「レーダー照射問題、中小企業支援、復興支援」について

2013.2.12 ,

○高木美智代君  公明党の高木美智代でございます。

 本日は、安倍政権の政治姿勢についてということで、当面する諸課題につきまして質問をさせていただきます。

 まず初めに、レーダー照射問題についてでございます。

 去る十九日と三十日、東シナ海におきまして、中国海軍フリゲート艦による火器管制レーダー照射という極めて重大な事案が発生をいたしました。これは戦闘行為に入る直前の事態であり、国連憲章にも抵触するおそれのある行為で、極めて遺憾と言わざるを得ません。

 まず、防衛大臣にお伺いいたします。

 報道によりますと、小野寺防衛大臣は、国会の答弁で、火器管制レーダーの照射は国連憲章上の武力の威嚇に当たる行為だとの認識を示したとのことですが、真意をお伺いしたいと思います。

○小野寺国務大臣  お答えいたします。

 二月七日、衆議院予算委員会において、質疑に際して、私から、火器管制レーダーの照射が武力による威嚇に当たるのではないか検討すべきである旨、答弁をいたしました。

 これは、一般に、火器管制レーダーの照射が、国際法上、国連憲章で禁じられている武力の行使や武力の威嚇に相当するか否かという論点があり得るとの考えを述べたものであります。この論点については、その行為が行われた全般的な背景、その行為の主体の目的や意図がどのようなものであったか、その行為の対象がそれをいかに認識したかということを総合的に判断する必要があると考えております。

○高木美智代君  断定ではなく、そうした論点、また総合的な背景から検討をしていくべきだという、そのような見解であられたということでよろしいのでしょうか。

 特に、二回のうち、三十日の海上自衛艦の護衛艦「ゆうだち」に対するレーダー照射は、ちょうど我が党の山口那津男代表が訪中しまして、習近平共産党総書記と会談をし、日中関係改善に向けて首脳同士が話し合いによって解決していくという、その道筋で合意したという直後のことです。私も強い衝撃を受けました。同時にまた、行っていなければどうなっていたかということも懸念をするわけで、推察をするわけでございます。

 今回の事件をめぐりましても、すぐに自衛隊の部隊行動基準の見直しを主張する意見がありますが、憲法で否定する交戦権の行使につながるおそれもあり、慎重であるべきではないかと考えます。

 まず、重要なことは、今回のような不測の事態が起きることがないよう、一日も早く両国間で海上連絡メカニズムを構築する必要があります。中国は、昨年六月、年内運用開始で合意していたにもかかわらず、協議を中断したままとなっております。早急に協議再開を呼びかける必要があると思います。

 また、あわせまして、東シナ海の海上の安全確保のために、日中間だけではなくて、懸念を示している米国等も含め、それも加わったマルチでのホットラインや連絡体制の構築が急務と思っております。

 岸田外務大臣、また小野寺防衛大臣の見解を求めます。

○岸田国務大臣  まず、御指摘の海上連絡メカニズムにつきましては、日中の防衛当局間で早期の運営開始を目指しているところですが、外務省としましても、防衛当局間のこうした協議の進展を期待しておりますし、しっかり支援をしていかなければいけないと思っています。

 そして、同様のメカニズムとしましては、二〇一一年に日中高級事務レベル海洋協議、こうした取り組みがあります。これは立ち上がっておりますが、その後、動いておりません。

 こうしたメカニズムも使わなければいけないと思いますし、また、今、日中のみならず、米国も加えたという御指摘もございました。米国ということを考えますときに、例えば、米国そして中国も参加いたします東アジア首脳会議、こうした枠組みを活用するなど、紛争の平和的解決、航行の自由、さらには国連海洋法条約を初めとする国際法規の遵守、こうした基本的なルールの重要性につきまして、地域ですとか国際社会がしっかり共有していく、こうした雰囲気をつくっていくことが重要だと考えております。

○小野寺国務大臣  先生御指摘の海上連絡メカニズムにつきましては、昨年六月に、日中防衛当局で、目的を、相互理解及び相互信頼を増進し、防衛協力を強化するとともに、不測の衝突を回避し、海空域における不測の事態が軍事衝突あるいは政治問題に発展することを防止すること、この目的で、年次会合、専門家会議、ホットラインを結ぶこと、そして艦艇、航空機間の直接交信ができることで合意をいたしました。

 防衛省としましては、近年の東シナ海における中国の活動の急速な活発化を踏まえ、海上連絡メカニズムの早期の運用開始が大変重要だと思っております。

 このような観点から、とまっておりますこの協議につきまして、ハイレベルで確認し、運用を開始すべく、日本側から累次の機会に働きかけておりまして、直近では、今月七日に北京で防衛駐在官から中国国防部に、八日に外務次官から在中国大使に申し入れを行っております。事務方を含め、協議を実施するにはまだまだ至っておりませんが、いずれにしても、早期の運用開始、これが大変重要だと思っております。

 また、御指摘があります多国間でありますが、アジア太平洋地域の安全保障環境の一層の安定化のために、日米同盟も相まちまして、二国間、多国間の安全保障協力のネットワーク、これが大事だと思っております。

 このため、例えば、拡大ASEAN国防相会議、これはADMMプラスといいますが、これを通じて海上安全保障に関する議論を積極的にしてまいり、多国間の協力を構築していきたいと思っております。

○高木美智代君  今、御答弁をいただきました。

 威嚇には威嚇をとおっしゃる方がいらっしゃいます。しかしながら、それでは余りに危険な衝突を生みかねない。あくまでも、対話の扉を開く日中首脳会談の実現に向け、あらゆる努力をすべきだと考えております。

 世界の平和と日本の国益と両面から判断できてこそ、私は真の政治家ではないかと思っております。安倍総理の日中の関係改善に向けました御見解につきまして、質問をさせていただきます。

○安倍内閣総理大臣  先般の委員会でもお答えをいたしましたが、日本の外交姿勢というのは、礼儀正しく、物腰は物静か。しかし、これからは、国益を侵された場合はしっかり言うべきことは言っていくということでありますが、当然、我々は、礼儀正しく物静かであります。威嚇に対して威嚇ということは、はなから考えていないわけでございます。

 問題は、ああしたレーダー照射、極めて挑発的、危険な行為ですから、そこから偶発的な事態に進展しないように、先ほど委員が指摘されたように、両国の当局間でちゃんと連絡できるように、そうした関係をつくっていくことが極めて重要であろう、このように思います。かつて、冷戦時代のソビエト、米国でもできていたわけでありますから、日本と中国でできないわけはないわけであります。こういう状況になっても、日本はつくりたいということを先方に申し上げておりますし、ドアは常に開いています。

 ですから、何とか中国側が戦略的互恵関係の原点に戻っていただいて、何か課題があっても、問題があっても、あるいは問題があるからこそ、全ての窓口において、さまざまな窓口において対話を続けていくということが重要ではないか、このように思います。

 そういう意味におきましては、先般、山口代表が訪中をされて習近平総書記と会談をされた。その中において、ハイレベルの首脳の対話が必要であるということを認識された。これは極めて私は重要であろう、このように思います。

 こうした方向に向けて、どこかの段階でハイレベルあるいは首脳間の対話が実現されるように我々も努力をしていきたい、このように考えております。

○高木美智代君  次に、中小企業支援につきまして伺います。

 安倍総理は、就任以来、中小企業を視察されました。また、物づくりの中小企業の若手経営者の方たちとも交流があると伺っております。

 日本の中小企業につきましてどのような認識をお持ちか、まず伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣  この五年間、地元の皆さんだけではなくて、全国の中小企業、小規模の物づくりの方々と交流する機会を得たんです。大変みんな元気がよくて意欲的なんです。しかし、かといって、新卒の人たちが自分たちの工場にはなかなか就職しようとしないという中で、一生懸命工夫をしているんですね。随分、工場はきれいにしているし、事務所なんかは本当にしゃれた雰囲気にしている。でも、それでもなかなか来ないけれども、頑張っていきたいなという意欲は失わないし、大企業にはできないことをやろうとしています。

 そういう人たちが元気を出していくことが日本の底力になっていきますし、日本の経済をまさに底辺で、基盤で支えていただいているんだろうな、このように思います。特に地方はそうだと思います。そういう人たちも、長引くデフレと円高の中で苦しみながら一生懸命頑張っているわけでありますが、安倍政権としては、そういう方々の活力を引き出していくことを中心的な課題にしていきたいと思います。

 今回の補正予算におきましては、ものづくり補助金を復活させまして、これによって、一万社の物づくりの中小企業、小規模事業者の試作開発や設備投資などを支援していくことにいたしております。

○高木美智代君  我が党も、中小企業の活力なくして日本の活力はないという姿勢で、今日までずっと一貫して中小企業支援に取り組んでまいりました。また、私は、前回の安倍政権のときに経済産業大臣政務官を務めさせていただきまして、そのときからさらに強く中小企業の支援に取り組ませていただいております。

 今回、自公政権が発足をいたしまして、ロケットスタートで経済は上向きの兆しを見せ始めております。町中の気分も明るさを取り戻し始めております。しかし、あくまでもそれは全体としてということであって、中小企業を初め弱いところには今、細心の注意を払い、この上昇の流れから置き去りにされることのないように政策運営が大事だと思っております。

 中小企業は、景気の厳しさの痛みを真っ先に受ける、そして、よくなったときの恩恵はまた最後に受ける、こういう特質があります。特にこれからは年度末倒産が起こりやすい時期でもありますので、事業規模に応じた対策、支援を十分に講じる必要があると思います。

 中でも、金融円滑化法につきましては、本年三月の期限を目前に、地域の中小また小規模事業者から日々不安が高まっており、延長を望む声も多く寄せられております。

 まず、金融円滑化法の利用実績につきまして、金額のボリュームに応じた事業者数のデータにつきまして、金融担当大臣にお伺いいたします。

○麻生国務大臣  今、高木先生のお尋ねの、借入金額の規模に応じた事業者数のデータというお話でしたけれども、これは金融円滑化法上、個々の金融機関に対して、いわゆる小規模事業者に対する対応というのを御心配いただいてのことだと思いますが、今、小規模事業者は、小さな金融、信金とか信組ということになりますけれども、取引先に対して貸し付け条件の変更というようなことを行われる場合に関しては、その実行率がほかの業種と同様に九割を超えるという水準であることを今現在見ますと、円滑化法は借り手の規模の大小にかかわらず実行されているということになってくるんだと思っております。

 さらに、信用組合とか信用金庫に対して、業界として、その業界ごとに、円滑化法の期限が到来した後も、いわゆる貸し付け条件の変更や経営者の改善支援にきめ細かく対応していくように各信用組合なり信用金庫の中においてきちんと申し合わせができておりますし、また、私どもも直接、信金、信組の理事長等に対して、政府としてきちんと取り組むように申し込んでおります。

 そういった対応はできておりますので、一応のものができ上がりつつあると思っておりますが、さらに細かく対応していかねばならぬと思っております。

○高木美智代君  大臣、今御答弁いただきましたが、利用実績について、どういう規模の事業者が、また、それは恐らく、借入額を見れば規模が大体推察できると思います。このトータルの中で、利用実績で、金額のボリュームに応じた事業者数のデータは、私は金融庁からも、また中小企業庁からも、これはないというお返事をいただいております。

 それではやはり政策を打つときに、果たして今、大きな話題になっている金融円滑化法の延長について、延長しないという御姿勢をもう既に大臣は御就任のときから示していらっしゃいますが、もう一度、私はこうした詳細な実態のデータに基づいて判断をしていただくべきと考えておりまして、その意味から、ぜひともこの調査を要求させていただきたいと思います。

 そうしませんと、この金融円滑化法自体の政策の効果がどうだったのかという、ここの最終的な見きわめというのもできませんし、また、正確な実態把握に基づいた再検討ができるという、そういう柔軟性がやはりこの安倍政権にはあっていいのではないか。弱者にもきちんとどこまでも気配りをしていくという、そこが必要なのではないか。

 今、金融機関の御見解、そしてまた現場の声、そこは随分乖離があるような、そこのところでずっと不安の声も消えない。また、果たしてそれで踏み切っていいのかどうか。私たちも与党として責任が持ち切れないという事態がありまして、まず、この補正予算が上がるころまでに、できればこの調査をぜひともしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

○麻生国務大臣  高木先生御存じのように、事業者の場合は、いわゆる、この金融機関、すなわち、この信用組合とだけ取引しているのではなくて、各信金とか信組とか、ほかにも地銀とか、いろいろなところと取引を行っております。

 したがいまして、お尋ねのありました借入金額の規模に応じて業者のデータということになりますと、これは名寄せを全部せないかぬということになります、そうしないと今のやつはできませんから。したがいまして、金融機関にとっては、これはえらい膨大な作業をさせられることになります。

 したがって、今お尋ねがあっておりますような、網羅的なデータをつくれということに関しましては、ちょっとそれはなかなか難しいだろうなとは思っておりますが、いずれにしても、この対応が一番問題なところだと思っておりますので、その対応につきましては、私ども、きめ細かく対応していかねばならぬと思っております。

○高木美智代君  名寄せまでしなくとも、大体そこの金融機関でどういうボリュームかということが調査できれば、私はあらあらの感触はつかめると思います。

 大臣、私がこういうふうに申し上げるのはなぜかといいますと、やはりそうした中小企業、先ほど総理から、この中小企業の活力が日本の再生の鍵だというお話がありました。こうした点を考えましても、この実態把握、恐らく今、皆さんは感覚で、何となくこういう感じだろう、利用数は三十万から四十万社、これから事業再生が必要な企業は五、六万社。これも、データはありますか、ありません、やはり感触なわけです。それではやはり適切な政策を打つことはできない。サンプリングで構いませんので、ぜひともその点を検討をお願いしたいと思います。

 私がなぜこう申し上げるかといいますと、ちょっとこの中小企業の、これはもう皆様、見なれたパネルかと思います。中小企業の規模別、業種別分布についてです。トータルで、日本の四百二十一万社の企業のうち、九九・七%が中小企業、そして八七%は小規模企業という状況です。今、この中小企業、四百二十万社と言われていますが、これもリーマン・ショック等があり、最近では四百万社を割っているとも言われております。このように、八七%が小規模企業。これは、製造業では従業員数で二十人以下という規定です。約九割が小規模企業。

 このように、我が国の中小企業のほとんど、この薄いクリーム色のところがそうですが、ほとんどが規模の小さい企業です。かといって、利益の計上はというと、資本金二千万以下の企業では、平成二十二年度は、七割から八割の企業が欠損法人、こういう状況でした。売り上げも小さく、利幅も小さい。世界的な景気変動など外的ショックであっという間に売り上げが減る、資金繰り難であっという間に倒産に追い込まれかねない。したがって、自分たちの経営努力ではいかんともしがたい部分というのもここにはあるわけです。

 金融円滑化法がこの年度末で失効した場合、その後の中小企業、とりわけ小規模企業、個人事業主対策が十分なのかどうか、その点につきまして、まず大臣、簡潔に答弁をお願いいたします。

○麻生国務大臣  金融円滑化法についていろいろ御心配いただいておるところでありますけれども、これに関して、今現在、再延長するという考えは私ども持っておりません。

 ただ、円滑化法の到来した後、どのような形になるか。これは今年の四月以降ということになりますが、いずれにしても、貸し付け条件の変更とか、また円滑な資金供給をとめちゃうとかいうようなことにならないように、信用金庫とか中小の金融機関に対して、きちんと資金供給をしていってもらいますよという話は、金融庁として、きちんと各信金・信組に対して既に何度となく申し込みをいたしております。

 ただ、他方、債務者の置かれております事情も、同じ小企業、中小企業の中にあってもうこれは千差万別、四百何十万社あるんですから当然のことなんですが、こういった事業者に対して、個別に、一律というわけにはなかなかいかないのであって、どうしても霞が関におりますと、現場に行ったことがない人が多いので、なかなかその現場の状態がわからぬのは事実ですけれども、現地が一番詳しく知っているところでもありますので、ぜひそういったところに関して、我々としては、きちんと内容を細かく注意しながらやらないと、一律にやることはだめということだけはきちんと申し上げているところでもあります。

○高木美智代君  大臣、金融機関と中小事業者との間に乖離があるという話を先ほど申し上げました。

 次のパネルをごらんいただきたいと思います。

 これは、今の事業再生、経営改善支援の現状、ここからさらにまた強化を今したところでございますが、この金融円滑化法を利用する事業者は、今三十万から四十万社。特に事業再生が必要な事業者は、五万から六万社。したがって、この五万、六万社が、当然、資金繰りも入れました。また、さまざまなセーフティーネット貸し付けとか借りかえ保証による十兆円規模の資金繰り支援も、今回、中小企業庁予算等々に入っております。入っておりますが、この五、六万社、この数字もはっきりしない。

 そしてまた、例えばここの一番左側の、企業再生支援機構による支援、これは売り上げ二十億円程度以上ですから、かなり大きな、JALを初めとする二十八社、これを今回バージョンアップして地域経済活性化支援機構に変えていく、それが今回、改正案を出される予定です。全国規模に展開をする。

 また、真ん中の、再生支援協議会による支援、これも売り上げ三億円から二十億円程度、これも補正予算に四十一億円計上して強化をします。

 また、認定支援機関による経営改善計画策定支援、経営改善計画を出すと不良債権扱いされない、これは承知をしております。この補助する対象は二万社、総額三百万円までの費用の三分の二補助ですから、上限百万円までは自分で負担してくださいねという話になっています。そこも補正予算に四百五億円計上をいたしました。

 しかしながら、計画策定支援、ここのところが、どういうところが対象かというと、恐らく地方銀行で数億円規模のところ、信用金庫になりますと五千万円規模、また信用組合になりますと三千万円規模、そうしますと、この下の一千万から二千万規模、そこのいわゆる小規模事業者、町場の企業が残るわけです。ここをどうするか。

 ところが、先般、NHKの報道では、返済条件の緩和以外に金融機関から受けた支援は特にない、こう答えた企業が全体の五〇%なんです。恐らく、小規模企業のほとんどは一番金融機関から遠い。そしてまた、事業の内容についてほとんど理解してもらっていない、こう答えたところが多いわけです。そういう人たちが不安の声を寄せているわけです。

 したがって、企業の数も多いですから、中小企業を金融庁だけでは目配りするといっても限界があります。ぜひ政府を挙げて、関係団体、そして自治体も巻き込んで、きめ細かな再生を支援する体制を整備していただきたいと思います。それが一つです。

 しかしながら、こういう大枠の支援の機構はつくりました、つくりましたが、これらが本当に動き出すまでには、どうしても半年ぐらいかかるわけです。現実に、企業再生支援機構、四月に決まって、本当に稼働したのは九月、十月です。このタイムラグを考えますと、私は、その間、金融円滑化法の延長を含めたきめ細かな対応が必要ではないか、大臣はやらないとおっしゃっていますが、もう一度、実態調査に基づいて、半年間延長するという政治判断があってもいいのではないかと思います。

 総理、このような議論をお聞きになりまして、どのようにお考えでしょうか。

○麻生国務大臣  今おっしゃられましたように、まずは、中小企業といってもピンからキリまで。小さなものでは貸し金対象が何百万円以下のところもあれば、億のものもございますので、おっしゃるように、その小さなところに対する配慮が問題で、その人数がかなり、社数からいったら二万とか三万社ぐらいということになろうと思いますが、そういったところに対しては、政府の側からいくと、一番目が届いていないのではないかという御質問だと思いますが、全くおっしゃるとおりで、どうしても大きな方から目が行くのは、ある程度やむを得ぬところではあるんです。

 問題は、小さなところの内容の中でも、たかだか二十人ぐらいの企業で物すごい内容のところもあれば物すごく厳しいところもあるというのも、それもまた御存じのとおりなので、私どもとしては、そういったところに手が抜けていないようにするためには、これは金融庁が直接やるにはとても無理な話なので、要は、それと直接取引をしておられます金融機関、いわゆる信金とか信組とか、そういったところに対して、一番細かいところに目が行くようにという点に対しましては私ども心して指導しているつもりですが、今後とも、御指摘を受けて、きちんとしてまいりたいと思っております。

○高木美智代君  再度検討を求めたいと思います。

 最後に、復興支援につきまして伺いたいと思います。

 公明党は、被災三県の県担当の国会議員を決めておりまして、私は福島県を担当させていただき、通い続けて一年半になるところです。

 今回、総理の主導で福島復興再生総局という一元化する組織ができ上がり、これからそこにどのように魂を入れていくのか、実効性を上げていくのかという点が大きな焦点かと思っております。

 一方で、岩手、宮城の地域につきましては、高台移転が大きな課題だと思います。これは、農地法の転用許可がおりないために、受けられずに進まなかった経緯があります。

 これについては、一月七日の政府・与党連絡会議で我が党の井上幹事長がこの件を取り上げ、結果、結論を出す政権でなければならない、このように発言をいたしまして、それに対して総理は、すぐに結論を出すと応じたと聞いております。

 幹事長発言に対するその後の対応につきまして、農水大臣から報告を求めます。

○林国務大臣  お答え申し上げます。

 東日本大震災の被災地におきまして、高台への集団移転事業を進める際に、市町村が移転元の農地を買い取るには、農地法の、取得後の利用計画を定める必要があって、土地の利用計画の策定に非常にお時間がかかるということで、買い取りが進まない状況があったということでございます。

 これに関して、地元の実情を踏まえまして、今委員から御指摘がありましたように、一月七日の政府・与党連絡会議でも、御党の井上幹事長からも強い要請がございました。また、私も実は被災地を訪問いたしまして、これは一月十三日でございますが、規制を緩和してほしいという御要請を地元の首長さんから直接いただいたところでございます。

 これを踏まえまして、二月四日に関係省令を改正いたしました。東日本大震災の被災市町村は農地法の許可なく農地を取得することができるというふうに措置をいたしまして、具体的な利用計画を明示することが難しい場合でも、農地を買い取れるようにいたしました。

 この措置の施行後、担当職員を現地に派遣いたしまして説明を行っているところでございまして、今後とも、集団移転が円滑に進むように支援してまいりたいと思っております。

 以上です。

○高木美智代君  これは、我が党も一昨年の七月にこのことを、農地法の改正等につきましてずっと要請をしてきました。宅地と農地と一体となった施策がなければ、改正がなければ前に進まないということを言ってまいりまして、一年半ずっと動かなかった課題です。これが今回、そのような形で、政府・与党の協力によりまして一気に動いた、このことは、私は、一つの大きな結論であるな、功績であるなというふうに思っております。

 これからも、こうした一つ一つの課題に対しまして早急に結論を出すという姿勢で取り組んでいただきたいと思います。

 総理もすぐに結論を出すとおっしゃったわけですが、総理、もし何かコメントがありましたらどうぞ。

○安倍内閣総理大臣  復興を加速させていくためには、一つ一つの課題を具体的に処理していくことが極めて重要であろう、このように思います。

 そして、大切なことは、現場も役所もやる気になるということが重要ではないのかな。幸い、だんだんやる気になってきました。今までなかなか答えを出せなかったところもちゃんと答えを出すようになってきた。さらに復興を加速させていきたいと思います。

○高木美智代君  私は、八日金曜日に、井上幹事長と御一緒に、双葉町の方たちが避難されている埼玉県加須市の旧騎西高校に伺いました。これは最後の避難所と思っております。いまだに避難生活をしていらっしゃる。震災直後は千四百人、私も今回三度目でしたが、今は百五十人。賠償、住宅などのさまざまな課題に苦しんでいらっしゃいます。これをこのまま放置するわけにはいきません。

 ぜひ、政府がきちっと乗り出して支援をすべきではないか、さまざまな課題に対する解決の方途を示すべきではないかと考えます。根本大臣の御所見を伺いたいと思います。

○根本国務大臣  委員のおっしゃられるとおりだと思います。

 今回の震災の避難所におられる方々、これは、仮設住宅あるいは借り上げ住宅、公営住宅、こういうものを用意することで、順次、避難所からお移りいただきました。ただ、御指摘の双葉町の、加須市に設置している一カ所だけが、残念ながらとどまっておられます。

 これは、いろいろな、さまざまな事情でとどまっているものと思われますが、やはり我々、何としてでも、この双葉町を含めて、避難指示が出された十二市町村、この復興再生をいかにスピーディーに進めるか、これが私は一番大きな課題だと思います。

 例えば、今回の補正予算そして新年度の予算で、帰還支援、あるいは、避難指示が出されたところのセイタカアワダチソウが伸びて荒廃している、こういうものの荒廃の抑制と帰還支援の加速のために、地域の希望復活応援事業というものを設けました。これは、帰還支援のために、介護施設がない、あるいは商店がない、こういうものはしっかりと地域で応援していこう、こういう予算も講じましたが、先生のおっしゃるとおり、さまざまな具体的な課題、問題がありますから、これにきめ細かに応えていく、これが我々復興庁の責任だと思います。

 福島県については、福島再生総局、今まで、復興庁、環境再生事務所、そしてオフサイトセンター、これが分立していましたが、これを集約一元化して、現場で即断即決できる体制、あるいは今、復興庁の職員も市町村に赴いていろいろな課題、問題を吸い上げておりますので、しっかりとした体制で一つ一つ問題を具体的に解決していきたいと思います。

○高木美智代君  時間になりましたので、以上で終了いたします。ありがとうございました。

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