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平成18年5月26日 厚生労働委員会
「社会保険庁改革」について
第25号 平成18年5月26日(金曜日)
平成十八年五月二十六日(金曜日)
午前九時三分開議
出席委員
委員長
岸田文雄君
理事
大村秀章君
理事
鴨下一郎君
理事
北川知克君
理事
谷畑孝君
理事
寺田稔君
理事
園田康博君
理事
山井和則君
理事
福島豊君
新井悦二君
井上信治君
伊藤忠彦君
石崎岳君
上野賢一郎君
大塚拓君
加藤勝信君
金子善次郎君
川条志嘉君
木原誠二君
木原稔君
清水鴻一郎君
篠田陽介君
菅原一秀君
杉村太蔵君
高鳥修一君
戸井田とおる君
冨岡勉君
永岡桂子君
西川京子君
萩生田光一君
林潤君
原田令嗣君
平口洋君
馬渡龍治君
松浪健太君
松本純君
御法川信英君
岡本充功君
菊田真紀子君
郡和子君
仙谷由人君
田嶋要君
田名部匡代君
長妻昭君
古川元久君
三井辨雄君
村井宗明君
柚木道義君
上田勇君
高木美智代君
高橋千鶴子君
阿部知子君
糸川正晃君
…………………………………
厚生労働大臣
川崎二郎君
内閣府副大臣
櫻田義孝君
厚生労働副大臣
赤松正雄君
厚生労働大臣政務官
西川京子君
政府参考人(金融庁総務企画局参事官)
山崎穰一君
政府参考人(総務省自治行政局長)
高部正男君
政府参考人(法務省大臣官房審議官)
三浦守君
政府参考人(法務省刑事局長)
大林宏君
政府参考人(社会保険庁長官)
村瀬清司君
政府参考人(社会保険庁次長)
小林和弘君
政府参考人(社会保険庁運営部長)
青柳親房君
厚生労働委員会専門員
榊原志俊君
○岸田委員長
これより会議を開きます。
内閣提出、ねんきん事業機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件の各案件を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
各案件審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局参事官山崎穰一君、総務省自治行政局長高部正男君、法務省大臣官房審議官三浦守君、刑事局長大林宏君、社会保険庁長官村瀬清司君、社会保険庁次長小林和弘君、社会保険庁運営部長青柳親房君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸田委員長
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○岸田委員長
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高木美智代君。
○高木(美)委員
公明党の高木美智代でございます。
社会保険庁の改革に当たりまして、解体的出直しをと本法案が提出されたやさきに、不正免除という不祥事が発覚をいたしました。これまでも保険料の私的流用や個人情報管理のずさんさ等で地に落ちた信用をどのように回復をしていくかという大きな課題に対しまして、民営化によって、また民間手法を取り入れて組織を低コスト化しなければならない、構造的に一新しなければ国民の信頼は得られない、解体的出直しをと、この意図で本法案が提出されたものと受けとめております。
前回の委員会審議の中で、長官が目標を定めての取り組みが大変厳しかったのではないか、号令が重圧だったのではないかとの話が出されました。しかし、長官が何度も答弁されておりますように、私も、企業でいえば、目標を掲げてトップが号令をかけて取り組むのは当たり前のことと思っております。
それに対して、国家公務員である職員が、将来の一人一人の年金受給に対して配慮する気持ちがあるにせよ、なかったにせよ、不正に走り数の操作をする、そうした法を遵守する精神の欠如、モラルの低さ、しかも、不正が指摘をされ調査が始められているにもかかわらず、その事実を隠ぺいする、こうした許しがたい、また、変わっていない社会保険庁の職員の体質が浮き彫りになったものと受けとめております。
それを、号令が重圧だったからという結論にしてしまえば、これでは不景気の中で文字どおり死に物狂いで頑張ってこられた企業のそしりを免れない、このように思う一人でございます。また、組織ぐるみで行われたのではないかとの疑問も出されました。これにつきましては、事実の解明も当然なされなければならないと思います。
しかしながら、大事なことは、このようなことが二度と起こらないよう、改革逆行ではなくて、目標達成型の弾力あるいい組織をどうつくっていくか、そのために、本法案が速やかに並行して審議されなければならないと思います。いたずらに引き延ばすことは、社会保険庁の持つこうした閉鎖的体質、また国民にとってあってはならない体質を温存し、改革そのものを先送りにしてしまうことになると思っております。
私は、そうした観点から、本法案に盛り込まれております改革の内容、方向性を踏まえ、質問をさせていただきたいと思います。
我が党は、この改革に当たりまして、組織の効率化と内部統制の強化、そしてまた組織運営にかかわる透明性の確保と内部監査の強化、またそのために職員の意識改革を求めてまいりました。こうした外部監視の強化や収納しやすい環境づくりにつきましては、一昨年の多くの指摘を踏まえて盛り込まれている点を高く評価をしたいと思っております。
問題は、今も浮き彫りになっております職員の意識改革についてでございます。
まず、今回のこうした不正免除が、現場の指揮監督に当たる中間管理者、先ほども大臣から、局長であり所長でありというお話がございました、これらの中間管理者によって行われたという事実、今後の処分も当然なされるべきと思います。では、さらに今後どのようにしていくのか、マネジメントであるとか研修であるとか、今後の改善策のお考えをまず村瀬長官にお伺いをさせていただきます。
○村瀬政府参考人
まず、やらなきゃいけないことは何かといいますと、今委員おっしゃいましたように、事実の解明でございます。
事実の解明につきましては、先ほどもお話し申し上げましたが、明日、全国の事務局長を急遽集めまして、それで会議を持たせていただきます。来る前提といたしまして、各事務所単位で現段階でつかまえている不正免除と言われている中身、そもそも免除勧奨をどういう形でやり、かつ、どういう承認をしているかということを調べた上で参集させる予定にしてございます。その中で、トータルとしてどういう現象が起こったのかということをまずはっきり解明したい、これが一点目でございます。
それと同時に、本来、局全体の方向をつかさどる局長、局長がみずからやはりそこをしっかりやっていく必要があろうということで、局長に対して、再度、倫理的な問題を含めまして、しっかりコンプライアンス規定を含め話をし、みずから陣頭に立ってやるような形で促したいというふうに思っております。それと同時に、その部分につきましては、できるだけ早く国民の皆さん方に対して公表を申し上げたい。
それと同時に、本来免除を受けるべきでない方が受けられた、ただし、ひょっとしたら、その方々も実は免除を申請したかったかもわからない、こういう方々に対しては、早い機会にやはり免除を再申請いただく、こういう手続も必要かと思いまして、本件につきましては、できる限り、六月の上旬に動きがとれるようにということで考えております。
それから、現在並行して人事評価制度の検証をやっておりまして、人事評価制度というのは何かといいますと、業績に対して評価をするということだけではなくて、コンプライアンスの部分も入ってございます。やはり目標に向かって法令を守ってしっかり仕事をやる、これが本筋でございまして、その部分を徹底しながら、再発防止ということをしっかりやっていただく。さらに、それをやっても、場合によったら再発をされる可能性があるということで、これはチェック機能を強化することによって、今後再発が起きない仕組みを講じたい、このように考えております。
○高木(美)委員
村瀬長官におかれましては、坂口元厚生労働大臣のときに、坂口私案を出されまして、二〇〇四年六月、民間人を長官に起用して、一つは、社会保険庁の存立のあり方の検討を進めるべき、またもう一つは、組織内からの改革を進めるべき、この点を指摘しまして、その上で村瀬長官を迎え入れたと聞いております。民間手法を取り入れて組織の緩みを締め直す、このことを一番村瀬長官に要請されたと聞いております。
そのとおりに、先般も長官からは、一月に十日地方の現場を回って職員に会われた、こういうお話もあられました。そのとおりに粉骨砕身してこられているわけで、当然、社会保険庁内の指摘される体質等、今菅原委員からも、三層構造があると。本庁幹部、そして本庁採用のノンキャリア、また地方採用という地方事務官、こうしたそれぞれの独立した構造があり、しかもその中で、人事交流が当時はなかなかない、また風通しも悪く閉鎖的である、こうした課題解決に対しましても、恐らく長官は取り組んでこられたと思います。
この三層構造を背景にしたガバナンスの欠如はだれもが指摘するところでございます。それに対して、長官はこれまでもどのように取り組もうとされているのか、率直にお伺いをしたいと思います。
先般も、委員会で長官に対して、御自分の任をどのように考えておられるかという質問、また、辞任すべきという委員からの指摘もありました。しかしながら、今改革は途上でございます。むしろ、このとおり厳然と今、長官を庁全体として支えながら、また私もそのようにさせていただきたいと思いますし、むしろ庁全体で国民の負託にこたえられる改革がこのまま断行されますように、その体質の改善のために全力を挙げていただきたい、長官を守るべき、そのように私は申し上げさせていただきたいと思います。
まず、この点につきまして、率直にお伺いをさせていただきます。
○村瀬政府参考人
社会保険庁の問題につきましては、先ほど御指摘がございましたように、一つは、三層構造も含めまして、やはり内部統制、ガバナンスが不足をしている、それから内向きで閉鎖的な組織である、また一体感が乏しい、こういう状況でございます。
したがいまして、今回の改革ということで、先ほど大臣からもお話し申し上げましたように、都道府県ごとに設置しております事務局を廃止しましてブロック化をするであるとか、それから人事交流を積極的に行う、こういう形で、やはり牽制機能のきく制度にしていく必要はあるだろう。それから、先ほど私が申し上げました人事評価制度ということで、やはり、一生懸命仕事をして結果を出す人が報われる組織、働きがいのある職場にしていく必要があるんだろうということで考えております。
したがいまして、新しい組織になる前に、やはり私自身が一番大事なのは何かといいますと、一つは、国民の視点に立った仕事をやれるような改革をしていかなきゃいかぬ、二つ目が、職員がしっかり意識を変えてもらわなきゃいかぬという形で各地区を回っている状況でございます。今回、こういう中で非常に不始末が起こったのを私自身も深く反省しておりますけれども、これはとめることができない、推進をしていきたい、このように考えております。
○高木(美)委員
大臣に、今の点を踏まえまして質問をさせていただきます。
さらに、職員が担当する健康保険加入者の数でございますけれども、例えば、大都市では一人七千件、また、鳥取では二千件、そこには約三倍の格差が存在をいたします。今も人事交流というお話が長官からもございましたとおり、やはりそうした定員の調整であるとか、また、都道府県またブロックを超えた人事交流をさらに推進すべきと考えます。特に、今回多量にこうした不正が出ました事務所につきましては、当然、やはりその方たちについてはいろいろな地域を、普通の企業でも転勤等はあるわけで、そうした交流をしながら、またそれぞれの地域の模様も知っていく、またそこで、御自分の仕事に取り組む姿勢等々もまたその中で見詰め直していただく、こうした流れというものをさらに強化すべきではないかと思います。
この三層構造も含めまして、大臣に御所見をお伺いいたします。
○川崎国務大臣
二年前の数々の問題点から、この組織は解体的出直しをしなければならない、しかし一方で、現組織があるわけですから、この現組織が将来新しいものに変わるとしても、この組織を少しでもいい方向に前進をさせなければならない。その中で、村瀬長官が先頭に立ちながら努力をいただいてまいりました。
結果論から申し上げれば、やはり県別組織というものがこの二年たちましてもなかなか変わっていなかった、それが最終的なこういう問題を生み出す一つの要因になっていたのではなかろうかな、このように思っております。
したがって、新しい法律によりましては、今高木委員が御指摘いただきましたように、幅広い見地で、いろいろな形の地域も知りながら仕事をしてもらうという体制に変えていかなければならないだろう。したがって、県別組織というものをなくしてブロック単位に変えていく、その中で、今御指摘ありましたように、人員配置についても適正な配置に変えていかなければならない、こんな問題を抱えておるだろうと思っております。
一方で、今何ができるかということになりますれば、やはり、今の組織でも当然人事異動はできるわけですから、できるだけ大幅な人事異動を心がけていきたい、このように思っております。
それから、先ほど申し上げたように、監査を機能強化するにいたしましても、同じ県内で監査をしていても、今回問題点が指摘されなかったわけですから、やはり監査機能はブロック内の他県の者が監査を行うという形にしながら、少しでもこの組織がよりよい仕事をしていくようなものに変えていかなければならない。
しかしながら、当初から御指摘いただいておりますとおり、この組織全体は解体的な出直し、一たん廃止をして新しい組織に変えなければならない、このように思っております。
○高木(美)委員
そこで、先ほど来指摘がございます、大幅な人員削減と組織のスリム化をどのように行うのかという点でございますが、行革法案には市場化テストが盛り込まれております。この関連、そしてまた、日程もあわせて伺いたいと思います。
先般も長官がおっしゃっていました、徴収率を上げていくには分母を整理して、そして分子をふやしていく。そのためには最後は一対一の作業になってくるかと思います。今までも二〇〇二年度に徴収事務が、市区町村が国民健康保険とあわせて行っていたものが社会保険庁に移行をされました。そのときに、たしか未納率が二九%から三七%に上がったと認識をしております。恐らく、年金相談の新設等で現場の職員が減っているとかそういう現場の職員のお声も聞きますけれども、最後は一対一の確認作業である、そのための人員確保はされるべきではないかと思います。
こうした、最後は現場であるというこの課題をどのようにクリアされるのか、このことにつきまして、小林次長にお伺いをいたします。
○小林政府参考人
社会保険庁におきましては、昨年の十二月に七カ年の人員削減計画の取りまとめをさせていただきました。この中で、先ほどもちょっと触れさせていただきましたけれども、定型的業務の外部委託でございますとか、市場化テストによります外部委託のさらなる拡大、あるいは、システム刷新による業務そのものの削減、業務の広域的な集約化、こういった観点から合理化の徹底を進めようとしております。その一方で、委員の御指摘にございましたように、徴収体制の充実というのは非常に重要な課題でございますので、こういう合理化された人員を活用させていただいて、強化すべき業務への人員シフトもあわせて行う。
この結果として、七カ年で、政府管掌健康保険の公法人化、これにかかわる人員移管も含めて、平成十七年度の人員数に比較して常勤公務員の二〇%の削減を、削減といいますより純減を図ることとしております。
また、御指摘の行政改革推進法案との関係でございますけれども、今後五年間で国家公務員の定員を五%以上純減する、あるいは地方支分部局の統廃合あるいは事務事業の見直しということも行革推進法の中に規定されておりますが、我々の関係でございますれば、保険料の収納あるいは相談について、その実施を民間にゆだねるというような方策の検討もしようとしておりますが、いずれも行革推進法案に盛り込まれた方向性と軌を一にするものというふうに考えております。
○高木(美)委員
その場合、例えば、今回の不正免除というこの方たちの個人情報、そしてまた、市場化テストによります、中間的な層の方たちには業務委託という、このような流れの中で、個人情報保護は今後どのようになされるのか、重ねて、これは青柳運営部長にお伺いいたします。
○青柳政府参考人
社会保険庁におきます個人情報保護の問題につきましては、いわゆる年金個人情報の無断閲覧ということで大変な御迷惑をおかけしたわけでございますが、もともと、年金個人情報を適切に管理するということは、年金制度にとってはその信頼にかかわる大変重要な事柄であるというふうに認識をしております。
このため、具体的には、端末の操作に必要なカード番号を固定化し、いわゆる一人一枚化というものを実現する、あるいは、本人識別のパスワードを導入するということを、十六年の七月に一人一枚化、それからパスワードを十六年の十月に実施いたしました。さらに、被保険者記録へのアクセス内容を把握できる仕組みを導入するということで、社会保険事務所におけるアクセス内容については十七年の一月から、また、社会保険業務センターにおけるアクセス内容の把握につきましては十七年の三月から、これが行えるように切りかえをさせていただきました。
また、個人情報保護の重要性の認識あるいは浸透を確実に図るために、非常勤の職員を含む全職員に対しまして、改めて業務目的外閲覧の禁止の徹底を図るための特別集中研修、こういったものも本年の一月に実施をさせていただいております。
さらに、今般国会に提出をさせていただいておりますねんきん事業機構法案におきまして、ねんきん事業機構による年金個人情報の利用、提供に際しましては、年金事業の運営のために必要な場合、あるいは、法律の規定に基づき利用、提供しなければならない場合、さらに、ねんきん事業機構が利用、提供する相当な理由があると認められる場合に限定をいたしまして、個人情報の利用、提供ができるということを法律で明確に定めさせていただいたところでございます。
今後とも、個人情報保護に関します職員への周知徹底、そして意識の啓発を図ることによりまして、御懸念の個人情報の保護についても万全を期してまいりたいと考えております。
○高木(美)委員
今の個人情報保護のことにつきまして、そのような体制をさまざま整備されたわけですが、もしこうしたことが行われた場合の処罰規定というのは、今後どのように整備をされるのでしょうか。
○青柳政府参考人
この問題は、一義的には、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律という法律によりまして、委託などを行った場合も含めた不正使用についての罰則等が既に規定されております。また、社会保険庁の内部におけるいわば規律といたしまして情報保護管理規程というものを設けまして、この規程に違反したようなケースが生じた場合には、これはいわゆる国家公務員法等に基づくところのさまざまな処分の対象になるというふうに考えております。
○高木(美)委員
くれぐれもよろしくお願いいたします。
予算執行の無駄の排除ということがこの法案に盛り込まれております。調達委員会の設置であるとか、また、事務費国庫負担の見直しということで、中に、年金事務費については保険料を恒久的に充当する等のことも盛り込まれておりますが、特にこの年金事務費につきましては、監査の強化が必要ではないかと思われます。
こうした予算執行の無駄の排除につきまして、小林次長にお伺いいたします。
○小林政府参考人
年金事務費に関しましては、無駄遣いでございますとか安易な随意契約が多いというさまざまな御批判をちょうだいしておったところでございます。こういう御批判を踏まえまして、年金事務費の額を極力削減するという努力を続けておりますとともに、委員御指摘の調達委員会を設置して契約の適正化あるいはコストの削減を図るという努力も重ねております。また、あわせて、総務部の経理課に監査指導室を設置して、内部監査の強化を図るという取り組みも進めてきたところでございます。
今後、これらの取り組みは引き続き積極的に進めさせていただきますけれども、あわせて、社会保険庁改革の一端といたしまして、受益と負担の関係の明確化という観点から、年金事務費の一部に保険料を充てる仕組みを導入させていただきまして、費用の適正化あるいは事務の効率化に努めたいというふうに思っております。
さらに、組織改革とあわせまして、この改革の中で年金運営会議でございますとか特別監査官というものを設置させていただきますので、それによります厳しいチェックということも受けまして、厳正な予算執行を行って、徹底的な無駄の排除に努めてまいりたい、かように思っております。
○高木(美)委員
私は、いい機会ですので、これは赤松副大臣に質問させていただきたいのですが、こうした社会保険庁の事件がさまざま出てまいりますと、必ずそこで国民の皆様から出てくるお声は、だから年金は危ないじゃないか、だから払いたくない、そういう意識をお持ちのお声でございます。私は、最近、年金財政も、運用も好調であると聞いておりますし、予定どおりのプログラムで進行していると伺っております。こうした点の状況と見通しにつきましてお伺いをさせていただきたいと思います。
あわせまして、やはり、年金は危ないというのはもう今般当たらないのだ、百年安心なのだから安心なのだ、お約束したものは大丈夫なのだ、この点も再度はっきりと明言をお願いしたいと思います。
○赤松副大臣
高木委員御承知のように、年金制度につきましては、平成十六年、今から二年前の改正におきまして、四つの柱、保険料の上昇をできる限り抑制しつつ上限を固定する、また、保険料水準の範囲内で給付水準を自動的に調整する仕組みの導入、また、三つは、基礎年金の国庫負担割合の引き上げ、四つは、積立金の活用、こういったものを一体的に行って、長期的な給付と負担の均衡を図って、持続可能な制度を構築したわけでございます。
そういう流れの上に今あるわけですけれども、今委員御指摘のように、年金財政に影響を与える要素というのは、プラスもマイナスも両方、さまざまな要素があると思います。例えば、マイナスといえば出生率の低下ということがありますけれども、一方で、景気の回復ということを背景にいたしまして高い運用利回りが確保されている、あるいはまた厚生年金の被保険者数が増加している、こういった年金財政上のプラス要因もある、こういうふうなことが指摘できると思います。
年金制度につきましては人の一生にわたる長期の制度であって、年金財政の見通しにとっては人口や経済の長期の趨勢がどのようになるのかが重要だ、こういうことが言えるわけでございまして、今後の流れの中で、少なくとも五年に一回財政状況の検証を行いながら、年金制度の安定を確保してまいりたい、こんなふうに厚生労働省としては思っております。
今、年金百年安心プラン、こういうことで、国民の皆さんは年金に対して安心をしていたはずなのに、それに対してさまざまな要素があってそれに不安を持つ向きがある、こういう御指摘であります。あの選挙に向けてさまざまな、与野党入り乱れての選挙戦の流れの中で、私は、百年安心プラン、よく言ったなという、いろいろな意味を含めて、ある意味で選挙戦術的な側面もありますけれども、しかし、ちょうど百年どうこうは別にして、長期にわたって安心できるという意味合いにおいて、私は適切な目標だったろうと思います。それに向けて、先ほど来申し上げておりますように、しっかりと検証しながら、確実にやっていけば大丈夫である、こんなふうに思っておる次第でございます。
○高木(美)委員
やはり年金は社会保障制度を支える根幹であると思っております。今、介護保険料、そしてまたこれから、医療制度改革の法案の中でも仕組まれておりました高齢者医療制度の保険料、こうしたことも年金からの天引きでございます。
その意味では、年金が揺らぐということは、日本の国の社会保障制度全般にかかわってくる、その根幹をなすものである、そうした観点から、やはり今回の社会保険庁改革、さらにさらに進めてまいりたいとも思いますし、またあわせまして、年金の運用状況の克明な報告であるとか、そしてまた、あの中に少子化の数も仕組まれておりました、今、中位推計そして低位推計、その中間あたりを進行している。
当然、今後の少子化対策等々も全部そこに仕組まれ、そしてまたその強化が必要になってくるわけでございますけれども、これがどのような、今答弁ありましたとおりのプログラムで進行をしているのか。こうしたことも、やはりさらにさらに公表をされなければいけない、また、何かの形で随時メッセージを発していただかなければ、やはりこの不安というものは払拭されないのではないか。
特に、今回、未納につきまして、徴収率をどのように上げていくか、それはまた、年金を支えるためのどのような役割を果たしているのか、このメッセージも当然発していただくことが必要であろうかと思います。
最後に、この点につきまして大臣に御見解をお伺いいたします。
○川崎国務大臣
年金制度でございますけれども、私自身は、今回、年金法の一番基本になりました数字は、出生率一・三九というものを土台につくり上げております。二〇五〇年、一・三九という数値を当然回復したとして計算いたしますと、一億人ぐらいの人口になるだろう、その中で年金制度というものは安定した運営ができる、このように考えております。もちろん、それ以上の数値になればより安定した数字になるだろう。
しかしながら、少子化が続いて二・〇に戻らないと、我々若い者の年金は回ってこないんじゃないかという御不信に対して、もう少ししっかりこたえていくべきだろう。介護保険、医療保険は、確かに御負担をいただいてことし全額払い出しをする、年金制度は、かけていただいて、それをストックとして運用しながら、特に今経済環境ようございますから、極めて順調な運営をしながら、ストックというものがありながら五十年後、百年後に備えていく制度であるというのを、もう少し若者にしっかり語りかけていかなければならないなと。
野党は野党のお立場がありますけれども、我々は、五十年、百年大丈夫だということを明確に言いながらやっていかなきゃだめだ、こう思っております。
○高木(美)委員
ありがとうございました。以上で質問を終わらせていただきます。
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