「保育士の待遇改善」「保育施設での死亡事故」「妊婦健診無料化」について

2012.5.28

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 まず、五月二十六日付夕刊紙に、前田国交大臣の公職選挙法違反疑惑に関しまして捜査着手との見出しで、岐阜県警が関係先を聴取するなど公職選挙法違反容疑で捜査を始めたことがわかったと報道されております。

 政府は、捜査に関する事実関係を承知していますか。岡田副総理に伺います。

○岡田国務大臣 突然の御質問でございました。

 少なくとも私は承知をしておりません。

○高木(美)委員 このような報道がなされましたが、事実関係の確認はされましたか。

○岡田国務大臣 私に対する御質問であれば、私はそういうことはしておりません。

○高木(美)委員 二十六日付夕刊でございます。その意味では、政府にとりましては、前田国交大臣に対して今後どのように臨んでいくのか。当然のことながら、こうした報道がありましたときには事実関係の確認をされるのがしかるべきかと思っております。

 早急にこの事実関係の確認を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○岡田国務大臣 私はその記事も読んでおりませんので、岐阜県警というふうにおっしゃいましたけれども、前田大臣にかかわるものなのか、あるいは、我が党の議員が同時に名前も挙がっておりますので、そちらの方なのかということも含めて、ちょっと承知をしておりませんので、今の段階でコメントはできないということを申し上げておきたいと思います。

○高木(美)委員 こうしたことは敏感に反応してしかるべきかと考えます。今このために国会もとまっているわけでございますので、ましてや捜査に着手ということであれば、事実関係はどうなのか、こうした敏感な反応が必要かと私は思います。余りに対応が鈍感と申し上げさせていただきます。

 事実を確認されますか。再度伺います。

○岡田国務大臣 捜査に着手という報道ですが、まだ私、その事実も確認しておりませんので、今、具体的なことを申し上げるのは控えたいと思います。

○高木(美)委員 具体の答弁を求めましたが、まだ承知されていないということですので、確認をされますかと私は伺っております。

○岡田国務大臣 私の所掌の中で、そういった立場には必ずしもございませんので、これ以上のことは申し上げることは控えたいと思います。

○高木(美)委員 岡田副総理は、副総理というお立場でいらっしゃいます。どのようにそのお立場を認識されているのでしょうか。

 本来であれば、政府内に起きたさまざまな事象、恐らく、これは官房長官に伺うのが、もしくは総理に伺うのが筋かと思いますが、当委員会、今、その所管ではないということで官房長官は出席できないというお話でございました。であれば、やはり政府の、まさに最高責任者の一人である岡田副総理が、委員会でこうした質問があった、これに対して事実関係はいかがか、このように聞かれてしかるべきかと思いますが、いかがでしょうか。

○岡田国務大臣 事実関係というのは、捜査に着手したかどうかの事実関係という意味でございますか。

○高木(美)委員 副総理がそのようにおっしゃる意味が私はよくわかりません。

 こうしたことがあれば、一体どうなっているのか、恐らく、それを総理と官房長官と協議をされながら、事実関係を確認されるというのがしかるべきかと思います。

 捜査着手をされたのか、捜査を始めたという報道でございますので、そこの、現時点のところを掌握されるのがしかるべきかと思います。その先にどのような捜査が行われているのか、そこは政府が踏み込む話では当然ないと思っております。

○岡田国務大臣 捜査に着手ということの法的な意味がどういうことなのか、そこをはっきりさせないと、私、答弁することはできないというふうに考えております。

○高木(美)委員 ちょっとこれ以上は時間がもったいないのですが。

 私は大変残念でございます。こうした政府内に起こるさまざまな事象につきまして、やはり敏感に反応されてしかるべきかと思います。捜査着手がどういう意味かではなくて、こういう報道があったわけですから、報道が真実なのかどうなのか、まず第一段階、その確認から入られるのが筋ではないでしょうか。

○岡田国務大臣 ですから、捜査に着手という報道ですが、まず、報道に対して、一々政府がそれに対して確認するということもいかがかと思いますが、捜査に着手ということが法的に何か意味のあることなのかどうかということをはっきりいたしませんと、単なる事実行為として報道しているのかもしれません。

 したがって、ちょっとこれ以上のことはお答えしかねます。

○高木(美)委員 事実行為であったとしても、この着手ということを重く受けとめる必要があるかと思います。

 この問題につきましては、四月中旬、市民団体が、前田大臣ら三人の告発状を東京地検特捜部宛てに提出をしております。また、四月二十日には、前田大臣は、田中防衛大臣とともに、参議院で問責決議が可決をしております。にもかかわらず、依然として居座り続けています。国会決議を無視する不遜な姿勢は、国民軽視以外の何物でもないと私は思います。総理も二大臣をかばい、交代させようとしていないのは極めて遺憾でございます。

 岡田副総理は、なぜ総理に二大臣の更迭を助言されないのでしょうか。どうですか。

○岡田国務大臣 参議院において問責が可決されたということは、それは非常に重いことだと思っております。しかし、そのことと二大臣が辞任しなければならないということは、必ずしも結びつかないというふうに考えております。

○高木(美)委員 この二大臣の居座りの結果、参議院では、四月二十日以来、一カ月にわたりまして法案審議が全面ストップしたままの異常事態が続いております。法案成立率は、本日現在、内閣提出の新規、継続、百四本中、二十三本しか成立しておりません。このままでは、国会の不正常な状況が変わる見通しもありません。

 政府の最高責任者の一人として、予算関連法案を含めて八割近い法案が不成立という事態を招いている政治責任をどう認識されているのか、重ねて岡田副総理に伺います。

○岡田国務大臣 なかなか法案の審議が進んでいないことは非常に残念なことで、ぜひ審議を進めていただきたい。これはお互い、与野党、努力しなければいけないことだと思います。

○高木(美)委員 私は、今回のこの政府の、また民主党の運営につきまして、実に、根回しなし、気配りなし、大変憤慨することも多くありました。

 やはりそれは鈍感さにあると思います。先ほど申し上げたように、やはり、こうした報道があった、それに対してどう政府は対応していくのか、こうした敏捷な一つ一つの確認。そしてまた、この二大臣の居座りの結果、今こうした事態を招いている。それは協力しない野党の責任だ、それは私は余りに、まさに国民を軽視していると言わざるを得ません。

 続きまして、私は、二十三日に質問に立たせていただきまして、多くの方々からのメールやお電話を頂戴いたしました。特に保育士の処遇改善に関する内容が多くございました。少し概要だけ御紹介をさせていただきたいと思います。こうしたことをぜひ今の閣僚の皆様にお知りいただきたいと思います。

 一人の方は保育士です。三十六歳。交通費二万円を含めて、手取り給与二十一万です。勤続十六年。御主人は、介護福祉士、三十六歳。交通費一万一千円を含めて、手取り給与十九万五千円。一般企業に勤めている方がどれくらいの給与を受け取っているのかは不明です。ただ人が好きで、ボランティア精神を持って、夫婦ともに働き続けています。子供は四人。所得税が増税になりました。また、扶養控除がなくなりました。好きな職業だからという志だけでは続けていくモチベーションが保てなくなりました。今は生活のために働いているという感じです。介護福祉士の処遇改善についても、給与が上がるかと思いきや、昇給は千二百八十円。処遇改善、それなら、職員の給与に必ず充てられるような規定とチェック体制がなければ、職員にまでは割り当てられません。特に介護施設はぎりぎりの経営状態です。こうした一人の方のお声。

 そしてまた、もう一人の方からは、この方は、五年以上働いても十五万円ないと聞いています。私自身も時給九百円。前の保育園では八百五十円。正職員なら賞与も多少ありますが、年々パート採用化が多くなり、賞与がない状態で正社員と同じように仕事をしています。保育士という仕事の重要さをいま一度見直していただきたい。こうしたお話でございました。

 小宮山大臣、こういうお声を聞いて、どのように思われますか。

○小宮山国務大臣 そうした声は私もいろいろなところで聞かせていただいています。保育とか介護とか、福祉で働くところの皆さんの処遇を改善する、そのことは、そこにこれから必ず雇用がもっと一層生まれてくるということも含めまして、そこはしっかりと対応しなければいけないと思っています。

 そういう意味で、保育士さんの待遇改善については、先日来申し上げているように、今回その安定的な財源が確保できましたら、そこで処遇改善にも努めていきたいと考えています。

○高木(美)委員 どのように改善をしていくか、既に中身についてもスタートすべきかと考えます。保育士、幼稚園教諭、そして学童指導員等の処遇改善につきまして、一年以内に検討し、必要な措置を講ずるべきと思います。

 消費税で手当てができなければ、また、めどが立たなければ、そのほかの予算でどのように確保していくのか。私は、これは前回、大至急取り組んでいただきたいと申し上げました。大臣の今の答弁を伺いながら、そのスケジュール感、どのようにお考えでしょうか。

○小宮山国務大臣 今、一年以内にとおっしゃった、その一年以内で必ずそういう形でつくれますというふうには、申しわけありませんが、今ここで、財源の問題とかございますので、これはいろいろなことを含めて、一年というお約束はできませんが、なるべく早く取り組みをしたいというふうに思います。

○高木(美)委員 要するに、どのぐらい財源があればどこまで処遇改善できる、こうしためどがなければ財源の確保も不可能かと思います。そうした取り組みを早急に重ねて求めるものでございます。

 続きまして、この子ども・子育て新システム関連になるかと思いますが、保育所そして幼稚園等における事故の検証また防止策につきまして質問をさせていただきます。

 先日、お子さんが保育施設で急死された二件の事例につきまして、その保護者の方たちが私の事務所に来られまして、お会いいたしました。

 お一人の方は、二〇一〇年十月二十九日、愛知県碧南市の認可保育所で、一年四カ月の男児が、おやつを食べ終わった後苦しみ出し、四十日後に窒息死をいたしました。園は市に当日連絡をしましたが、現場確認に来たのは事故から三日後、金曜に事故があり、いらしたのは月曜だったということかと思います。警察への通報はさらにおくれ、それからさらに三日後です。両親は園に十回以上出向き、保育士が目を離していたその可能性というのを知ります。しかし、事故の原因究明はおくれ、ずっと一年半働き続けて、一年半後、やっと今回、本格的な調査が始まろうとしているという現実でございます。

 また、もう一人の息子さんは、認可外施設で、利用を始めてから六日目のことです。うつ伏せ寝の状態で心肺停止。この施設は、以前から市や区に対して苦情や相談が多く寄せられていた保育施設であったわけです。にもかかわらず、認可外保育施設指導監督基準を遵守していない状態が放置されておりました。また、そうした情報も公開されておりませんでした。したがって、この方たちは、独自で一九六二年から二〇〇八年までの事故を分析し、その結果、二百四十件のうち、約八五%に当たる二百三件が認可外施設で発生をしている、また、うつ伏せ寝の事故が半数以上に及ぶということを確認されました。

 このような報告についての義務並びに調査の責務はどのようになっているのか、厚労大臣、文科大臣、それぞれにお伺いいたします。

○小宮山国務大臣 保育所の事故につきましては、各都道府県に厚生労働省への報告を求めています。平成二十二年一月に、各都道府県に対して、より詳細な状況が把握できるように様式を定めて通知を行っています。さらに、二十二年以降、保育施設で事故に関する報告を集計して、その内訳や主な事例を公表しています。また、二十二年一月には、各地方自治体に対しまして、保育所等における事故防止のための指導事項についてというものを通知して、保育中の事故の防止のための方法、観点ということを示しています。

 とにかく、安心、安全を守らなければいけないということは第一でございますので、これまでの取り組みもしっかりと検証しながら、新システムの中でも取り組んでいきたいと思っています。

○平野(博)国務大臣 議員からの御質問でございますが、幼稚園における園児の死亡事故の現状はどうなっているか、こういうことでございますが、平成二十二年度の部分におきましては、直接調査という観点ではございませんが、災害共済給付、こういう状況を把握する中での件数についてはゼロ件でございました。過去、平成二十年には、滑り台から上着がかかり、こういうことで一件ございました。

 文科省としては、子供の安全というのは非常に大事でございますから、地域社会での子供の安全を見守る体制整備、特に、子供にそういう危険云々ということを実践的に身につける安全教育を進めてきたところでございますし、平成二十四年におきましても、子ども安心プロジェクトを予算化いたしまして、引き続き学校安全の充実に取り組んでいるところでございます。

 なお、本年四月の二十七日には、幼稚園を含む学校全体の安全を確保するために、学校安全の推進に関する計画を閣議決定し、これを積極的に進めていくところでございます。

○高木(美)委員 事故を繰り返さないためには、やはり事故の例を分析して公表すべきと考えます。先ほど、報告については上がってくるというお話がございましたが、私もその紙を拝見しましたが、では、これからどうしていくのか、また、調査を御両親が希望されているのかどうなのか、市町村の対応はどうなのか、そうした結果についても、やはりこれは報告を義務づけることが必要かと思います。したがいまして、事故の例を分析して公表するというこのシステムをぜひとも早急に確立していただきたいと思います。

 事業者にとりますと、報道ベースだけでこういう事故があったということを聞くのでは足りません。やはり、それを自分のこととして、我が事業所のこととして、どのようにそのすき間を埋めていくのか、そこにお子さんが落ちていかないようにしていくのか、このような対策が急務だと思います。

 私は、事故事例につきましては、情報公開といたしまして、保護者がそうした施設を選択する際の当然参考にすべきと考えます。当然のことながら、捜査中であるとか、また、その後改善をしたとか、そうしたこともあるかと思いますけれども、ならば、そうした情報も適切にホームページに掲載すべきと考えます。御対応はいかがでしょうか。

○小宮山国務大臣 もちろん、新しい新システムの中でも、事故が起こらないようにいろいろな手だてを講じてまいりますが、それでも起きてしまった場合、こども園等で事故が発生した場合には、その報告を求めて、事故情報を行政として集積していくことを検討しています。

 委員がおっしゃるように、集積した情報については、これをしっかりと公表して、その分析を通じて、また再発防止のための方策を指定基準や総合こども園保育要領などの改善にも活用するということを検討したいと思っています。

 事故情報ということにつきましても、私も被害に遭われた方とお目にかかっていますけれども、こうしたことの取り組みは本当に必要だと思っていますので、園を選ぶ場合の情報としても、保護者の方がしっかりとそれを見ることができるように取り組んでいきたいと思っています。

○高木(美)委員 こうした事故はずっと続いております。

 これは五月十八日の記事でございますけれども、やはり、埼玉県の認可外保育施設で一歳五カ月の女の子が亡くなられました。そこは、女の子たち、複数の園児を職員から見えない押し入れの中で寝かせた上、見回りを怠り、その結果、ほかの男児が女の子の胸に覆いかぶさっているのに気づかずに窒息死させた。県警によると、元園長らは、寝かしつけるとき、女児が寝ていた押し入れの戸を閉めた、こういうことが行われているわけでございます。

 当然、認可外そしてまた認可、それぞれの配置基準等々もあるかと思いますけれども、こうしたことを含めて、総合的に保育の質と量を高めていくという今回のこの趣旨から考えますと、事故防止のために、やはり私は児童虐待と同じような対策が講じられるべきと考えます。

 お子さん、またこうした乳幼児は、目撃情報を提供するわけにもいきませんし、自分からなかなか声を上げることもできません。そうしたことから、ここは特に厳格に臨むべきということを重ねて申し上げさせていただきます。

 次にお伺いをいたします。

 子ども・子育て支援法の中に、私、どうしても一つ、たくさん気になることはあるのですが、特に気になっておりますのは、十六条にこのようにあります。それは、「市町村は、子どものための教育・保育給付に関して必要があると認めるときは、この法律の施行に必要な限度において、」「子どもの保護者又は」「子どもの属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産又は収入の状況につき、官公署に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、」「銀行、信託会社その他の機関若しくは小学校就学前子どもの保護者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。」という条文でございます。

 今どき珍しい条文でございまして、これは、どういうときにこれが使われるのか、どういう場合を想定されているのか、答弁を求めます。

○小宮山国務大臣 現在の保育制度での利用者負担の考え方は、世帯の所得に応じた応能負担です。利用者負担額を決定する際の所得について、同一世帯に属しない保護者の所得を対象に含めるべきだという現場からの御要請もありまして、新システムでは、同一世帯に属する者と保護者の双方を対象とするとしました。このため、子ども・子育て支援法第十六条では、同一世帯に属する者と保護者の双方について所得の状況等を把握する権限を市町村に付与しています。

 ただ、これは、「法律の施行に必要な限度において、」というようなことを規定していまして、不必要に権限が行使されないように、抑制的に運用されることが必要だということも法律上明記をしています。

 ただ、委員からの御懸念もわかりますので、そういう意味では、どういうところに問題があるか、どのようにしたら公平公正な運用ができるのか、御意見も伺いながら、さらに議論を深めていければというふうに思います。

○高木(美)委員 これは障害者自立支援法のときに大議論になりました。結局は、そうした給付を受ける、要するに、上から受けるみたいな、上から目線というふうにも私は思いました。

 いずれにしても、支給を受けるときに、銀行の通帳、それから資産から、そうしたものを全部、しかも、世帯主、保護者だけではなくて、その家族全員、二世帯で住んでいれば御両親も、それからおじいちゃま、おばあちゃまも、そういうところまで全部報告を求めることができるという、これは私は余りに時代おくれの法律かと思います。障害者自立支援法もここは大改正をいたしました。にもかかわらず、またこうした内容がここに出てくる。

 私は、これはむしろ、この第十六条、はっきりと、速やかに削除を求めさせていただきたいと思いますが、大臣、御答弁をお願いします。

○小宮山国務大臣 委員からの御意見も承りまして、ここは検討させていただきたいと思います。

○高木(美)委員 次に、妊婦健診の恒久化につきましてお伺いいたします。

 第六十条には、地域子ども・子育て支援事業といたしまして、時間外保育、放課後児童健全育成事業、また地域子育て支援拠点事業など、十二の事業が位置づけられております。そして、この十二のメニューの中で、七千億に含まれているものもあれば、年度予算で実施しているものもございます。

 しかし、この妊婦健診につきましては、今、妊婦健康診査支援基金を造成いたしまして、補正予算で充当しながら実施してきた経緯があります。毎年、自治体からは、来年度はどうなるのか、きちんとこれは実施できるのか、そうした問い合わせや、継続性についての不安の声が寄せられております。

 私は、出産にお金がかからない、そしてまた子育てにお金がかからない、安心して子供を産み育てられる、こういうことが大事だと思っておりまして、まず、この妊婦健診の恒久化につきましては、子育ての安心につながる大事なポイントと思います。お考えはいかがでしょうか。

○小宮山国務大臣 妊婦健診を十四回までできるようにしたということは、御党の御尽力があったということはよく承知をしております。

 今おっしゃったように、五回目までは地方交付税で措置をしまして、六回目から十四回目まで、九回分は妊婦健康診査支援基金で実施をしています。

 今回はこの〇・七兆円の中には含めておりませんけれども、この妊婦健診を地域子ども・子育て支援事業に位置づけるということ、市町村計画にその見込み量、提供体制の確保策などの記載を義務づけること、厚生労働大臣が妊婦健診の実施に関して望ましい基準を定めることによりまして、確実に実施ができるようにしていきたいと思います。

 財源につきましては、本当にもっと安定した財源をしっかり確保したいという思いはございますが、全体の財政の状況もありますので、また財務省ともしっかり相談をさせていただきたいと思います。

○高木(美)委員 財務大臣、妊婦健診恒久化、いかがでしょうか。明快な答弁を求めます。

○安住国務大臣 今厚労大臣から経緯はお話ありましたが、先生一番御存じのことだと思います。

 これから、今まで補正予算で対処してきたものを、恒久化をして、十四回確実に安心してできるようにしたらどうだという御指摘かと思いますけれども、地方自治に関係する部分で今まで予算措置を講じてきたこともございますので、趣旨は十分理解をいたしますし、二十五年度については、実は、年少扶養控除の廃止に伴う地方増収分でこれに充当するというふうなことにされておりますが、これは単年度のものでございますので、今後、本当に、そういう恒久化に向けて、地方自治体とどういうふうにやっていけばいいのか議論していきたいと思っております。

○高木(美)委員 そこの担保がありませんと、ここに事業として十二事業並んでいても、単なる位置づけであって、全く政府としての責任は、無責任というふうに申し上げざるを得なくなると思います。

 ぜひとも、ここのところは、どういうタイミングでどうしていくのか、しっかりと御協議をいただきまして、道筋をはっきりとお示しいただきませんと、ここに位置づけているのがおかしい、そういう形にならざるを得ないと思いますので、どうぞ財務大臣、頑張ってお願いしたいと思います。

 では、答弁、もう一度お願いいたします。

○安住国務大臣 総務省ともよく協議をしながら、自治体の皆さんにとって、補正でずっとやってきたんだから恒久化しろという先生の御意見もよくわかりますので、総務省や厚労省、関係省庁とよく協議をさせていただきたいと思います。

○中野委員長 総務大臣、答弁しますか。(発言する者あり)いいですか。

○高木(美)委員 では、総務大臣も御答弁お願いいたします。

○川端国務大臣 総務省というか、地方自治体の皆さんからのいろいろな御要望は、先生がおっしゃられる部分含めて強くいただいていることは事実でございます。補正等々の取り組みもありました。

 そして、予防接種等々のほかの部分は、今回の部分で四事業云々ということで整理も一定進んできましたけれども、よく財務省そして厚生労働省には、地方の皆さんの声がこういうことにあるということで、よりいい制度になるようなことを工夫していくことも含めて、総務省としては働きかけていきたいというふうに思っております。

○高木(美)委員 どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして、資料をごらんいただきたいと思います。幼児教育の無償化につきまして質問させていただきます。

 これは、自公政権時代、幼児教育の重要性に関する認識が高まりまして、平成十八年、教育基本法、学校教育法の改正の折にも幼児教育が盛り込まれました。子育て家庭に対するアンケート調査におきましては、具体的な経済的支援措置につきまして、幼稚園等の軽減が約七割、この左下の資料にあるとおりでございます。これを受けまして、文科省、厚労省では、研究会等で議論されまして、中間報告等が出されたわけでございます。

 それを踏まえて、実は平成二十年、経済財政改革の基本方針二〇〇八、その中におきましては、「幼児教育の将来の無償化について、歳入改革にあわせて財源、制度等の問題を総合的に検討しつつ、当面、就学前教育についての保護者負担の軽減策を充実するなど、幼児教育の振興を図る。」ということから、こうした無償化に対する道筋が少しずつ示されてきたわけでございます。

 児童手当につきましても、年少扶養控除、所得税、住民税分が廃止をされまして、結果としては、ほとんど、受け取る側から見れば、受取額は増額になっていない。いわば、財源確保なく、よく考えずに税制改正を先にしてしまうとこうした結果になってしまうと思っております。

 いずれにいたしましても、こうした左下にありますアンケート調査結果、やはり、幼稚園に通う世帯においては六割以上が保育所や幼稚園にかかる経費、そして左側は、幼稚園費等の軽減、このような結果につきましては、負担感に何ら応えられていないという状況にあります。

 私は、そういう中で、子ども手当、やはり期待感をあおって、政治不信を招いてしまったという、この罪は大きいと思っております。したがいまして、幼児教育の無償化に対しまして、私は、政府についても、本格的にどのようにしていくのか、再度検討をすべきと考えております。

 ここで申し上げたいのは、右側の上のところに「ペリー就学前計画における四十歳での主な結果」というデータでございまして、例えば、十四歳での基本的な到達、どこまで成長しているかということから、質の高い幼児教育が介入したのがオレンジ、そして未実施のグループがブルーという内容でございますが、ここでは四九%対一五%、また、高校卒業時の成果におきましては六五%対四五%、また、四十歳で年収二万ドル以上、ここにつきましては六〇%対四〇%、また、四十歳までに逮捕歴五回以上、これはアメリカのデータでございますので、三六%対五五%、こういうデータになっているわけでございます。

 したがって、幼児教育に早期に投資をした方が、むしろその後の健全な成長、そしてまた、たくましい生命力、こうしたことにつながっていくという経済効果もございます。

 そこで、右下にありますように、もう皆様何度もごらんになられたこの表でございますが、無償化につきまして、イギリスでは、二〇〇四年までに全ての三、四歳児に対する無償化が実現をされました。五歳からは義務教育になっております。私も、義務教育にした方がいいのではないかと考える一人です。また、フランスでも、三歳―五歳児対象の幼稚園は九九%が公立、無償。アメリカもほとんど同様でございます。等々、ごらんいただきたいと思います。

 しかしながら、先ほど議論の中でありましたとおり、我が国におきましては、無償化とはほど遠い状況でございます。

 左上のところに、今後どのような経費が必要になるかということで、幼稚園、保育所、この両方合わせまして、これは三年分で約七千九百億円。したがって、単年度では二千六百億という数字になります。

 これを、どこで、どの段階で引っ張ってくるかということでございますけれども、いずれにしても、こうした将来の日本の発展、成長ということを考えましたときに、なかなか子供に光が当たらない、また声がないということから予算が回らないわけでございますけれども、この幼児教育のところはむしろきちっと投資をした方が我が国のためになるということを私は重ねて申し上げるものでございます。

 この幼児教育無償化に対しまして、どのようにお考えか。段階的に、まず一学年、就学前一年、所得制限を設けるとか設けないとか、いろいろな議論はあるかと思いますけれども、私は、安心して子供を産み育てるという観点から進めてはいかがかと思いますが、これは、まず小宮山大臣、そして文科大臣、また重ねて財務大臣、それぞれの簡潔な答弁を求めるものでございます。

○小宮山国務大臣 幼児教育の無償化に関しましては、保育も含めまして、およそ〇・八兆円、財源が必要になります。

 非常に厳しい財政状況の中で、ほかの政策との優先順位をつけながらやる必要があるということ、また、所得の低い世帯に対する支援も進んでいることや、国と地方の役割分担、こうしたことも考えまして検討を進めていく必要があるというふうに考えています。

○平野(博)国務大臣 幼児教育の無償化、こういうことでございまして、今先生の方から、ペリーの数字含めてお示しをいただきました。

 文科省としては、幼児教育については、平成十八年の教育基本法改正において、生涯にわたる人格形成の基礎を培う極めて重要なものである、こういう認識をいたしております。

 また、幼児教育について、先生のアンケートにもございました。特に近年、その重要性に対する認識の高まりと、実証研究等により教育的、社会経済的効果が明らかになってきた。これが一つはペリーの問題でございます。

 特に、子育て家庭への支援としては、経済的負担、これをいかに軽減できるかということにかかってくると思いますので、保護者負担の軽減は重要な課題である、こういう認識のもとに今後検討を進めてまいりたいと考えています。

○安住国務大臣 ここでも再三議論がありますけれども、親の中には大金持ちもいらっしゃるでしょうから、直ちに無償化ということに対しては、ばらまきだという御批判もあるのではないかと逆に思います。

 それで、低所得者の方々に対する補助はどうするか。少ないと言われますけれども、ことしも三千円ほど、例えば生活保護者の方々には補助を積み増しておりますから、そういう意味では、大体、幼稚園は三十万ちょっとかかるところを、二十二万六千円ぐらいまでは補助を、例えば生活保護の方だとさせていただいている。

 そうした低所得者対策については、いろいろな意味で、地方自治体含めてやらせていただきますが、無償化となると、やはり価値観の問題が出てきますので、今後十分な議論が必要だと思っております。

○高木(美)委員 ぜひとも、その十分な議論をスタートしていただきたいと思います。

 最後に、幼児施設の耐震化につきましてお伺いをいたします。

 時間がありませんので、私の方でデータにつきましては申し上げさせていただきますが、これは平成二十三年度、まず公立の幼稚園、耐震性あり七〇・九%、耐震性なし、未診断二九・一%。学校から見ましてもかなりおくれているという現状があります。学校は、もう八割、今年度で九割と聞いております。私立幼稚園につきましては、耐震性あり七二%、なし、未診断二七・九%。これもかなりおくれている状況かと思います。

 特に、公立保育所、耐震性あり六五・八%、未診断等につきましては、診断が終わったのが六割、まだ終わっていないのが三四・二%という状況でございまして、特に私立保育所につきましては、耐震性あり六八・九%、未診断また未実施が三一・一%。

 これにつきまして、今後どのようにお進めになるのか。首都直下地震等々、また、東海、東南海等々も、三連動も懸念されているところでございますので、文科大臣、厚労大臣、それぞれの答弁を求めたいと思います。

○平野(博)国務大臣 委員御指摘のように、数字的にはそういう状況になっております。

 特に、私の立場で申し上げますと、幼稚園の耐震化の状況、これにつきましては、公立、私立を合わせて七〇・九、私立については七二・一%。しかしながら、今日まで学校の耐震化を中心に進めてまいりましたが、幼稚園施設等の防災機能の強化、こういう観点で急務の問題となってございます。

 したがいまして、平成二十三年度から当面五年間を目途に、集中的に早期の耐震化完了を目指すように頑張ってまいりたい、このように思っております。

○小宮山国務大臣 公立保育所の耐震化を含む施設整備、これは、平成十八年度に財源移譲にあわせまして一般財源化をされています。

 地方自治体が責任を持って対応されるものだと思っていますが、これは、公立、私立問わずに、保育所の耐震化、子供の安全のために非常に重要でございますので、厚労省としましては、地方自治体に、機会を捉えてこの耐震化をさらに進めるように働きかけをしていきたいと考えています。

○高木(美)委員 厚労大臣に申し上げます。

 これは総務大臣は御存じかと思いますが、緊急防災・減災事業につきまして、地方債のことが先般、四月六日に発表になっております。この中のメニューに、いわゆる地域防災計画上の避難所とされている幼稚園、保育所等の公共施設また公用施設の耐震化につきまして、地方債を使えば、百分の七十、その分を国が負担するので三割で済むといったメニューもあります。これは厚労省は御存じなかったです、担当の方も。

 ですので、そうした情報の共有をぜひ進めていただきまして、また、総務大臣のところも、こうした耐震化に向け、情報発信をさらに強化していただきながら進めていただくことを念願いたします。

 以上で質問を終わらせていただきます。

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