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平成18年6月16日 厚生労働委員会
「社会保険庁問題」について


第32号 平成18年6月16日(金曜日)
平成十八年六月十六日(金曜日)
    午前九時二十三分開議

出席委員
委員長
岸田文雄君
理事
大村秀章君
理事
鴨下一郎君
理事
北川知克君
理事
谷畑孝君
理事
寺田稔君
理事
園田康博君
理事
山井和則君
理事
福島豊君
新井悦二君
井上信治君
石崎岳君
上野賢一郎君
江渡聡徳君
大前 繁雄君
加藤勝信君
川条志嘉君
木原誠二君
木村義雄君
清水鴻一郎君
菅原一秀君
杉村太蔵君
薗浦健太郎君
高鳥修一君
戸井田とおる君
冨岡勉君
西川京子君
西本勝子君
林潤君
原田令嗣君
平口洋君
福岡資麿君
松浪健太君
松本純君
御法川信英君
内山晃君
逢坂誠二君
岡本充功君
菊田真紀子君
郡和子君
仙谷由人君
田名部匡代君
長妻昭君
三井辨雄君
古川元久君
村井宗明君
柚木道義君
上田勇君
高木美智代君
高橋千鶴子君
阿部知子君
糸川正晃君
…………………………………
参議院厚生労働委員長
山下英利君
厚生労働大臣
川崎二郎君
厚生労働副大臣
赤松正雄君
厚生労働大臣政務官
西川京子君
政府参考人(国税庁徴収部長)  
秦邦昭君
政府参考人(厚生労働省年金局長)
渡辺芳樹君
政府参考人(社会保険庁長官)
村瀬清司君
政府参考人(社会保険庁次長)
小林和弘君
政府参考人(社会保険庁運営部長)
青柳親房君
厚生労働委員会専門員
榊原志俊君



○岸田委員長 これより会議を開きます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高木美智代君。

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 我が国の年金制度は皆年金制度でございますので、国民の高齢期の生活を支える大事な柱でございます。ということは、国民の皆様一人一人にとってこの年金というのは、生活であり、暮らしであり、命であり、そしてまた人生を凝縮した、それがこの年金であると思っております。

 今回、制度の運営を担う社会保険庁のこうした不正行為といいますものは、しかも、またこれが一昨年から続いている、こういう状況もございます。これは公的年金制度への信頼を失わせるだけではなくて、やはり政府への信頼をも失わせてしまう大事な事態であると思っております。

 私は、今回、このことに当たりまして、多くの方から怒りの声をいただいております。先ほども申し上げましたように、例えば、ある方は御自分はあと数カ月というところで御主人の遺族年金を受け取ることができなかった。しかし、やはりその方も、国の年金をともに支えるという思いで、一緒になってこの年金制度を守ろうという善意で貢献をしてくださっている。

 そしてまた、息子さんを亡くされたある老婦人の方からも以前お話をいただきましたが、息子が十年間掛けた、しかし、返ってきた年金といいますのは、母親のたった一人の息子の、また残された母の生活の支えになるのではなくて、むしろ、わずか八万円という金額だけで終わってしまったという本当に年金に対するその思い。

 それに対して、今回出てきたこの事案につきましても、徴収率アップのためにさまざまな画策がなされるということであるとか、そしてまた、きょう報道されておりましたけれども、身内の職員妻の年金未納につきましてさかのぼって大変甘い処理がされている、こういう内容。さかのぼっての支払いは二年までしかできないわけですが、それをさらにさかのぼって処理をしている、こういう身内に甘い感覚。やはり、こうした公平さを欠く、その公平さということが、これが一番の年金制度の大きな信頼の柱であり、最低限の基準ではないかと思っております。

 今回、二十一万件というこの事案を私も受けとめまして、本当にあいた口がふさがらない、こういう実感でいっぱいでございました。まず、二十一万件と聞かれたときの長官の率直な所感をお伺いしたいと思います。

○村瀬政府参考人 大変多数な件数が出てきたというふうに思っております。

 先ほどもお話し申し上げましたけれども、公務員として当然守るべきことを逸脱した行為であるということで、これにかかわった件数だけではなくて組織の多さというものを含めまして、私自身も厳粛に受けとめざるを得ない、また、おわびをせざるを得ないというふうに思っております。

 したがいまして、現在、必要なのは何かといいますと、これは自主点検による件数でございます。したがいまして、全件調査をやはり同じ社会保険庁の他人の目でしっかりやった上で、この不適正事案の詳細調査、これをするのが今一番大事な部分だろうというふうに思っております。

 それと同時に、これが起こった原因が何かによって、これを徹底的に防止する仕組みも必要だろうというふうに思っておりまして、これは事務処理方法の改善であるとか人事の問題であるとか、さまざまな形で防止策を講じていきたい。

 こういうことをやることによって、我々としては、先ほど委員からお話ありましたように、年金という重要な業務をお任せいただいている組織として、何としてでも再生を図っていきたい、このように考えております。

○高木(美)委員 そこで、ばらばらばらばらこうした事案が出てくるわけです。きょうの朝の報道の職員妻の処理の話もそうです。そのような、現場でだれがこの事案に対して本当に責任を持って自分の所を総括し、そして総点検をしているのか、恐らく、できればまだ隠し通したいというような意識がおありの所長もいらっしゃるのではないか、そうせんさくせざるを得ないわけですけれども、この現場の認識の甘さ、掌握の甘さ、そこを含めまして、スケジュールと今後の手順を再度確認させていただきたいと思います。

○小林政府参考人 一次調査、二次調査というふうにわたりまして追加、修正というような形で、委員御指摘のようにぱらぱらと出てくるという事態、まことに申しわけなく思っております。

 今回、こういう申告調査という形ではなくて、今取り組ませていただいております全容解明のための全件調査、これは全国で二百七十四万人に及ぶ十七年度の申請免除をお出しいただいた方全件についての調査を、本庁職員等を全国に派遣いたしまして、手続が適正に行われているか否かということを申請書の一枚一枚にさかのぼって徹底して確認作業をさせていただいているところでございます。

 また、不適正な手続が行われておりました社会保険事務局あるいは事務所におきます個別の事案ごとの責任の所在というものにつきましては、関係職員から資料を提出させていただいたり、あるいはヒアリングをさせていただくということで、徹底して調査をさせていただきたいというふうに考えております。

 調査のスケジュールの御質問がございました。
 六月の九日に調査班を全国に派遣したところでございます。六月の十八日ごろまでに現地での調査を終了させていただきまして、申請書の全件調査については六月末までに、また、不適切な事務処理についての発案から実行に至る具体的な経緯等詳細調査につきましては、現時点におきましては、七月中旬ごろまでに調査結果を整理したいということで考えてございます。

○高木(美)委員 免除のルールにつきましては、平成十四年に国に業務が移管された際に統一されたと聞いております。それまでは市町村の裁量で行われていて、そういう意味では、各市町村で裁量があるということは、こういうことがそれまでも行われていたということが、十分にせんさくをされます。

 今回のこうした事案につきまして、二十一万件というこの膨大な数は、横の連携による組織ぐるみのものなのか、もしくは本庁幹部が何らかの示唆を行ったことがあるのか、大事なところだと思っております。どのようなルートで今回のことが伝わっていったのか、こういうやり方があるよとそのように伝わっていったのか、この点がはっきりと解明されることが重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○青柳政府参考人 二つのお尋ねがあったものと思います。一つは、平成十四年に国に移管された際に免除のルールが統一されたけれども、こういった不適正な処理が国への移管前からも行われていたものかどうか、そして二つ目のお尋ねは、こうした不適正な処理というのが横の連携による組織的なものかあるいは本庁からの示唆があるのか、どのようなルートであったのか、この二つであったかと存じます。

 まず一点目につきましては、国民年金制度、御指摘にもございましたように、平成十四年の四月に国に移管された際に、その免除の事務あるいは基準といったようなものが国の事業として明確に統一的な取り扱いとされたところでございます。

 しからば、それ以前の市町村ではどうであったかということでございますが、市町村に事務がありましたときに、例えば二十になりましたら職権適用するというようなルールが確立していなかったような時代がございましたので、例えばいわゆる未加入の方がその結果非常に多数おられたというようなことは、数字の上からも十分承知をしておりますが、現時点におきまして、市町村において収納事務を行っていた当時に免除等の不適正な処理が行われていたということは承知をしておりません。

 二点目の問題でございますが、横の連携による組織的なものか本庁から何らかの示唆があったかというようなことにつきましては、まさにこれが今般事実を明らかにするために行われております詳細調査、これの内容になってくるわけでございます。

 具体的には、不適正な事務処理がどのような経緯で発生したか、職員がそれにどのように関与していたかということについて、各個人に、職員に詳細に聞いてまいりまして、十七年の四月一日から十八年の四月三十日までの間に事務局、事務所に所属した非常勤職員を含む全職員に聞くということでございまして、これを申告書という形で提出させまして、これを事務局、事務所ごとに報告書に取りまとめて、言い分の不突合というか整合性というか、そういうものをきちんと確認するという手順を踏ませていただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、まずは現在進めている全件調査とただいま申し上げました不適正事案の詳細調査をしっかりと実施いたしまして、徹底した全容解明を図ってまいりたいと考えております。

    〔委員長退席、谷畑委員長代理着席〕

○高木(美)委員 地方事務官は県知事のもとに置かれておりまして、事務局長が赴任しても地元がつくってきたやり方に従うしかなかったという声を多く聞きます。四十七通りのやり方があると聞いております。

 共通する業務遂行の基本ルールをつくらなければ今後の再発防止にも当然ならないわけで、免除の考え方であるとか、また不在者というその住所に住んでいない学生等々を、どのようにどこまで追うのが適切なのかとか、こうした、まさに現場で、先ほども現場でというお話がありましたけれども、そこでどのような基準がふさわしいのかという、このような範囲を決めることも今後適切ではないかと思いますけれども、この点につきまして答弁をお願いします。

○村瀬政府参考人 委員御指摘のように、四十七通りの事務処理があるのではないかという御指摘でございますけれども、四十七通りまではないにしても、やはり複数の事務処理が残っているのは事実でございます。したがいまして、今回の調査の中でどういう事務処理をやっていたかということにつきましても明確にした上で、これはやはり統一的な事務処理にしていかないとだめだろうというふうに思っております。

 したがいまして、この事務処理における厳格なルールを明確な形に組み立て直しまして、これの徹底を図るとともに、それが厳正にできているかどうかというのをチェックする仕組み、これを構築したいというふうに考えております。

    〔谷畑委員長代理退席、委員長着席〕

○高木(美)委員 そこで、法を遵守する精神につきまして中間管理職の認識がどのようなものか、伺いたいと思います。

 今回の事案の中には、本人の承諾なく代筆または押印をした場合、私文書偽造の懸念が当然残るわけです。名前または印鑑を使われた本人の意思がどこにあるかということが大前提ですけれども、意思に反している場合は三カ月以上五年以下の懲役というこうした刑法もあります。もっとも、そのときに問われるのは書いた人であるわけです。職員であり、当然指示をした方も、刑の重みは変わりますけれども、同罪に問われます。また、先般ありました年金に関する個人情報秘密漏えい罪等、全部含めまして国家公務員法、そしてまたこうした刑法等がありますけれども、当然私ども議員でしたら、ここまで支持者の方にお願いしてしまえば公職選挙法違反になる、そういう線を踏まえて、わかった上で選挙活動をふだんからしているわけです。

 こうしたことがやはり中間管理者の意識の中にふだんからあるのかどうなのか、また、これがどのような研修で今まで行われてきたのか、あわせてお伺いをいたします。

○小林政府参考人 職員に対する、法令遵守に関してどういう対応をとっておるのかというお尋ねでございます。

 まず、職務上の法令遵守違反の行為というものを内部から早期発見、対処するということが一つ。さらに、職員の法令遵守の意識向上、そのための活動を推進する仕組みということで、平成十六年の十月に、社会保険庁法令遵守委員会というものを設置させていただいております。

 この委員会のもとに、各組織単位で三百六十八名の法令遵守推進者というものを置きまして、公務員倫理、あるいは個人情報の保護、会計関係でありますとか制度運営上の法令遵守、こういうことに関する研修を行うこととしておりまして、平成十七年度におきましては、長期の病休者を除く全職員に公務員倫理あるいは個人情報保護に関する研修を行わせていただいたところでございます。

 ただ、今回のような事案の発生を受けますれば、こうしたこれまでの法令遵守の取り組みというのが全く不十分であったということを深く反省せにゃならないという事態に立ち至ったところでございます。その抜本的な見直しについては今後しっかりと進めていかなきゃならない、その必要性があるものと認識をしております。

○高木(美)委員 今後の再発防止のためというお話は、先ほど自民党の二人の先生方から、解体的な出直しが必要である、また三層構造すべてを打ち破ってというお話をいただきました。

 ただ、この次の法案提出までの当分の間ということになるんでしょうけれども、再発防止のために今後どのような方策を講じていかれるのか、また、今どのような手を打っていらっしゃるのか、お伺いをいたします。

○小林政府参考人 再発防止策についてのお尋ねでございました。

 この五月の二十九日に、厚生労働大臣が主宰いたします新組織実現会議、有識者の方にお集まりいただく会議でございますけれども、こちらにおきまして、社会保険事務所及び社会保険事務局の事務手続における法令違反の疑い等につきまして、被保険者あるいは受給者の方から、直接に本庁がいろいろなお話を受け付ける、そういう体制を整備する。あるいは、法令遵守委員会、本庁に置いておりますこの委員会で、職員からの通報というのを基本に今やっておるわけですけれども、職員以外の方からの通報、あるいは各地の事務所から報告される各種の事件、事故、事務処理誤り、こういうようなものについての調査あるいは対応策の協議も行うべきではないか。さらに、本庁に加えて地方庁、各社会保険事務局において法令遵守委員会を設置すべきではないか。また、大学校における研修カリキュラムに法令遵守研修というものを入れる。さらには、人事面での対応ということで、社会保険事務所長を含めまして、都道府県域を越えた人事異動の大幅な拡大を図るというようなことを内容といたします対策案をお示しさせていただいたところでございます。

 この中で、法令違反通報窓口につきましては、既に十四日から設置をしております。法令遵守委員会の機能強化という点に関しましては、七月一日から実施するという方向で今動いているところでございます。

 改めまして、総合的、体系的な対策を検討することが必要であると考えておりまして、大臣政務官主宰の検証委員会の御議論をいただいた上で、できる限り速やかに取りまとめて、実施可能なものから順次着手をしてまいりたい、かように思っております。

○高木(美)委員 ちょっと質問の順番が変わるんですけれども、私、今回の社会保険庁のさまざまな対応を伺いながら、現場でだれが責任を持っていて、だれが最終的に職員を守り、そしてまた闘うべきところは闘っていくのか、またわからないところはきちんと問い合わせをしていくのか、そういう現場の責任というところが、これが全く不在だということを痛感してならないんです。三層構造、またもう一度聞かせていただきますけれども、それぞれに責任転嫁がなされている、こういうことを実感いたします。

 村瀬長官が民間出身であられるということで、先般も質問の際に申し上げさせていただきましたが、ぜひ経営者としてのセンス、これをお願いしたいということで長官に就任を依頼したという経緯を伺っておりますけれども、社会保険庁は、一つの会社といえば会社、企業といえば企業、当然国からこうした国民年金という一番大事な業務を託されているという企業であるわけです。そこでの経営センスといいますか、それぞれの管理職であるとかそういう人たちが、例えば、自分の事務所の中の職員をどのように見ているのか、血の通った人間関係であるとか、公正な人事を行うことであるとか、また国民との信頼関係をつくっていくことであるとか、そうした、まさに現場での責任をはっきりとだれも握っていないという、そのことを痛感いたします。

 中野の事例も、その事例で前の所長はそうしたことはうちはやらないとけった、しかし、次の所長はそれを何となく受けて、そして、今回の不正という事案が発覚したという話もあります。

 今答弁がありましたように、当然、外部からは有識者会議とかさまざまな委員会等々立ち上げて、また、法令違反通報窓口等々ありますけれども、では、中にいる、今の志を持って社会保険庁に集ったそういう人たちが何を考えていらっしゃるのか、どうしたいと思っているのか。やはり自分たちでこの流れを変えていこうと、それには組合とも闘い、また、必要であれば長官ともひざ詰めで話し合っていこうというような、中からの意識の変革、ここのところが今何にも伝わってこないという、これは私は残念でならないわけです。

 若い世代であるとか中間管理者の方とか現場の代表とか、まさに、国民年金推進員、一緒に徴収に歩いているような方とか、そういう方たちとやはり一対一で、そこまでいかなくても、その声を取り込んで今後の対策を考えていくというのも、またもう一つ大事なことではないかと思いますが、長官のお考えをお伺いしたいと思います。

○村瀬政府参考人 まず、組織上の責任体制ということを、第一点でお答え申し上げたいと思います。

 現在は、県単位の事務局長が、一応、県の責任者という形になってございます。そして、事務所三百十二ございますけれでも、その事務所長が事務所の責任者。そして、今回の国民年金の推進ということに関しますと、国民年金課というのがございまして、事務所の国民年金課長が責任者、こういう形の責任体制はとっております。

 しかしながら、事務局の局長は、これは社会保険庁の本庁からすべて行っております。一方、事務所長は、基本的には、すべてその県の採用者という形になってございます。したがいまして、そういう点では、組織上の長がガバナンスがきく体制になっていたかどうか、ここの部分がやはり今回大きな反省材料になるんだろうと。

 したがいまして、今回、防止策の中では、都道府県域を超えたやはり人事異動の大幅な拡充をしていかなきゃいかぬだろうと。また、一方、適材適所の人事配置というのは本当にできていたのかどうか、これもしっかり検証していく必要があろうかと思います。

 したがいまして、これから極めて大切な仕事は何かといいますと、リーダーシップにたけた管理者をきちっと登用する仕組み、これをつくっていく必要があるんだろうと思っております。それは、実は今回、人事評価制度という形で本格導入を始めますけれども、その中で、管理者として的確な能力があるかどうか、これが一つ検証できるのではなかろうかというふうに思っております。

 一方、若い職員の意見を吸い上げるということでは、今現在、社内LANにおきまして、さまざまな提案制度という形で提出をしていただいております。始めましてちょうど一年半ぐらいでございますけれども、ちょっと確かな数字、今手元に持っておりませんけれども、千四百件から千五百件程度の現場からの提案というものが来ておりまして、現場の意欲ある職員は、もっと社会保険庁をこういう形で変えていったらいいんじゃなかろうかということを的確に提案をしてくれていまして、それを社会保険庁改革全体の中で活用する道もつくっているつもりでございます。また、これを積極的に今後活用していきたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 そこで、三層構造に原因があるという、この件を最後お伺いしたいと思うんですが、当然、組織が変わっても体質が変わらなければ再発の根っこを断つことはできないわけで、そのためには、先ほど来の論議のとおりの方法も必要であるかと思っております。

 今後、この三層構造の壁を破るために、今も、ブロック化による人事交流であるとか人事評価システムであるとか、お話がございました。やはり、風通しよくしていく、これも大変大事なことであると思います。大胆な人事交流が行われていく、そして、やはり、現場でグリップのきく組織づくりがどういうふうにそこで行われていくか。そのためには、当然、本庁から派遣される、就任される事務局長であるとかそういう方たちの現場をわかる目をどう養っていくか等々も、さらに総合的にこれから検討されなければいけないと思います。

 市場化テストも既に行われ、また、人員削減の話も先ほど来、やはり外部委託も必要なところはもうどんどん進めていただきたいと思いますし、そうした組織構造の改革を含めまして、今後の長官の展望を伺いたいと思います。

○村瀬政府参考人 先ほどお話ございましたように、やはり、都道府県単位に設置しております事務局、この部分が三層構造のやはり一つの大きな原因だろうというふうに思っておりまして、これにつきましては、今回の法案で、ブロック単位の地方年金局というものを設置させていただいて、その中で人事交流を積極的に行うんだ、県単位の組織を基本的にはなくすんだ、こういう形を提案させていただいております。

 ただ、今回、こういう問題が起こりまして、それをやはり加速する必要があるんだろうということで、局はそのまま残りますけれども、事務所長の人事、これにつきましては、大臣もお話ししておりますように、積極的に他県の職員が他県の事務所長になる、こういう人事交流を積極的に展開してまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 そこで、行われる処分につきましてですが、当然、公平に厳正に行われるべきと思います。また、悪質なやり方をしているところについては、原因究明の上で、やはり特に厳正に取り組むべきかと思います。その上で、次の組織体の大きな変革に伴います移行につきまして、どのようにしていくかということも、今後、当然検討を加えなければいけない点かと思っております。

 この処分につきましての長官の見解をお伺いしたいと思います。

○村瀬政府参考人 処分につきましては、現在、全件調査並びに詳細調査をやっておりまして、その内容に従いまして厳格にやらせていただくつもりでございます。

○高木(美)委員 厳格にと、あと、それからまた、今後効果を生む形ということも大事な要素ではないかと思っております。やはり、当然、国民の信頼にどうこたえていくのか。たまたまあのときに自分はその職場にいたから運が悪かったというような、よくなりがちな処分が行われることもあるように、まあこれは社会保険庁に限らずですけれども、処分といいますとそうした課題が伴います。そこが公平に、そしてまた、社会保険庁の中の人心一新につながり、そしてまた、御自分たちのモラルの向上につながっていくような処分のあり方を、ぜひ検討をお願いしたいと思いますが、最後にまた長官の御所感をお伺いいたします。

○村瀬政府参考人 今委員御指摘がありましたところを十分踏まえまして、対応をしてまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 では、最後に、赤松副大臣にお伺いをしたいと思います。

 今、るる、今後の組織のあり方、そしてまた、社会保険庁の人心一新した出発のあり方、当然、その前に原因解明があり、その中に恐らく次への示唆も全部含まれておりますので、細かく検証をお願いしたいと思っておりますけれども、年金制度に対します国民の信頼をどのように取り返していくか、そのために厚生労働省としてどのようにお取り組みになられるのか、御決意を伺いたいと思います。

○赤松副大臣 今回の事件の一番最初に感じたこと。小林さんが、この二年は何だったのかということをある新聞に答えられた。その話を聞いて、私は、ちょっと大げさですけれども、言ってみれば、戦後日本六十年は何だったのかというふうな思いさえ抱きました。今、ある数学者の「国家の品格」という本が大変話題になっておりますが、国家の品格もさることながら、人間の品格というものがこの事件を通して問われているんだなということを痛感いたしております。

 村瀬長官が、先ほど大村委員の引用等にもありましたように、各メディア、いろいろ各界からその手腕を非常に期待されておられるわけで、私は、村瀬さんも生涯の非常に大事な場面、御自身の一生の中でも大事な場面に直面しておられると思うんです。そのことをしっかりと力量を発揮していただきたいと思いますし、私どもも、大臣を先頭にして、しっかり自分たちの問題として受けとめてバックアップをしていきたい、そんなふうに考えているところでございます。

 法案については、先ほど来、与党のお二人の理事、また高木委員の方から厳しい御指摘がありました。公明党の中にも自民党の中にも、何なんだ、だから言わぬこっちゃないという声がいっぱい満ちあふれているということも十分にわかっております。野党、民主党の皆さん、また社民、共産、国民新党の皆さん、それぞれいろいろな意見をこの問題について持っておられる。しっかりと広範囲に意見を聞いて、そして、どうすればいい決着がつけられるのかということをしっかりと考えて、しっかり取り組んでまいりたい、そんなふうに考えているところでございます。

 以上です。

○高木(美)委員 少子高齢社会、ますます進むばかりでございます。そうした厳しい情勢の中にあって、改革を断じて逆行させるのではなくて、前に前にと進めていく、そのことを私も決意を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。




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