「児童虐待」「青少年のインターネット」について

2010.9.8

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 本日は、閉会中審査二回目ということで、大変精力的に青少年問題に関するこの特別委員会、池坊委員長のリーダーシップのもとで開催をさせていただいております。

 私は、きょうは、一つは児童虐待の防止につきまして、あともう一点は青少年のインターネットの今の課題につきまして、お伺いをさせていただきたいと思います。

 まず、総務省にお伺いをしたいのですが、九月五日付の一般紙に、総務省が児童虐待防止に向けて、子どもたちにかかわる児童福祉司や小中学校の校長ら全国約八千二百人を対象とした意識調査に乗り出した、こうした大規模な現場従事者に対する調査を国が行うのは初めてという記事がありました。

 この記事の概要につきまして、調査の目的、そして現状、また今後のスケジュールをどのようにお考えなのか、総務省の説明を求めます。

○渡辺副大臣 今御指摘のありました九月五日の読売新聞でしたかにも報道されましたけれども、今現在、この平成二十二年のうちに結果を得るべく、この調査をほぼ終了いたしました。

 今ここに持ってまいりました。例えば、児童相談所の児童福祉司、あるいは学校に、あるいは保育所、こういう幾つかの、児童虐待の防止等に関する意識等調査を行いまして、今、対象となる八千二百名のうち大体七割方回収をされております。

 二十二年内に、ことしの十二月までに取りまとめる、そして、関係府省へ伝えて必要な勧告を行うということでございますが、やはり事が事だけに、私どもとしては、二十三年度予算編成、来年度からの予算編成に間に合うように、このアンケートの調査結果を、今集約の作業をしております。これを速やかに取りまとめまして、関係府省への伝達やあるいは公表、そしてまた、勧告だけではなくて、必要なものは来年度の予算の編成の中に織り込めるように、資することができるように、現在作業を鋭意進めているところでございます。

 この点につきましては、公明党を初め高木先生にもぜひとも後押しいただけますよう、ぜひお願い申し上げます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。

 大変全般的な調査を行っていただくということで、高く評価をさせていただき、ぜひとも早急な取りまとめをお願いしたいと思います。

 今も副大臣からお話がありましたが、総務省は、そうした行政機関が行う政策評価に関する法律等に基づきまして、各省庁に対して勧告、通知等を行うことができます。

 私は、前回の委員会でも荒井大臣にお願いをいたしましたが、児童虐待の問題は、先ほど吉泉委員からも御指摘がありました。厚生労働、文科、警察、法務、また内閣府、総務省、大変多岐にわたる児童虐待防止対策でございます。今の総務省の取り組みも含めまして、これは省庁横断の機関をきちんと設置していただきまして、子ども・若者育成支援推進本部、本部長は総理大臣でございますが、そのもとに専門チームをきちんと置いていただき、それを、例えば総務省の取り組み、厚労の取り組み、各省のそれぞれの取り組みがこれからさらにまた進むかと思います。当然、来年度法改正というその方向を目指して、法務省も親権制度等を今詰めていただいているところです。

 そうしたものを、これは政府の中でできるものは今やる。そしてまた何が課題なのか。そして、先ほどもゲゲゲの、大臣、あれは「ゲゲゲの女房」というのが……(荒井国務大臣「ゲゲゲの女房ですね」と呼ぶ)本当のタイトルでございます。私も好きです。

 個々の地域の最終的なネットワークをどうつくり上げていくか。最終的には、そうして、各都道府県、また市町村にお願いしなければいけないことも多くあります。そうしたことを含めて、こうしたチームをきちんと設置すべきと思います。

 申しわけない言い方ですが、総務省から各省に勧告、通知が出るということは、私は、政策に対する、また行政結果に対する評価というのは当然必要でございますけれども、せっかく荒井大臣がいらっしゃるんですから、リーダーシップをとっていただいて、ここは、児童虐待はしっかりやるんだ、自分がやるんだ、そういう大臣の意思をぜひ表明していただきたいと思いますが、大臣の御決意はいかがでしょうか。

○荒井国務大臣 この四月に、政府は子ども・若者育成推進本部、総理大臣を議長とするそれをつくりましたけれども、幾つかの推進本部なり対策本部には、テーマによってタスクフォースや、あるいは分科会、専門会というのをつくってございます。雇用問題でも、先ほどお話をしました新卒者の問題はやはり緊急性が高くて必要だということで、雇用戦略対話の中で特別なタスクフォースのチームをつくりました。

 今回も、高木先生がおっしゃるように、この問題については極めて重要な問題だというふうに私自身も認識をしておりますので、専門チームのタスクフォースが必要かどうか考えてみたいというふうに思います。

○高木(美)委員 私は、前回の委員会のときに少し違和感が実はありました。この青少年問題に関する特別委員会は、少子化担当大臣が青少年の育成についても担当を実はされていたというのが今までだったと思います。ですから、まさに出産前からずっと一貫して、若者支援、就労に至るまで切れ目のない支援を講ずる必要があるので、今まで少子化担当大臣が担当され、そしてまた、それを政府のかなめとしてさまざまな発信をしてこられたと承知をしております。

 しかし、今回、菅内閣におかれましては、荒井大臣は、国家戦略、経済財政、消費者、食品安全担当、大変重要な責務を担っていらっしゃいます。これが国家戦略という意味かもしれませんが、私は、切れ目のない支援をどのようにしていくのか、そのためにも各省連携、その拠点づくりはもうなくてはならないものだと考えております。再度、大臣の御決意を伺います。

○荒井国務大臣 私自身も少し抱えさせられ過ぎているのではないかと自分でも思うぐらいなんですけれども、ただ、国家戦略、あるいは今の日本が抱えている課題というものを総合、トータルで見てみろ、それを改めて国家戦略的な見地からレビューをしてみろという、そういう総理の御意思なんだろうというふうに思っております。この児童関係だけではなくて、自殺対策も大きな対策として私の与えられた使命なんですけれども、共生という分野、日本の社会の中の最も今問題が生じつつあるような、そういう分野を担わせていただいたということは、政治家としてありがたいなというふうに思っている次第であります。

 そういう問題から、そういう一番生活の部分、人間の基本的な部分と国家戦略というものとがどういうかかわり合いがあるのか、そういう見地から政治や行政を進めてみたいというふうに私自身は考えております。

○高木(美)委員 大臣、実は次世代を担う子どもへの切れ目のない支援を実施するには、私は、今回、少子化担当大臣、今までもずっとそういう名称で来ましたけれども、せっかく子ども・若者ビジョンに基づいて進められるのであれば、またその対策本部をおつくりになったのであれば、少子化担当大臣ではなくて、もっと合体した、一貫した子どもに対する支援をやりますという強いメッセージを示すためにも、本来は子ども・若者担当大臣というような、そういう方向にすべきではないのかなとずっと思っておりました。

 民主党さんは子ども家庭省、我が党も子どもにかかわるものは一つにまとめていく、そういう考え方には全く違いはないわけです。恐らく、さまざまな課題があり、そこがなかなか踏み出せないと思うんですが、ただ、今やっていらっしゃることは、ぶつぶつ切れていて、かといって、各省のさまざまな、児童虐待だけでもずばっと切り込んで、そしてそこで協議をするというような、こういう課題に対応する省庁横断の子ども家庭省といった、そうした発想から私は逆行しているんじゃないか、少し遠ざかっているのではないかという、そんな実感があります。

 ここをもう一回結集していただいて、子どものことに関しては、殊に、今一番課題になっている児童虐待については、ここにすべての問題、課題が集約されております。ここの課題の解決のために取り組むということがまさに一番下から日本を変えていく、こういう流れになるのではないかと私は考えております。そういう意味で、再三再四大臣に、こういう専門チームをきちんと置いてほしい、このことをお話しさせていただいているわけです。

 例えば、虐待の死亡事例があった。では、厚労省にすぐ上がってくるか。警察は検挙事例でしっかり掌握しますから、でも、一回厚労省に問い合わせをしたときには、いや、まだ報道ベースですがと、すぱっと報告が上がってきていないという場合もあります。こういう連携体制からどのように変えていくのか。

 ここも含めて、今後、こうした専門チームを明確に置いて、ここがすべてこの児童虐待の問題、さまざまな省庁横断の課題についても対応します、すき間はつくりません、こういうふうにしていただき、この委員会の中でもさまざまな御提案がありました、この御提案を、きちんとそれぞれにもちろん割り振っていただけるとは思いますが、この専門チームに持ち帰って、そこに各省からやはり政務三役、担当の方に集まっていただいて、それがそのまま反映されるという、私は、この委員会の役割も、政治主導とおっしゃるのであれば、そういう役割に変えていただかないといけないのではないかなと思います。大臣、どのようにお考えでしょうか。

○荒井国務大臣 高木委員の御指摘は、私もそのとおりだと思います。今、推進本部で実際に活動を始めたというか、実際の活動は七月からでございますので、またその中で具体的なことを議論していきたいというふうに思ってございます。

○高木(美)委員 今、代表選で大変かと思いますが、空白をつくってはならないという国民の強いメッセージもありますので、いち早く対応をお願いしたいと思います。

 次に、何度もまたお願いしてまいりました児童福祉司の配置の拡充についてでございます。きょう、また改めて資料を用意させていただきました。

 児童虐待防止対策強化のためには、何としても人とお金を重点的に投入する必要があると思います。中でも最優先に取り組むべきは、保護者に対する強制権限を持つ児相の専門性を強化するとともに、その児相の重点的な人員配置が必要ではないかと思います。

 図の下に小さく数字が打ってあります。二ページをごらんいただきたいと思います。「主な児童虐待防止対策の推移」、この委員会で検討し、法改正をずっと行ってまいりました。例えば、平成十七年度、児童福祉司の配置基準の見直しがあります。ここで、十万から十三万人口に対しまして、これを五万から八万に改正がされました。しかしながら、その二年後の法改正におきまして四十八時間ルールが設定をされました。ここからまたさらに児相の業務の多忙は加速度を増しております。二十一年四月には第二次改正法が施行となりまして、出頭要求、再出頭要求、臨検、捜索制度等々が盛り込まれました。

 こういう高度なものを使いこなしていかなければいけない。一方で、福祉の児相でもある。障害者も、また遺棄された児童も面倒を見ていただかなければいけない。そういう中にありまして、確かに公務員削減の中でふえてはおりますけれども、まだまだ不足しているというのが今の状況でございます。

 私は、まず、この児相の福祉司を強化、増員すべきではないか。このために、厚労省の政務三役の方は総務省の政務三役に対してこの交付税措置の拡充を求めて闘っていただくべきではないか、そこはしっかりと後押しをしたいと私は考えておりますが、細川副大臣、いかがでしょうか。

○細川副大臣 高木委員の方から強い激励をいただきまして、ありがとうございます。

 本当に児童虐待の件数がふえ続けておりまして、これにどう対応するかということは日本の社会にとって大変重要なことだというふうに認識をいたしております。

 こういう子どもの虐待、子どもの福祉に関して、その対応を中心的に担っていただくのが社会福祉士の皆さんでございますので、これまでも国としては、地方交付税措置の充実に伴って数をふやしてまいりました。平成十一年には千二百三十人であったんですけども、二十二年のことし四月にはその倍の二千四百七十七人というふうになっております。  現場の状況にきちっと対応できるように、さらに職員の専門性の問題、数の問題などについて充実に努めてまいりたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 それでは、総務省、渡辺副大臣、いかがでしょうか。

○渡辺副大臣 以前も委員会で小川政務官に対して先生から御指摘がございました。先生のこの資料にもございますけれども、平成十一年から、十六人の定員が今現在は三十名というところまで増員をされてまいりました。百七十万人規模のベースで拡充を漸次図ってきているところでございますが、我々総務省では、定員管理をもちろんしておりますけれども、社会情勢の変化に伴って、削減すべき部署、これから対応が必要とされる部署においてはめり張りをつけて、減らすところは減らしても、やはり必要とされるところはふやしていくべきであろうというふうに考えております。

 とにかく、守るすべのない弱い者、幼い者が命を落とすようなことが絶対あってはなりませんし、またそのシグナルを見落としたり、目を背けるようなことが絶対あってはならない。必要な拡充をすべく、我々としても、先ほどの意識調査、現在、八千五百の方を対象に現場の声を聞いております。早急にまとめまして、必要とされる施策の問いもございます。しっかりとこの結果を受けとめて、各省の予算編成に資することができるように、我々としてもめり張りをつけて対応できれば、財政的な措置も含めて考えていかれればというふうに思っております。

○高木(美)委員 大変力強い御答弁をいただきました。それが数字にしっかりあらわれますように、ぜひよろしくお願いいたします。

 それでは、時間が迫ってまいりまして、高井政務官、申しわけありません、一言だけ御答弁をお願いしたいと思います。

 スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの増員を求めてまいりましたが、今後の対応につきまして、簡潔に御答弁をいただければありがたいです。よろしくお願いいたします。

○高井大臣政務官 文部科学省で、学校・家庭・地域の連携協力推進事業というメニューの中で、これらを配置する都道府県・政令指定都市教育委員会に対して、その経費の三分の一を補助する事業というのを行っておりまして、平成二十二年度予算において、スクールカウンセラーは、全公立中学校への配置というものに加えて、小学校では一万校配置、それから、スクールソーシャルワーカーについては教育委員会や学校などに千五十六人を配置するための経費を計上いたしました。

 そして、二十三年度の概算要求においては、さらにスクールカウンセラーを小学校一万二千校、二千校増で拡充したいというふうに考えておりまして、スクールソーシャルワーカーについては、中核市を新たに補助対象といたしまして、千九十六名、四十人増に拡充するための経費を要求しているところでございます。

 ぜひ、先生の御支援をいただいて、これからもこちらとしても努力していきたいと思います。

○高木(美)委員 このスクールカウンセラーもソーシャルワーカーも、池坊委員長を初め、我が党でも懸命に取り組んだ大事な政策でもございます。ぜひよろしくお願いいたします。  最後に、インターネットの青少年の問題につきまして質問させていただきます。

 この委員会が中心になりまして発議をし、二十一年六月、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画まで制定になりました。法を制定し、それに基づいた計画でございます。

 政府は、今の現状をどのように認識して、来年度予算でどのような対策を講じようとされているのか、荒井大臣、そしてまた警察庁に簡潔に御答弁をいただければと思います。

○池坊委員長 質疑時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いしたいと存じます。

○荒井国務大臣 私は、かつてこの方面で法案の審議に参加をしたことがありまして、大変関心を持っているところです。

 時間がありませんので簡潔に答えさせていただきますが、青少年インターネットの環境整備法については、青少年が自立して主体的にインターネットができるような教育啓発、あるいは、保護者が青少年のインターネット利用を適切に管理できるようにするための啓発活動の実施、それから、事業者等による、青少年が有害情報に触れないようにするための取り組みの推進、いわゆるフィルタリングですけれども、そのような自主的な取り組みの推進を柱として国が取り組んでいるところでございます。

 私としても、青少年の健やかな育成を担当する立場から、関係府省との連携を深め、青少年のインターネット利用環境の整備に取り組んでまいる所存でございます。

○樋口政府参考人 インターネット犯罪の現状をどう認識しているかということでございますけれども、これは統計をとり始めたのが平成十二年からでございまして、これを見てみますと一貫して増加をいたしております。昨年は六千六百九十件検挙をいたしたところでございます。はるかに上回る相談件数が背後にございます。

 それから、対策はどうかということでございますが、対策は二本立てでございまして、警察は、最大の責任が取り締まりでございますので、取り締まりを徹底する。それからもう一つは、サイト管理者を初め、関係事業者の自主的な取り組みが大変重要でございまして、犯罪者にサイト等を悪用させないためのいろいろな対策をお願いいたしておるところでございます。

 これは、利用者は多数に上るわけでありますけれども、その理解と協力が非常に重要だということと、それから相応のコストがかかるというところで、なかなかその取り組みは、進んではおりますけれども、思うようには進んでいないといった状況でございます。

 それから、体制強化で予算はどうかということでございますけれども、来年度の概算要求におきましては、地方警察官をこの取り締まりのために三百五十名、増員を計上させていただいております。そのほか、資機材の整備等で一億七千二百万円、それからインターネット・ホットラインセンターとサイバーパトロールの委託経費といたしまして一億七千三百万円を計上させていただいております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。時間が参りましたので、広報費もぜひ削減せずに、インターネットの犯罪防止、よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

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