「児童手当法」

2006.3.10

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
まず冒頭に、委員長より、本日両案審議というお話がございましたが、民主党さんへの質問は後日じっくりとさせていただくことにさせていただきまして、閣法のみの質問をさせていただきたいと思います。じっくりとさせていただきたいと思っております。

まず私は、児童扶養手当につきまして質問をさせていただきたいと思います。

昨年十一月、三位一体改革の総仕上げという中で、五千四十億の税源移譲を実現するという課題が厚生労働省に与えられました。最終的には、官房長官が裁定を行われまして、生活保護費の国庫補助率の見直しは見送りになりまして、児童扶養手当は四分の三から三分の一に、また、あわせて児童手当も三分の二から三分の一へということで、最終的な削減額は五千二百九十二億という決着がついたわけでございます。

こうしたことを大臣がどのように受けとめていらっしゃったか、その所感をまずお伺いしたいと思います。

○川崎国務大臣 地方の皆さん方と生活保護の適正化という問題について随分議論をいたしました。私も、直接その会合に出て、これは総務相も財務相も出ておりますけれども、地方の皆さん方の御意見も伺いながら、私どもとしても議論を進めました。

その中で、地方からいえばこれは国が全面的に責任を負うべきだから、税源移譲を行うべきではないという御主張をされました。

私どもは、正直申し上げて、我々の国はこれからどういうところを目指すんですか、極端なことを言う方は、外交防衛だけは国がやって、あとは全部地方に任せろ、こういう言い方をされる方がいらっしゃいます。しかし、社会保障という問題は、やはり国が責任を持つべき分野であります。しかし一方で、国だけでやる分野ではなくて、国と地方が重層的にかかわり合いを持ちながらやっていく分野だと思う。

生活保護も、フランスという国をとれば、これは一〇〇%国であります。ドイツという国をとれば、これは一〇〇%地方が持ちます。また、アメリカ等は重層的にやっている。我が国はどうなんでしょうかと考えたとき、やはり重層的なんだろう、どっちかへ、国がやる地方がやるというものではなくて、四分の三、四分の一でやっていますねと。

その中で、まず生活費そのものについては、確かに国かもしれぬなという議論があったんです。一方で、住宅とか医療という問題、医療は特に入院という問題とくっついていきますから、そこは介護という問題とやはりセットになっていきます。こういう選択というものは正直言って国ではわかりませんね、その部分は。まさに地方で担っていただく分野ですから。住宅とかそういうものについては、それでは裁量権も含めて全部地方がおやりになる、これも一つの考え方ですねということで御提案申し上げました。

しかし、いろいろな議論の中でどうもかみ合わなかった、お互いが。お互いが後ろがありますから、かみ合わなかった。

その中で、地方が特に御主張になりましたのは、生活保護費についてはお年寄りが多い、幾ら就労支援といったってそこは結びつかないじゃないかという御意見がございました。

そこで、では、就労支援という切り口なら、同じ話をしている児童扶養手当、これについてはどう考えますかと。母子家庭に対する支援、自立の支援、経済的な支援という側面から考えると、やはり就業支援というのが大きな柱になりますね。そういう意味では、生活保護の話はお互い話がつかない、これをごり押しは私どもはしません。しかし、では、児童扶養手当はどうですかという中で、だんだん詰まってきまして、では、全部地方に任せたらどうだという意見も向こうからあったんです、今度は。

しかし、そうなりますと、片っ方で、やはり国も当然責任の一端はある施策であろうと、そこは少しまずいですという議論の中で、児童扶養手当というものが就労支援という側面になるべく、地方が負ってもらおうという切り口がふえてきた。そこへ、先ほど北井さんから説明いたしていますように、では、児童手当が高い、半分ですか、持っている。一方で、こっちが三分の一まで下がっちゃうという、ありませんねという中で、それでは同じ施策にしましょうということで一つの決着がついた。

一方で、先ほどから議論がありますように、できるだけ地方の裁量権のあるものを渡してほしい。今まで整備費とか公共事業は渡さないという考え方で来ましたけれども、それは、介護保険制度もかなり時間がたってきたから、地方に、都道府県に任せましょうということで整備費というものを実は思い切って渡しました。ただ、お渡しする以上は、設備がどんどん建っていけば給付がふえますから、給付についても都道府県はある程度責任を担うという形の中で整理してくださいよということで、先ほど委員から御指摘のように、最終的に官房長官がおまとめいただいて、数字的には、いろいろ時間がかかりましたけれども、税源移譲もあわせて、一つの合意に至った。

最終的には、私どもは話し合いでやっていきましたので、知事さん、市長さんと私どもの合意が官房長官のもとでまとまった、こういう理解をいたしております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
今大臣から、重層的に行うべきというお話がございました。私もそのことに全く同感でございます。

これから児童扶養手当の細かいことにつきまして質問をさせていただきますが、やはり国が補助をしながら財源をある程度保障する、そしてまた、地方がそれをしっかり受けながら財源も頑張りながら、その上で足りないものをどうマンパワーを活用しながら、工夫しながら遂行していくかというこの両方の、財源と知恵と、このミックスがなければ、こうした三位一体というのは最終決着がつかないというふうに理解させていただいております。

ただ、その後の地方が、果たしてこの事業につきまして予定どおり遂行してくれているかどうか、やはり、ここの検証といいますか実績の評価、これは今後とも国としても責任を持っていかなければいけない点ではないかと思いますが、その点については、大臣、いかがでしょうか。

○川崎国務大臣 まさにそのとおりであって、生活保護については適正化しようということで合意ができ上がりましたから、その目標に向かって今いろいろやっています。

こちらは今法律を御審議いただいて、これが通りましたならば、その中において、地方というものと我々がしっかり話し合いをしながら、成果が上がるようにしていかなきゃならぬ。そして究極的には、やはり自立支援というものに結びつくような施策をさまざまな形でやっていかなければならないだろう。そういう意味では、数字もしっかりとらえながらやっていかなきゃならぬ、このように思っております。

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。

それでは、北井局長にお伺いさせていただきます。
今、この児童扶養手当につきまして、母子家庭も大変急増しているという状況がございます。平成十五年のデータでございますが、既に百二十三万世帯ある。また、そのうち、離婚が八割、死別が一割、こういう数字でございますが、今具体的にどのような支援が行われておりますか。現状と課題をお伺いしたいと思います。

○北井政府参考人 母子家庭への支援策でございますが、平成十四年の法改正によりまして、それまでの児童扶養手当を中心とする経済的支援のみといった支援から、経済的支援も含め、かつ、子育て支援、生活支援、それから就業支援といったようなことを含めた総合的な自立支援ということにかじを切ったわけでございます。

そして、平成十五年度から、例えば、就業支援サービスや生活支援サービスを一貫して一つのところで提供する母子家庭等就業・自立支援センター事業、あるいは、教育訓練給付金などを初めとする就業支援を中心に新たな施策のメニューを導入いたしまして、地方自治体に御努力をお願いしているところでございます。

現状でございますけれども、こうした就業・自立支援策におきます自治体の取り組みについては、年々進展いたしまして、成果も着実に上がっているところではございますが、まだ取り組みが進んでいない自治体もあるなど、地域間格差が率直に言って存在しておりまして、まだ十分とは言えない状況にございます。

こうしたことで、子ども・子育て応援プランにおきましても幾つかの目標を掲げまして、自治体に対して、あらゆる機会をとらえて事業の実施の働きかけを行っているところでございますし、また、十八年度予算案におきましても、新たな取り組みとして、福祉部局と労働部局が連携して、個々の方々に応じた自立支援プログラムをつくって、自立に結びつけていくというような事業を全国展開していきたいというふうに考えておりまして、一層の努力をしていきたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 大変ありがとうございます。
重ねて局長にお伺いをさせていただきます。

今、母子家庭の就労といいますのは、常用雇用が四割、パートの方たちが五割、しかも収入は大体平均二百二十五万円程度、こういうデータでございますけれども、例えば、今も一部自治体でおくれた現状があるというお話でございました。

特に、こうした常用雇用転換奨励金事業、これも今進めてくださっているわけですけれども、パートとして雇用して、その後、ジョブ訓練等を受けながら常用雇用に転換できた、こういう事業主の方に三十万円の奨励金を出すという、こういう制度も使っていらっしゃるようです。これにしましても、例えば、中核市、一般市、百九十七カ所、この申請をしているわけですが、二四・二%の実施率、こういう厳しい現状がございます。こうした実績の評価、これをまた今後どのように行われるおつもりなのか。

また、あわせまして、私が考えますことは、やはり母子家庭の実態またニーズというのは実に多岐にわたっているのではないかと思います。お子さんの障害の問題であったり、また虐待の問題であったり、また、それぞれ背景としている家庭の問題、雇用の問題等々、また夫のDVとか、いろいろな形があられると思います。そうした実態、またニーズが多様である、このことを考えますと、一般的な福祉そして労働、こういう分野だけではおさまらない、そういう状況も多々あるというふうに伺っております。

これは府中市の例ですけれども、ここにある社会福祉法人、ここが府中市と連携をとりまして、母子生活支援施設、旧母子寮ですね、ここと、子ども家庭支援センター、これは子育てを支援するところです、これを併設して運営をしている。それが母子家庭の自立支援に大変大きな効果を上げている。そこの法人には顧問弁護士もいらっしゃいまして、リーガルサービスとまでは言わないけれども、やはり適切な法律上の助言も受けることができる。

今後、こういうネットワークを自治体としてどのようにつくっていくか、ここに解決のかぎがあるような、そういうふうに思うんですけれども、そうしたことにつきまして、局長のお考えを伺いたいと思います。

○北井政府参考人 今御指摘をいただきましたとおり、母子家庭対策というのは、本当に、福祉、労働を初めとしてさまざまな分野で、よく検討、連携をして、有機的に資源を組み合わせて、総合的に実施をしていかなければいけないものだと思っております。

地域の資源もそれぞれさまざまでございます。そうしたものをいかに地域の独自の工夫や努力によりまして有機的に活用し、組み合わせてやっていくかということだと思います。

今お話のございましたような府中市の例は、総合的なサービスをやっておられる例でございまして、大変意義がある例でございまして、私どもの母子家庭就業支援白書でも、実は好事例として紹介をさせていただいております。

こうしたようなことで、私どもの厚生労働省といたしましても、さらに一層総合的な自立支援の取り組みを自治体に促していきたいと思っておりますし、特に、先ほどの常用雇用奨励金につきましては、今度の予算案におきまして一部支給要件の緩和も行いまして、さらに実施率が高まるように努力をしているところでございます。

また、弁護士を初めとする専門家の活用も必要なことになりますので、こうしたものにつきましても必要な助成措置をつけまして、さらに自治体に努力を促していきたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。ぜひ有機的なこうしたネットワークシステムができ上がっていきますように、今後のまた御努力をお願いしたいと思います。

特に、平成二十年から手当の減額も開始されると先般の法改正で伺っております。当然、そのことによりまして、こうした相談・支援機関、どこが中心となってこういう方たちの相談をしっかり受けとめながら、総合的な支援、そしてまた専門性、またスピード、これを持って解決に当たることができるかどうか、最終的に自立支援までたどり着けるかどうか、これはまさに時間との闘いではないかと思っております。速やかな対応をお願いするものです。

あわせまして、支援機関の相談窓口の質の向上ですけれども、特に、いろいろ事務所等にこうした母子家庭の方たちが行かれますと、大変扱いがぞんざいであったりとか、また、聞きたいところをきちんと教えてもらえないとか、いろいろなお声も実は入っております。

できましたら、多岐にわたる相談であることから、担当職員の方たちの研修というものも当然必要ではないかと思われますけれども、その点につきましてはいかがでしょうか。

○北井政府参考人 御指摘のとおり、多岐にわたる相談に応じます各自治体の相談窓口におきます担当者の資質という問題は、大変重要な問題であると認識をいたしております。

そのため、特に、母子家庭等就業・自立支援センター事業の実施に当たりましては、例えば就業相談におきましては、そうした就業支援施策、あるいは雇用、労働の問題に非常に十分な知識、経験をお持ちの方々に担当に当たっていただきたいということや、あるいは、養育費の確保などの専門的な相談につきましては弁護士さんなどの専門家を御活用いただきたいというようなことを地方自治体にも御要請しているところでございます。

あわせて、資質の向上の観点からの研修でございますが、毎年、全国七ブロックごとに、開催地の自治体の主催によりまして、センターの職員や、あるいは福祉事務所の母子自立支援員の方々にお集まりをいただきまして、研修を行っております。

厚生労働省といたしましても、経費を助成したり、あるいは、場合によりましては職員を派遣して、研修に当たらせているというところでございます。

○高木(美)委員 ぜひともよろしくお願いいたします。

先ほどフランスの出生率というお話がございました。一月の発表では、三年連続で一・九四。大変うらやましいお話でございます。一人目のお子さんだけで見ますと、そのうち婚外子は五九%。私は、これは日本でも当然そうなんですが、婚外子の差別をどう解消するかという、こうした民法の改正にまつわる問題もございますが、ただ、女性が一人でも産み育てられる環境づくり、ここまで踏み込んでいくということも大事ではないかと思っております。

現実に、御主人が大変多忙であられて、一人で奥様が仕事もしながらストレスも乗り越えながら子育てをしている、こういう例は大変多いわけでございまして、この点のところをもう一つ、どうあれ、子育てをしっかり自分で進めることができる、そこまでケアできる環境づくり、こうなると、私は、安心して子供を産むことができる、こういう社会に一歩進むことができるのではないかとかねてより思っております。

そこで、これには当然経済的基盤が大事なわけでございまして、この母子家庭でいいますと、養育費の確保、これをどうするかということが課題でございます。

伺いますと、養育費について取り決めているというところが三四%。中でも、今既に受給を続けているという方はわずか一八%。こういうことになりますと、どうしても経済的基盤が弱い。弱い中でまた自立しなければ、今後減額もされてしまう。当然、条件がございますので、そこは勘案されると信じておりますけれども。

ただ、スウェーデン、イギリス、フランスを初め諸外国では、こうした養育費の立てかえ払い制度というのがございます。国として肩がわりするところもございます。こうした制度につきまして大臣のお考えを伺わせていただき、あわせて母子家庭への支援の御決意を伺わせていただければと思います。

○川崎国務大臣 私も、初めて数字を見まして、養育費の取り決めをしているのが三四%、養育費を受けているのは一八%、五分の一ないという現状にあります。

そこで、欧米の制度でありますけれども、基本的には離婚という制度が裁判によってのみできる、したがって、そこで当然取り決めが、裁判所がかんだ中ででき上がる、それの徴収を行政機関が手伝いをする、こういうシステムになっておるようでございます。

我が国は、もう御承知のとおり協議離婚が九〇%という状況でありますので、協議離婚の中で養育費の取り決めができるかできないか、これが一番の問題であろうと。

そうなりますと、まず各自治体に、養育費の手引、先ほど専門の職員をしっかり育てろと言いましたけれども、やはりその分野で、養育費の額の相場や養育費の取得手続等を示したものを、PRと言うとおかしいかもしれませんけれども、まず自治体の職員にしっかり認識してもらって、相談に来られた方にしっかり対応する。もっと言えば、弁護士さんに対応していただくということにもなるんだろうと思います。

それから、離婚届用紙を手渡す、当然その届けが出ることになりますので、その際に、養育費に関するリーフレットをやはり配るようにしろということでやっております。

一方で、民事執行法の改正がされました。養育費の強制執行について、直接強制のほか間接強制ができるような制度にもなってまいりましたので、そういう意味では民法的な方が担保されてきましたので、要は、離婚のときにきちっと養育費をもらえるような取り決めをしていく、当然の権利としてやっていくというところをどうこれから醸成していくか。地方自治体なり専門家によって、そうした困られた女性の方々にアドバイスができるようなシステムをしっかりつくり上げなければならないんだろう、こう思っております。

いずれにせよ、子育て・生活支援、就業支援、また養育費の確保、経済的支援、さまざまなバックアップといいますか応援が必要であろう。そこをきめ細かくやりながら、少子化の問題のときにも申し上げましたけれども、一つの対策ではいかない、重層的な対策を組みながら母子家庭支援をしてまいりたい、このように思っております。

○高木(美)委員 どうぞよろしくお願いいたします。

これは答弁いただかなくて構いませんが、やはり婚外子の差別の問題ですね、相続分は婚内子の二分の一という。このことにつきましては、国際的にも、女子差別撤廃委員会であるとか子どもの権利委員会であるとか、そういうところから何度か勧告を受けてきたという経緯もあります。また、こうした差別を残している国は、ほかの国では、日本とフィリピンぐらいじゃないか、そういうふうに言うところもあります。こうした民法改正も大きな課題であるかと思っております。

一方、先ほど大臣の答弁にありましたとおり、やはり司法へのアクセス、今なかなか裁判所が遠い、また、司法へのアクセスを踏み切るときになかなか使い勝手が悪い、これは今回司法制度改革で、また裁判員制度等もこれから始まりますけれども、これがもう少し一般的に、使い勝手がいい、こういう方向に進むことは今大きな流れであると認識をしております。

そうしたことも含めまして、やはりこうした婚外子の差別であるとか、また、皆様がこうした知識を得て、法的な知識を持って生活基盤をつくっていけますように、あわせて、また今後の御努力をお願いさせていただきます。

時間がなくなってまいりましたが、最後に児童手当のことをお話しさせていただきたいと思います。

児童手当につきましては、先般も予算委員会で我が党の井上政調会長、質問に立たせていただきました。

この児童手当、御存じのとおり昭和四十六年開始をされたわけでございますが、ここからも我が党、強い後押しをさせていただきながら、そして、後に、連立与党に七年前入りましたけれども、そのときの連立合意で、児童手当及び奨学金制度の拡充等、少子化対策を進める、これは連立与党の合意として始めたことでございます。必死になって公明党が、児童手当の拡充、財源を探しながら、またそれを見つけながら、一つ一つひねり出しながらやってきた。そこをまた自民党の皆様に後押しをしていただきながらここまで大きな拡充ができたというふうに思っております。

これは事実のことでございますので、あえて申し上げさせていただきたいと思いますが、その都度、ばらまきであるという批判もずっと受けてまいりました。また、そうしたことによりまして、一般的な児童手当に対する認識、また、なかなか声にならない子育て世代のお母様たちの経済的な御苦労、これがかき消されてきたというのも一つの事象ではないかというふうに思っております。

今、少子化対策ということで、そうした世代の方たちに大きく光が当たりまして、このような、これから我が党も四月にトータルプラン、取りまとめさせていただきます、また六月には政府としても最終的な少子化対策、取りまとめてくださるということで、これから、まさにことしは少子化対策元年という大きな変化のある年というふうに認識をさせていただいております。

そこで、実は、現行の児童手当制度につきましては三つの目的が混在をしていると思っております。当然、お子さんを育てていらっしゃる御家庭の生活安定であり、また、児童の健全な育成であり、また、児童の資質の向上という三つの目的がこの児童手当という目的に入っていると私は認識をしております。ただ、今までそうした経緯の中でこの児童手当、育ててきたものでございますので、当然負担の割合につきましては大変いびつといいますか、そういう内容になっております。

先ほど来、社会全体でお子さんを育てる、こういう認識のお話がるるございました。これは当然のことながら、これまでつくりました少子化社会対策基本法であるとか次世代育成支援対策推進法であるとか、そこの法の中に盛り込まれた理念が、子供は社会の宝であり社会を挙げて育てていくというこの理念のもとにつくられたものであると思っております。国、自治体、企業、そういった社会全体で支え合うこと、これがふさわしいというふうに私は認識をしております。

ただ、ここまで来ますのに、いびつな構造もございます。そうした総合的な児童手当をこれからまたさらに大きく拡充していく上で、まず一つは負担についての見直し、整理のタイミング、また考え方の確認、こういうことにつきまして、大臣がいつの時期でどのように踏み切られるおつもりなのか、展望をお伺いしたいと思います。

○川崎国務大臣 昨年の暮れに、自民、公明の両政調会長と私と総務大臣、財務大臣、五人で協議をいたしまして、財源手当ても行った上で、これは財務省にやりくりしてもらったわけですけれども、最終的に、児童手当、小学校六年生まで拡充しようということを決めていただきました。その過程の中で、公明党さんの強い御主張を入れながらやってきたということは間違いない事実でございます。

児童手当につきましては、一時は、今委員自身が言われましたようにばらまきだという表現を使われた時代もございました。しかし、一方でだんだん成熟化してまいりまして、児童手当の方が、私も先ほど表現を使いましたが、見やすい。イギリスもスウェーデンも、見ましても、所得控除をやっていた時代から、もう手当に一本化してきているというように思っております。ドイツも所得控除と児童手当一緒にやっておりますが、これは有利な方を選ぶ、要は所得が高ければ所得控除を選んで、所得が低ければ当然手当でもらうという形でやっていますから、流れ全体としてはやはり児童手当の方にまとめていくことが必要なんだろう。

ただし、ちょっと先ほど申し上げましたように、今度、教育の問題がかんできますね、高校生、大学生になると非常にそこで負担が大きくなりますから。その問題もあわせながら、当然これは文科省もかみながら全体の議論をしていかなければならないんだろう、このように思っております。

いずれにせよ、企業というお話もございました。私は、実は前からこんなことを言っているんです。企業に、配偶者手当一万三千円、子供の手当が五千円ぐらいですか、場合によっては第三子で打ち切り、多分公務員も似たような数字になっておるんだと思うけれども、そこをそろそろ変える時期に来ているんじゃないか。女性も働く時代になっているんだから、子供一万円ずつで一挙に変えられないか、こういうお話をしたことがあるんです。

そういう意味では、企業としての対応、これは人事院も含むんですけれども、この問題もあわせながら、今お話ございましたように、六月に議論はまとめていかなければならないだろう。ただ、これだけではなくて、全体的な問題をまとめなければなりませんので、委員の御協力を心からお願い申し上げます。

○高木(美)委員 最後に、お願いでございますが、お手元に資料を配らせていただきました。色刷りの方の資料一でございますが、小学校六年まで、今改正で拡充となる予定でございます。この下の図の方の、緑の線が三つございます。これはどうしても、中学校、十二歳から十五歳、ここの間が今さまざまな手当ての面で抜けているという、その表示の図でございます。教育費は、小学校、公立二十九万、中学校四十三万、こういうふうにふえてまいりますけれども、中学校が抜けている。

さらに、その裏の資料二の方でございますけれども、これは所得控除と児童手当の合算効果についてでございます。左の図を、これは現行について見ていただきますと、合算された山に谷間ができております。所得の七百八十万から八百万過ぎたところ、ここが、要するに児童手当と扶養控除、両方合わせた段階で、一気にこの七百八十万以下の収入の方たちよりも受ける報酬が下がる、手当が下がる、こういう形になっております。

一方、右側の方をごらんいただきたいと思いますが、これは、今回の所得税、住民税、そこも含めまして、児童手当の合算効果でございますけれども、これによりますと、今度は所得が伸びます、八百六十万、今回、児童手当、ここまで拡充になります。ここまではいいのですが、この後、がくんと一千万前後が下がる、こういう税と児童手当のかみ合わせ、こういう点をぜひ勘案いただきまして、先ほど大臣から、税ではなくて児童手当という、手当に行く方向が一番公平ではないかというお話がありましたが、この点を勘案いただきまして、今後の児童手当のまたさらなる拡充を心よりお願い申し上げて、私の質問とさせていただきます。

ありがとうございました。

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