「復興特区、『復興庁』の創設」「復興施策の策定」「被災者生活再建支援金」について

2011.5.30

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

私は、まず初めに申し上げさせていただきたいと思いますが、きょう実は、細野首相補佐官の出席を求めておりました。

なぜ、細野首相補佐官が出席できないのか。今まで福島原発海水注入につきまして国民に説明もし、またアピールをしてきた一番のキーマンではありませんか。しかも、国会で一週間にわたりまして議論が続きました。あの班目原子力安全委員長が、私は何だったのでしょう、このような言葉を述べていらっしゃいましたが、国会のこの一週間にわたる審議は何だったのでしょうと改めて申し上げるものでございます。

私は今まで、首相補佐官については、まさに、立場といたしましても、内閣総理大臣に進言し、また、命を受けて、内閣総理大臣に意見を具申する、これが内閣法に規定された首相補佐官の役割でございますけれども、今回、福島原発事故対策統合本部の事務局長、また、改組された後も統合対策室の連絡責任者、総理直属の担当者でございます。私は、政府におきましても、異例の措置をとって、この委員会に、そしてまた国会に対して細野首相補佐官の説明を求めるべきと考えますが、官房長官、いかがお考えでしょうか。

○枝野国務大臣 総理補佐官の職務それから国会における御説明のあり方等については、補佐官制度発足以来の仕組みでございます。それを超えてどう対応されるかというのは、一義的には国会の方で御相談をいただいてお決めをいただければというふうに思っております。

なお、細野補佐官は、総理の命を受けて、広い意味での官房のもとでやっておりますので、細野補佐官にお尋ねされたいことについては、私の方から答弁をさせていただきます。

○高木(美)委員 余りに今回のこのてんまつにつきましては、官房長官は総理を補佐する、内閣官房を預かる職務であられまして、私は今回、細野首相補佐官は、当然何らかの責任をとって辞表を提出するか国民に深くおわびをすべき状況ではないかと思います。そのことにつきまして長官はどのようにお考えでしょうか。

○枝野国務大臣 細野補佐官はという主語で言うべきか、政府といたしましては、東京電力から報告があった事項について、国民の皆さんに正確にお伝えをし、また、政府としての認識について、これもまた正直にお伝えをしてきたところでございますが、残念ながら、東京電力の中において、当初政府あるいは国民の皆さんに報告をされていた事実が事実と異なっていたということがございました。

当然、政府としてもできるだけ早くそうしたことを掌握すべきであったという御指摘はあろうかというふうに思いますが、私どもとしては、東京電力から正確かつ迅速な報告をするようにということをさらにしっかりと徹底して求めてまいりたいと思っております。

○高木(美)委員 これは、私は今の政権として重要視していただきたい課題だと思っております。

東電が間違った報告をしていたというのは事実です。しかし、それがないように細野補佐官が現場で会見をし、チェックをしてきたという、そうした職務であります。

二十一日の記者会見前の打ち合わせの際に、既に加藤審議官から、班目委員長の発言は違うのではないかと抗議を受けていました。また、班目委員長は、会見十数分前に発表文を示され、配付の中止を申し入れた、しかし、もう配ったから無理だと押し切られたと記者会見で述べています。報告のチェックをする立場にありながら、そうした抗議を押し切って、でたらめな報告をして国会を混乱させている、またそれをそのまま国民に示している、私はこうした責任はまさに重大であると思っております。

先ほど申し上げましたが、改めて、辞表を提出するか、国民に深くおわびをするべきと重ねて申し上げます。

このような重大な存在である細野首相補佐官につきまして、国民の前には出て記者会見もする、アピールもする、しかしこの委員会には出てこない、そのようなことは許されてはならないと思っております。この委員会におきまして、出席をいただき、そして明快な説明を求めるものでございます。

私は改めて、先ほど官房長官は、政府といいますか総理補佐官といいますかという、このような細野さんを弁護されながらお話をされていましたが、私は、国会に対して、今回のてんまつにつきまして、事実関係を調べ、報告書を提出していただきたいと思います。官房長官、いかがでしょうか。

○枝野国務大臣 今回の経緯につきましては、国会でのお尋ね、きょうもこの後もあろうかというふうに思いますが、それについてはしっかりとお答えをさせていただきたいと思います。

報告書という形式で御報告すべきかどうかについては、国会の方で御相談をいただければと思います。

○高木(美)委員 それでは、委員長、そのようにお取り計らいをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○黄川田委員長 高木さんにお答えいたします。

質疑の中でしっかりとただしていただきたいと思いますけれども、また、ただいまの指摘については理事会で協議を引き続きしておるところでありますので……(高木(美)委員「報告書です」と呼ぶ)ただいまの経緯、経過の報告ですか。

高木君、もう一度お願いします。

○高木(美)委員 委員長、二点お願いいたします。

一つは、細野首相補佐官の出席を求めます。

また、もう一つは、国会に対し、今回のてんまつにつきまして、事実関係を調べ、報告書の提出を求めたいと思います。

○黄川田委員長 それでは、第一点については、出席につきましては、引き続き理事会で協議をさせていただきたいと思います。

それから報告、てんまつも、重ねて後刻理事会で協議させていただきます。

○高木(美)委員 ただいまの課題につきましては、これは政権への信頼を失わせただけでなく、政治への信頼を失わせた大事な課題であると思っておりますので、委員長、お取り計らいをよろしくお願いいたします。

○黄川田委員長 はい。

○高木(美)委員 そういうことを考えましても、私は、今回のこの事故につきまして、調査を引き続き行わなければならないと思っております。

二十七日、報道によりますと、事故調査・検証委員会の人選がほぼ固まったと伺っております。

しかし、この委員会は、法的裏づけがない、人選は総理指名。また、この委員会の中立性、独立性の担保がありません。権限、責任も不明確でございます。ともすれば、政府、東電の弁護機関になるおそれもあります。最終報告書の提出期限も来年夏というのでは極めて遅いと言わざるを得ません。アメリカのスリーマイル島のときは七カ月後に提出をされております。極めて不十分な委員会でございます。

我が党は、政府の影響を極力排除した、国家行政組織法第三条に基づく独立行政機関として、新たな立法による組織の設置が必要と考えております。独立性、中立性が担保できる、また、強い権限が必要と思います。

例えば、鉄道等の事故の際の原因究明を行う運輸安全委員会や、また、破壊的団体を扱う公安審査委員会等と同様に、委員は国会の同意を得て任命をする、また、そうした独立性の高い委員会にすべきと考えます。調査権限も、強制調査権を持ち、応じない場合や虚偽の記述をした場合は罰則が適用をされる、また、大臣や関係機関への勧告権も有し、防止に関する勧告もできる、このような内容でございます。第三者機関といいながら、権限を明確にする必要があります。

官房長官にお尋ねしますが、なぜこの三条委員会を置かなかったのでしょうか。

○枝野国務大臣 この調査・検証委員会のあり方についてさまざまな考え方、意見があるということは承知をいたしております。

率直に言ってさまざまな検討もいたしました。ただ一方で、今の御指摘の中にもありましたけれども、この事故に対する少なくとも日本政府としてのしっかりとした検証というものは、国際社会からも迅速なものであることが求められております。そうしたことの中では、できるだけ早くしっかりと立ち上げて、権限についてもいろいろ御議論ございますが、これは閣議決定しておりますので、政府関係者はこの閣議決定に法的に拘束されますし、また、東京電力等については、経産大臣の持っております原子炉等規制法に定める権限等を援用することによって、一定の強制力を持ってこの調査・検証機関に対する協力義務を法的に課すことができているというふうに考えております。

もちろん、今回これだけ大きな事故でございます。これについての検証は、政府においてにとどまらず、さまざまな立場からなされることが私も望ましいというふうに思っておりますが、そうしたことの中で、まず政府としては、できるだけ迅速に検証を進めていくということの中で、こうした形をとらせていただきました。

委員の皆さんの人選、そして、これからしっかりと独立性を持って委員会の皆さんに仕事をしていただくことをもって、今御指摘いただいた危惧については払拭できるものというふうに考えております。

なお、最終期限等については、これは委員会そのものが、まさに独立性を持って、どのタイミングでどういうふうに報告を上げていただくかということをこれから自律的にお決めいただきたいというふうに考えておりますが、今回、若干スリーマイルの場合と違いますのは、残念ながら事故そのものが収束をいたしていないということは、最終報告をどの段階でいただけるのかということに関して一定の影響があるのではないかということを私どもとしては考えているところでございます。

○高木(美)委員 最終報告につきましては、それはだれしも、まだ経過途中でもありますし、そこは求めているものではありません。

ただし、早い時期から、今からきっちりとした、むしろ罰則をかけるような強い権限を持った検証を行っていかなければ、本当は何だったのか、いまだに、五月二十三日に出された原子力保安院からの報告の中には、三月十二日二十時二十分海水注入開始というこの記述が残ったままですよ。そうしたことを一つずつ本当に検証しながら、明快に、次の防止に向けての勧告も含めて行うことが必要ではないかと思います。

私は、いつも民主党政権の皆様の運営ぶりを見ていて思うのですが、枝野官房長官も仙谷前官房長官も弁護士出身でいらっしゃいます。現実、今弁護士としても手腕を振るっていらっしゃるわけですが、しかし、行政の法律原則、これをいつもお守りにならない。閣議決定でこれをつくりました、今回の国家戦略室、また行政刷新会議もそうです。法的根拠のない組織をあっちもこっちもたくさんつくっている。やはり私は、法治主義を守るべきとあえて申し上げさせていただきたいと思います。

こうした強い権限を持つ委員会を設置するのであれば、私は根拠法を明確にすべきだと思います。そうでなければ、海外からの、IAEA等からの検証、また海外から、これはどれだけの重さがあるのか、日本の法的位置づけはどうなのか、そう問われたときに、申し開きのしようがないではありませんか。

今からでも遅くありません。明確に、こうした強い権限を持った、罰則をかけた委員会を設置すべきと提案をさせていただきますが、再度官房長官の答弁を求めます。

○枝野国務大臣 今回の検証機関も、法律上の規定はございませんが、法的根拠に基づいて設置をしているものでございます。

それから、今御指摘のような御意見があることは十分あり得ることだというふうに、一つの御意見だというふうに思っておりますが、例えばアメリカのスリーマイルの調査機関も、これはたしか法律に基づくものではなかったというふうに承知をいたしております。

もちろん、今のような御意見のあることは十分承知をいたしておりますが、だからこそ、特に独立性の観点について、委員の皆さんの人選、そしてこれからの運営に当たって、しっかりと独立性を、広く国民の皆さんに信頼していただけるように、この間も配慮してきたつもりでございますし、さらにしてまいりたいというふうに思っているところでございます。

○高木(美)委員 全く説得力のない答弁でございます。

やはり、委員会にどのように権限を持たせ、そして手腕を振るってもらうか、せっかく入っていただいたこうした委員の方たちにつきまして、存分に見識を発揮していただかなければ正しい検証もできないと思っております。

それに対して、法的根拠はないわけではないといったようなお話がありますが、我が国にはこうした国家行政組織法という強い法律があるわけで、やはり私は、国民のだれが見ても、ああ、あの事故調査会のような、あの公安審査会のような、なるほどと言えるような、やはりそうした透明性の高い検証が行われることが必要ではないかと思います。重ねてそのことを官房長官に申し述べさせていただき、次の質問に移らせていただきたいと思います。

済みません、きょう自民党さんは復興基本法のことで今お座りいただいているのですが、今の答弁を聞かれましてどのようにお感じになられるか。自民党さんも第三者委員会を置くということを提案していらっしゃいます。中身を読ませていただきますと、いいですか、伺って、三条委員会と同じような内容を考えていらっしゃいます。

強制調査権がなければ真相究明に実効性が上がらないというのは、同じ考えではないかと思います。しかし、これを国会に置くというイメージがもう一歩よくわからないもので、例えばメンバー等にしても、一つは、国会議員以外のメンバー、また、その十名のうち八名は学識経験者以外という内容でございます。私は、もしこのメンバーを政党会派から推薦するということになれば、政党色がかかってしまうのではないか、本格的な原因究明の調査ができるかどうか、少し懸念をするところでございます。

我が党の主張する強い三条委員会の設置につきまして、もし何か御感想がありましたらお答えいただければと思いますが。済みません、通告もなしに、恐縮でございます。

○石田(真)議員 私は今その法案の担当をしておりませんので、中身について詳しく答弁させていただくわけにはまいりませんけれども、先ほど来の高木先生と官房長官のお話をお伺いいたしておりまして、私は、この原発については、世界が注目していると思います。ですから、世界的な批判あるいは評価にたえられるようなそういうものをきちっとやっていくという意味では、政府内というよりも、やはりきちっとした形で、透明性の高い第三者機関をきちっとつくる、そして、そのことによって徹底的に原因究明を行う、そのことが非常に大事でありまして、私どもの自民党が今検討している案もそういうことを念頭に置いて議論をしているということであります。

今後、各党の皆さん方とのお話の中で、法案として提出もさせていただくと思いますので、その節には何とぞよろしくお願い申し上げます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。大変恐縮でございます。

次に、被災者生活再建支援法につきまして、松本防災担当大臣に伺わせていただきたいと思います。

この件につきましては、我が党も再三質問をさせていただきました。しかしながら、今、貯金も尽き、食べていけないという悲鳴、そしてまた、避難所を出て今後の生活設計を描こうにも、手元のお金は尽きてしまった等のお声、まさに悲鳴が私どものところにも多く寄せられております。義援金の支給につきましても、被災した役場ではなかなか人手不足で進んでいない。あの日赤の二千億は本当に手元に渡っているのか、こうした問い合わせも今多くいただいているところでございます。

そこで、この支援金につきまして、支給の現状につきまして、まずお伺いをさせていただきます。

○松本(龍)国務大臣 被災者生活再建支援金のお話であります。

きょう高木委員から御質問があると聞きまして、きのうのお昼に事務を担当しております都道府県会館に行って、督励をしてまいりました。今、五月二十七日までに上がったのが二万三千七百件ございまして、早期に申請のあった方で審査の終了した方、約三千件につきまして、支給したところとお聞きをしました。

支援金の早期支給につきましては、使い勝手が悪いあるいは手続が長くかかるということで、発災から一週間後に事務方に言いまして、深刻な津波被害を受けたライフラインの回復が見込めない地域については長期避難エリアに設定をいたしましたし、県と市町村の合同審査方式というのも導入をし、対策を周知したところであります。

これまでに、私どもも、都道府県会館に対しては、支援金支給の迅速化のため、第一次補正予算の成立を踏まえて発出した通知などにおきまして、支援金支給のための迅速な処理を行うよう要請を行い、あわせてデータ入力等に係る人員の増強などの改善方法を提案してまいりました。これに応じて、都道府県会館の体制を四人から十二名に増加するなど、事務処理体制の強化が図られているところであります。

しかしながら、御指摘のとおり、石田委員からも言われましたし、木庭参議院議員からも言われましたけれども、都道府県会館の事務処理体制は改善後でも十分ではないと考えられて、先週、私みずから都道府県会館に対して適切かつ迅速な処理を強く要請をし、都道府県会館から今週中に処理スケジュールを含め具体的な改善策の報告を受けることとしておるところでございます。

以上です。

○高木(美)委員 今大臣から御答弁いただきましたとおり、申請が二万三千六百八十七件、支給されたのが二千九百二十九件、申請に対しての一二・四%と聞いております。

これからどれだけの方々が申請をされるかということを考えますと、要するに、平成十六年の新潟県中越地震のときは五千二百七件、このときは領収書をもって後で請求するという方式でした。十九年の中越沖地震のときは三千三十三件。今回は、予測をしましても十万件を優に超えると言われております。

例えば、お一人百万円と考えましても全部で一千億円という予算規模にもなるわけでございますが、私は、このおくれている理由、先ほど大臣は、人員を四人から十二人に増員という話がありましたが、この事務費につきましては、これは全額、都道府県会館持ちなのではないですか。この事務費を国がこれからどのように補てんしていくかということについてはいかがでしょうか。

○松本(龍)国務大臣 その事務費につきましては、具体的に私どもに事務費を国で持ってくれというお話はございません。

○高木(美)委員 国で持ってくれという話がなければ、国は動けない。

○松本(龍)国務大臣 そういう話でございますし、またマンパワーのことにつきましては、先週また督励をしましたし、今週いろいろなことがあっておくれるようなことがあれば、私どもも要請があればやっていきたいと思いますし、総務大臣ともしっかりその話はしているところであります。

○高木(美)委員 もう一つ伺わせていただきます。

十万件を優に超えると言われていますので、先ほど申し上げましたように、トータルどう考えても最低一千億、今、基金として積まれている残額は五百三十数億円と聞いております。この残り、不足分ですね、この四百七十億、ともすれば五百億、六百億に行くかもしれません。こうした不足分については、私は国が出すしかないのではないかと思うのですが、これは大臣はどのようにお考えでしょうか。

○松本(龍)国務大臣 基本的に、この被災者生活再建支援制度は都道府県の相互扶助という意味の中でできまして、今、五百三十八億、基金の中にございます。

五月二日の第一次補正予算で、私ども、五百二十億、皆さんの素早い対応で補正をつくっていただきました。ですから、今、一千億ございます基礎支援金あるいは加算支援金、これからどういう状況になるかわかりませんけれども、とりあえずはこれで対応していく、全体の様子がまだわかりませんから、とりあえずこれで対応していくということで今やっているところでございます。

○高木(美)委員 恐らく都道府県の方は、二分の一、二分の一の負担ですので、五百三十八億を全額ここに使っていいのかどうか、これからまたさまざま天候不順によるような災害が起こった場合に、やはりそこにとっておかなきゃいけないんじゃないか、こうした不安があるわけです。

この将来像が描けないでいる都道府県の今回のこの状況に対しまして、私は、もしそういう災害があったら、今度はまさに法律を新たにつくる必要があるかもしれません。しかし、そうしてでも国がちゃんと面倒を見るから、今回はまずこれをしっかりと、人数もふやして、事務費も国が持つからちゃんとしっかりやりなさいという、これを大臣、督励という話なのではないんでしょうか。お考えを伺います。

○松本(龍)国務大臣 当然のことながら、基礎支援金にしても加算支援金にしても、満額、申請があった部分には必ずお支払いをするということは、ここでお約束をしたいというふうに思っております。

そういう意味では、基金をどうするかということにつきまして、知事会からも、国と知事会の負担のあり方等々、いろいろお話があっておりますけれども、これもさまざま、総務大臣あるいは財務大臣等とこれからしっかり対応してまいりたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 今の大臣の御答弁を伺っていますと、本当に進みますかねという不安に駆られるのですが。

例えば、都道府県は、事務費をふやすと自分たちの負担になるわけです。人数をふやすのは構わない。だけれども、その分は自分たちの負担、この五百三十八億の基金のお金がそこから減っていくわけですね。

それと、先ほど申し上げた、今後の災害にどう備えるか、ここの絵柄が描けないでいる、これに対して明確に手を打つことが必要なんじゃないですか。検討中というお話ですけれども、そうしないと、事務費、人もふやせないではありませんか。それも、せめて国が負担をするから人もちゃんと雇いなさいと、以前の社保庁と同じです、あの年金のさまざまな問い合わせに対して、本当に人を抱えてやりました。

そういう形で、今回もまさに雇用の一環として、こうした高いスキルを持っている人たち、しかも、都道府県会館はすぐそこにありますので、はるばる地元の県から呼ぶ必要はないわけで、東京都の職員のOBの人たちとか、公務員のOBとか、さまざまな方たちに来てもらって、そこで一気にこれを処理していこう、こういうスピードアップをしていかなければ、先ほども質問にありましたとおり、これから恐らく暑くなります、避難所を出て何とか、そのときに手元のお金が何もない、そして親戚を走り回ってお金を借りる、惨めじゃありませんか。

そんな思いをさせないために、まず、きちんとした支援金を支払うシステムを国が責任を持って整えるべきと考えますが、大臣、もう一度答弁いただいてよろしいでしょうか。

○松本(龍)国務大臣 御指摘のとおり、その問題はずっと御党からも御指摘をいただいておりますので、先週も事務処理体制を急いでくださいという話があって、財政的なバックアップ体制、人的なバックアップ体制等々も含めて、今週、都道府県会館の方から御要請がもしあれば、私たちはやりたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 それでは大臣、内々にでも何でも構いませんので、あした知事会が行われる予定と聞いております。そういう意味では、理事長、事務局長、内々に打ち合わせをしていただきまして、そうした形式が必要なのであれば、そうした要請を行うというその形式をきちんと踏んでいただきまして、一刻も早く、方向性の了承をきちんと都道府県の方もとる、そしてまた国もその対処をする、このようなことをお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

○松本(龍)国務大臣 今のお話はしっかり承りました。

○高木(美)委員 それでは次に、復興基本法の政府案また自民党案、両案につきまして、枝野官房長官、そして自民党の提案者の議員の皆様に質問をさせていただきたいと思います。  まず、公明党案の資料、骨子案でございますが、お配りをさせていただいております。

公明党案につきましては、まず、目的のところでございますが、ここに、基本理念、それから国、地方公共団体の責務と国民の努力云々ありまして、復興庁の設置、また財源、それから、復興特区制度の創設に関する事項を定めると書かせていただいております。

まず、復興特区につきまして伺わせていただきたいのですが、今回、この復興特区の議論も既に各地で始まっております。また、復興構想会議、きょうの報道によりますと、特区を設置するということで合意したというような報道もあります。

二十三日、我が党の石田議員が質問をされました中で、復興特区の考え方につきましては、自民党さんも、自民党案の第十条の中で復興特区を念頭に置いて書きました、そうした趣旨の御答弁をいただいております。

この復興特区につきまして、官房長官は、この法案に盛り込むことを、また復興特区を創設することにつきましてどのようにお考えか、伺わせていただきます。

○枝野国務大臣 復興に当たってはいわゆる特区という仕組みを生かす、使うということについては、構想会議でも今御指摘のように御議論いただいておりますし、重要な施策の一つであろうというふうに考えております。

ただ、基本法に載せるかどうかというところで、私ども、国会に御議論をお願いしている基本法の案には載せておりませんが、復興特区という手法を有効に使いたいという思いは共有しているというふうに考えております。

○高木(美)委員 大変前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。

次に、基本理念につきまして、公明党案につきましては、憲法の精神に基づき、「人間の復興」ということを書かせていただきました。これは、一人一人の人間に光を当て、憲法に基づく個人の尊厳、幸福追求権、また二十五条に定められる生存権に基づくという考え方でございます。

実は、一昨日、我が党の全国代表懇談会という会議を行いまして、そこで、福島の我が党の議員でございますが、震災の復興は心の復興からというふうに訴えておりました。私は、この震災の復興は心の復興から、まさに、現地で苦しみながら走り回り、多くの県民の面倒を見ている議員らしい言葉だなと大変感動いたしました。

この心の復興また人間の復興、これは自民党でおっしゃる「絆(きずな)」ということにも共通すると思っております。また、既にG8のサミットにおきましてもキズナという言葉が使われたと聞いております。

やはり、一人一人が災害を乗り越え、再び輝いていく、そのための復興の道筋でなければなりませんし、二十一世紀半ばの支え合う社会また共生社会の実現を目指して一人一人に光を当てまして、人間の復興のために、私たち国は被災者に寄り添って、被災者の視点で取り組んでいくという理念、メッセージという意味からも大事であると思っております。  こうした公明党の基本理念につきまして、官房長官並びに自民党の諸先生方のお考えを伺いたいと思います。

○枝野国務大臣 今御指摘をいただきました点、そして御党からの資料にもございます、骨子にある基本理念の(ア)にある考え方というのは、私も大変重要な視点であろうと思っております。

ともすると復興という言葉からは、関東大震災からの復興などのイメージも、どちらかというと何か町が立派になるとかそういった、個人の暮らしとか一人一人の暮らしというところよりももっと何か大きなというべきなのか、ちょっと違った視点の方に目が向けられがちであろうかなというふうに思っています。

しかし、今回の東日本大震災において被災をされた地域や、あるいはそこで暮らしていらっしゃる方が例えば高齢者の方が多いとか、さまざまな状況を考えますと、まさに、そういったところでちょっと視点がずれると大変なことになってしまうだろう。

お一人お一人の暮らしというものにしっかりと視点を置いて、お一人お一人がしっかりと、また地域の中で支え合いながら、もと以上の暮らしができるようなことをつくっていくということこそが今回の復興で求められていることだというふうに思っておりますし、また、御指摘のあります、日本国憲法の個人の尊厳や幸福追求権あるいは生存権などというものをしっかりと軸に置いたところで復興を進めていかなければならないというふうに思っておりまして、大変貴重な御指摘をいただいているものと思っております。

○橘(慶)議員 高木議員にお答え申し上げます。

公明党さんの方の復興の基本理念、人間の復興ということであります。

憲法の精神に基づいて一人一人の人間に光を当てて、この大変厳しい災害を乗り越えながら豊かな人生が送れるように、こういうことでありますけれども、今ほど来、高木議員からもあるいは官房長官の御答弁もありましたが、町並みが戻っても、学校や事業所がもとに戻っても、それだけじゃいけないんだ、そこで学ぶ人、働く人、生活する人、そういう方々みんながやはりあしたに希望を持って、よし頑張ろう、そういう気持ちになっていく、そういう乗り越え方をしていかなければいけない、まさにそのとおりだと思います。  そしてまた、「絆(きずな)」という言葉もわざわざ引いていただきました。

今、震災から二カ月半くらい、みんなが何かをしてあげたい、そしてまた、みんなが被災地で少しでもお役に立ちたい、あるいは、そこにいる方みんなが幸せになってほしい、そういう思いが日本の国内に満ち満ちてきている、このようにも思うわけであります。

大震災の被害は大変甚大でありました。しかし、御指摘のようにそのことを乗り越えて、心が豊かになるという形で乗り越えていく、そういう日本になっていくということが今大変大事ではないか。

私どもの自民党案におきまして、そこは、二十一世紀半ばの日本のあるべき姿と書いてございますが、これは当然、そういった、国民のお一人お一人が、生命、身体、財産に関する諸権利が十分に保障され、そしてまた、あすに向けて希望を持って暮らせる、みんなが支え合えるそういう社会、共生社会ということを目指しておるわけであります。  そういった意味で、御党の御提案ということについて十分共感できるものでありますし、御一緒にまたこの法案を磨いていきたい、こう思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

○高木(美)委員 次に、復興庁につきまして伺わせていただきます。

ここは自民党さんとは名称は異なりますが、考え方は同じではないかと認識しております。この所掌事務につきまして、二十三日、同じく石田議員が、企画立案、総合調整だけでなく、実施の事務ということを明確に入れるべきではないかと質問をされましたのに対し、総理は、内閣という枠組みを使って、閣議決定という形で、あるいは法案という形になりますので、当然、内閣として実施するという意味ですといった趣旨の答弁をされております。

しかし、それでは、私は、ともすれば省庁縦割りのままでいくということになりかねないと思います。今求められているのは、省庁横断をする、各省の壁を越えて実質的権限を与え、そしてそれを結集しながら強い権限で取り組んでいく、こういうことではないかと思います。むしろ、総合特区制度のように、それぞれの省庁のさまざまな規制も条例で書きかえられる、また、そうしたことを後押ししていくような復興庁の存在が必要ではないかと思います。

したがいまして、復興に関する施策の実施にかかわる事務ということを明記すべきと考えますが、官房長官、どのようにお考えでしょうか。

○枝野国務大臣 政府案におきましても、被災者の皆さんあるいは被災地の自治体の皆さんの視点から、いわゆる縦割りでいろいろなところをたらい回しされるようなことがあってはいけない、あるいは、物を決めていくに当たっても、各省の縦割りのために物が進んでいかない、おくれたりするということになってはいけないという問題意識は共有をしているつもりでございます。

そして、附則に復興庁の設置について検討事項として書かせていただいておりますが、新しい府省庁を設置するとなると一定の時間はどうしても必要だということもございまして、まずは、本部と本部のもとの事務局ということで立ち上がらせていただくということで提起をさせていただいています。その上で、将来的にある段階で設置をすることを検討している復興庁においてどこまでの権限を持つかということについても、これも、既存の省庁との権限等をどういうふうに分けるのかということについては、一定の見通しが必要かなというふうに思っております。

一番極端な例を申し上げれば、例えば、被災地域の道路から農業から、それから中小企業対策から、あらゆる、いわゆる出先機関的な権限を含めて復興庁にまとめてしまうというような考え方もあるかと思います。ただ、この場合ですと、逆に二重行政的になってしまう。つまり、復興庁なり復興院の中に、経産局とか農水局とか環境局とかという今の省庁と同じようなものが局単位ぐらいにできて、結局二重行政になってしまうということもあり得るかと思います。

ただ一方で、これは内閣の中で諮っているわけではございませんが、きょう御提示いただきました御党の、例えば特区についての御提案を読ませていただきますと、特区の指定権限を復興庁にまとめてしまおうと。これも多分実施に当たるんだろうというふうに思いますが、こういった形で、実際に二重行政をつくらずに、しかし、復興庁が直接やってしまった方が明らかに効率がいいと思われるような部分というのは、恐らくしっかりと御議論、検討させていただければ、あるのではないかというふうに思っておりまして、そういったところをしっかりと調整させていただければ、それほど考えていること自体は違っていないんじゃないかというふうに思っておりますので、ぜひ各党間で御調整をいただければありがたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 重ねて官房長官にお伺いしますが、復興対策のための第二次補正予算、どのようにお考えでしょうか。

○枝野国務大臣 まずは、国会で皆さんに御理解いただいてお通しいただいた第一次補正の執行をできるだけ速やかに進めていくということに全力を挙げているところでございますが、同時に、当然第二次補正も必要な状況であるということは、これはもうだれもが異論のないところでございます。

現在、具体的に第二次補正として、できるだけ早く予算措置をとらなければ復旧復興に当たって支障が出る問題の具体的な中身について、御党からも御提起いただいておりますし、各党からもいただいております。それから各省においても、それぞれ現場の声や一次補正の執行状況を踏まえながら、そうした論点、視点が順次集まってきているところでございます。  こうしたものを速やかに整理して、おくれることのないように、必要があるものについては国会で御審議をお願いしたいと思っておりますが、まだそういったものを集約しているところでございますので、具体的にいつかというのはもう少し待っていただければと思います。

○高木(美)委員 私はやはり、今国会でぜひとも二次補正はやらなければならないと考えております。やはり、復興予算の第二次補正が、どんなに遅くも今国会、そしてまたさらには、九月ごろには成立しておかなければ地元の復興が間に合いませんし、絵柄が描けないというのがあります。

しかし、官房長官、これは私、おかしいと思うんですが、その第二次補正を成立させたとして、それを実施に移すのは、今は恐らく対策本部という話になるんだと思うんですが、本来は、一年後に設置される予定の復興庁を、その骨格だけでも前倒しをして、きちんとそれをやっておかなければ、要するに、補正は通った、でも、それを施行する復興庁についてはその一貫性が何となく切れている、これは変な話ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○枝野国務大臣 政府案におきましても、閣僚等を構成員とする本部を設置しますが、そのもとに事務局を設置することになっております。

そして、この事務局は、相当大きな強い事務局をつくろうということを想定いたしているところでございまして、これを庁と呼ぶのか復興本部事務局と呼ぶのか、そしてその権限の範囲については先ほどのような御議論があろうかというふうに思いますが、実質的に相当強い事務局が復興について各省庁横断的に実務を進めていく。

そこには復興担当大臣を置かせていただきまして、これは総理の人事権でございますので私から深入りできませんが、いずれ庁になる余地が我が案でもあるわけでございますので、そうしたこととの連続性も含めて総理において判断されるものというふうに思われますので、そうした意味では、一貫性を持って進めていくための準備といいますか、想定は政府案についてもできております。

繰り返しになりますが、御党を初めとして、復興機関のあり方についてはさまざまな御意見がございますので、各党間での調整が前に進むことを期待申し上げているところでございます。

○高木(美)委員 時間があと二分ぐらいになりました。

最後に、これは私の要望でございますが、きょう、公明党案の基本法の骨子のところにはこのように書かせていただいております。二ページ目の(ク)のところでございますが、今後の復興の施策の策定等に当たりましては、女性、障害者、子供等多様な社会的立場からの意見を反映されるようぜひとも配慮をお願いしたいと思います。こういう文言を明記していただきたいと思います。

共生社会を目指す観点からこうしたことは必要ではないかと考えますが、官房長官、そしてまた自民党に一言ずつ簡潔な答弁を求めたいと思います。

○枝野国務大臣 復興に当たって、御指摘いただいた、女性、子供、障害者等多様な社会的な立場からの意見が反映されるようにすることは大変重要なことだというふうに思っておりまして、政府案においてこうした規定を置かなかったことについては反省をいたしております。

○石田(真)議員 高木議員にお答えをさせていただきます。

我々は、国が主体的に関与する、しかし同時に、やはり地方がしっかり施策の計画立案から実施まで行う、そういうふうに共同していけるようにという考え方を持っておりまして、そしてまた、地方の職員さんを復興院の方にも積極的に登用するとか、あるいは復興再生委員会、そこには首長の方に入っていただくとか、そういうことを盛り込んでおりますけれども、今御指摘いただいた、女性、子供あるいは障害者等多様なという、それはもう当然のことでございまして、そういう趣旨のもとにこの法案を成立させていきたいと思っております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。

地域の多様性を生かしつつ、悪い意味での平等にならないように、国が寄り添い、尊重し、緩やかにしっかりと地方を支えていくという方向性を大事にしていただきたいと思います。その意味では、公明党案は大変すぐれておりますので、ぜひ丸のみをしていただきまして、今後の修正に期待をさせていただきたいと思います。

ありがとうございました。

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