「福島復興再生特別措置法案」について

2012.3.7

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 まず、法案の審査に入ります前に、私は、復興庁設置直後の二月十五日、衆議院の予算委員会におきまして大臣に申し上げさせていただきました。大臣には、御就任になられたときには、ともかく被災地に足を運んでいただきたい、誰よりも被災地を知っている大臣になっていただきたい、このことを要請させていただきまして、恐らく、大変ハードな中で、現地へ現地へという思いで御努力をされているのではないかと思っております。

 一方で、復興庁設置になりましたので、副大臣また政務官、新たになられた方たちは、集めるのではなくて、まず、私はたしかあのとき、衆議院で予算が通過する前ぐらいまでにと申し上げまして、あしたがそのような話になっているようでございますが、そこぐらいまでに担当する自治体を全部挨拶に回ってもらいたい、そういう人間関係をしっかりつくる意味からもという、その思いで申し上げさせていただきました。

 そのとき大臣は、ともかく現場に足を運びます、そのことを指示もしたし、またこれからもやっていくというお話でございましたが、今、予算通過前ぐらいまでに一通り挨拶に回る、現地へ足を運んでいただくという、この副大臣、政務官の動きというのはどのようになっていますでしょうか。

○平野(達)国務大臣 私も含めまして、副大臣、政務官、復興局、それから支所、とにかく歩く、現地に行くということについては、できる限り現地に行くということでやってきたというふうに思っております。これからもその姿勢は貫かなければならないというふうに思います。

 ただ、あのとき委員から言われた被災地域自治体全部ということにつきましては、これはなかなか、国会の合間というか、土日を使ってということもございますし、土日になりますとさまざまな行事があって、そちらの方に行かなくちゃならない、あるいは会議等々もあって、そちらの方にも行かなくちゃならないということでありまして、それはまだ途上であるということであります。

 いずれ、これからも、今までもずっと歩いてまいりましたけれども、特に、松下副大臣、末松副大臣、被災の関係は初めてではございません。ずっとやってこられました。今後とも、とにかく現地を歩いていい関係を築く、これは心がけていかなければならないというふうに考えております。

○高木(美)委員 大臣は、そのときに、フェース・ツー・フェースで何でも話し合えるいい関係を自治体とつくりたいというお話をされたかと思います。

 私は、それは大変重要であると思っておりまして、副大臣、政務官、そしてまた、復興局担当で行かれた大臣、副大臣、政務官、その方たちも含めてですけれども、それぞれ被災した自治体とどれだけ人間関係をつくっていくか、無理を言ってもらう、そして打診をしてもらう、それに対して誠実に応えていく、こういうまさにきずなといいますか、そういったものがなければいい仕事はできない。私も多くの仕事をさせていただきながら、そのことを痛感している一人です。

 今回、復興交付金に対するさまざまな御批判、それを聞いていますと、どうも一番の根回しとか、事前に少し、どういうことを市町村がやろうとしているのか、あらかじめ聞いておくとかといったような下準備というのが、恐らく時間がないということもあるかと思いますけれども、これは現地に行くとか、そういうときにしかできないことでもあると思うんです。そういうことも含めて私は申し上げたつもりでございます。

 いずれにしても、今これだけの復興交付金に対して、特に宮城で多くの御批判の声が私たちのところにも届いてきます。復興庁が示した事業メニューの範囲なのに、例えば防災無線の設置等に交付金がつかなかったとか、石巻の話ですね、こうしたことが報じられていたり、また、時には、これは大臣が二日の閣議後の記者会見で、全体の交付金の関係に対してかと思いますが、十分練られていない計画は外したという御発言であったり、これもある程度計画ができ上がっていればそこに分類するだけで計画はいいですよとか、たしか最初そういう御答弁をこの委員会でも相当されていたと思うんですね。

 恐らく、それが現実に動くときになると、だんだんそこが、これではバランスからいったらこっちが先だとか、沿岸地域が先じゃないかとか、そういう順序づけというのがその中で自然と出てくる話かと思うのですが、例えばそういう変更をするとき、また、その流れがそういうふうに潮目が少し変わるとき、そのときに関係自治体との人間関係なり、また、あそこがこれをやると言っていたからそこに一言言ってあげようとか、こういう配慮ですね。そうしたものを積み重ねていかないと、今後、交付金の支給に当たりましてはこれからまだ道のりの長い話でございますので、大臣、そういう点につきましてどのようにお考えか、伺いたいと思います。

○平野(達)国務大臣 きのう、宮城県知事と仙台市長が来ていただきまして、きょうは宮城県の県会議長さんもおいでいただきました。

 そのときに、今回の経緯はできるだけ丁寧にということでお話をさせていただきまして、計画につきましても、熟度という言葉を使わせていただきましたけれども、基本はやはり単価、一つ当たりの単価、非常に高いものが多かったということがあります。この単価では、ほかの地域とのいろいろな公平性の観点からいえばそのまま認めるわけにはいかないので、だめにしたということではなくて、もうちょっと議論させていただきたいということで今回留保させていただいたということ、それからあと、復興交付金になじまないもの、これはなじまないものということではっきり言わせていただきました。

 こういったことについて、今正しく委員が御指摘いただきましたけれども、言うべきことをちゃんと丁寧に言うという、そのコミュニケーション不足、これは、今回、私どももあったというふうに思いますし、今回のあれはそこにかなり起因しているかなというふうに思います。

 そういったことで、今回の例を踏まえまして、もっと丁寧に説明する、もっときっちりコミュニケーションをとるということで、今、本庁の職員も復興局の職員ともう一回全部自治体を回りながら、今回の交付の概要、どのように考えたかということについて説明をして、次の交付に向けての作業も始めているということでございます。

○高木(美)委員 それでは、福島復興再生特別措置法案につきまして質問をさせていただきたいと思います。

 まず、私はやっとこの法案が出てきた、やっとこの法案を審議できる、そういう思いでおります。

 実は、我が党も、昨年の三月三十一日、全国知事会の方々から要請を受けました。

 別途、こうした放射能被害については別の法律の仕組みをつくってほしいという要請を受けまして、それを大事に受けとめさせていただき、この特別措置法等の立法が必要であるということをずっと提言もし、主張してまいりました。

 まず、七月二十八日でしたが、平野大臣に復興基本方針の修正を申し入れさせていただいたことは御記憶にあられるかと思います。

 この中に、やはり福島につきましては特別法を制定するということを明記すべきだ、「包括的な施策を現行法の枠組みにとらわれることなく、長期的、体系的、整合的に実施するために特別法を制定する。」このように書いてほしい、このことを強く申し入れをさせていただいたことを覚えております。

 その結果、この基本方針におきましては、途中省略をさせていただきますが、「法的措置を含めた検討を行い、早急に結論を得る。」このような書きぶりに変わりました。

 その七月二十八日に、我が党では、原子力災害に苦しむ福島県の地域再生、復興を、現行法の枠組みにとらわれずに推進するためにプロジェクトチームを立ち上げまして、福島特別立法検討プロジェクトチームということで、渡辺孝男参議院議員が座長で、私が副座長を仰せつかりまして、浜田昌良参議院議員が事務局長という体制でスタートをしたわけです。

 以来、ヒアリング九回、また、現地の議員等との会議を現地で三回持たせていただきまして、一月二十四日には、「福島県の復興・再生に関する提言」ということで、これも大臣のもとに届けさせていただきました。

 私は、これは、昨年の三月からこうした現場の知事の方たちからも要請がある。そして、当然、順番からいったら復興庁の設置の後という話になっているのかもしれませんが、改めて、これはやはり遅いのではないか。この間に、さまざまな風評被害が膨らみ、再生への希望がどんどん見えなくなっている。しかも、そこに輪をかけて、国への不信がさらに大きく膨らんでいるというこの事実を受けとめなければならないと思っております。

 私も福島に今もずっと通わせていただいておりますけれども、このようなことを踏まえまして、今回、この措置法を出されるに当たり大臣はどのようにお考えか、まず伺いたいと思います。

○平野(達)国務大臣 この福島特別措置法でございますけれども、何といっても、福島に置かれた特殊な事情、一言で言えば、やはり原子力災害に伴うさまざまな影響、多くの影響が出ております。そうした影響をできるだけ緩和する、一日も早く緩和する、あるいはなくす、そういった目的のためにつくった法律でございますけれども、この法律を一日も早く成立をさせていただきたいというふうに思っております。

 幸いなことに、今回、与野党の議員の皆さん方の御議論で、この法律は、本当に私の予想を超えるスピードで、審議を速いスピードで今やっていただいておりまして、この点については感謝を申し上げたいというふうに思います。

○高木(美)委員 大臣、また与党の方々に申し上げますが、復興については与野党を超えて取り組むと言っているのですから、こうした早くやるべきことはどんどん出していただく、そして、どんどん協議をしながら前に進めていく、このことは再び確認をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、第一条の目的のところでございますが、この目的規定の中に、本来であれば、原子力災害により深刻かつ多大な被害を受けた福島の復興及び再生の責任は国にあるということを明確にすべきではないかと考えます。

 私は、この国の責任というのは、先ほども議論がございましたが、二つあると思っております。

 一つは、こうした原子力政策を推進してきたことによる、しかも、こうした事故を起こした、その責任。当然、そこには東電の責任等も入るかと思いますが、政策を推進してきたわけですから、これは当然、今の与野党、反対してこられた政党さんはそれなりの御意見がおありでしょうけれども、私もその責任を十分感じさせていただいております。また、だからこそ真剣に取り組まなければならないと決意をしている一人でございます。したがって、そうした責任。

 それからもう一つは、福島の復興それから再生は、国の責任で行わなければいけないという、この二つ。

 大臣は、この国の責任についてどのようにお考えか、明快な答弁を求めます。

○平野(達)国務大臣 まさに委員がおっしゃいましたように、今回の原子力事故の発生、その前には、やはり原子力政策を進めてきたという国の責務というのはあると思います。そして、その上で、そういった経緯からしても、今回発生したこの災害の事故、大変大きな事故でございますけれども、そこからの復旧、それから被災者に対する支援、これは国の責任でやらなければならない、そういうふうに思っております。

 この考え方につきましては、先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、福島に入るたびに、国の責任、我々の仕事である、責任であるということは繰り返し繰り返し申し述べさせていただきましたし、その背景にあるのは、まさに今委員がおっしゃられた二つのことがあるということは申し上げさせていただきたいと思います。

○高木(美)委員 そういう意味では、この第三条のところに、「国の責務」という書きぶりでありますけれども、これは私はとても弱い書きぶりと思っておりまして、今大臣がお考えのような、そのような重い受けとめ方であれば、当然はっきりとそうしたことを明記すべきではないかと考えます。

 国の責務といいますと、どうしても責任より軽いという法律用語ではないかと思います。国の責任ということを、なぜ大臣、はっきりお書きにならなかったのでしょうか。

○平野(達)国務大臣 ここはやはり、福島の復興と再生は国が責任を持って推進していくべきという基本的な考え方に立って、第三条でございますけれども、「原子力災害からの福島の復興及び再生に関する施策を総合的に策定し、継続的かつ迅速に実施する責務を有する。」というふうに明記したということでございます。

 ここについての解釈についての、今、そごといいますか、そういったものが起きているようでございますけれども、我々の考え方としては、ここに責任ということの思いを込めたということでございます。

○高木(美)委員 これは、原子力損害賠償支援機構法の中でも、「国は、これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任を負っていることに鑑み、」ともう既に明記されている法律があるわけですから、そのような書きぶりもあったのではないかということを改めて指摘させていただきたいと思います。

 そこで大臣、国の責任というのは、何も今の政府・民主党の責任、もちろんここは事故調査会の検証等も待たなければいけないところは多々あるかと思いますが、いずれにしても、原子力政策を推進してきたというこのことにつきましては、まさに国というのは、今までの統治機構といったら変ですけれども、そういう歴代の政府を全て含めて責任があるということですので、これからも、もし政権がかわったとしても、かわりたいと私は思っておりますし、かわってほしい、もうこれ以上日本国はもたない、そのような思いもございますが、でも、いずれにしても、どう政治状況が変わったとしても、やはりこの責任は果たし続けなければいけないという、ここをはっきりとお書きになるというのが筋だったのではないかということを指摘させていただきたいと思います。

 その点については、大臣、どのようにお考えでしょうか。

○平野(達)国務大臣 そういう御議論が議員の中でもあるというふうにお聞きしておりまして、ここの目的規定の書き方をめぐって、委員の間でもさまざまな議論が交わされているというのも聞いております。

 いずれ思いは同じだということでございまして、この条文をめぐっては、今国会での御審議をいただきまして、その結果を真摯に受けとめてまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 これは、私も産経新聞の報道で読んだことですが、先ほども大臣が、被災された、特に双葉町を初め今の警戒区域の方たちに対し、いつも謝罪をされているというお話があられましたが、井戸川町長が記者会見でおっしゃっていたことは、政府に対しては、最初の避難時にすら何の情報もなかった、こうした事故が起きたら徹底的に謝罪するのにそれもない、非常識な連中の話を聞くわけにはいかない、不信感の塊だと語気を強めていらしたという。

 やはりこのことは私は本当に重く受けとめていただきたいと思いますし、これまでも謝罪をしてこられたということですが、重ねて重ねてその点をぜひお願いをしたいと思いますし、これからまたさまざまな協議もあられると伺っておりますので、ぜひとも、こうした意をしっかりと踏まえていただきまして、総合的な支援に対して、国としての回答を一日も早くおまとめいただきたいということを申し述べさせていただきたいと思います。

 実は、我が党は、今回のこの提言に当たりまして、今回の法案について、三つ大きなポイントを考えました。

 一つが今申し上げた国としての責任、それから二つ目に、やはり福島県が強く願っていらっしゃる十八歳の医療費の無料化、ここをどのように最後まとめていくかというところで苦慮したわけでございます。

 まず、これについて、健康管理調査、この点から内容を詳しく伺っていきたいと思うのですが、まず、この健康管理調査の実施については、第二十四条のところで、福島県はこうした健康管理調査を行うことができる、このようなできる規定になっております。

 その上で、二十六条については、健康管理調査の実施に関し必要な措置ということで、「国は、福島県に対し、健康管理調査の実施に関し、技術的な助言、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。」

 この「その他の必要な措置」というのは、私は、明らかにこれは財政上の措置というふうに読むわけですが、これはいかがでしょうか。

○平野(達)国務大臣 私どもの第二十六条に対する解釈でございますが、必要な措置、ここについては、私どもも、財政上の措置は入っている、そういう理解でございます。

○高木(美)委員 続きまして、次の二十七条ですが、これは健康増進等を図るための施策の支援ということで、ここでは、「福島の地方公共団体が行う住民の健康の増進及び健康上の不安の解消を図るための放射線量の測定のための機器を用いた住民の被ばく放射線量の評価その他の取組を支援するため、必要な措置を講ずるものとする。」

 この「その他の取組」というのがどういうことかということなのですが、当然、健康管理調査を行う上でのデータベースであるとか、また、がん検診の実施であるとか、また、お子さんに対する線量計の貸与であるとか、こうしたことを含むと読むべきと私は思います。

 また、あわせて、お子さんたちが放射線量の低い地域に、夏休み、冬休み、春休み等長期の休暇に当たりまして、そこで過ごしていく、思い切り運動していく、そうしたふくしまっ子等のさまざまな支援のプランがありますけれども、こうした幅広い内容についてもこの二十七条で「その他の取組」というところで読めると思っておりますが、いかがでしょうか。

○平野(達)国務大臣 そのような解釈で結構でございます。

○高木(美)委員 そこで、財源の考え方なのですが、財源につきましてなかなか明記をされておりません。私は、やはりこの財源の明記がここでは一番重要ではないかと思っております。福島では、特に、実施する健康管理調査等の財源に対し、国が全面的に責任を持つべきではないかと考えます。

 この健康管理調査は三十年間継続したいという福島県の強い要望があります。また、基金としては、今、国から七百八十億、また東電から二百五十億、計千三十億という状況ですが、いずれ枯渇をいたします。既に総理からは、枯渇させるわけにはいかない等の答弁もいただいておりますが、改めて、この財政措置をどのようにしていくのか、大臣の答弁を求めます。

○平野(達)国務大臣 健康管理調査に関しましては、国の措置として、平成二十三年度予算、二次補正予算等々において措置をしているということでございまして、これは、かなり長期間にわたって健康調査ができるという財源を一応措置しております。

 これはいずれも、これからも国として引き続き福島県民の健康管理に万全を期していかなければならないというふうに考えておりまして、私としては、この基金は枯渇をしないように、これは長期にわたって健康管理調査をしていくことが大事だというふうに思っていますし、それはやはり基本的には国の責務だというふうに感じておりますので、そういった観点で、この基金はしっかり見ていく必要があるというふうに考えております。

○高木(美)委員 総理からも、まずは基金が枯渇しないようにすること、そのための支援は万全を期していきたいというふうに思いますと、同様の答弁をいただいております。

 その上で、それでは、十八歳以下の医療費の無料化につきましてですが、私も先般、小宮山大臣に十八歳医療費無料化はどうかというお話を最初に申し上げたときに、大臣は、ほかの医療制度とのバランスがあります、ここだけ特化するわけにはいかないというお話をいただき、私は思わず、そんな冷たい答弁はないと思いますというふうに申し上げてしまったわけです。

 いずれにしても、福島県では、安心の生活環境を構築するための方策の一つとして、十八歳以下の医療費無料化に取り組もうとしております。いわば子育て支援策、この強い意味合いでやろうとしているわけです。また、今、現実に福島県では、放射能のさまざまな不安、恐怖と戦いながら、それでも福島で頑張って育っている、また、そこでお子さんを育てていらっしゃる御家族があられる、そこに対する一つの、何といいましょうか、何かしらの支援という意味合いも強いと思っております。

 こうした事業に対して、本来はこれも基金で使えるという形にすべきと私は思います。この基金につきましては、十八歳以下の医療費無料化にも活用できるように明記すべきと考えますが、大臣の見解はいかがでしょうか。

○平野(達)国務大臣 十八歳以下の医療費をどうするかということについては、政府内でもかなり真剣な議論を重ねました。

 結局、やはり国の資金をこの目的のために現段階で出すことはできないということで、その旨福島県と協議を重ねた結果、福島県において既に積んである健康管理基金を活用して、福島県の独自の事業として実施するということで、今、その準備をしているということは、もう委員の御承知のとおりかと思います。

 まずは、私どもとしては、この運用の仕方、推移、これを見守っていきたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 大臣、東京電力から二百五十億という今の状況ですが、ここがふえるという可能性はおありかどうか。その二百五十億、今、福島に対して健康管理調査のために基金が寄せられておりますが、この金額の増設というのはあるのかどうかというのはどうでしょうか。

○平野(達)国務大臣 今の段階では、そこがふえるというような状況にあるというふうには私は認識しておりません。

○高木(美)委員 大臣に改めてお伺いいたします。

 県外へ避難した子供等の内部被曝検査なんですが、今、全国どの地域に避難していてもホール・ボディー・カウンターの検査等を迅速に受けられる体制を整えていただきたい。強い要請を受けております。

 今は自治体の配慮で行われているというところもあり、また、近所にはない、隣の県、また、例えば四国の方が隣の中国地方まで出かけていってというような例も聞いております。

 この体制の整備につきまして、いかがでしょうか。

○平野(達)国務大臣 まず、福島県外に在住する福島県民に対する内部被曝検査につきましては、福島県は現在、幾つかの都道府県と調整中というふうに聞いております。

 国は、福島県外に避難している県民を対象とした内部被曝検査を福島県が事業主体で行う際には、被曝医療機関を利用することについて、福島県から関係道府県に要望があった場合は、各機関において当該検査に協力するよう、平成二十四年二月十三日付で、関係道府県の被曝医療担当部局に対し、周知を依頼したところでございます。

 今後とも、この福島県の取り組みが円滑に行われるよう、県外にお住まいの方々の健康管理が適切に実施されるよう、国としても万全を期してまいりたいと考えております。

 この次にやはり問題になるのは、ホール・ボディー・カウンターという機械の配置、整備がどうなっているかということが一つの大きなテーマになってくると思います。

 こういったことにつきましても、福島県等とも意見交換をしながら、万全を期すというふうに今申しましたけれども、必要な対策は講じていく必要があるというふうに考えております。

○高木(美)委員 続きまして、保健、医療及び福祉にわたる総合的な措置でございますが、例えば、原子力事故災害に伴う放射線による被曝に起因すると疑われる健康被害が将来発生した場合、政府はどのような対策をお考えなのか、答弁を求めます。

 仮にこうした状況が発生した場合に、保健、医療、福祉にわたる措置を総合的に行えるよう法案に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。

○平野(達)国務大臣 本法案におきましては、放射線に関する健康上の不安の解消など、住民が安心して生活できる環境の実現のための施策を規定しております。具体的には、健康管理調査、あるいは放射線対策として、農産品等の放射線濃度の測定、除染の迅速な実施、それからあと医療及び福祉の確保、こういったことの政策を盛り込んでおります。

 まずはこれらの法案に盛り込んだ施策にしっかりと取り組みまして、放射線被曝に対する不安解消に必要な措置を講じてまいりたいというふうに考えておりますし、その上で、福祉や医療体制の充実を含め、さらに必要となる施策にも取り組んでいくこととしたいと考えております。

 万が一ということでございますけれども、放射線被曝に起因する疾病にかかった場合の医療費につきましては、基本的には賠償措置により東京電力に求償すべきものであると考えております。

○高木(美)委員 続きまして、電源開発促進税制等につきまして、きょうは経産省の柳澤副大臣、お越しいただいております。

 電源開発促進税制につきましては、昨年十二月、福島県がいわゆる電源立地地域交付金を辞退されました。詳細は、電力移出県等交付金、大体県で約二十九億円ではないか。ここは市町村に配分できる交付金になっております。またもう一つは、南相馬市また浪江に関する電源立地等初期対策交付金という交付金につきましても、合計約三十億ぐらいではないかと言われておりますが、辞退をされました。

 私は、この事態をやはり重く受けとめまして、では、これをどのように今後考えていくのか、対策が必要と思っております。

 今、各地域そうですが、例えば浪江におきましても、原発に依存した産業推進から脱却するためにも、将来的には、沿岸地域の大規模太陽光発電所の建設とか、また放射線医療の一大研究拠点をつくりたい等のさまざまなまちづくりについてのお考えをお持ちだと聞いております。

 そういうときに、今までこの交付金があった、しかし、これから自分たちは電源立地を促進するわけではないから、もうこれは受け取れない。しかし一方で、例えば税の面におきましても、当然、核燃料税等がなくなりますので、その分穴があく。こうしたところをこれからどのようにして、自治体の立ち上がり、そしてまた復興復旧に向けまして支援をしていくのか。本来であれば、交付金のあり方について変えていくときではないかと考えておりますが、経産省の見解を求めます。

○柳澤副大臣 質問ありがとうございます。

 実は、私は昨年の九月から原子力災害の現地対策本部長で、六カ月が過ぎようとしておりまして、今回、この法案、本当に早く審議していただいていることをまず冒頭お礼を申し上げて、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 今御質問いただいた現行の電源立地地域対策交付金というのは、電気事業法に基づく廃止の届け出がされた場合、交付することができなくなります。しかし、今回は、立地市町村等に配慮して、東京電力福島第一原子力発電所一から四号機に係る電源立地地域対策交付金については、交付規則を改正して、これらが立地する福島県下の立地市町村に交付する考えでございます。

 それからもう一つ、他方で、福島県自身の分については、福島県が昨年末に電源立地地域対策交付金を受け取らないという考えを表明されました。それを踏まえまして、平成二十四年度予算には盛り込んでいないものの、私どもとしては、福島の復旧復興は極めて重要な課題だと認識しておりまして、第三次補正予算で、福島県を再生可能エネルギー先駆けの地としたいという同県の要望を踏まえた上で、総額一千億円の基金を創設するなど、今さまざまな対策を検討させていただいております。

 特に、これから雇用、新しい事業もどう起こしていくかが大きな課題でございまして、このような支援策を速やかに実施していくことが重要であると考えておりまして、今後とも、福島県の復興支援のために、エネルギー対策特別会計も活用して、県からの要望が強い再生可能エネルギー関係の対策を初めとする必要な対策について、しっかり検討をしていきたいと思っております。

○高木(美)委員 副大臣に重ねてお伺いしますが、そうしますと、先ほど申し上げた、例えば浪江とか、また南相馬とか、また福島県とか、その金額、いわゆる交付される金額というのは、今後どのような形になるのでしょうか。先ほど交付金の交付規則を変えるというお話がありましたけれども、現実にはどのようになりますか。

○柳澤副大臣 二月の十日に復興庁がスタートをしまして、今復興庁のもとに経産も環境も県も全てワンストップになって、今度は市町村の要望をきちんと踏まえながら、具体的な進め方をこれから詰めていきたいというふうに考えております。

 特に、県にどこまで入っていただけるかが大きな課題になってくる。実質的にはこれからの取り組みになります。

○高木(美)委員 済みません、ちょっと誤解があるといけませんので。

 副大臣、私が申し上げたのは、こうしたことを踏まえて、原子力災害からの福島の復興再生に関する安定的財源を確保すべきではないか。したがって、申し上げる趣旨は、電源開発促進税制またエネルギー特別会計の見直しをすべきではないかという提案なのですが、それはいかがなんでしょうか。

○柳澤副大臣 この御指摘の財源の確保のために、電源開発促進税制などの見直しが不可欠であるか否かについては、御提案も踏まえ、今後よく検証したいと思いますけれども、いずれにせよ、今回、福島県が県分についての受け取りを辞退された電源立地地域対策交付金にかわる財政上の措置はしっかり検討していきたいというふうに思っております。

 なお、現在、エネルギー政策全体の見直しをエネルギー・環境会議を中心に議論していただいているところでありまして、その議論も踏まえて、エネルギー対策特別会計の見直しについても検討が必要だというふうに考えております。

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

 副大臣、質問は以上でございますので、大変にありがとうございました。

 それでは、もう一点、大臣にお伺いをさせていただきます。

 それは、福島の医療につきましてでございます。

 この法律の第三十四条のところには、医療及び保育、介護その他の福祉サービスの提供に支障が生ずることのないよう、福島の地方公共団体が行うこれらの提供体制の整備その他の取り組みを支援するために国は必要な施策を講ずる、このような書きぶりがございます。

 ところが、今、福島の医療につきましては、福島を去る医療従事者が出ているという状況でございます。

 特に今、昨年三月一日と十二月一日の比較では、百五十二人の医師が退職をされた、また八十一人が着任をされたけれども、差し引き七十一人が減っている、これは大きな課題だと私は思っております。

 むしろ、放射線被曝の影響におびえる方々が多い中で、特に医師の方たちが退職をされてしまう。もちろん、その御家族の状況とかさまざまなことがありますので、これは一概にはとても言えない。その中を医療従事者としての使命でここまで残って頑張ってくださったということに敬意を表するものですが、いかんせん、この福島の医療を今後どのようにしていくのか。

 ここにつきましては、きょう私は、厚生労働省、委員会も立っているということで特には呼ばなかったわけでございますが、これはうちの公明新聞がまとめた内容でございますが、例えば岩手でも、医師は震災前は二千二百七十一人、震災後は二千二百七十九人とほとんど変わらない。また宮城では、震災前二百三十九人、震災後は二百十二人、これもほとんど変わらない。しかし、やはりここでも福島は、病院関係だけでも震災前百二十人、震災後は六十一人、ここは大きな課題と思っておりまして、看護職員も百七十人減っている、こういうデータも出ております。

 こうしたもともと医師不足だった地域が原発被害で輪をかけたという現状に対しまして、特にこれから警戒区域の見直し等、先ほども議論がありましたけれども、そこに対してやはり救急医療を含めた医療の提供をどのようにしていくのか。また、生活できるインフラの整備、買い物等も含めまして、それは当然国として支援をしなければならない、整えなければならない大事なところであると思うのですが、この医療の問題については、私は急務であると思っております。

 厚生労働省と相談をしながら、至急何らかの対策を取りまとめていただくことを強く要請いたしますが、大臣、いかがでしょうか。

○平野(達)国務大臣 福島のお医者さん、あるいは看護師が不足している、あるいは減少しているということについては、私も私なりに把握させていただいております。

 御案内のとおり、一つは、浜通りからは急遽半ば強制的に人が避難してしまって、そこにいなくなってしまったこと。これはお医者さんが避難するということもございましたけれども、お医者さんにとってみれば、診療すべき患者がいなくなってしまったということがあります。

 それから、若い看護師さんにしては、やはり放射線に対する不安があります。最近言われてきているのは、福島では子供がいなくなって少なくなってきている。結果として、今度は小児科のお医者さんの経営が成り立たなくなってきまして、小児科医の不足も徐々に出始めている。

 どうも全体としていい方向には行っていないということでありますので、この点につきましては、私も、原中会長初め医師会の皆さん方、あるいは看護師会の皆様方、あるいは学校の病院の協会の方々等々とも意見交換させていただいておりますけれども、福島については特に大きな配慮をお願いしたいということについては、厚生労働省とも連携しまして、これまでもお願いをしてまいりました。

 しかし、やはりどうもなかなか結果として出てきていないということでございまして、これから特に帰還ということも本格化させなくちゃならないという中で、浜通りの病院の確保、医師の確保、こういったことも非常に大きなテーマでございます。あわせて、中通りについてもそうでございます。

 その問題意識をしっかり持ちながら、引き続き厚労省とも連携をとりまして、特に医師会の皆さん方等々ともしっかり連携をとって、何とかしてこの今の状況を乗り切るようにしなければならないなというふうに考えております。

○高木(美)委員 医師会でどこまで対応できるかということもあるかと思います。

 また一方で、国が今までさまざま支援をして、例えば自治医大とか防衛医大とかいろいろな形も一つの応急措置かもしれませんが、ただ、やはりそういうことにきちんと国が敏感に反応してくれる、そして、ちゃんと現実にお医者さんがそこに例えば交代であったとしても来てくれる。高齢者の方はどんどんお医者さんがかわると不安を覚えるというお話もありますけれども、とりあえず、やはり救急医療も大事ですので、そうした支援につきまして早急に手だてを講じていただければと思います。

 もう少しお伺いしたいのですが、我が党の三点目の主張であります、復興交付金の福島における活用のあり方です。

 これにつきましては、交付金の活用について、復興庁から厳しい査定がという、査定庁とか悪口をいろいろ言われているようでございますが、その一方として、やはり事業要件として、どうしてもハードの面に限定されているところもあります。それにまつわるものが効果促進事業、これはさんざん特区法案のときに議論をさせていただきました。

 しかし、福島県では原発事故による風評被害が著しいわけですので、施設等の毀損、滅失がなくても大きな被害が生じているという状況があります。そうした点を考えますと、やはり福島のこうした地域の再生、復興のために、復興交付金を幅広く活用していくということは必要ではないかと思います。

 また、事業計画を円滑に策定するとか実施をするとか、そうしたことについて、復興庁はどのようなスケジュール感をお持ちなのか、また、どのような体制で臨まれるのか。この復興交付金の活用、またその計画の策定等のあり方について、大臣の答弁を求めます。

○平野(達)国務大臣 復興交付金につきましては、一義的には、まずまちづくり、町を新たにつくらなくちゃならない、そういった地域をかなり強くイメージしてつくった制度でございます。

 御案内のとおり、もう一つは、公共施設、学校が被災しますと、災害復旧事業制度というのがございます。これはこれで対応していただく。

 しかし、地域全体が津波で洗われてしまいますと、災害復旧事業では対応できなくなってまいります。それにかわる措置として復興交付金事業ができたということでございまして、この交付金につきましては、いろいろな事業量を束ねておりまして、これを一つの制度でできるだけ交付できるようにするというような制度設計がされております。

 これは使い勝手が悪いというような批判もございますけれども、大体、使い勝手が悪いということをなぜかというふうにたどってみますと、この部分についてはちょっと交付金対象にはなじまないというようなことを言いますと、こういう使い勝手が悪いというような批判もあるようでございます。

 一方で、確かに、よくよく見てみたら、制度設計上、やはりこれではちょっと余りにも型どおりな運用になっているなという例もございまして、そういった意味で、改めるべきものは改めなくちゃならないというふうに思っております。

 それから一方で、計画の策定でございますけれども、やはり自治体は人手不足ということもございまして、いろいろなこともやらなくちゃならないという中で、計画の策定が、ある程度見てきたつもりですけれども、最終的な詰めで束ねてみたら単価が非常におかしいとか、他の計画との整合性がとれていないとか、そういったところがございまして、そこは、だめだというのではなくて、これも何回も申し上げましたけれども、もう一回ともに見直そうということで、今、その計画をともにつくるということで臨んでいるということでございます。

 計画策定をつくらせて、これを査定して紋切り型にやるということではなくて、ともに計画をつくるという態度で臨めということは、前から言っているつもりだったんですけれども、今回また、さらに徹底させたいというふうに思います。うちの職員も結構しっかりやっているなと思ったのですが、ちょっとやり過ぎた面もあったかもしれません。

○高木(美)委員 それでは、大臣、福島における復興交付金の使い勝手につきましては、そうした放射能被害という特異な事情に鑑み、弾力的に使えるということでよろしいんでしょうか。

○平野(達)国務大臣 効果促進事業ということを主体として置かれたと思いますけれども、効果促進事業は初回でありますので、使い方等々についても、今、我々の職員、さまざまこういう使い方があるじゃないかという議論をしております。

 しかし、基本的に効果促進事業は基幹事業との関連を説明するということが一応条件についていますけれども、ここは余り考えなくてもいいのではないかというふうに私自身は思っていますが、国会で申し上げたのは、使うものについては、個人の資産の形成につながらない、補助率のかさ上げにつながらない、これ以外のものについては使ってもいいということで、国会で何回も答弁申し上げました。

 この方向で効果促進事業については運用をやっていただければよろしいかというふうに思います。

○高木(美)委員 それでは、ちょっとこちらももう少し用意をさせていただきます。こういう事業の場合使えなかったとか、福島の場合こういうものが必要なのにここは査定できなかったとか、そういった実例をまた提示させていただきたいと思います。

 またあわせて、福島の場合、これから、先ほどありました避難区域の見直し等に入るわけで、そこから本当にどうするかという計画づくり等が始まるわけで、どうしてもタイムラグが生じてしまうかと思います。

 これはむしろ原発の被害の関係地域、ただ、中通りそれから会津地域につきましてはまさに風評被害とか、もっとそこは逆に弾力的な使用が求められるところかと思います。

 また、そこが使いたいけれども使えなかったというような場合、やはりそこは丁寧な説明をしていただかなければならないと思いますし、少し実例を挙げながら、またそこは大臣のところでもぜひ実例を検証していただきながら、その幅を見ていただければと思います。よろしいでしょうか。

○平野(達)国務大臣 私どもも、例えば、全く被害が起こっていない、周辺地域で地震の被害も出ていない学校の耐震建築、耐震は必要だとは思いますが、これを復興交付金の対象にはできないということについては明確に申し上げさせていただきました。

 こういった例を除いて、大体のものについては今協議中でございますので、その中で、いいもの、悪いもの、あるいはもっとブラッシュアップすべきものという中で、共同で計画がこれから練られていくと思います。

 委員の方からも、あるいは公明党の皆さんからも、さまざまな現場の声が上がってくると思いますので、そういったことについては上げていただければ、私どもも誠意を持って対応したいというふうに思います。

○高木(美)委員 最後の質問でございますが、第二条に戻ります。

 ここでやはり私はもう少しわかりやすく書くべきと考えておりまして、例えば、我が党が主張してきました、人間の復興であるとか、福島の自治体に対する自主性、自立性の尊重であるとか、また福島の地域のコミュニティーの維持に配慮しなければならないとか、入れるべきと思っております。またあわせて、正確な情報を今後発信していくという、ここの留意というのは特に私は大事かと思っております。

 今、国が言うことは信用できないという状況になっておりますので、こうしたことを本来入れるべきなのになぜ入れなかったのかということを最後に大臣に伺いたいと思います。

○平野(達)国務大臣 今委員が御指摘いただいた事項、いずれも大切な事項だというふうに思います。

 国としては、そういった今指摘された事項については、適切に、誠意を持って対応させていただきたいというふうに思って今動いているところでございますけれども、今回の法案にそういった規定が必要だという御意見もあるようでございますので、これについてもこの委員会で御議論いただきまして、その結果を受けてきちんと対応してまいりたいというふうに思います。

○高木(美)委員 ありがとうございました。以上で終わります。

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