「東京湾北部地震における帰宅困難者対策」について

2009.4.1

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 大変時間が限られておりますので、スピード感を持って質問をさせていただきたいと思

います。

 まず、私は、東京湾北部地震における帰宅困難者対策につきまして質問をさせていただ

きます。

 中央防災会議では、平成十五年に設置された首都直下地震対策専門調査会におきまして

被害想定が発表されました。平成十七年九月には、地震防災対策の首都直下地震対策大綱

を決定されました。

 またさらに、その中で、東京湾北部地震では、最大で避難者約七百万人、避難生活者約

四百六十万人と、最大規模の発生が予測をされているわけでございます。

 東京湾北部地震では、最大で約六百五十万人の帰宅困難者の発生が推定されております

。当然、一斉に帰宅行動をとった場合、路上では、混乱による死傷者、応急活動の妨げな

ど、重大な問題を引き起こすことになると言われております。

 そこで、平成十八年に専門調査会が設置されまして、昨年十月、避難対策につきまして

報告がまとまったところでございます。耐震化等の予防が最優先であることはもとよりで

すが、この対策につきましても重要な課題であると思っております。

 帰宅までの距離が二十キロ以上の方を帰宅困難者、帰宅断念者とか遠距離徒歩帰宅者と

か、そういう方たちをいうようでございますが、当初、動き出しますと、一平方メートル

に六人、満員電車状態でとても歩けず、道が広がったり狭まったり、また、橋に至ったり

しますとボトルネックになって、恐らくそこで大きな混乱が予想されております。

 こうしたことから、私は地元が東京でございますが、例えば渋谷区では、企業に協力を

求め、帰宅困難者対策を行うことを義務化するために条例改正を検討しているとか、また

、文京区では既に条例を制定して、企業に従業員を一斉に帰宅させないことを要請したと

か、また、事業所に待機した従業員が地域の救助活動に協力するということも求めている

と聞いております。

 こうした調査会の報告をもとに、具体策の策定に向けまして、今後どのようにお取り組

みになられるのか。当然、一都三県の連携もありますし、また、今通勤圏は拡大しており

ますので、近県も含めまして、その取り組みにつきまして、佐藤大臣の御所見を伺います

○佐藤国務大臣 お答えを申し上げたいと思います。

 先生から今御指摘のございました点につきまして、中央防災会議の専門調査会におきま

して検討が行われまして、おっしゃられるように、昨年の十月に報告書が取りまとめられ

ました。

 御指摘の帰宅困難者については、先ほどもお話にございましたように、首都直下地震時

に約六百五十万人の発生が予想されておりまして、専門調査会の報告では、その対策とい

たしまして、翌日帰宅、時差帰宅の促進、帰宅経路の混雑状況等に関する情報の提供など

の混乱の回避策が示されております。

 翌日帰宅、時差帰宅等々についても、例えば、携帯電話が自宅と通じるという条件等々

があれば落ちついた対応がとれるだろうとか、いろいろな検討をさせていただいておりま

して、今後、専門調査会報告等を踏まえて、関係地方公共団体、関係機関と連携をいたし

まして、先生が御心配の点等々をしっかりと踏まえて対策をしてまいりたいというふうに

思っております。

○高木(美)委員 例えば、東京都におきましても懸命に予防、そしてまた、こうした発

生時の対策等につきまして各自治体も取り組んでいるところでございますが、特に、東京

区域外から通勤等をされていらっしゃる帰宅困難者、こうした方たちにつきましては、も

ちろん地元も取り組ませていただくと考えてはおりますけれども、やはり国がここはしっ

かりと主導権を発揮していただきまして、一都三県の連携、取りまとめ、ここをしっかり

とやっていただきたいということをまず要望させていただきたいと思いますが、大臣の御

所見を重ねてお伺いいたします。

○佐藤国務大臣 おっしゃられますように、パニックになっては困るということでござい

ますでしょうし、その周知徹底を図ることによって心の構えみたいなものが徹底をされれ

ば、混乱等々も少し和らぐのではないかなというふうに思っておりまして、先生がおっし

ゃられたような首都圏の県ともよく連携をしつつ、関係省庁としっかりと対応してまいり

たいというふうに思っております。

○高木(美)委員 主導権を発揮していただきまして、よろしくお願いいたします。

 今大臣の御答弁にもございました、やはりそれぞれ、御自宅がどうなっていらっしゃる

のか、また、御家族がどうなっていらっしゃるのか、この安否情報がしっかりと入手でき

れば、そこから、帰宅も翌日にする、もう少し延ばす、地元のために貢献する等々、判断

もできるのだと思います。

 こうした帰宅困難者の問題は、あくまでもこれは個人への対策、個人が最後はどういう

ふうに判断をするか、そのために企業の協力また地元の協力等々が必要であると思ってお

ります。

 そこで、まず安否情報の確認体制を万全にすべきであるということから、災害用伝言ダ

イヤル、携帯電話災害用伝言板、またウエブ一七一等、今さまざまツールが用意されてお

りますけれども、この六百五十万人という困難者に対して対応できないのではないか。い

ざこういう事態になりましたときに、サーバーにアクセスできないとかダウンしてしまっ

たとか、そうしますと、まさにパニックに至ってしまうと思っております。

 これが今現状どうなっているのか、またさらに、その拡充策はどのようになっているの

か、これは総務省にお伺いをさせていただきます。

○武内政府参考人 お答え申し上げます。

 災害時には、ふくそうといいますか、通信の混雑の発生によりまして、電話等がつなが

りにくい状況になります。

 電気通信事業者の方では、安否確認などを行う手段といたしまして、固定電話を利用し

た災害用伝言ダイヤル、携帯電話、PHSを利用いたしました災害用伝言板、それからイ

ンターネットを利用いたしましたウエブ一七一などを提供しているところでございます。

 登録できる件数でございますが、それぞれ最大で、災害用伝言ダイヤルにつきましては

八百万件、災害用伝言板につきましては八千万件、それからウエブ一七一につきましては

五億件ということになってございまして、これらを活用することで、容量の面では、約六

百五十万人と見積もられております帰宅困難者の方が支障なく利用できるのではないかと

いうふうに考えているところではございますが、今後、事業者におきましても、さらに件

数の増加を検討しているところと聞いてございます。

○高木(美)委員 かなり拡充をしていただいているようで、また今後とも、基地局等の

整備につきましても、耐震にできますように、さらに強固にできますよう要請をさせてい

ただきます。

 こうした伝言板、伝言ダイヤル等、例えば、防災の日がございますけれども、そういう

ときに家族で使ってみるというような、試用してみるという、こちらの方の呼びかけもぜ

ひお願いをしたいと思っております。いざそのときになって、どういうふうに使っていい

かわからない、恐らくこういうことも多いかと思いますので、重ねて総務省に要望をさせ

ていただきます。

 先ほど、企業の取り組みが重要であると申し上げさせていただきました。当然、備蓄の

問題、水、食料、軍手、そしてまた携帯用トイレ、今トイレの不足も言われておりますの

で、こうした対策も必要であると思っております。

 企業別に独自の防災計画を策定していただきまして、その上で個人の行動を明確にして

いただくこと、そしてまた、地震発生の際の留意点など、事前の周知がやはり大事である

と思っております。どのように推進、徹底をされるのか、内閣府にお伺いいたします。

○大森政府参考人 お答えいたします。

 膨大な数の帰宅困難者による混乱を回避するためには、先生おっしゃるように、行政だ

けではなくて、企業、住民の取り組みというのが重要になるというように思っております

 特に企業についてでございますが、専門調査会の報告では、飲料水、食料、災害用トイ

レの備蓄等、従業員の一時収容対策の促進、また、災害の発生時における従業員の行動ル

ールをあらかじめ企業等の防災計画や事業継続計画等において明確にしておくことなどの

対策の重要性は指摘されているところでございます。現にもう経団連もこれらに関しての

提言を出しているところでございまして、着々と進んでいるところでございます。

 我々としても、地方公共団体や関係機関と連携をしながら、このような対策をさらに促

進してまいりたいと思っております。

○高木(美)委員 また、いいときを選んでいただきまして、サンプリングで構いません

ので、どの程度の企業が準備をされているのか、そうした現実のデータも収集していただ

きますように、重ねてお願いを申し上げます。

 また、帰宅困難者が移動する際のトイレ、水等の支給を、どこが責任を持つのかという

ことなんですが、私は住まいが江東区ですので、当然、霞が関の皆様、そしてまた千代田

区等の皆様の、千葉へ帰られる移動拠点になると思っております。そういうときの避難所

に、地元は地元の区のための避難所を用意している、そこに立ち寄られた場合の対応をど

ういうふうにしていくのか。

 また、東京都は、都立高校を帰宅支援ステーションとか宿泊できるような設備として考

えているという話もありますが、とても足りるものではないと思っております。

 こうした在住者以外のための備蓄につきまして、地方自治体に対しまして予算補助もす

べきではないかと考えます。そのことにつきまして、内閣府の答弁を求めます。

○大森政府参考人 お答えをいたします。

 徒歩帰宅者に対するトイレ、水等の提供については、地方公共団体や事業者、また沿道

の自治会などが連携して取り組んでいくことが必要であると考えております。

 また、避難所の問題でございます。徒歩帰宅者が避難所に来訪した場合の対応について

は、内閣府が一都三県及び茨城県南部の市区町村を対象にアンケートを実施しました。そ

のアンケートによりますと、帰宅困難者について、避難所に入ることを認めないとされる

市区町村はございませんでした。ただ、これらがより円滑になるように、我々としても対

応をこれから考えていきたいというように思っております。

 また、多数の徒歩帰宅者に対して、帰宅途上において、沿道で休憩する場所を提供する

ためには、沿道の公的施設やまた民間施設を活用して、一時滞在施設を確保することも必

要だと思っております。

 また、最後の御質問でございますけれども、徒歩帰宅者など在住者以外の者のための物

資の備蓄に係る費用負担の問題でございます。このあり方については重要な検討課題であ

ると考えておりまして、今後またいろいろと考えてまいりたいというように思っておりま

す。

○高木(美)委員 また、帰宅支援ステーション、コンビニとかガソリンスタンド等協力

をしてくださるようですが、ステッカーがあります。これがそれぞれ、事業所また連盟等

によりましてばらばらの状況がございます。今後ステッカーも全国統一のものに、早い段

階でしていただくこともわかりやすいのではないかと思います。

 最後に、国土交通省にきょうお越しいただきました。避難所への避難者数を減らすため

に、応急危険度判定士の登録推進をすべきではないかと思います。今、一級、二級を合わ

せまして約百万人の建築士の方がいらっしゃいますが、登録していらっしゃるのは十万人

と聞いております。この方たちをさらに進めて登録していただくべきと思います。

 またさらに、緊急時に活躍しやすい環境整備も必要であると思います。例えば、仕事を

、それぞれ納期がある中で、それを中断して、応急危険度判定のために駆けつけてくださ

るわけですので、こうした環境整備、そしてまた宿泊場所等々の確保も必要かと思います

 この応急危険度判定士の拡大のための方策につきまして、国交省にお伺いいたします。

○和泉政府参考人 委員御指摘のとおり、応急危険度判定士、大変重要でございます。今

も御紹介ございましたように、現時点で十万八百十九名が登録されておりまして、全体と

してはそれなりの数があるわけでございますが、首都圏直下型地震等を念頭に置けば、ま

だまだ足りない。加えて、都道府県ごとに見ると随分差がございますので、今言った環境

整備の問題も含めまして、内閣府等とも連携して、しっかりと対応してまいりたい、こう

考えております。

○高木(美)委員 それでは、この帰宅困難者の問題につきまして、さらなる具体化に向

けてのスピードアップを要請いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとう

ございました。

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