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平成18年2月24日 環境委員会 「環境保全の基本施策に関する件」

第2号 平成18年2月24日(金曜日)
平成十八年二月二十四日(金曜日)
    午前十時開議
出席委員
委員長
木村隆秀君
理  事
石崎岳君
理  事
岩永峯一君
理  事
加藤勝信君
理  事
松浪健太君
理  事
山本公一君
理  事
田島一成君
理  事
長浜博行君
理  事
富田茂之君
井脇ノブ子君
岩屋毅君
宇野治君
小杉隆君
木挽司君
近藤三津枝君
坂井学君
篠田陽介君
竹下亘君
とかしきなおみ君
並木正芳君
丹羽秀樹君
根本匠君
馬渡龍治君
篠原孝君
高井美穂君
村井宗明君
吉田泉君
高木美智代君
野田聖子君
…………………………………
環境大臣
小池百合子君
環境副大臣
江田 康幸君
環境大臣政務官 竹下亘君
政府参考人
(外務省大臣官房国際社会協力部長)
神余隆博君
政府参考人(文部科学省大臣官房審議官)  布村幸彦君
政府参考人(文部科学省大臣官房審議官) 泉紳一郎君
政府参考人(環境省大臣官房長) 西尾哲茂君
政府参考人
(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)
由田秀人君
政府参考人(環境省総合環境政策局長) 田村義雄君
政府参考人(環境省地球環境局長) 小林光君
環境委員会専門員 齊藤正君



○木村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。

○木村委員長 次に、高木美智代さん。

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。大臣の所信表明につきまして、質疑をさせていただきたいと思っております。

 今回、所信表明を拝見させていただきまして、大臣の長期展望に立たれたメッセージ、このことを大変強く実感いたしました。

 この所信表明の中に、第三次環境基本計画を策定、また、二〇五〇年ごろの日本、アジア及び地球の環境を見通した上で、あるべき社会の姿を提示し、その実現を目指す環境政策の超長期ビジョンの策定に取り組みます、このようにもございます。当然、これはもう全部大臣のお考えの中では関連するというふうに思っておりますけれども、終わりの方には、子や孫に自信を持って引き継げる国土環境・都市環境づくりに向けた考え方を、「自然資本 百年の国づくり」として取りまとめられ、発表された、このようにございます。

 こうした将来展望、五十年、百年後、これは大変環境行政の上で大事な点であると高く評価をさせていただきたいと思っております。

 ここに込められました大臣の御決意、そしてまたメッセージのポイントを簡潔に教えていただければと思います。

○小池国務大臣 環境問題で必要なことは、一、二年差し当たってどうするかということではなくて、キーワードでサステーナブル、持続可能なという表現がありますけれども、長期にわたってどうするかということを考えるのが極めて重要だと考えております。

 持続可能な社会を形成していくためには、例えば、アジア地域の経済成長であるとか、それから我が国については人口の減少ということが課題となっております、これらの長期的な展望を踏まえて、脱温暖化などの取り組みを進めていく必要があるというわけでございます。

 そこで、二〇五〇年ごろの我が国、そしてアジアそれから地球の環境を見通しまして超長期のビジョンの策定に取り組むということで、御質問にございましたように、第三次環境基本計画の素案に位置づけをしたところでございます。

 来年度からこの超長期ビジョンの検討を開始するということで、その中で、二〇五〇年ごろのあるべき将来像を示して、その将来像を実現するためには何をすべきかというような具体的な筋道を提示したい。これまでバックキャスティング方式ということで、この環境委員会でもお答えしたことがあるかと思いますけれども、将来から逆算して何をするのか、そのためには、では、その超長期の将来は一体どういうことになっているのかというような見通し、これらを総合的に進めてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 その際には、よくEU等で、例えばCO2の排出量を半減するとか具体的な数値目標を提示して、その上で国を挙げて取り組んでいく、こうした方式もなされておりますけれども、数値目標の制定といいますのは、大臣はどのようにお考えでしょうか。

○小池国務大臣 今お尋ねの件は、ついせんだって発表させていただきましたけれども、日本と英国がそういった観点に立って、両国が協力してバックキャスティングして超長期のビジョンを描いていこうということでございます。こういった数値目標を含めまして、さまざまなシナリオを描いていくことによって、現在のなすべきことということが見えてくる、このように考えているところでございます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
 私も、この「自然資本 百年の国づくり」、拝見させていただきました。この中に、都市、また水、緑等々書かれております。これは我が国でも、大変すばらしい動きだと思っているのですが、いろいろな動きが今始まっております。

 例えば、日本橋の上にかかる首都高速の移転を検討する日本橋川に空を取り戻す会とか、これは日本橋みち会議とも言われておりますけれども、小泉総理の指示で発足になりまして、経団連の方であるとか地元の方たちであるとか、そういう方たちが入られて、品格あふれる町をつくり上げるプロジェクト、このようにスタートしたところでございます。

 今まで日本は、公共工事を推進してきた方でございます。むしろそれを、象徴であるこの高速道路を移設させながら、まさに日本橋といいますのは東海道の出発点でもあり、日本の一番の中心でもございますので、そこを環境と人間との調和のとれた中心の町へというこの取り組み、高く評価したいと思っております。

 また、これは渋谷の話でございますけれども、ここは、唱歌で「春の小川」と歌われたこの川が二〇一二年には百年を迎えます。今、この川は道路でふたをされておりまして暗渠の川になっております。このふたをあけていこう、再生をさせていこう、こうしたプロジェクトの取り組みも始まっているようでございます。

 もう皆様御承知のとおり、ソウルでは、国を挙げて清渓川の再生を目的に都市再開発に取り組まれて、高速道の高架も取り壊されて、皆様おっしゃっていたのは、開発の時代が終わった、いよいよ歴史、文化、環境の時代が来た、このように胸を張っておっしゃっていらっしゃる。また、パリでも、川を太陽の下に返そうとビエーブル川のふたあけが始まった、こうした世界的な動きも伺っております。

 今まで道路を軸に経済優先で利潤を求めてきた二十世紀でございましたけれども、それを大きく変えて、川を軸に潤いを与える二十一世紀の町づくりへというこの流れは、人間優先、そしてまた環境共生型の町へという価値観の転換の波と受けとめているところでございます。

 このようなプロジェクトがあちらこちらで始まっております中で、ぜひとも環境省におかれましても、また大臣におかれましても、都会に川や緑を取り戻すことを検討する必要性が高まっていると私は思っております。国土交通と合同で検討会を立ち上げるとか、また、こういう予算の使い道があるとか、こういうことをすれば、また皆様のそうした取り組みが予算的にも保障されるとか、何かしらそうした提示といいますのも、政策でバックアップする意味で必要ではないかと思っております。

 このことにつきまして、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○小池国務大臣 昨年は愛知で万博が開かれました。万国博覧会というのはどういう存在かと改めて見直してみたら、結局、産業革命でその成果を展示して、こういうのができましたと各国が競い合うということからスタートしたのが、第一回の一八五一年、ロンドン万国博が開かれたということでございました。

 考えてみますと、愛・地球博というのは、そうやって産業革命からずっと続いてきた万国博覧会のテーマに、環境、愛・地球ということをテーマに掲げたというのは、既にパラダイムが変わってきているということを象徴しているのではないか、このようにも思うところでございます。

 今御質問の中にありました、町づくりも発想を変えるべきではないかという内容であったかと思いますけれども、我が国の都市を見てみますと、明治以来、殖産興業政策がとられてまいりました、それから人口が増加してまいりました、地方から都市へ集中で、人口の増加といったことも行われた時期もございました、今もまだその傾向は続いているわけでございますが、こういったことで都市化をしていった。その結果、水辺であるとか緑が失われてしまった、また、自動車への依存ということと相まって、大気汚染であるとかヒートアイランド、そして地球温暖化というような現象が生じているわけでございます。

 今回、先ほどの御質問にもありました、超長期的な話でのビジョンということで考えますと、今後は人口が減少していくということが我が国の大きな課題でもあるわけでございますけれども、であるならば、これまでのような大量生産、大量廃棄による経済成長ではなくて、むしろストックを重視した経済への移行が必要なのではないか。そして、水、緑、空気、生き物といった自然資本を再生させて、うまく社会資本と組み合わせた都市・町づくりが必要だと思うところでございます。

 こういった骨太の発想のもとで、環境に配慮した都市づくりについて、都市内の風の通り道を確保する、それから、都市緑地の冷熱を活用する、これは新宿御苑の方で研究を進めております、それから、渋谷で川の流れを取り戻すといったような活動も具体的な課題でございますし、そういったこと全体を含めまして、ヒートアイランド対策、地球温暖化対策の観点からのコンパクトな町づくりなど、審議会、検討会で考えを進めているところでございます。

 関係各省庁ともしっかり連携をとりながら、二十一世紀の町づくりということを進めてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 大変力強い御決意を伺いまして、うれしく思っております。しっかりとまた取り組ませていただきたいと思います。

 次に、日中韓の環境政策につきまして御質問をさせていただきたいと思います。
 これは先般、本国会の代表質問におきまして、我が党の神崎代表が小泉総理に質問をさせていただきました。それは、我が国が得意とする環境技術を駆使すればということでございますけれども、御存じのとおり、大変今中国は環境汚染が進んでいるという背景がございます。

 中国のこうした汚染につきましては、大気汚染は、発電所から排出される硫黄酸化物であるとか粉じん、また、ばいじん等が主因となっているようでございますけれども、それは川崎の最悪期に匹敵するとか、川の水質汚濁につきましても、これもまた、かつて隅田川の最悪だったときに匹敵をするとか、廃棄物についても同様でございます。こうした中国の環境汚染、これはまさに日本と中国は一衣帯水でございますので、例えば中国の化学工場が爆発をすれば、その化学物質がアムール川の水を伝って、それが氷となって網走に接岸する流氷になるわけでございまして、これはまさに循環の中で、私ども、言わずとも東アジア共同体の中で生きているわけでございます。

 そうした背景を踏まえまして、神崎代表の方から、我が国が得意とする環境技術を駆使していけば、むしろ中国に対して大きな貢献ができるのではないか、また、中国の一部にも日本の公害対策を手本にしたいという機運も生まれている、このことをお話しさせていただきながら、循環経済の推進への協力であるとか、地球の環境汚染への対処であるとか、そうしたことをむしろ日本がイニシアチブをとって進めていくべきではないか、そういう質問をさせていただきました。

 それに対しまして、小泉総理からは、中国、韓国との関係を踏まえた上で、特に日中間の環境分野での協力は、「我が国の経験を生かしつつ、民間も交え、環境分野の種々の日中協力を推進し、日中関係を発展させていきたい」、このような答弁をいただいたわけでございます。
 日中間の環境の政策の連携につきまして、一番早いのは日中韓の環境大臣サミットであるとか、そうしたものを開催していただくのが一番近道かとも思いますけれども、それぞれに、日本と中国、日本と韓国、この環境政策につきまして進めていくことも大事であるかと思っております。

 このことにつきまして、環境大臣としてのお取り組みを伺いたいと思います。

○小池国務大臣 御指摘のように、中国は、近年目覚ましい経済成長を続ける傍らで、深刻な環境負荷の増大、そして環境問題なども生じている。そしてそれは、一衣帯水ということは、すなわち我が国など東アジア地域全体への問題にもなってきている。水の部分はそうですけれども、あと空気、大気でいいますと、黄砂の問題なども共通した課題である、このように思っております。

 先日、私、エチゼンクラゲの話の論文なども読んでおりまして、富栄養化、地球温暖化相まって、エチゼンクラゲが日本海を中心として、むしろ日本全体がもう取り囲まれているというのが現状らしいんですけれども、これなども一種の環境問題ではないのかなと感じるところでございます。

 今お話がありました、日中韓の三カ国環境大臣のサミットをしたらどうかという御指摘でございましたが、これはもう既に長い歴史がございまして、日中韓三カ国の環境大臣が地域の共通の課題を話し合うということで毎年開かれておりまして、昨年はソウルで開き、そしてその際に、先ほど御質問にありました清渓川の修復、再生ということも、韓国の環境大臣に御案内いただいて、実際に現地の方を見てまいった次第でございます。

 そういった会合での政策対話、そしてまた、日中友好環境保全センターが北京にございますが、ちょうど私どもの政務官の竹下政務官にゆかりのある竹下先生が、中国・北京で大変熱心におつくりになった保全センターということもございます、これらを通じまして、対中協力をこれまでも実施してまいりました。

 さらに、今後の環境協力についての御指摘、神崎代表の方からも御指摘があったところでございますが、昨年の十月に、例えば外交評論家の森本敏さんなどを含めました有識者によりまして、日中における日中間の環境協力という的を絞った検討会を設置したところでありまして、今後、日中環境協力のあり方はどうあるべきなのかということで、現在も御議論を行っていただいているところでございます。

 環境省としても、民間の一層の参加も含めたさまざまなチャンネルを活用して、例えば中国のニーズであるとか、それから我が国の国益、そして環境先進国としての我が国のこれまでのさまざまなノウハウ、これを十分に踏まえまして、日中両国にとって真に役立つ環境協力ということを積極的に進めていきたい、このように思っているところでございます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
 恐らくまた、その推進に当たりましては、経済産業省であるとか、さまざまな連携も必要であるかと思っております。総合的な日本の取り組みとしまして、環境大臣にイニシアチブをおとりいただき、ぜひとも推進をお願いいたします。

 次に、今国会に提出されます容器包装リサイクル法につきましてお伺いをさせていただきます。

 我が党も改正検討チームを立ち上げまして、ヒアリング等を開催させていただきました。これは、多くの省庁にまたがる大変な改正であることも承知しております。昨年暮れ、担当者の皆様が大変な御苦労をされながら、また長い間取り組んでくださいまして、さまざまなところの調整が終わり、やっと今法案提出にこぎつけたということも、本当に心からねぎらいたい思いでいっぱいでございますし、お礼を申し上げたいと思っております。

 この最終的なまとめの結論につきまして、私どももヒアリングを重ねてまいりまして、消費者の方たちにもまた御説明をする責任もありますもので、あえて質問をさせていただきたいと思っております。

 当初、この審議会の中間取りまとめの中では、事業者が収集費用の、これは自治体が負担しておりますが、その一部を負担する、こういうことが望ましいというような中間取りまとめではなかったかと認識をしております。今回出ました結論は、分別基準を厳しくすることで、余った再商品化費用、これは事業者負担でございますけれども、これを自治体に振り分ける、二分の一、二分の一ということでここを分ける、ここで最後の折り合いをつけていただいたわけでございます。

 先ほど質問にもございましたが、これは拡大生産者責任を強めるのではなくて、むしろ消費者と自治体の負担をふやす形で終わってしまったのではないか、こういう御批判も届いております。しかも、これから恐らく、レジ袋の有料化につきましても、今回、この法案の中ではございませんけれども、努力をしていただきながら、またその費用も、環境等に使っていくような方向性も示されるやに伺っております。

 そうしますと、やはり消費者の負担という観点から見ますと、どうしても、消費者が分別を厳しくする、そしてまたレジ袋を負担する、こういう結論になりますと、少し消費者の負担のところで終わってしまっている感もぬぐえないものがあります。

 今回の結論につきまして、御見解を伺いたいと思います。

○小池国務大臣 今回、中央環境審議会からお寄せいただきました意見具申でございますが、そのポイントは、容器包装廃棄物のスリーRの推進に向けまして、国、地方自治体、事業者、そして国民、すべての関係者がみずから率先してできる限りの取り組みを推進し、また相互に連携することが必要である、この部分が一番の肝の部分だと思っております。

 具体的に、より効果的にこのスリーRを進めるという観点から、地方自治体には、質の高い分別収集、そして費用の透明化と効率化、事業者には、発生を抑制するということを促進していただき、再商品化の質の向上を図っていただく、消費者には、レジ袋を削減するために、マイバッグであるとかふろしきを持参していただくというような工夫をお願いする、それぞれの主体が今後進めるべき取り組みを御提言いただいたのが今回の意見具申、このように受けとめているところでございます。これらを進めることによりまして、我が国における循環型社会づくりを大きく前進させることができると考えております。

 また、先ほど来申し上げておりますように、今回の意見具申でございますけれども、それぞれの関係主体の方々、その代表の方々、そして有識者の方々に御参画いただきまして、一年半にわたって、二十九回にわたる熱心な御審議をいただきました。結局、結果として年をまたがってということでございましたけれども、その分、非常に内容の濃いと申しましょうか、議論を闘わせ、そして今回の結論を導いていただいたもの、このように思っているわけでございます。

 そういった御苦労とともに、そこで話し合われましたさまざまなポイント、これらを盛り込みまして、容器包装リサイクル法の改正に取り組んでまいりたく、また提出されました暁には、皆様方の熱心な御審議を経まして速やかに成立させていただきたいもの、このように考えているところでございます。

○高木(美)委員 どうぞよろしくお願いいたします。また具体的には、法案審議の中でさせていただきたいと思っております。

 最後に、地球の温暖化ということで、ずっと環境省を挙げて、また委員会としましても全力で取り組ませていただいておりますが、特に今、砂漠化ということが懸念されているところでございます。国連も、ことしを砂漠と砂漠化に関する国際年、このようにうたっております。やはり、先日のレイテ島の地すべりの被害等もございました。多くの児童が犠牲になるという大変痛ましい事故でございまして、この原因についてはまだ今精査されているようでございますけれども、いずれにしても、違法伐採であるとか、こうした森林をどのように保全していくか、この対策の不備である、このようにとらえることはできるかと思っております。

 先日もマータイさんがお見えになりまして、木を植えようというすばらしい旋風を日本じゅうに巻き起こしてお帰りになりました。やはり今、この森林につきましては、地球温暖化の京都議定書等の目標につきましても、当然、先進国においては吸収源として認められている。日本はまだ目標に対しまして、森林整備が若干おくれていて、少し本来吸収源と言われている数値に届いていない現状もございますけれども、いずれにしましても、先進国はそのような形で認められております。

 したがいまして、今、CDM、いよいよ日本もその取得に向けましてスタートいたしましたけれども、こうしたクリーン開発メカニズムの対象に、ぜひ森林保全をこの中の事業として加えてほしい、こういう御提案も途上国からはありました。私は、これは大変注目に値する提案ではないかと思っております。むしろこのことを前向きに検討していただきながら、途上国の排出量削減のための取り組みであるとか、また温暖化のための対策であるとか、こうした枠組みを途上国にも御努力をいただく、当然それは経済的には多くの限界があるかと思いますけれども、マータイさんのように、木を植えよう、こういう運動をまた途上国でも頑張っていただく等々、できる運動は数多くあるのではないかというふうに思われます。しかも、今、世界の温室効果ガス排出の増加分のうちで、約一、二割は森林の減少が原因ではないか、こういう分析もあります。

 また一方、日本でもそうでございますけれども、この温暖化の進行によりまして、災害がだんだん激しさを増しているという嫌いがございます。昨年一年間でも、例えば旭川の最低気温であるとか、またそれぞれの地域の降雨量であるとか、こういう気象庁発表の記録というものを塗りかえた地域が二百五十五個もあった。このことを考えますと、まさに冬は寒く夏は暑い、その寒い中で、環境省の皆様には一週間暖房をおとめになるという努力を、私は本当に尊敬申し上げながら痛ましく思っている一人でございます。

 その御努力、高く評価を申し上げますが、今、こうした気候に対する配慮等々を含めましても、先ほどから大臣のお話にありました、五十年、百年先、この地球をどのように保全していくか、これを考えますと、やはりその一番の大もとは、森林をどのように保全していくか、砂漠化をどう防いでいくか、ここに行き着くのではないかと思われます。

 このことにつきまして、江田副大臣の御答弁をお願いしたいと思います。

○江田副大臣 先生御指摘のとおり、森林整備また保全というのは大変重要なものでございます。

 もう先生も御承知のとおり、森林というのは、二酸化炭素の吸収源であるということで、これは地球温暖化防止に大いに役立つわけでございます。また、多様な生物の生息地となるというようなこともございますし、先ほどの防災の観点もございます。さらには、木材を供給する、産業上も非常に重要で、地域の人々の生活を支えている、こういう役割を果たしているのが森林であるかと思っております。

 しかし、先ほども先生御指摘のとおり、近年は森林が世界的に大きく減少しておりまして、今や重要な地球環境問題となってきております。

 先生も御指摘されたことでございますけれども、今は、二〇〇〇年から二〇〇五年の間に世界の森林は、年平均で我が国の国土の約二割に相当する七百三十万ヘクタールが減少している。その原因としましては、いろいろな原因がございますけれども、開発から商業伐採、また違法伐採等がその原因として考えられておるところでございます。

 環境省としましては、関係省庁と連携をとりまして、これまでも国際的には国連の森林フォーラムとかG8サミットの場で森林保全の働きかけを行ってきているところであります。また、この森林も含めて、自然保全、自然保護の観点からのODAプロジェクト等の国際協力も進めてきているところでございます。

 国内におきましては、先ほども出ておりましたけれども、違法伐採対策を進めるという観点から、グリーン購入法で、合法性が証明された木材、また製品の政府調達を推進する措置を導入する準備を行っているところでございます。

 先生が先ほど来御指摘されております、途上国の方から今回出た京都メカニズムのCDMにこの森林整備を加えてはどうかという御意見、私もこれは大変に注目すべきことであるかと思います。何しろ世界の温室効果ガス排出の増加分のうちの一割から二割は森林の減少が原因とされているだけに、これらの提案に関しては、私どもも、日本政府もしっかりととらえていく必要があるかと思っておりますが、これはまた関係府省庁との連携もございますので、十分連携を図りながら日本としてもイニシアチブをとっていくべきではないか。個人的な意見も含んでおりますので、申し添えておきます。

 しっかりとこのCDMの方を、また森林整備を、協力、貢献していくようにしていくべきではないかと考えます。

○高木(美)委員 以上で、質問時間も終了いたしましたので、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。




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