「障害者自立支援法の改正案」について

2010.5.28

○高木(美)委員 おはようございます。公明党の高木美智代でございます。

 私は、公明党障害者福祉委員会委員長を務めております。また、先ほどお話ありました、自民、公明、当時与党PTの副座長を務め、この障害者自立支援法の改正に取り組んでまいりました。本日、どうあれ、障害者自立支援法の改正案、自公案そして与党案が審議の運びとなり、懸命に取り組んできたこの四年間を思い起こしますと、私は、きょうは一歩前進をする大事な日である、まさかここまで来るとは思わなかったというのが実感でございます。御尽力くださった方々に感謝を申し上げたいと思います。

 昨年九月、長妻大臣は、遅くとも平成二十五年八月までに、障害者自立支援法を廃止し、障害者総合福祉法を実施するとおっしゃったわけでございます。それでは、今現に障害者の方々の地域生活が困難を来していらっしゃるその現状を三年間も放置することとなってしまう、この危機感を恐らく共有していただき、政府提出の閣法を今回、議員立法として引き取りまして、自公案を提出いたしました。そしてまた、与党案も提出されましたことを私は感謝申し上げる次第でございます。

 我が党の埼玉県本部では、障害者自立支援法の総点検運動を実は行いまして、昨日、その結果の発表が行われました。やはり自立支援法を、あってよかったという人が半分、また、改善してほしいという方がさらに半分、改善する余地が多くあるという内容でございます。そうした現場の状況。

 そしてまたさらに、昨日、私は、日本身体障害者団体連合会の緊急要望をいただきました。緊急的な対応として、障害者自立支援法の一部改正を実現し、障害者が地域で安心して生活できる環境が一歩でも進むことを切に要望いたします、このようにございます。私は、一歩でも進むことを切に要望いたします、この気持ちを多くの方が共有され、本日に至ったと承知をしております。この上は、速やかな成立を心から願うものでございます。

 本日は、私は提案者でもあり、若干自問自答のような形になりますが、この場をおかりいたしまして、またこの自立支援法の詳細をまだ御承知ない議員の方がもしいらっしゃったらと思いまして、私どもの考え方、そしてまたこれまでの取り組みにつきまして少し述べさせていただき、大臣に一、二点、質問をさせていただければと思っております。

 この障害者自立支援法、障害者が地域で普通に暮らすことや、自立と共生の社会づくりを目指して、知的、身体そして精神、この三障害の一元化、また選択可能なサービスの提供など、障害者の方にとりましてメリットももたらしました。しかし、その一方で、利用者負担の問題など、多くの課題が残っております。国や地方の財政負担が義務化したということは、あの破綻した支援費の中から大きな方向転換であったと思いますが、原則一割負担が導入をされてしまった。

 こうした大幅な制度変更、そしてまた残った課題に対しまして、我が党は、当事者団体の意見を適切に反映してほしい、このことを強く要望しながら、障害者団体と意見交換を重ね、サービス利用の応益負担の導入や公費負担医療制度の利用者負担の見直しに当たっては、低所得者に対する十分な配慮ということを強く求めてまいりました。毎日のように多くの障害者団体の方たちから広く御意見をお聞きしながら検討を行い、政府・与党に働きかけ、障害者自立支援対策臨時特例交付金を確保しまして、基金を積み、今日まで財政措置を講じてきたわけでございます。

 その第一回目は、十八年四月一部施行後の八月十五日でした。冬柴幹事長、浜四津代表代行を初め、緊急要望を大臣に対して行いまして、これを受けて、十八年度補正予算によりまして九百六十億を確保し、利用者負担の軽減、また事業者への激変緩和措置などを実施しました。また、平成二十年、緊急措置といたしまして六百五十億円、翌年二十一年、千四百二十五億円と連続してこうした対策を講じ、利用者負担のさらなる軽減、また障害児世帯の負担軽減、事業者への激変緩和措置を実施してまいりました。この二十一年のときは、介護分野と歩調を合わせて、職員の処遇改善に取り組む障害福祉事業者に助成を実施したわけでございます。

 あわせて、利用者負担の軽減につきましては、当事者の方たちからの御意見と要望を踏まえまして、たび重なる上限額の引き下げを行ってまいりました。そして、措置を受けるための要件も改善をしてまいりました。

 このようなことをさせていただいたことを簡潔に御報告いたしますが、二十年七月、所得認定が世帯単位であったのを、本人及び配偶者のみの所得で判断するという個人単位に変えました。また、二十一年四月、障害福祉サービスの報酬改定では、平均五・一%引き上げ、また自立支援医療の負担も軽減。また、七月、これまでの資産要件を撤廃いたしました。

 さらに、我が党の北海道の議員から要請がありまして、札幌市長からのヒアリングをもとに、入所施設利用者が心身障害者扶養共済給付金を受け取る際に、収入認定から除外すべきだ、手元金二万五千円に加算すべきだ、このように主張いたしまして、改善をいたしました。また、十月、身体障害者もグループホーム、ケアホームを利用できるように拡充。

 また、昨年の四月ですが、町田市の障害者からの要請を受けまして、精神通院医療申請の際に、診断書の提出を毎年から二年に一回に改善をいたしました。また、御自身が、お母様ですが、重度の障害を持ち、子育てが困難な方たちからの陳情を受けまして、在宅介護サービスに子育て支援のメニューを追加し、重度の障害があられてもしっかりと子育てができるという環境もつくらせていただきました。

 このようなきめ細かな対応を行い、実現したわけでございますが、まだまだそれでも課題は多く、当事者の方から、まだ御意見を伺っていないとさまざまおしかりを今いただいているわけでもございますが、ただいま大臣からもお話ありましたように、制度改革推進会議で今検討をされているところでもあり、一歩、ともかくその準備のために階段を上がるという、そんな決意でおります。

 現在、昨年一月ですが、利用者負担も平均一割から二%になったとも伺っております。また、ことしの四月、長妻大臣、山井政務官の御努力でしょう、低所得の方につきまして、障害福祉サービスと補装具の利用者負担を無料化、百七億円を確保というお話も伺いまして、ただ、私、四百億とおっしゃっていたのが百七億、やっぱり財源を確保するのが本当に大変なんだなということを改めて痛感をした次第でございます。

 一方で、平成十九年ですが、新たな連立政権合意に、公明党の主張によりまして、抜本的な見直しを検討するとともに、障害者福祉の基盤整備の充実を図る、このように盛り込まれたことによりまして、与党PTが平成十九年十月に設置となり、我が党は原案を提示し、十二月に報告書、また二十一年二月、基本方針をまとめたわけでございます。

 当然、介護との整合性が考慮された当初の仕組みを解消いたしまして、障害者の方たちが、社会参加、そしてまたそれぞれの能力が発揮できる、さらには就労支援、こうした流れを障害者福祉の原点に立ち返って見直しを行ったものでございまして、その中には我が党の多くが盛り込まれております。

 この基本方針、詳細にきょうは読み上げさせていただきたいところでございますが、時間の関係もございますので割愛をさせていただきます。この内容に盛り込まれましたさまざまな課題と認識をしている部分、そしてまた今後、これは与野党問わず検討を進めなければいけない部分、また当事者の方からさらにお声を伺わなければいけない部分、数多くございますもので、ぜひとも目を通していただきたいと思います。

 私は、今後の課題は、やはり障害者の方にとりまして所得保障をどのようにしていくかということが、地域で普通に暮らすといいましても、大きな課題であろうかと思います。障害年金の引き上げも我が党は提案をさせていただき、坂口副代表を中心に今法案化に向けて準備をしております。しかしながら、この年金につきましても、無年金の方、いかに支給要件の緩和に努力をいたしましても、どうしても制度の谷間に落ちる方を救済するという抜本的なことはできません。

 また、例えば発達障害の方など、軽度の発達障害の場合、またその他の障害の場合、就労できない、その間の所得が得られない、こういう方たちが年金では救済できないという状況があります。私は、当然、年金の引き上げ、そしてまたさまざまな住宅手当制度、グループホーム、ケアホーム、これは今回盛り込んでいただきましたが、さらに福祉ホーム等を加えまして、こうした住宅手当の拡充。

 さらには、私は、年金というよりも障害者の手当制度として第二のセーフティーネットを創設すべきではないかという必要性を痛感しております。就労ができた場合、ある程度の所得があればその手当を受け取る必要はない。しかし、一たん解雇されたり、今もさまざまな経済的な事情で苦しんでいらっしゃる方が多くいらっしゃる。そうなった場合、手当を受けてその間何とか生活をし、そしてまた次に希望を持つことができる、このような制度をつくらなければならないと思っております。まず、年金の加算、そして無年金者の残る二類型の救済、これを急ぐための法案を今つくりました。提出をしてまいりたいと思っております。

 しかし、こうした流れも、財源措置も、税制を含む社会保障制度一体改革の際に障害者の方たちがそこに取り残されませんように、私どもは、しっかりとアピールをしながら、また法案化等々で説明をさせていただきながら、また何よりも国民の皆様に広い合意をいただきながら進めていかなければならないと思っております。

 最後に、大臣に質問をさせていただきます。ただいまのような、このような取り組みの内容、そしてまた、これから大臣が課題であると思っていらっしゃる点、答弁を求めたいと思います。

○長妻国務大臣 一つの原点は、ことしの一月七日の「障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と国(厚生労働省)との基本合意文書」というのを私も持っておりますけれども、そこに書いてあることをきちっと実行していく。その前提として、やはり当事者の御意見をきちっと聞いていくということも含めて、ここに書いてあることを我々政府として一つ一つ履行するということに尽きるのではないかというふうに考えておりますので、今後とも御指導賜りますようよろしくお願いします。

○高木(美)委員 与党PTが立ち上がってから、こうした改正案が今日に至るまでに約二年半かかっております。そのことを考えますと、この制度改革推進会議、今十分な精力的な御議論をされていらっしゃる、心から敬意を表します。

 しかしながら、拙速な議論は私はやめていただきたい。やはり次に大きな変更をするときは、これでいくのだ、このような形がきちっと提示できますように、そしてまた、決まってすぐ、さあ施行、こういう自立支援法の二の舞を踏まなくて済みますように、十分な周知徹底期間を経て、あなたの場合はこのようになります、行政はこのように動きます、市町村の役割はこう、都道府県の役割はこう、国はこうする、こうしたことが総合的に提示をされ、国民にもわかりやすく説明されますように、時間をかけて丁寧に行っていただきますことを要望させていただきます。

 あと一分ございますので、これは大臣にお願いでございますが、重度心身障害児につきまして、たび重なる陳情を受けております。

 実は、最近、妊婦のたらい回し出産防止のために、NICUをできるだけ早くに退院させるという動きがあります。それにつきまして、在宅に移るわけですが、障害児の在宅医療、介護の基盤整備がおくれているという状況があります。大変困っていらっしゃる。医療も必要、また介護も必要、訪問入浴もしてほしい、お母様たちでは手に負えない、レスパイトもある、そういう中で支援体制の整備が急務でございます。自治体によりましてはやっているところもありますが、三年で切られてしまうという声もあります。この中に、例えば、重度訪問介護サービスにつきましては児童も使えるように検討していただけないか、このような要望もありました。

 ぜひとも、今在宅で重度の障害児の方たちを介護していらっしゃる、看護していらっしゃる、その支援体制を早急に整備していただきたいということを大臣に要望申し上げたいと思います。

 もし御答弁いただけるようでしたら、お願いいたします。

○長妻国務大臣 私も重度の障害者施設へお邪魔いたしましたけれども、やはり今おっしゃっていただいたように、在宅の支援ということで、例えば通園事業は今補助事業なんですけれども、これを何とか法定事業とならないかという声も数多く聞いております。

 今回の改正法案ではそれが盛り込まれているということを承知しておりますので、いずれにしましても、それだけではなくて、十八歳未満と十八歳以上と、障害者の方に対する法律が違うというようなことで、お医者様がかわってしまったりというお悩みも聞いておりますので、そういうことも含めて、我々としてこういう御心配がないように取り組んでいきたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 今の件は、再度また質問をさせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

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