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平成18年3月17日 環境委員会
「バラスト水による海洋汚染」「ミドリガメとサルモネラ菌」


第7号 平成18年3月17日(金曜日)
平成十八年三月十七日(金曜日)
    午前十時開議

出席委員
委員長
木村隆秀君
理  事
石崎岳君
理  事
岩永峯一君
理  事
加藤勝信君
理  事
松浪健太君
理  事
山本公一君
理  事
田島一成君
理  事
長浜博行君
理  事
富田茂之君
岩屋毅君
宇野治君
小杉隆君
木挽司君
近藤三津枝君
坂井学君
篠田陽介君
竹下亘君
とかしきなおみ君
並木正芳君
根本匠君
馬渡龍治君
松本洋平君
川内博史君
近藤昭一君
高井美穂君
村井宗明君
吉田泉君
高木美智代君
江田憲司君
野田聖子君
…………………………………
環境大臣
小池百合子君
環境副大臣
江田康幸君
環境大臣政務官 竹下亘君
政府参考人(内閣法制局第一部長)  梶田信一郎君
政府参考人(内閣府国民生活局長)  田口義明君
政府参考人(警察庁長官官房審議官)  巽高英君
政府参考人
(文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官) 
西阪昇君
政府参考人(厚生労働省健康局長)  中島正治君
政府参考人(林野庁国有林野部長)  梶谷辰哉君
政府参考人
(経済産業省大臣官房商務流通審議官)
迎陽一君
政府参考人
(国土交通省大臣官房技術審議官)
伊藤茂君
政府参考人
(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)
由田秀人君
政府参考人
(環境省総合環境政策局環境保健部長)
滝澤秀次郎君
政府参考人(環境省地球環境局長) 小林光君
政府参考人(環境省自然環境局長) 南川秀樹君
環境委員会専門員 齊藤正君



○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 まず、これはお願いでございますが、アスベストに関しまして、いよいよ三月二十日から支給の申請が始まると伺っております。環境省が所管されます大事な法でございますので、この施行状況につきまして今質問させていただくというのも、これからでございますので、施行状況を見合わせた上で、また時期を考えさせていただき、そしてまた、いいときに、ぜひまたアスベストのこうした認定、そしてまた労災以外の方たちがどのように申請をされているのか、そうしたことにつきまして、ぜひとも集中審議といいますか、また御検討の機会をつくっていただければと思っております。

 こうした施行の今後の検証につきましてどのようにお考えか、恐縮でございますが、大臣にお願いいたします。

○小池国務大臣 アスベストの問題につきましては、委員各位におかれまして、新法に対しての御審議を賜りました。いよいよ三月の二十日から申請受け付けが始まるところでございます。

 まずは、この申請受け付けについての周知徹底ということで、二十日のスタートの日には、私自身、川崎の方にございます今回の保全機構の方に出向きまして、職員を激励すると同時に、いろいろな準備段階、準備がどのように整っているのか、改めて見てまいりたい、そしてまた電話も受けてみたい、このように思っているところでございます。これによって、フリーダイヤルなどの周知徹底であるとか、そういったことを進めてまいりたいと思います。

 何よりも、受け付け申請をして、そしてその受け付けをすることが、そこからスタートいたしますので、できるだけ早く多くの方々、御心配になっている方々には受け付けをしていただきたい、このように思っているところでございます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
 もう既に、この受け付け申請につきましても、労働基準監督署等は今かなり労災申請の件数もふえているという事務の状況もあるようでございます。恐らく、これが施行されるに当たりましては、また多くの調整が必要かと思います。

 大臣のこうした先頭に立っての御努力にも心から敬意を表しますとともに、また、そうしたことにつきましても、ぜひともこちらも全面的に協力をさせていただきながら、円滑な運営のために努力をさせていただきたいと思っております。

 そこで本日は、一つは、バラスト水による海洋汚染につきまして、それからもう一つは、ミドリガメとサルモネラ菌につきまして、伺わせていただきたいと思います。

 まず、バラスト水による海洋汚染の問題につきましては、これはもう皆様御存じのとおり、船舶が空で航行するときに、船体を安定させるために出港地で積み込む海水でございます。目的地に入る直前に排水するという、距離も取り決めになっております。大体これは一年間のうちに百億トンと推察されておりますけれども、東京ドーム約八百杯分が地球上を移動していると言われておりまして、特にその中でも日本は、海外からの持ち帰りは千七百万トン、反対に持ち出しは三億トン、どちらかというと、要するにこれは輸入が多いということになるんですけれども、空で行って、そしてそこで排出をしまして、三億トン、そして荷物を積んで帰ってくる。大変これは輸入が多いということになるわけでございますが、いかんせん、生命の起源は水でありますし、海でありますし、この中に含まれます海洋生物であるとか、また病原菌の移動によりまして、今、生態系の破壊が懸念されているという、こうした状況がございます。

 これは二年前でございますが、国際海事機関、IMOでバラスト水規制条約が一たん採択をされまして、今、細則についての準備がされていると伺っております。日本は一番の当事者でありますし、当然この条約批准に向けましても準備をされているであろうと伺っております。

 この問題につきまして、今、環境省そしてまた国土交通省の皆様、どのような取り組みをしていらっしゃるのか、また、今後の見通しにつきましてもお伺いをさせていただきたいと思います。

○小林政府参考人 環境省の取り組み状況について御報告申し上げます。

 御指摘のバラスト水に伴います生態系への影響等々については、大変重要な地球環境問題だというふうに認識をしてございます。そうした立場から、環境省におきましては、このバラスト水条約の締結に向けました検討を進めるということで、平成十六年から、バラスト水条約対応基礎調査という名称でございますけれども、国内外の沿岸地域におきますところの外来種による環境影響に関する情報収集等を行ってございます。

 ちなみに、その結果によりますと、現時点では、バラスト水のみで、これは日本の場合でございますが、それを経路として我が国に移入したことが確実な海産生物というものは確認をされていないわけでありますけれども、しかし、船舶によって我が国に移入されたと推定されますところの外来種も存在しております。これにバラスト水がかかわっていたということも考えられないわけではございません。

 そういうような成果を得てございますが、こうした環境影響の調査に加えまして、条約の締結に向けまして、各国の動向、そして、御指摘の、条約の実施のための国際的なガイドラインの作成に関する動きがございますが、これに関する情報収集等を進めているところでございます。

○伊藤政府参考人 ただいまバラスト水規制条約の国土交通省の取り組みについてお尋ねがございました。

 先生も御高承のとおり、我が国は四方を海に囲まれておりますし、また世界有数の海運国でございます。こうした点からも、地球規模の海洋環境の保全という国際社会での重要な責務を果たすという意味で、この問題は大変重要な問題であり、また国土交通省といたしましても、積極的に取り組んでまいるものだと考えております。
 御質問のありました国土交通省の取り組みでございますけれども、私の方から幾つかの例を御紹介させていただきます。
 まず、バラスト水規制条約、この条約を的確に実施するためには、まずバラスト水を処理する装置が必要不可欠でございます。これは、船舶から排出されますバラスト水の中の有害生物が条約に定められました基準以下に処理されるものでございます。国土交通省は、このバラスト水処理装置の試験基準の案というものを、国際海事機関、IMOと称しておりますけれども、ここに提案するなど、国際的な試験基準の策定に積極的に取り組んでまいりました。

 また、我が国の民間の方々が行っておりますバラスト水の処理装置の開発につきましても支援をしてまいりました。この装置でございますけれども、この有効性につきましては、国際海事機関と締約国政府が承認をするという手続になっております。現在、我が国で開発されました装置の承認につきまして、IMOの承認が受けられますように準備を進めている途中でございます。

 また、視点を変えまして、海洋環境に悪さをする可能性のあるバラスト水を発生させないということがこの問題の抜本的な対策となるわけでございます。バラスト水を排出しない船舶、これをノンバラスト船と呼んでおりますが、こうした開発が民間を主導に進められております。我が省といたしましても、この民間の取り組みを支援しているところでございます。
 今後でございますけれども、我が国のこうした技術開発の成果につきまして、国際海事機関の会議やその他のさまざまな機会を通じまして、広く周知をいたしまして、世界各国の理解を含めまして、この条約の早期発効のための環境づくりに努めていく所存でございます。

○高木(美)委員 貴重な答弁をいただきましてありがとうございました。

 今のお話、国土交通省の伊藤審議官からお話あられましたとおり、やはり、まず一つは、バラスト水の中の有害生物を基準以下に抑えるための装置、これの承認を求めている。そしてまた、もう一つは、ノンバラスト船の開発。この二つとも、環境立国である日本にとりまして大変大切な技術であると思いますので、ぜひとも早急の実施を心からお願い申し上げるものです。

 さらに、昨今、報道などでいわゆる上海ガニのことが取り上げられております。外来生物に関しましての質問でございます。

 例えば、アメリカでは上海ガニが大発生しまして、これは、土手に穴を掘るという習性などから、河川や海岸の土手や護岸に影響を与えているという、そういう事例も伝えられております。また、オーストラリアでは、世界一美しい海、タスマニア海と言うんですけれども、ここでヒトデが大繁殖をしまして、DNA鑑定をしたところ、東京湾、駿河湾のものと一致したという、まさにグローバル化を実感するわけでございますけれども。またさらに、日本でも、上海ガニのことにつきましては、今食用でございますので、また少しバラスト水由来とは違うようですけれども、こうした食用の問題、そしてまた、地ガニの養殖も各地で行われているようでございます。

 そうした、一つは、バラスト水と生態系の破壊について、先ほどまだ解明されてはいないというお話がございました。この解明につきましてもぜひとも取り組んでいただきたいと思います。これをどのような方向で進められるおつもりなのかということと、あともう一つは、例えば、上海ガニの、地ガニの養殖にしましても各地で行われております、この野生化の防止策につきまして、この二点、お伺いをさせていただきたいと思います。

○江田副大臣 皆様が大変お好きな上海ガニでございますが、大臣もお好きだということでございました。

 我が国に持ち込まれます上海ガニ、これはチュウゴクモクズガニと申しますけれども、食用として輸入されるものがほとんどでございまして、バラスト水によるものは報告はございません。

 なお、我が国におけます上海ガニの野外発見事例というのは、東京湾において二例のみでございます。

 上海ガニは、先生が御指摘のとおり、ヨーロッパまたはアメリカにおいて生態系への影響が非常に重大との報告がなされておりますほか、日本在来のモクズガニとの交雑のおそれがあることから、外来生物法に基づく特定外来生物に指定しまして、原則として飼うことや輸入等を禁止しているところでございます。

 ただし、生業の維持を目的とした上海ガニの養殖につきましては、基準を満たす施設で扱う場合に許可を得ればできることとされております。その際には、養殖池の周りにフェンスを張るなど、逃げ出さない措置がとられているかどうかというところが審査のポイントになるということでございます。

 環境省としても、外来生物法を適切に運用しまして、上海ガニの野生化防止を図ってまいりたい、そのように思います。

○高木(美)委員 この解明も含めまして、外来生物による生態系の破壊、大変大きな課題でございます。アサリとそれからサキグロツメタとか、これも果たして、輸入の貝の中にこれがまじっていたので今アサリが絶滅しかけている、そういう湾があるとか、これは本当に、原因とそれから今の状況との関連性とか、この解明は待たれるところでございます。ぜひともまた早急な対策をお願いしたいと思います。

 次に、ミドリガメとサルモネラ菌につきましてお伺いをいたします。

 昨年の三月と十月に千葉県内で、ミシシッピアカミミガメ、いわゆるミドリガメのサルモネラ菌に感染した少女が一時期重体に陥るという、こうした事例がありました。早速、文科省は、各都道府県の教育委員会に対しまして注意を喚起するという指示を出されました。

 このアカミミガメに限らず、爬虫類は何らかの菌を保有している、ペットは全部そうでございますけれども。人間への病原性は必ずしも高くない、そういう指摘をする学者もおります。しかし、こうした被害につきまして、危険性も無視できないと思います。

 まず、この危険性につきましての認識を、恐縮ですが、時間が少なくなってまいりましたので簡潔に、厚生労働省、教えていただければと思います。

○中島政府参考人 国内外の文献を見てみますと、カメなどの爬虫類のふん便中のサルモネラを検査しましたところ、その保菌率、菌を持っている割合が五〇から九〇%であるというように報告されております。

 人は、飼育中の爬虫類をさわったり、飼育箱を洗浄したりした際に、手、指などに付着をしましたサルモネラを経口的に、口から摂取をしてしまうということになって、これで感染をする。その結果、胃腸炎症状を起こしたり、まれに重症化する危険があるというふうに認識をしております。

 こういったことから、爬虫類にさわった後は、十分に手、指を石けんを用いて洗浄すること、また、爬虫類の飼育環境を清潔に保つこと、飼育水などを交換する際には、食品を扱う台所等は避け、排水により周囲が汚染されないような注意をすることなどにより感染を防止することが重要であると考えておりまして、こういったことを普及啓発に努めているところでございます。

○高木(美)委員 このミドリガメにつきましては、要注意外来生物として特定外来生物への指定が検討されていると伺っております。その点につきまして、環境省に今後の見解を伺います。簡潔で結構です。

○南川政府参考人 二点ございます。

 一点は、このミドリガメ、動物愛護管理法の対象でございます。それにつきまして、私ども、通達をいたしまして、今回の騒ぎでミドリガメを捨てることのないように、終生飼うようにということについて、自治体あるいは関係業界に周知を図ったところでございます。

 また、二点目の御指摘の外来生物の問題でございます。これにつきましては、特定外来生物に選定して各種規制を加えるということにつきまして、専門家の方と相談して検討を進めたいと考えております。

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。

 最後に、文科省にお伺いいたします。

 この指示を出された中に、小学校や幼稚園では、こうした爬虫類は本来ふさわしくないので飼育を控えるべきだ、こういうことも含まれておりますが、今飼っている場合は、獣医師等の専門家とよく相談して、適切に取り扱うことという文言がございます。

 これは、あるマスコミが誤解をしまして、殺処分もというような報道をしたところがあるようです。先般のあの鳥インフルエンザのときのように、学校で飼っている鶏を全部殺してしまったとか、これはまさに命の大切さを教える教育からはまた遠いわけでございまして、正確な情報、そしてまた適切な現場での措置、これが大事であると思っております。

 これにつきまして、文科省の見解をお伺いいたします。

○西阪政府参考人 私どもの通知も、特に幼児、小学生は口に手を入れるということがございますので、できるだけ差し控えるようにということではございますが、既に爬虫類を飼育している場合には、獣医師等々の専門家とよく相談して、適切に取り扱っていただきたいということで、現在飼育しておりますミドリガメなどの爬虫類を安易に処分するということを求めているわけではなく、保健衛生上の課題への対応や適切な飼育方法の指導など、専門家の獣医師と十分相談をして、適切に対応するようにということでございます。

 また、一般論といたしましては、動物を飼育するということは、先生も御指摘ございましたが、自然や生き物への親しみを持ち、大切にするとともに、生命を尊重する心情や態度を養うということで、大変重要なことであるというふうに考えております。

○高木(美)委員 大変適切に対応してくださっているわけですが、また、そうした現場での状況も確認をしていただきながら、やはり命の大切さを教える教育、これはまたぜひとも推進をお願いしたいと思います。まして、大量の捨てガメにつながるような、そういったことのないように再度お願いをさせていただきまして、終了させていただきます。

 ありがとうございました。




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