「子育て関連法案の修正案」「保育士と幼稚園教諭の人材確保」について

2012.6.25

○中野委員長 これにて石井君の発言は終了いたしました。

この際、お諮りいたします。

議員高木美智代さんから委員外の発言を求められております。これを許可するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

高木美智代さん。

○高木(美)議員 公明党の高木美智代でございます。

まず総理に伺います。これまでの経緯を踏まえまして、私は毅然とした対応を総理に望みたいと思います。

国民の皆様は、この消費税引き上げにつきまして、厳しい国家財政、そしてまた増大する社会保障状況も認識をされまして、いつかは必要、このような認識をされている方も多くいらっしゃいます。しかし、なぜ今この景気状況の厳しいときなのか。サラリーマン家庭におきましては減給はざら、商店は閉じていく、若者に仕事がない、こういう怒りの声や、また、低所得の方、そして、今も石井政調会長から質問で取り上げさせていただきましたが、中小企業への配慮が十分ではないのではないかといったような不満のお声は根強くあります。

三党合意がまとまったというのは、国会の中の話でございます。むしろ、国民の皆様の理解を得るためにここからが大事であって、政府の丁寧な説明が求められると考えます。総理、今後どのような方法で国民の皆様に理解を求めていくのか、答弁を求めます。

○野田内閣総理大臣 今回の、本当に、各党で胸襟を開いて、そして譲り合った結論というのは、あくまでやはり社会保障改革が待ったなしの状況であるということ、これを踏まえての対応でございました。

先ほど石井政調会長からも御指摘ございましたとおり、例えば年金の受給資格の短縮の問題でも、当事者がしっかりと理解をして、自分が当事者であることがわかるように周知をしなければいけないというふうに思いますし、そのほか、これから御議論いただくのだと思いますが、子ども・子育ての部分についても、関係者がたくさんいらっしゃいます、自治体もありますし、事業者もあります、保護者もいらっしゃいます、そういう皆さんに周知をしていかなければなりません。当然、これは、この国会の中での議論を通じて国民の皆様に御理解いただくということもありますが、成立をした暁には、これはまさに政府の責任になります。政府広報を含めて、しっかりとPRをしていきたいというふうに思います。

〔委員長退席、武正委員長代理着席〕

○高木(美)議員 成立した暁にはと今総理はおっしゃいましたが、今、国民の皆様は、先ほども、中小企業はどうなる、医療の関係者もこの内税をどうしていくのか、また、サラリーマン家庭の方たちも教育費が上がっている。また、実は今月から例の扶養控除が廃止になりまして、その負担は御家庭には重くなっております。そうした状況の中で、私は、こうした議論とあわせまして、国民の皆様にしっかりと説明をしていく、これが必要ではないかと思っております。総理にぜひともそうした対応を強く求めるものでございます。民主党の中の抗争に明け暮れるのではなくて、むしろ、視野を国民の皆様にしっかりと軸を置いてお願いをしたいと思います。

また、我々は、大激論の末に、責任政党としての今回の決断を行わせていただきました。一方で、民主党は大混乱の状況にあられるわけですが、政治生命をかけるとおっしゃってこられた総理として、民主党が例えば分裂しても、少数与党に転落したとしてもこの法案を成立させたいというお覚悟があられるのかどうか、伺います。

○野田内閣総理大臣 少数与党も分裂も、そういうことは想定していません。みんなが一致結束して国民のために行動する、社会保障改革を具体的に実現をするために、みんなが包括的な改革に力を合わせて闘っていく、そういう姿勢をきょう確認したいと思っております。全員で結束して頑張っていきたいと考えております。

○高木(美)議員 今の時点ではその御答弁が精いっぱいかと思います。

また、消費税引き上げは、国の将来を左右する大きな問題でございます。成立すれば速やかに解散して信を問うとおっしゃった野田総理のお話は、そのまま受けとめてよろしいのでしょうか。今国会の終わりには解散があるということでしょうか。

○野田内閣総理大臣 解散を軽々に語るべきではないと思っています。一体改革も含めてでありますけれども、やらなければいけないことをしっかりやり抜いた暁に、適切な時期に国民に信を問いたいと思います。

○高木(美)議員 私は、子ども・子育て関係につきまして、現場レベルでの修正協議を担当させていただきました。

少し経緯を述べさせていただきたいと思いますが、公明党が児童手当制度をスタートしてからことしで四十年になります。一貫して、次の時代を担う子供の幸福を第一に子育て支援策を進めてまいりました。

二〇〇六年の少子社会トータルプランでは、子供の幸福のために、安心して子供を産み育てられる社会へとしてまとめ、また、一昨年の十二月には、新しい福祉社会ビジョンを発表いたしました。また、その間も財源を少しずつ見つけては実現をしてきましたが、どうしてもやはり財源が足りないという状況があります。

今回提出の政府案に、中身につきまして隔たりはありますけれども、消費税を引き上げるなら子育てにお金を使いたいというこの考えには賛同できます。提示された七千億円では足りませんが、子育て支援策を少しでも前に進めることができる、この思いで臨ませていただいたわけでございます。

我が党の坂口副代表、また、きょう提案者の池坊議員、また渡辺厚労部会長と協議をいたしまして、今回、子供の幸福を目的としながら女性が働き続けられる社会を目指そうと、関係団体、また自治体、利用者からの聞き取りや視察を重ね、また、我が党の地方議員からも多くの現場の声を寄せていただきまして、党として、今後の幼児教育・保育制度のあり方についての考え方という紙をまとめたわけでございます。

この議論が始まった当初、早々と反対を表明する政党もございました。また、関係団体の賛否もさまざまだったわけでございます。政府案のままでは、とてもまとまる状況にありませんでした。しかし、公明党は、最終的な消費税の賛否をどうするかはともかく、中立の立場で、子育て支援のあるべき姿を追求し、考え方だけは取りまとめて公表したい、このように考えていたわけでございます。

そして、急転直下、社会保障を掲げる我が党が三党協議に参加することになりまして、中でも子供関係は、六月十二日からの四日間、激しい議論を重ねた結果、我が党の案十二項目全てを何らかの形で盛り込むことができたと思っております。

嫌みではございませんが、こういう仕事の仕方を、ぜひとも民主党の議員の方たちも見習っていただきたいなという率直な思いでおります。

私は、今回の修正案は公明党の案が軸になっていることを高く評価いたしております。総理は、このような経緯をどのようにごらんになっていらっしゃいますか。

○野田内閣総理大臣 今回、社会保障にかかわる部分は石井政調会長に御参加いただき、税にかかわるところは斉藤鉄夫議員に御参加いただき、本当に真摯な議論ができたと思います。

いわゆる推進法の基本的な考え方のところから、個別のそれぞれの社会保障あるいは税にかかわる分野について、お互いに固有の政策を持っております。私どももあります。御党もあります。自民党もあります。でも、これは国民のために前進をさせようという趣旨でお互いに譲り合って、今回の合意ができたし、その修正ができたと思っておりますので、関係している全ての皆様に心から感謝申し上げたいと思います。

○高木(美)議員 この三党の確認書でも書かれたわけですが、質、量ともに充実させるというこの修正案を実現するには、やはり最低限一兆円超の予算が必要となります。七千億円は確約をされたわけですが、保育士の方々の処遇改善であるとか、また妊婦健診を恒久化するには、どうしても足りないという状況でございます。残りの三千億円の確保を求めてまいりましたが、委員会質疑の中でもはっきりしないという状況があります。

改めて総理に伺います。総理の責任できちっと確約をしていただきたいと思います。御決意はいかがでしょうか。

○野田内閣総理大臣 御指摘のとおり、三党合意に、幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実のため、一兆円超の財源が必要であり、政府はその確保に最大限努力する旨が盛り込まれたことの意義は、私は大変大きいと思っております。

その合意を踏まえまして、子ども・子育て支援法案の修正案では、附則に、子ども・子育て支援の量的拡充及び質の向上のための安定財源の確保に努めるとの規定が追加をされました。

政府においては、安心して子供を産み、そして育てられる社会を目指しまして、今回の三党の合意や法案の附則に基づいて、財源確保のために最大限努力をしていく決意でございます。

○高木(美)議員 よろしくお願いいたします。

今回の修正案の概要について伺います。

総合こども園法を撤回いたしまして、認定こども園法の改正案という形になりました。政府案の総合こども園法では、さらに今の制度を複雑にし、待機児童の解消もできない、また、新制度に移行する混乱も懸念をされます。かといって、現行の認定こども園も、利用者の評価は高いものの、財源不足と、また、文科、厚労という縦割りで拡充が進まないという課題を抱えておりました。

政府案でもだめ、今のままでもだめ、そこで、最善の選択肢といたしまして、現行の認定こども園法の改正になったわけでございます。最終形は、今お示しをさせていただきますパネルのとおりでございます。

この改正に至る趣旨を踏まえまして、認定こども園法の改正の効果をどのようにお考えか、公明党の提案者である池坊議員に伺います。

○池坊議員 先ほど高木議員がおっしゃいましたように、私たちは、責任ある政治家として、次世代に恥ずかしくない法律をつくりたい、その思いでいいものをつくり上げてきたと思っております。

特に胸を張って申し上げられるのは、長い時間をかけて、現場のさまざまな方々のお声を、保育園、幼稚園、都道府県、保護者、市町村、酌み上げてまいりました。それは本当に努力を積み重ねてきたと私は思っております。

今議員から御質問がありましたように、認定こども園は、五年前に幼保連携の先駆的な取り組みとして行われました。ただ、二つの問題がある。財政支援が十分でない、そして、幼稚園と保育所の制度を前提とした二重行政であること。これらのことを踏まえまして、総合こども園は、こども園給付という財政支援を行う、幼稚園、保育所それぞれの認可や指導監督の一本化を図る。それならば、総合こども園じゃなくて、すっきりと認定こども園の拡充でいいんじゃないか、そういうことでおさまってきたわけです。

では、どこが違うのか。政府提出では、保育所は原則として全て総合こども園に入ります、移行される。ところが、これは問題だ、保育園は全て移行したいとは思わないというところもございます。現場の声をしっかりと酌み取り、幼稚園、保育所から幼保連携型認定こども園への移行は義務づけません。

また、政府提案では、一定の要件を満たす株式会社を認めよう。でも、これも、幼稚園協会、さまざまな現場の声から、いや、それはどうかというお声もありました。それらのことを考え、設置主体を国、地方公共団体、学校法人及び社会福祉法人といたしました。

そして、今できましたのは、幼保連携型認定こども園は、一つの施設で認可、指導監督を一本化する。そして、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた給付の施設型給付を創設する。内閣府に改正後の認定こども園法などを所管する体制を整備する。このことによって、極めて重要な幼児期の教育、保育を着実に前進させることができるというふうに私は考えております。

○高木(美)議員 重ねてお伺いいたします。

今回の修正案で、待機児童解消をどのように進めていくことになるのか、伺います。

○池坊議員 今までは指定制の問題がございました。指定制だと保育の質の確保が図られないのではないか。今回は、認可制度を前提といたしまして、認可をして、その一定の基準を満たしたものはみんな認可し、そして財政的支援を行う。このことによって、保育所とか認定こども園が大都市部で多くの子供たちを入れなければならないようなときにも、機動的に対応できる仕組みを導入することができるようになりました。と同時に、私どもが常に提案しておりました小規模保育や家庭的保育などの多様な保育についても、市町村認可として財政支援を、地域型保育給付の創設ということで拡充することといたしました。

この修正を前提といたしますと、市町村が潜在ニーズも含めた需要を確実に把握して、それに対応した学校教育、保育の計画的整備に取り組むことができます。消費税による安定的財源を確保し、こうした取り組みを総合的に行うことによって、私は、速やかに待機児童を解消していくことができると考えております。

〔武正委員長代理退席、委員長着席〕

○高木(美)議員 今、答弁にございましたとおり、これが最終形の子ども・子育て支援の仕組みになっております。今のこの認定こども園をさらに拡充いたします。特に、この幼保連携型の認可を一本化しながら、これをさらに、これは評価が高い類型でございますので、ここに財政支援も入れながら進めてまいりたいと思っております。

あわせて、保育所につきましては、当然のことながら、この幼保連携型をできれば目指していただきまして、質の高い幼児教育もあわせて提供していただく。特に、公立保育所はそれが急務であると思っております。また、幼稚園におきましては、当然、保育に関しましても、預かり保育等を進めていただきながら進めていただく。

そうしますと、ゼロ歳から二歳児については、この小規模保育、家庭的保育、いわば保育ママであるとかおうち保育所であるとか、そうしたところでゼロ歳から二歳児を見て、さらに、今度は市町村が権限強化されますので、幼稚園そして保育所、ここの量を拡充しながら、またあわせて、認定こども園、これも拡充をしながら、そこに連携をしながら進んでいく、やっとこうしたトータルの絵柄が描けたわけでございます。

もう一つ伺いたいのですが、我が党が長年主張してきました児童福祉法第二十四条、「保育に欠ける」、これを今回、保育が必要な、これは政府案にもございました、このように改正し、ただし書きにつきましても具体的に明記することになりました。

これによりまして対象者の範囲がどのように変わるのか、答弁を求めます。

○池坊議員 委員も御存じのように、児童福祉法第二十四条、保育に欠ける場合は保育をしなければならない。これは、昭和二十二年にできましたものがそのまま置いてあったということが、私はむしろ不思議だなという気がいたします。

入所申し込みを受けて、市町村が保育に欠けるかどうかを判断するわけです。ところが、実態がそのまま保育に欠けるにもかかわらず、これは、市町村に保育所がないから入れないというお子様もたくさんいらっしゃいました。ですから、今回の修正案では、保育の利用とは独立して、入所手続とは別に、一人一人のお子様について、客観的な要件に照らして、保育が必要な子供として保育の必要性を認定する仕組みに変えることとしております。

これによって、従来よりも正確に地域の保育需要を把握することができますから、計画的な保育の整備ができるということになりますし、しっかりと保育所に入ることができると考えております。

○高木(美)議員 今の答弁とあわせまして、この一番下にあります放課後児童クラブ、これも要件の緩和をお願いいたしました。これも、今小学校三年生までですが小学校六年生へ、そして、親御さんも、家庭にいないというのが条件でございましたが、労働等で家庭にいなくても、例えば介護とか、またさまざまな、御本人の疾病とかそうしたことで、いながらもお子さんを見れない、この要件も緩和するということで今回合意をさせていただいたわけでございます。

そこで、少子化担当大臣に伺います。

こうしたものを支えていく保育士と幼稚園教諭等の人材の確保策につきまして、資格の一本化であるとか、また、処遇の改善、復職支援など、委員会でも求めてまいりました。今後どのようにお取り組みになるのか、答弁を求めます。

○中野委員長 担当大臣小宮山洋子さん、時間が参っておりますので。

○小宮山国務大臣 今回の修正案では、幼稚園教諭の免許、保育士の資格についての一本化、そのあり方についての検討ということ、また、従事者の処遇の改善、そして、現在保育に従事していない保育士の就業促進などの人材確保策のための方策を検討すること、こうしたことについて法律上の検討規定を盛り込んでいただきましたので、これに従いましてしっかりと対応していきたいと思います。

○高木(美)議員 今回、こうした施設整備をしっかりと進めさせていただきました。あわせまして、ワーク・ライフ・バランスの取り組みが大変重要と思っております。この取り組みを促進していただきますことを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

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