではないか、こういうことが考えられます。


○高木(美)委員 今の御説明を伺いまして、要するに、児相が申し立てをする、それに対して家裁が審判でそうした措置を決定するという、このルールからいきますと、当然、親への勧告というのは直接ではなくて、その流れを戻す形で都道府県に対して勧告をする、このようにとらえてよろしいんでしょうか。

○房村政府参考人 そのような理解でよろしいのではないかと思います。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
 私も、今回、こうした司法の介入につきまして、最高裁の事務担当の方にもお伺いいたしました。私、もう一つ疑問に思っておりましたことは、家裁の中で児童虐待防止チームのような専門的なチームをつくって検討するという研究は必要ないのか、こういう質問をしましたところ、今まだ年百数十件である、したがって、そういうチームをあえてつくるという必要は、今のところは、人員もそろっているので、ないのではないか、また、既に事例も重なってきているので知見は集まっている、それを今内部で分析をして、それをもとに研修を行うことなど、これから検討をしていきたい、こうしたお話をちょうだいいたしました。
 こうしたそれぞれの分野の努力、こうしたことが集まりまして、それでこの児童虐待の防止も可能になるかと思います。ぜひ、こうした、また司法からの努力をお願いしたいということを申し述べまして、次の質問に移らせていただきます。
 それで、ここから厚生労働省にお伺いをいたします。
 先ほどお話がございました親への指導、カウンセリングにつきまして、これは現在、強制的ではなくて、むしろ親の主体性に基づいて、児相がお声をかける、それに対して親が希望するかどうか、また児相まで足を運ぶかどうかという、こういう形で行われているようですが、こうした体制も全国まちまちのように思われます。
 どの部門でどのような専門の方が責任を持って行うようになるのかお伺いしたいというのが一点。その際、やはり、親御さんへの指導、カウンセリングですから、全国で格差があっては困ります。基本になるプログラムを作成すべきではないかと思っておりますが、この点についてもお答えをいただきたいと思います。


○伍藤政府参考人 保護者に対する指導の問題でございますが、これは、児童相談所に児童福祉司というのが配置をされておりますが、この児童福祉司がその中心になって保護者への指導に当たる、こういう体制になっております。
 それから、こういった技術を高めていくために、現在、児童相談所におきましては、地域の精神科医の協力を得て、保護者に対するカウンセリングの充実を図る事業を平成十三年度から実施をいたしておりますが、こういった事業を継続して技術力を高めていく。
 それから、さらに本年度からは、地域の医療機関あるいは学識経験者などの専門家の助言も受けながら、児童相談所の相談援助機能を強化するモデル事業を開始したところでございまして、こういったことで、より一層専門性を高めて保護者指導の徹底を図っていきたいというふうに思っております。
 それから、御指摘のありました、児童相談所によってプログラムとかやり方がまちまちではないか、こういう御指摘でございますが、こういったことにつきましても、確かにまだ未成熟な分野でございますし、これから開発をしなければならない課題がたくさんございまして、御指摘のとおりだと思っております。
 一部の県あるいは児童相談所においては、先駆的にいろいろな工夫を重ねてプログラムを開発しているところもございますが、そういったことを私どもも幅広く収集をして、できるだけそれを広めていきたい。それから、国としても、独自にいろいろな研究事業で、今、既に研究をした成果もございますし、これからも親指導のための、あるいは再統合のためのプログラム開発ということにいろいろ研究を重ねていきたいというふうに思っております。


○高木(美)委員 ぜひとも、充実、推進をお願いいたします。
 そこで、いわゆる二十八条事件ですけれども、ここでは子供の入所措置は二年という期限が設けられました。ただ、それとは別に、保護者が同意した場合、一般的な入所措置については、これは特に見直す期限というのは今まで余り伺っておりません。どのような形で、もうこのお子さんは親元に戻していいのではないか、こういう期限を検討していらっしゃるのか。私は、この期限につきましても、例えば二カ月に一度とか設定する必要があるのではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。


○伍藤政府参考人 児童福祉施設に入所している児童を保護者のもとに帰すかどうか、こういう判断は極めて重要なことでありまして、保護者の同意が得られない場合のケースもしかりでありますが、保護者の同意を得た場合も同様に、非常に難しい課題を抱えておるというふうに認識をしております。
 このため、私どもとしては、従来から、「子ども虐待対応の手引き」という、いわばマニュアルを作成して、その中で、家庭に引き取っていただく際の確認事項として、子供について確認すべき事項、あるいは保護者について確認すべき事項、それから地域の関係機関等と調整すべき事項、そういうことに分けて、ジャンルを分けて細かく指針をお示ししているところでございます。
 それから、本年二月に専門家による研究会を設置いたしまして、児童相談所による適切な相談援助活動のための実態把握でありますとか、いわゆる把握された情報をどういうふうに評価をするか、こういったもの、あるいは帰した後の自立支援計画といいますか、そういったものをどういうふうな形でつくるかということを、今試行調査などをしながら検討しているところでありますので、こういったものを、より精密なものをつくって、親元に帰すかどうかの判断に資するようにしたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
 そうしますと、例えば親が同意している入所児童を親元に帰す場合、そこで判断する基準といいますのは、今お話がありました対応の手引き、これに沿った形で行われると。
 また、先般からずっと言われておりますけれども、一時保護をせっかくしても、慎重にいろいろ検討して保護しても、やすやすと親元に帰してしまって死亡につながった、そういう事例も報告をされております。いわゆる児相の方に一時保護されている、こうしたお子さんにつきましても、親元に帰すときの判断はやはりこの対応の手引きによる、別途ガイドラインは必要なのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。


○伍藤政府参考人 児童相談所に一時保護したような場合、そういった子供を保護者の元に帰すか否か、こういった判断、これも極めて重要な、難しいことでございますが、こういったものにつきましても、「子ども虐待対応の手引き」という先ほど申し上げましたマニュアルの中で、一時保護中の児童を家庭に引き取っていただく際の留意点、これをいろいろ細かく明示をしておるところでございます。
 この手引きにつきましては、本法律の改正後に改定をする予定でありますので、これまで得られた臨床的知見でありますとか、これまでの研究成果、それから、そのほかのいろいろな実態調査の結果などに基づいて、より精度の高いものにして、できるだけこういった不幸な事例が発生しないように努めてまいりたいというふうに考えております。


○高木(美)委員 先ほどお話がございました児童福祉司、この資格につきましても今回大きく拡大されると伺っております。そうした意味で、専門性が低くなるのではないかと懸念するお声もございます。そうした点を踏まえまして、今のこの対応の手引きを含めて、児童虐待に臨むそれぞれの決意といいますか、ここはやはり深く認識していただけますように、また、こうした専門性の技術力、これも高めていただけますように、ぜひとも研修の徹底等をお願いいたします。
 そこで、次の質問になりますが、これはある研究報告ですけれども、児童相談所職員のメンタルヘルスについてでございます。職員が一時保護の際、殴られたり、脅迫されたり、中には事務所に火をつけるというおどしがあったり、親からの加害、妨害について、特にここ三年半ぐらいで三百五十件ぐらい発生をしている、そのうち一時保護に関するものは過半数に及ぶ、このように報告が出ております。
 事件が起こるたびに児相の対応が甘かったのではないかとか、いろいろ取りざたをされるところでございますが、私は、児相の方たちに、何カ所かお会いをさせていただきながら、やはり児童相談から虐待相談、また一時保護の児童ケア、親の指導、カウンセリングまで、まさに限界を超えた状況であると認識をしております。
 また、今回の法改正では、そうした一般的な相談体制、この一部が市町村に移行すると言われておりますけれども、この市町村の後方支援であるとか、そのためのまた研修指導であるとか、ますますまたこれは負担も多くなるのではないかと懸念をしております。既に今、職員の方たちはストレスにさらされまして、三年もちませんという悲鳴のようなお声も聞いております。燃え尽き症候群になる方もいらっしゃると聞いております。
 こうした児童相談所の保安体制また危機管理体制の確保、また保護者から加害や妨害に遭ったとき、そういう職員の方たちの精神的ケアにつきまして、どのように今検討していらっしゃるか、お聞かせをいただきたいと思います。
 また、そのために、親の面会とか通信の制限も命ずることができるように特別家事審判規則の改正も視野に入れていらっしゃると伺っております。この点につきまして答弁をお願いいたします。


○伍藤政府参考人 委員から今御指摘のありましたように、都道府県の業務の中でも、最近の状況をお聞きしますと、児童相談所の職員の、御苦労といいますか、ストレスというのは非常に大きいというふうに、私どもも直接間接にいろいろ聞いております。こういった方々がどういうふうな形で健康状態を保ちながら仕事をしていくか、これは私どもも重大な関心を払っていかなきゃいかぬ問題だというふうに考えております。
基本的には、それぞれの自治体で、職員の健康管理その他について適切な指導なり管理が行われているというふうに承知をしておりますが、私ども、これから、最近の児童虐待の状況でありますとか、今回の法改正の状況も踏まえて、今年度いっぱいかけて、全国の各児童相談所の実情調査を、実地に赴いて把握をしていきたいというふうに思っておりまして、その中で、児童相談所職員のメンタルヘルスとか、そういった健康面についても調査を行うこととしておりますので、そういった調査結果も踏まえ、現場のいろいろな意見も聞きながら、これから、総合的な対策といいますか、考え方を整理してまいりたいというふうに考えております。


○高木(美)委員 また後で、もう一つ質問に関しましてお話をさせていただこうと思っていたのですが、新しい事業を立ち上げるときには、国がその方針または法で打ち出しをする、それに対して、現場がどうなっているのか、その問題点をフィードバックしてもらう、やはりこの往復作業がこれからますます大事になるのではないかと思っております。
ぜひ、それぞれ、児相で抱えている課題、問題等につきまして、これはボトムアップでよく検討していただきながら、こうした、今まさに喫緊の課題になっております精神的ケアにつきましても御検討をお願いしたいと思います。
 それで、次の質問なんですが、私、今東京の在住でございます。東京の板橋区で、特区の申請ということで、児童相談所を設置したい、このように申請を出したそうでございます。私は、こうした子育てに対しての、虐待防止に対しての真剣な取り組みに拍手を送りたいと思った一人でございます。
 今法案の改正によりまして、これから、中核市に児童相談所を希望するところは設置できる。その場合、現在、都道府県に児童相談所が設置されておりますけれども、これから中核市として設置をしたいという、そこの両方の関係と役割分担はこれからどのように整理をされるおつもりなのか、伺いたいと思っております。この役割分担がはっきりしませんと、手を挙げたくても、中核市はどこまでやっていいのかわからないということで、これはなかなか検討のしようもないと思っております。
 児相に付随します児童保護施設であるとか、また更生施設であるとか、この連携につきましてどのようになるのか、お伺いをさせていただきます。


○伍藤政府参考人 激増いたします児童虐待、その他の相談体制にどう対応していくか、こういう観点から、今回の法改正におきましては、従来の都道府県、指定都市に加えて、中核市程度の人口規模、約三十万人以上ということでございますが、そういったところの市にも児童相談所を設置できる、こういうふうな改正をしているところでございます。
 具体的にどういうところで設置をしていくか、これは、それぞれの市で御判断をいただき、また、都道府県と調整をして役割分担をよく御相談していただきながら進めていただきたいと考えております。
 中核市というのは、大体、県庁所在市が多いわけでありますので、そこに中核市が新たに児童相談所を設置するということになりますと、既存の都道府県の児童相談所、特に中央児童相談所というふうに称している都道府県の中核的な児童相談所は大体そこにあるケースが多いわけでありますが、まずはそことの調整が必要になるということでございます。
 中核市において、既存の都道府県の児童相談所を譲り受けて、それを中核市が運営をする、都道府県はそのほかのところでまた設置をするということも考えられますし、あるいは、同じ中核市内に併存をして、中核市の児童相談その他については中核市の児童相談所が受け持ち、それから、既存の都道府県の児童相談所は、その中核市以外の周辺の町村あるいは市町村を担当する、こういう役割分担も可能でございますが、それぞれの地域の実情を踏まえて判断をしていただきたい。激増するこういう相談体制の強化に向けて、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいという期待を持っておるところでございます。


○高木(美)委員 これは東京の取り組みかと思いますが、家庭支援センターという取り組みを東京では今やっております。そこでは、児童相談そしてまた簡単な一時保護、そこまでできるという踏み込んだ運営をしております。そうしますと、中核市にこれから設置したい児童相談所、こことの役割の微妙な違いが生まれてくるかと思います。
 ですので、今恐らく行政でも取り組んでいるところが多いかと思われます子ども支援センターであるとか、今申し上げた家庭支援センターであるとか、要するに、簡単な一時保護の機能まで持っているところ、そことの線引きをどのようにしていくか、そこもあわせてぜひまた今後御検討をお願いしたいと思います。
 ここで総務省の見解を伺いたいと思っておりますが、今、三位一体の論議が大詰めを迎えております。その中に、児童虐待対策費三十億円、また、児童入所施設措置費七百十億円、これも、いわゆる地方の知事会から出てきた案によりますと補助金削減の対象に挙げられていると聞いております。
 こうした児童虐待防止に関する事業は今やっと緒についたばかりでございまして、今回、この法改正で盛り込まれました内容も、これから全国的な規模で国の新たな施策としてこれから実施をしていく、そこでどこまで充実できるかという、そこにすべての立場の大人が力を合わせて取り組んでいこうという、そういう段階でございます。
 こうした児童虐待防止、このことにつきまして、総務省としてどのようにお考えか、決意もあわせてお答えをいただきたいと思います。


○瀧野政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の児童虐待防止対策につきましては、これまでも厚生労働省からの御意見も踏まえまして、例えば児童福祉司につきましては、最近四年間で一県当たり九名増員して二十五名にするというような対策を講じるなど、充実をしてまいったところでございます。
 そういった中で、今回、今御指摘ございましたとおり、三位一体の改革におきまして、地方六団体の方から、この児童虐待防止対策につきまして、税源移譲を前提といたしまして一般財源化すべきという、そういう国庫補助金の一つとしての提案がされたわけでございます。これは、それぞれの地方団体におきまして、さらに地域の実情を踏まえながら、こういった重要な政策課題に機動的に対応していきたい、こういう気持ちのあらわれということだろうというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、こういった国庫補助負担金の見直しに当たりましては、地方団体が引き続き主体となって実施する事業、こういったものにつきましては、その必要な額を地方財政計画にきちんと計上する、それで、地方交付税の基準財政需要額にも適切に算入をする、そういうことで確実に財源保障をしていくということは、骨太の方針におきましても既に閣議決定をされておるところでございますので、我々といたしましては、補助金の見直しということになりました場合にはきちんと一般財源の総額を確保して、地方団体がこういった施策にきちんと取り組めるようにしていきたいというふうに考えておるところでございます。


○高木(美)委員 ぜひともよろしくお願いいたします。
最後に、厚労省にお願いですけれども、やはりこうした法改正につきまして、今総務省の方からお話がございましたとおり、今後の三位一体の論議を見守るところでございますが、やはり、今後、市町村のネットワークがどのように動いているのか、また、人材の配置がどのようになっているのか、予算の確保は市町村でどのようになっているのか、こうした実態の把握にぜひとも努めていただきたいと思います。
 また、先ほど御提案がありました児相の総点検につきましても、ぜひ定期的に行っていただきたいと思います。
 最後に、短時間で恐縮ですが、厚生労働省の副大臣の御決意を伺いまして質問を終わらせていただきたいと思います。
 

○衛藤副大臣 三位一体改革が叫ばれる中で、御承知のとおり、児童虐待対策につきましてはまだまだ地域間の格差があります。国の支援が必要だろうと思っております。
 そしてまた、子供の命にかかわる問題でもございまして、保護者に対しても発言するという立場をなかなか持っておりませんので調整の力が働きません、監視する力が働きませんので、そういう意味で、やはり国がちゃんと関与をしながら児童虐待を防止していく、改善していくということはどうしても必要かというぐあいに思っている次第でございます。
 それで、国を挙げての努力をしなければいけないというように私ども認識をいたしております。よろしくお願いいたします。


○高木(美)委員 大変にありがとうございました。




| トップ | ごあいさつ | プロフィール | 政策と実績 | フォトリポート | ティールーム | コラム | リンク | メールマガジン | Mail |