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平成17年4月26日 環境委員会
「地球温暖化の危機感」について質問


第9号 平成17年4月26日(火曜日)
平成十七年四月二十六日(火曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
委員長
小沢  鋭仁君
理  事
大野  松茂君
理  事
桜井  郁三君
理  事
竹下   亘君
理  事
西野 あきら君
理  事
奥田   建君
理  事
近藤  昭一君
理  事
肥田美代子君
理  事
石田  祝稔君
宇野   治君
大前  繁雄君
加藤  勝信君
城内   実君
小坂  憲次君
鈴木  淳司君
砂田  圭佑君
根本   匠君
能勢  和子君
鳩山  邦夫君
船田   元君
松宮   勲君
水野  賢一君
荒井   聰君
佐藤謙一郎君
田島  一成君
長浜  博行君
松本   龍君
村井  宗明君
吉田   泉君
高木美智代君
土井 たか子君
山本喜代宏君
…………………………………
環境大臣
小池百合子君
経済産業副大臣
小此木八郎君
環境副大臣
高野  博師君
環境大臣政務官 能勢  和子君
政府参考人(文部科学省大臣官房審議官) 樋口  修資君
政府参考人(文部科学省大臣官房審議官) 木谷  雅人君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文教施設企画部長)
大島   寛君
政府参考人(経済産業省大臣官房審議官)  深野  弘行君
政府参考人
(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)
岩井  良行君
政府参考人(気象庁長官) 長坂  昂一君
政府参考人
(環境省総合環境政策局環境保健部長)
滝澤秀次郎君
政府参考人(環境省地球環境局長) 小島  敏郎君
参考人
(株式会社旭リサーチセンター代表取締役社長)
永里  善彦君
参考人
(財団法人地球環境戦略研究機関理事長)
森嶌  昭夫君
参考人
(財団法人世界自然保護基金ジャパン
気候変動日本担当シニア・オフィサー)
鮎川 ゆりか君
参考人
(特定非営利活動法人気候ネットワーク常任運営委員)
畑   直之君
環境委員会専門員 遠山  政久君



○高木(美)委員 朝から参考人質疑等ずっとございました。地球温暖化の影響に関するリスクにつきましては、年々深刻の度合いを増しているということで、大変今注目をされているところでございます。
 二月の初めに開催されました温室効果ガスの安定化濃度に関する科学者会合では、危険な地球温暖化のレベルとそれを避けるための方策について議論が行われたと伺っております。中でも気候変動の影響評価につきましては、多くの場合、影響のリスクは以前考えられていたよりもさらに深刻であるという、これが今恐らく世界共通の認識であると思っております。
 そこで、初めに、きょうは気象庁長官がお見えくださっておりますので、こうした地球温暖化の危機感につきまして、日本における危機感、これをどのように認識をされていらっしゃるか、率直にお伺いをさせていただきます。

○長坂政府参考人 気候変動に関します現状と今後の見通しを簡単にお話しして、後で今の質問にお答えいたします。

 まず、気候変動の最近の状況でございますが、国連の専門機関のもとにございます気候変動に関する政府間パネルが二〇〇一年に取りまとめました同パネル第三次報告書によりますと、二十世紀の世界の気温は、ここ百年間に約〇・六度上昇しつつある、また、強い降水現象が北半球の中高緯度の多くの地域で増加している可能性が高いと言われております。
 我が国におきましても、データの整っています一八九八年以降について見てみますと、ここ百年間で平均気温が約一度、一・〇度でございますが、上昇いたしております。また、アメダスの観測によりますと、一九九〇年代以降、時間雨量五十ミリ、これは非常に強い雨でございますが、こういった大雨の発生回数の増加が非常に目立つ傾向にございます。

 これから先につきましても、いろいろな仮定のもとに、スーパーコンピューターを使った複数のシミュレーションが日本を含めまして多くの国で取りまとめられております。現在もこの作業は続いておりますが、二〇〇一年に出されましたIPCCの取りまとめによりますと、二一〇〇年には、一九九〇年に比べまして一・四ないし五・八度世界の気温が上昇するということと同時に、強い降水現象が世界の多くの地域で増加する可能性がかなり高いと言われております。
 これは世界全体のことでございますが、気象庁で行いました主に日本付近を対象としました局地的な気候予測シミュレーションによりましても、今申し上げましたようなIPCCの見通しと同様な平均気温の上昇あるいは短時間の大雨の増加傾向が予測されております。

 こういった中で、我々としては、気候問題は深刻に考える必要があろうというふうに考えております。現に気候の温暖化が進行しつつあるという認識のもとに、これから先、我々の取り組みが必要という認識でございます。
 以上でございます。

○高木(美)委員 もっとさらに詳しくお伺いしたいところでございますけれども、きょうは法案の審議でもございますので。お越しいただきまして大変ありがとうございました。

 そこで、まず最初にお伺いしたいのは、今EUにおきましては、きょうの朝の参考人質疑の中でもございましたけれども、全球気温上昇を二度に抑えたいというはっきりとした政治的メッセージを出していらっしゃいます。先ほど長官がお話をされましたIPCCの二〇〇一年のときの見通し、ここからまたさらに事態が進行しているという、これがまた今の長官の大変深刻であるというお話にも裏づけられていると思っております。

 そこで、日本のこうした全球気温上昇、これをどの程度に設定を考えていらっしゃるのか、また、そのとき日本が受ける影響についての研究といいますのは今どのように進められているのか、このことについてお伺いをいたします。

○小島政府参考人 従来、EUにおきましては、産業革命前と比べて二度Cを超えないということと濃度五五〇ppmという二つの数字があったわけであります。最近では、二度Cを超えないということと、それを達成するためには、どうも五五〇ppmではだめで、それをもっと下回らなければいけないんじゃないかというふうになっております。出発点が産業革命前でありますから、既に〇・六度上昇しているということですから、あと一・四度という計算になるわけであります。これは、先ほどのIPCCの第三次報告書の下限の数字であります。これがEUの今考えているものであります。

 日本はどうかということでありますけれども、この作業は、条約の究極目標を具体化する、具体的にはどの数値なのかという作業でありまして、科学的な検討が必要ということで、現在中環審の専門委員会で科学的な知見を整理していただいているところであります。一度ぐらいでサンゴの白化というような生態系への影響もありますし、気温上昇二度ないし三度ということになると、いろいろな側面で影響が起こる。あるいは、先ほど引用されましたイギリスでの研究成果、今世紀中は起こらないと考えられていた破局的な事象も三度Cを超えると起こる可能性もある、こういうような研究成果も最近出てきているわけでございまして、そのようなものを含めて今知見の整理をしているところであります。

 日本への影響という場合には、日本という国土における影響、例えば日本の農業という場合には日本の国土における影響でありますけれども、日本の食料といった場合には、日本は国土の中で全部食料を賄っているわけではございませんので、いろいろな各地で受ける影響がどういうふうに日本にも及んでくるかということを考えなければいけないというようなことも指摘されておりまして、そういう研究も現在行われているというところでございます。

○高木(美)委員 大変にありがとうございました。
 今、農業の受ける影響ということで、食料問題のお話がございました。日本は今食料自給率三〇%という、本当に考えられない国でございますので、特に世界のこうした、水がなくなる、また、こうした地球温暖化の影響、食料の面でも、また気候変動の面からも、疫学的な面からも、最も受けやすいのがまた日本であるとも思っております。やはり、こうした研究をぜひ早急に取りまとめていただく努力をお願いしたいと思っております。

 今、環境税、また温暖化につきまして、さらに国内排出権取引をこれからどうするかとか、さまざま論議がございますけれども、ベースになるデータ、これをどのように考えられるのか、これが一番の基準であると思っております。そうでないと、やはりこれは説得力のない、環境税を導入するとかしないとかといいましても、せっぱ詰まっているから、これだけ影響があるから、だからやらざるを得ないという、もう一歩最終的な判断というところに結びつかない、こういう危惧を受けている一人でございます。この点につきまして、また早急な御検討をお願いいたします。

 そこで、法案につきまして質問をさせていただきます。
 一つは、この法案の中で、報告する責務を負う一定のすそ切り量以上の温室効果ガスを排出する事業者等という、こういうふうな内容がございますけれども、この事業者等というのはどういう範囲を考えていらっしゃるのか。当然、特定事業者としましては、例えば、国も地方公共団体も責務を負うことになると思います。ここを実効性あらしめるものにしていけるかどうか。やはり、隗より始めよで、足元の省庁の建物はどうなるのか、また議員会館はどうなるのか。まず私たち国会議員から始めていくという姿勢が大事であると思いますので、あわせて伺いたいと思います。

○小島政府参考人 この制度の対象となるものは、先ほど申し上げたように、省エネ法の対象、それから、ガスについては三千トンということでございます。
 具体的にどういうものが対象となるかということでございますが、行政機関でいきますと、環境省が入っている厚生労働省のビル、国土交通省のビル等の行政庁のビルもそうでございますし、官邸も対象になります。それから、東京都庁もこの報告の対象になるということでございます。衆議院、参議院につきましては、議員会館も含めてそれぞれ衆議院、参議院ということで対象になっておりますので、事務局の方でしかるべくこの報告の作業を行われるということになると思います。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
 これも、現状、そしてまたこれから、どういう温室効果ガスを排出する、これについて削減をしていくかという目標も大事であると思っておりますので、また、私も含めまして、しっかり取り組ませていただきたいと思います。

 次に、地方公共団体の施策についてお伺いをいたします。
 これは、現行の第二十条、今審議している法案では二十条の二項になっていると思いますが、「都道府県及び市町村は、京都議定書目標達成計画を勘案し、その区域の自然的社会的条件に応じて、温室効果ガスの排出の抑制等のための総合的かつ計画的な施策を策定し、及び実施するように努めるものとする。」努力義務が盛り込まれております。また、次の第二十一条には、こうした実行計画を「策定するものとする。」義務が書かれております。

 こうした法によりまして、これまでにどれだけの自治体が施策の実施、また計画の策定を行ったのか。これは、環境省とされましても積極的に推進されるべき内容であると思っております。このことについて質問をいたします。

○高野副大臣 温暖化対策推進法に基づく推進計画と実行計画ですが、都道府県レベルでいいますと、四十四の都道府県が推進計画をつくっております。それから、実行計画については、すべての都道府県がこれを策定しております。市町村のレベルでいいますと、推進計画は五十六市区町、実行計画については千六十六の市区町村が策定をしております。

 環境省としましては、地方の自主性を尊重するということを大前提としまして、地域推進計画策定のためのガイドラインをつくっております。各地方自治体がこれに基づいて取り組めるようにしております。それから、実行計画につきましては、これもマニュアルをつくっておりまして、それで、技術的な支援、あるいは、実行計画に基づく、自治体が取り組む施設整備等に対する補助も行っております。例えば、バイオマス発電とか、燃料電池の導入とか、あるいは低公害車普及事業、太陽光発電設備等でありまして、十六年度は約十億、十七年度も約十億円を計上しております。
 以上です。

○高木(美)委員 こうした地方公共団体、確かに自主性の尊重が大事であるとは思いますけれども、都道府県が四十四でございますので、残りは四つでしょうか、まだでございますし、市町村におきましてはまだ千少しという、これは大変少ない、恐らく、市町村合併でまたさらに考えなければいけないと思っておりますが、また総合的にさらに推進をしていただきたいと思います。これは強力なリーダーシップがどうしても必要でございますので、いい取り組みをしているところを紹介していただくとか、また何かしらの検討をぜひともお願いしたいと思います。

 最後に、これは大臣にお伺いしたいと思うんですが、実は、京都議定書発効の日、二月十六日、この日を前にしまして、こうした法案につきましても、国民や事業者全般の自主的取り組みのインセンティブ、また機運を高めることが法改正の一つの趣旨である、こういうことからも質問させていただきたいのですが、この京都議定書発効の日の前日、我が党の地球温暖化対策プロジェクトチームで申し入れをさせていただきました。浜四津代表代行を中心に伺わせていただきまして、その一項目めが、この二月十六日、京都議定書発効の日を新たな環境の記念日にしてはどうかという内容でございます。地球温暖化ストップの日とか、環境立国の日とか、いろいろ定めて内外に宣言すると同時に、国際社会に共通の記念日として提案をしてはどうかと。

 私は、地球環境の日とか、何かしら国民にもう一つわかるものが必要であると思っております。六月五日は環境の日となっておりますけれども、これだけの地球温暖化を実感しながら、このままでいいのかという思いがございます。このことにつきまして、大臣の決意を伺いたいと思います。

○小池国務大臣 京都議定書に関連いたしましては、二月十六日の発効した日、そして採択されたのが九七年の十二月十一日でございまして、この十二月十一日というのも、地球温暖化対策にとっては一つの重要な節目の日というふうに受け取れるわけでございます。今後も、これらの日を、地球温暖化対策を初めとします地球環境対策の重要性を訴えて、思いを新たにする、そんなきっかけの日としてまいりたいと思っております。
 六月五日が環境の日、十一月二十二日がいい夫婦とか、いろいろあるようでございますけれども、そういった機会をとらえまして、国民への呼びかけのきっかけにしてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 ぜひ、この二月十六日、やはりこれは地球総体挙げて環境を考える日ということで、日本も国民の休日にして、二酸化炭素排出をストップするとか、これを削減するということからは、やはり休日はすばらしい取り組みではないかと思っております。ぜひこのことの推進をお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。




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