「障害者自立支援法の抜本見直し」について

2008.2.14

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。朝早くから大変にありがとうございます。

 私は、障害者自立支援法の抜本見直しにつきまして、先般、与党におきまして報告書を取りまとめさせていただきました。それに基づきまして質問をさせていただきたいと思います。

 障害者自立支援法につきましては、障害を個性と認め、地域で普通に暮らせる社会づくりを目指しまして、一昨年十月に本格施行されて以来、さまざまな御指摘、御意見をいただいてまいりました。私も、公明党の障害者福祉委員会委員長としてその一つ一つを受けとめ、福島議員中心に円滑施行のために取り組みを進めてまいりました。

 一昨年の暮れ、公明党は自民党と協力しまして、補正予算千二百億で特別対策を実施し、利用者負担のさらなる軽減や事業者に対する激変緩和措置を行ったところでございます。その措置も来年度で終わることから、その後はどうなるのかとのお問い合わせ、また不安の声が寄せられております。また、障害児を持つ世帯におきましては、課税世帯が約八割であることから、その効果が行き届いていないという世帯が多く、負担感が依然として強いとの御指摘もありました。

 昨年九月、連立政権合意におきまして、公明党が主張し、「障害者自立支援法について抜本的な見直しを検討するとともに、障害者福祉基盤の充実を図る。」と盛り込まれたことを受けまして、与党PTが十月にスタートし、自民党の木村義雄座長を中心に十二月七日に与党としての報告書を取りまとめ、十二日に政府に対し官房長官に申し入れをさせていただき、具体化を求めたところでございます。既に来年度予算と税制改正に反映されており、その成立が待たれております。障害団体等関係者の皆様から、一安心という言葉があるけれども二安心しました、また、よくやってくれたと評価の声をいただいているところでございます。

 私も、多くの方の御意見をこれまで伺ってきながら、政治は障害者に対してどのような将来図を描いてくれているのか、その政治のメッセージが見えない、私たちのことを受けとめてくれていないのではないか、こういった心情を常に感じてまいりました。

 そこで、このプロジェクトに臨むに当たりまして、法施行三年後の見直しも見据えながら、今後の道筋を描けるものにさせていただきたい、問題点を明確に受けとめながら、必要な緊急措置は実施させていただこう、また、介護保険との統合を前提としていたのでは複雑な制度となり、障害者にどうしてもわかりにくくなってしまう、まず障害者の方にとってわかりやすい制度にさせていただきたい、こうしたことのために政治の力を存分に使わせていただこう、この決意で議論に臨ませていただきました。難しい論点もございましたが、我が党はその都度持ち帰り、党内論議を重ねまして、その多くが反映されていると思っております。緊急措置、そしてまた法施行三年後の見直し等々、整理をさせてもいただきました。

 今回、報告書にまとめましたその大きなポイントにつきましては、一つは、特別対策による利用者負担の軽減は継続し、その上で、さらに障害者、障害児について負担を大きく軽減させていただく、また、障害福祉サービスの負担上限額を区分する所得は世帯単位から個人単位とする、また、事業者のさらなる経営基盤の強化を図る、また、将来の所得保障を検討する、こうした内容とさせていただいております。

 この内容を踏まえまして、政府に御対応いただいた内容の確認と、今後の法改正に向けた課題につきまして、財務大臣、厚生労働大臣に御質問をさせていただきたいと思います。

 まず、厚生労働大臣にお伺いいたしますが、今回のこの報告書をどのように評価し、受けとめておられるのか、お伺いをいたします。

○舛添国務大臣 まず、高木委員が公明党の障害者の担当の委員長として大変御尽力なさいまして、今回そのプロジェクトチームの案をおまとめいただいたこと、本当に尊敬申し上げます。

 その上で、私のところにも、私が大臣に就任する前から、私のところは障害者を抱えてこういうふうに困っているんですよと、本当に町に買い物に出ていても、近くのお母さんたちがぱっと私の顔を見て、大臣になる前ですよ、既にそのころからそういう問題を指摘していました。これは何とかしないといけない。やはり今委員がおっしゃったように政治の力でやるんだと。

 それで、今一部おっしゃってくださった九つの基本的な課題をきちんと提示させていただきましたので、一つ一つこれをやっていきたいというように思います。

 それから、昨年四月から、その前の補正予算で千二百億円の特別対策を組みました。これは非常にやはり感謝をされていまして、今回また、昨年の十二月にこの案をおまとめいただきましたので、それに加えてさらにきめの細かい手当てをやる。私は、障害者というのは百人いれば百人その態様が違う、だから一律にきちんと決められないと思うので、やはり政治の力で、きめの細かい、それはそれぞれの国民の代表である国会議員が地元に戻って要望を聞いてくる、そのことによって吸い上げられる要求だと思いますので、まさにここに政治が機能しているというように思います。

 そういう意味で、この貴重な御提言を賜りましたので、これをもとにして、抜本的な見直しということの検討に入っております。

○高木(美)委員 それでは、具体的に、まず利用者負担の軽減につきまして御質問いたします。

 与党からは、障害者に関するサービス料の引き下げ、また所得の認定につきましては、先ほども申し上げましたが、世帯単位から個人単位を基本として見直し、本人と配偶者のみとする、また、それは税制と健康保険上の扶養者であってもよいとするという画期的な内容を提案させていただきました。

 これは、現行でも世帯分離は可能なのですが、それは、こうした税制、健康保険上、被扶養者でないということが条件となっております。そのために、一部の方たちからは、まるで子供を捨てるようなつらさを伴うのだ、このような厳しい御指摘もいただいてまいりました。

 そうしますと、この世帯単位から個人単位に移行いたしますと、多くの方が低所得一、二という範囲に入りますのでサービス料も下がる、また、このような形でもう一段階大幅な負担の軽減にもつながる。二重にわたって軽減できると考えたものでございます。

 また、もう一つ、障害児を持つ世帯におきましては、やはりサービス料の引き下げとともに、負担軽減措置の対象となる課税世帯の範囲を、現行、年収六百万まででございましたが、それを八百九十万程度まで拡大をする。それによりまして、障害児を抱える世帯の八割以上を軽減措置の対象とすることができる。

 このような内容でございますが、これらの申し入れに対しまして、どのようにお取り組みいただいたか、伺わせていただきます。

○舛添国務大臣 まず、障害者自立支援法は、もともと公費で九割以上を負担する、最大一割までだと。しかし、それでも重いということで、昨年の特別対策でやりましたが、これで、所得に応じた一月当たりの負担額の上限を決める。それに軽減措置を加えています。

 今般の緊急措置で、来年度予算においてどういう措置をとったか。今委員がおっしゃったように、低所得者世帯を中心にして、負担の上限額を、これまでのまず半分程度に変えました。それから、障害児を抱える世帯について、軽減対象となる範囲を、年収六百万円だったのを八百九十万円まで拡大をいたしました。それから、今おっしゃったように、本人上限額について、世帯全体ではなくて、本人及び配偶者のみの所得で計算する、こういうことでございます。

 それで、これらの対策によりまして、負担率は全体で大体三%程度ということに抑えられることになります。

○高木(美)委員 ありがとうございます。感謝いたします。

 私がこの紙を用意するのもなんでございましたが、この方がわかりやすいかと思いまして、これは厚生労働省がおつくりくださった資料でございます。利用者負担がどのように軽減されているか、参考一、参考二という表裏の紙となっております。

 例えば、通所サービスの障害者の方ですが、ごらんいただきますと、現行、例えば低所得二、一ともにそうですが、サービス料三千七百五十円が千五百円まで軽減をされております。また、裏の参考二のところの障害児の方ですが、ただいま大臣からも御答弁いただきました、年収が六百万世帯から八百九十万世帯まで上げられますと、現行九千三百円のサービス料が四千六百円、また、低所得におきましては、三千七百五十円が約半分弱の千五百円となるという、このような大幅な負担減となっております。

 また、詳細はごらんいただきたいと思います。

 続きまして、事業者の経営基盤の安定につきましてですが、大変経営が苦しいというお声を伺っております。こうした新たな法制定という急激な変化に対しまして、政治が支えながら新たな体系への移行へと事業者を促していく、この両面が必要であると思っております。

 特別対策で従前収入の九割を保障していただいておりますが、今回の緊急措置でさらに上回りますように、例えば通所サービスについて定員枠を拡充するとか、また空床保障など、このような対応を政府に求めたところでございます。

 経営基盤の安定を図るために具体的にどのような内容を盛り込まれたのか、また、中でも、その執行に当たりましては、都道府県に基金が造成をされております、それが当事者や事業者になかなか行き渡っていない、当然、市町村が多繁であるとか、また周知徹底がおくれているとか、さまざまなことが考えられるわけですが、そうしたことがスムーズに実施されるべきと思っております。

 特に、もう来年度が最終年度になってしまうことから、特に懸念されております就労継続、また、重度障害者への対応、児童デイサービス、相談支援事業等々、またさらに諸物価の高騰等への措置につきましても、緊急に行う必要があると思っております。その対応のためにも、基金の使途の見直しもすべきと盛り込ませていただきましたが、こうした点につきまして、どのようにお進めいただくのか、大臣に伺わせていただきます。

○舛添国務大臣 今委員がおっしゃったのは、事業をやっている経営者の方々、こういう方々からも私のところにも、経営が苦しいんだ、何とかしてくれないかと。そういう声にこたえまして、今般の緊急措置では、通所サービスにつきまして報酬単価を約四%引き上げる、それから、定員を超えてはならない、今までは一一〇%まで認めていたのを、これも一二五%まで過去三カ月平均で認める、非常に柔軟かつ弾力的に定員を超えた受け入れも認める。

 それから、今おっしゃいました、この前の補正予算で組みました特別対策について基金がございますので、これは都道府県に委員御指摘のようにあります。これを使いまして、重度障害者への対応、具体的に、ケアホームに重度障害者を受け入れた場合に、その基金を使って助成をする。それから、今児童のデイサービスが非常にやるところが少なくて困っているんですね。こういうことに積極的なところに支援するということで、この基金も活用しながら、経営基盤の安定化を図るように努力をしております。

○高木(美)委員 続きまして、報酬単価、いわゆる障害福祉サービス費用の額でございますが、この改定につきまして、これはサービスの質の向上であるとか、経営が大変苦しいことから常勤の職員を非常勤にせざるを得ない等々の状況があるわけですが、福祉人材を確保することが大事であるとも思っております。また、そうした確保、事業者の経営基盤の安定のために、これは利用者とそしてまた事業者、両方の視点を踏まえて、平成二十一年四月に実施すべきと考えております。

 そのために、事業者の経営実態など基礎的なデータの収集、分析が不可欠でありまして、公平公正な経営実態調査に早急に着手するなど、手続を始めていただきたいところでございます。初めての改定でもありますし、いつから、どのように調査検討を進め、どのようなスケジュールで結論を出されるのか、お伺いをいたします。

○舛添国務大臣 この問題は介護職員の場合も同じでありまして、今本当に人材が集まらない。処遇の問題もあります。特に、だんだん景気が上向いてくると、こういう福祉、介護、そういうところに来てくださる若い人も少なくなってくる。ですから、これは全面的に取り組まないといけない重要な課題だと思います。

 そこで、今おっしゃいましたように、来年、二十一年四月に福祉サービス費用の額の改定ということをやりたい、それできちんと処遇をしたいと思います。そのためにはやはり経営実態をちゃんとつかまないといけないということですから、今委員に御指摘をいただきましたので、直ちに、できるだけ早く、早急に全国の事業所を対象とした調査の開始を指示いたします。そして、平成二十一年四月の報酬改定に向けてしっかりと経営実態を把握したい、そういうふうに思っております。

○高木(美)委員 恐縮ですが、大体どのくらいのスケジュールで、いつごろまでに、この調査のスタンスですね、何カ月ぐらいかけてとか、そうしためどがございましたら、重ねて教えていただきたいと思います。

○舛添国務大臣 今、私の方で大体持っていますスケジュールは、この三月までに専門の方々のお力をおかりして調査票を作成します。そして、三月末までにこの調査票を発送したいと思っています。そして、六月から九月にかけてこの結果を集積し、分析して、それで年末の十二月にはこういう改定をするという内容のセットをして、その過程で高木委員初め多くの方々の御意見も賜ってさらにいい案を得て、そして平成二十一年四月の報酬改定に持っていきたい、そういうスケジュールを今立てているところでございます。

    〔委員長退席、増原委員長代理着席〕

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。

 また、重ねまして、障害程度区分認定のあり方です。

 これは大変多くの議論をいただいてきたところでございます。この区分認定が、その後、障害者の方にとって、どのようなサービスを受けることができるのか、いわばここが一番のかなめであると思っております。

 特に御要望がありますのは、知的、精神障害者の方たち、これは外見からは判断できない特性でございまして、介護保険ベースの百六項目がまず査定をされる、その上で、二次判定で審査会におきまして特性を反映する、このようにされてきたところでございます。

 ぜひともこうした、先ほど大臣も、百人が百人とも、障害者の方たちの状況は異なるとお話がございましたが、やはりそのような特性を判断できる、反映できる仕組み、応用できる判断軸をつくっていただきたい。特に、精神の方たちは、天候により行動が左右されるとか、また強度行動障害の方は、パニックになるとそのような症状があらわれる、ふだんはそういうこともない方もいらっしゃいます。こうしたことから、タイムウオッチで計量するだけではなくて、実態に合った区分認定にしてもらいたい、こういう声が圧倒的でございます。

 この程度区分認定の見直しにつきまして、今後どのようにお取り組みになられるのか、答弁をお願いいたします。

○舛添国務大臣 今、委員御指摘の障害程度区分ですけれども、本当に、知的、精神的な障害の場合は外見からそう判断できません。私が認知症の母親を介護したときも、そのときの言葉でまだらぼけなんという名前があって、検査したときは非常に調子いい、しかし、うちに連れて帰ったらもう大変だ、こういうことが、同じように知的、精神の障害者の方にはあり得ると思います。

 一つは、ケアの時間という、時間の量でというのも一つのスケールですけれども、しかし、なかなかそれだけでは十分じゃないと思いますので、これは、専門家の先生方のお知恵も拝借して、何かこの障害者の区分をもっと明確にできる手法がないか、これは開発を今検討させておりますので、そういう成果を得た上で、今おっしゃっている問題意識を私も持っていますので、何とかこの区分を公平公正にというか、できる手だてを考えたいと思っております。開発を検討いたします。

    〔増原委員長代理退席、委員長着席〕

○高木(美)委員 これは大変、まさに議論のあるところで、例えば、精神障害の方がこの介護保険ベース百六項目を渡されまして、歯は磨けますか、それは気分がよければ磨けるわけですね。それを、最初からこの介護保険ベース百六項目ありきというところから、わかってもらえていないんじゃないか、本当に、二次判定、自分のそういう苦しい状況を受けてくれているのかという、どうしてもそうした心情面につながってしまうという懸念があると思います。

 また、ぜひとも、私どもも検討させていただきたいと思いますけれども、この見直しにつきまして、適正に行われますように重ねて要望をいたします。

 さて、この法の精神でもございます、理念でございます、障害を持つ方が地域で普通に暮らすことを目指すためには、地域で相談支援体制をどのように構築していくかが不可欠であると思います。例えば、その地域におきまして、相談支援センターをどこに置いていくのか、また自立支援協議会の位置づけと役割の明確化もさらに図られなければいけないと思っております。受け皿となるグループホーム、ケアホームなど、地域の基盤整備の強化も急務でございます。

 こうした、地域で普通に暮らす、このための必要な相談支援体制、またその基盤強化につきまして、大臣の御見解を伺います。

○舛添国務大臣 北欧諸国では、ノーマライゼーション、つまり、障害を持った方々も健常者と同じように生活すべきである、そういう方針で長いこと福祉政策をやっている。私は、我が国もそうであるべきだという方針で行っております。

 そこで、今おっしゃった、地域での支援体制、基盤整備ですけれども、まず市町村に相談支援事業の窓口の一元化をやる、そのための強化を図るために措置をとっております。

 それから、グループホームなどを計画的に整備するということで、平成十七年では、グループホーム、ケアホームの障害者による利用者は三・四万人、三万四千人ですけれども、二十三年には八万人に持っていこう、そういうふうに考えております。

 それから、特別対策においても、地域における相談支援体制の整備に向けた支援をいたしますけれども、今回、この与党プロジェクトチームの御提言を受けまして、平成二十年度予算におきまして、新たにグループホームを整備する場合に費用について補助する、こういうことをやりました。

 一つずつ着実に、ノーマライゼーションのために努力をしてまいりたいと思います。

○高木(美)委員 その際に、今、施設の関係者から、また既に入所されている方からお問い合わせがありますのは、これから障害程度区分四以上でなければ入所できない、このような内容となっております。そのために、今施設に入っている方はそのまま利用できるのかとの問い合わせが多く来ております。希望すれば継続して利用できるように対応すべきだと報告書ではまとめさせていただきました。

 地域移行を進める一方で、施設への入所が必要な方については、例えば程度区分が若干軽くても入れる配慮も必要だと思っております。このような施設の役割をどのように考えていらっしゃるのか。地域移行そしてまた施設、私は両方のバランスも今の段階では必要ではないかと思っておりますが、この施設の役割につきましてどのようにお考えか、答弁を求めます。

○舛添国務大臣 これは、委員、介護の場合も全く同じで、在宅か施設か。これも同じで、ノーマライゼーションを進めるというのは、それは地域に戻るということで、在宅でやれるかと。ただ、これはいろいろな負担もあります。そして、そこまで地域が、例えばバリアフリーを含めて整備されていないということがある。そういうことを考えますと、やはり施設の重要性というのも看過できません。

 したがいまして、今の御指摘でありますけれども、例えば、現に五年間入所されている施設を引き続き使用したいという方に関しては、私は柔軟に、そのままいられるような経過措置をとろうと思っておりますので、そういうきめの細かいニーズに対しての配慮をやっていきたいと思います。

○高木(美)委員 今大臣が、五年以上入所されている場合はという条件をおっしゃいました。そのほかにそうした条件をどのようにお考えか、提示をしていただければと思います。

○舛添国務大臣 今五年間ということを言いましたけれども、ただこれは、細かい条件をつけて、こうだからあなたを追い出すということではなくて、一般的に、今施設に入っている方が、いわゆる追い出されてしまう、そういうことはないようにいたします。

○高木(美)委員 大変力強い答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 私は、施設につきましては、バックアップ機能があり、また地域におきます拠点機能があり、また人材育成の機能というものもあると思っております。

 私の地元の東京都では、都外施設を持っております。北は青森から、また中京地域に至るまで点在をしております。例えば、その方にとっての地域はどこかというふうになりますと、いきなり地域で暮らす、では親元なのか、親御さんはもう亡くなっておられる、兄弟は見られるのか、見ることはできない。こうしたさまざまな状況がございます。そうしたことから、私は、もう少しそこは柔軟に、先ほど申し上げた相談支援体制、やはりここで、その方の施設に入る必要度をきちんと見きわめる仕組みというものもつくっていくべきではないかと考えております。そうした点も、今後ぜひ検討をお願いしたいところでございます。

 最後の質問になるかと思いますが、法の附則の中にも、就労の支援を含めた障害者等の所得保障のあり方について検討を加えというふうにございます。今回の報告書で反響をいただきましたのは、与党として初めて所得保障を検討すると明確に書いたところでございます。就労の支援を含め、幅広い観点から検討を行う。その際、社会保障制度全般の一体的見直しに関する議論との整合性や財源の確保を図った上で、障害基礎年金の引き上げ、例えば、二級の今の六万六千円を八万三千円にとか、また一級の金額八万三千円は十万円程度に等々、案を持っておりますが、このような引き上げ、また住宅手当の創設についても検討を行う、このように書かせていただきました。これが可能になりますと、自立して、まさに地域で施設、在宅関係なく生活することも可能になると思っております。

 今、我が党の坂口副代表も推進してくださっておりますが、年金の加算制度等を含めまして、現在政府また与党で行われております社会保障制度全般の一体的見直しに関する議論の俎上に、年金、介護、医療そしてまた子育て支援プラス障害者という、ここをはっきりとのせていただきまして、御検討をいただきたいと思っております。

 またさらに、住宅費の問題でございますが、施設入所の方には今手元に二万五千円残る仕組みがございます。しかし、グループホーム、ケアホーム、地域で暮らすと言っていながら、住宅、光熱、食費が払えなければ生活保護に行かざるを得ないという状況がございます。この施設、在宅のバランスを確保するためにも、住宅手当の創設も必要ではないか、検討すべきではないかと書かせていただいたところでございます。

 こうした所得保障に関する厚生労働大臣の御見解を伺いたいと思います。

○舛添国務大臣 ノーマライゼーションの最終的な理想は、税金が払えるように仕事をして所得を得るということですけれども、なかなかそこまでいきません。個々人の態様も違います。

 したがいまして、今おっしゃいました障害基礎年金の引き上げ、住宅手当の創設、こういうことについても今後検討してまいりたいと思います。当面は、一般就労への移行措置、それから工賃倍増五カ年計画、こういうことも含めて、全力でこの問題にも取り組みたいと思います。

○高木(美)委員 財務大臣に同じ質問をさせていただきたいのですが、このような与党報告を踏まえまして、今後、社会保障費の中に障害者支援を位置づけていただき、必要な財源確保につきまして取り組んでいただきたいことをお願いするものでございます。

 財務大臣のお考えをお伺いさせていただきます。

○額賀国務大臣 高木先生から、与党の提言を踏まえて、思いを込めたお話を聞いておりまして、国は、もう御存じのように、大変な財政難の中で、財政再建の旗を掲げていろいろな施策を講じているところでありますけれども、必要なものは講じていかなければならないと思っております。

 障害者に対する福祉サービスというのは、ここ数年は一〇%ぐらいずつ伸ばしてきているわけでございまして、今後とも、先生の思いをよく大事にしながら対応していきたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 それでは最後に、恐縮でございますが、厚生労働大臣の今後の障害者施策に取り組まれる御決意をお伺いいたしまして、質問を終了させていただきたいと思います。
○舛添国務大臣 私は、障害者が生き生きとこの日本で生活していける、つまりノーマライゼーションの理想が達成できる、それが本当の意味で日本が先進国だと言えるというふうな思いでおります。

 したがいまして、今委員が御指摘になりました、そして、与党のプロジェクトチームが出されました御提言を踏まえまして、さらにこの障害者自立支援法に基づく制度の抜本的改革も含めて、全力を挙げてこの問題に取り組みたいと思います。

○高木(美)委員 これからいよいよ法改正に向けまして、その内容が大変重要であり、正念場であると思っております。また、大臣には力強い答弁をいただき感謝いたします。

 また今後とも、ぜひとも、ノーマライゼーション、またユニバーサル社会を目指しまして進めていただきたいことをお願いいたしまして、質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

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