「復興住宅の整備、原木シイタケの生産再開、汚染牧草等」について

2013.4.25

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 私は、現地から寄せられた声をもとに、何点か質問させていただきたいと思います。十五分という短い時間でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、復興庁は四月に、仮設住宅の入居期間を、先ほど厚労省から答弁がありましたが、一年延長して四年間にできることを被災自治体に通知されました。

 今、福島には、四月一日現在で、仮設住宅は一万四千五百五十七戸、入居していらっしゃる方は三万二千百三十二人。また、岩手、宮城も多くいらっしゃるわけで、やはり岩手、宮城につきましてはだんだん減少が始まっている。宮城につきましては、前の調査に比べ四千人、岩手は二千人減り続けている。しかし、福島は四百人しか減っていない。県外から戻っていらっしゃる方も少しふえているとも聞いております。

 しかし一方で、仮設住宅の老朽化ということが今始まっているとも伝えられておりまして、修繕工事も増加傾向にあると聞いております。県は、それに対して一斉点検をするというふうにおっしゃっているようでございますが、いずれにしても、復興住宅の整備を急ぐことが必要であると思っております。

 地元の方たちから、この復興住宅の整備につきまして、そこで生活する被災住民の意向を受けとめたものになるのかどうか、復興住宅そのもののあり方をどのようにするのか、画一的なものではなくて、周辺とのコミュニケーションや機能面に配慮するなど、考えてほしいというお声があります。

 恐らく、こういう質問をしますと、今、参議院でちょうど同じ時刻、審議がされています福島復興特措法の改正案にもかかわってくるかと思います。当然、この特措法では、こうした復興住宅につきましても、生活拠点形成事業計画の作成等を、県知事、避難先市町村長、また当事者の地方公共団体の長が共同して作成できるというふうにしているわけですが、ただ、私は、もう少しここは柔軟な仕組みをどのように考えていくか、また、国がそれにつきましてどのように提供していくのかというところが大事ではないかと思っております。

 こうした住民の方たちの御要望につきまして、国はどのような支援をされるのか、答弁を求めます。

○谷副大臣 委員御指摘のとおり、生活拠点形成事業計画に位置づけられる事業を含め、長期避難者の生活拠点の整備などの具体化を図るため、福島県、避難先自治体、また避難元自治体に国を加えて構成される協議の場を設置しているところであります。

 国としては、こういう協議の場を活用して、十分、制度の説明とか活用方法の説明などを行いまして、円滑な計画作成を支援してまいりたいと思います。

 また、御承知のとおり、昨年度、さまざまな住民意向調査をやりました。そういう結果を踏まえて、災害公営住宅の規模、整備箇所などについて検討を進めているところでございまして、今年度もそういう住民意向調査を実施することとしておりますので、そういう意向も踏まえながら、十分、御指摘の、住民の意向が反映できるような生活拠点の整備を進めてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 その意向調査、大事なポイントであると思っております。どういう医療が必要なのか、また、子育て世帯がどのくらいあるのか、高齢者の方たちの介護の重度化はどのように進んでいるのか、そうした実態がしっかりと浮かび上がるような形でぜひとも調査をしていただきたいと思います。

 また、もう一方で、国のかかわり方につきましては、これまでもさまざまな震災があり、その後コミュニティーが形成されたという全国各地の例もあります。そうした事例も紹介をしながら、ここではこのような特色について成功しているとか、ここはこのようなところが今、声が寄せられているとか、そのようなところも率直に情報提供していただきまして進めていただければと思いますが、いかがでしょうか。

○谷副大臣 御指摘のように、いい事例といいますか、モデルとなるような事例を広く情報共有することは大変大切なことだと思っておりますので、御指摘の点を踏まえて、また検討させていただきたいと思います。

 企業の場合は、企業再生でうまくいった例、先日、五十五の実例ということをまとめました。十分検討してまいりたいと思います。

○高木(美)委員 くれぐれも画一的になりませんように、どうぞよろしくお願いいたします。

 二つ目に、三月十日、震災の二年目の前日でございましたが、我が党は東北におきまして復興会議を開催させていただき、担当の国会議員そしてまた東北の全議員が集まりまして、三年目への誓いを新たにいたしました。

 その折、宮城県で開催をいたしましたので、私は、きょう御出席の石田さん、そして多分中野さんも一緒だったかと思いますが、宮城県の蔵王町にその後視察に行かせていただきまして、そこは原木シイタケのほだ場でございます。視察をいたしまして、約一万本、そこに原木が放置されたままになっておりました。

 少しお知りいただきたいと思いますが、この方は、シイタケ栽培歴四十年で、しかも十回にわたり農林水産大臣賞を受賞しているという、優秀な生産農家の方です。ほだ木の保有数は七万本と聞いております。このほだ木の汚染は百五十から二百ベクレル、当然、五十ベクレルが基準値でございますので、撤去しなければなりません。ただ、今後の方針がはっきりしないため、再起をかけて原木を購入することすらできないでいるというお声でございます。

 東電への損害賠償の請求も、JAを通して、その周辺の町、市、全部で九十二戸の農家で行ったけれども、今、受け取ったのは四八・九%の賠償率であった、他の牧草関係の半分しか出ていない状況であると。シイタケ農家は数が少ないので、そこはむしろ手厚くすべきではないか。賠償もおくれている。したがって、今、借り入れをして生活をしているが、早期に支払いがなければ生活は困窮し、生産意欲をも失ってしまう。

 さらに、この方がおっしゃるには、家族経営でやっていらっしゃる、したがって、二、三年、原木を御両親が運ばないとか持たないとかということが続きますと、足腰が弱くなってしまって、今後生産を再開するにも支障が出てしまう、今ぎりぎりのタイミングなんだというお話です。

 今後の生産再開への道筋をどう考えればいいかという、このような状況でございました。今、各省はどのようにお取り組みか、答弁を求めます。

○秋野大臣政務官 高木議員には、蔵王町での調査を踏まえましてさまざまなお声を届けてくださいましたことに、心から御礼を申し上げたいと思います。

 私の方からは、この処理をどのように実施していくのかということについて御答弁を申し上げたいと思います。

 そもそもの仕組みから御説明をさせていただきますと、放射性物質による汚染で使えなくなりましたシイタケ原木につきましては、現在把握されている限りにおいて、全て一キログラム当たり八千ベクレル以下ということでして、こういったものは廃棄物処理法に基づきまして市町村が処理をするというのが原則ではありますが、処理が滞っておりまして、平成二十四年度の補正予算におきまして農林業系汚染廃棄物の処理加速化事業を計上させていただきまして、シイタケ原木もこの対象とさせていただいているところであります。

 この事業の地方負担額は震災復興特別交付税で全額措置をさせていただきますので、実質、全額国負担で処理が可能ということでありまして、蔵王町にも御説明をさせていただいたところであります。

 こういった事業を活用させていただきまして、処理の安全性についても市町村や地域住民の方々の理解を得ながら、シイタケ原木の処理をしっかり前に進めてまいりたいと思います。

 ありがとうございました。

○高木(美)委員 その件につきましては、次の質問のところで一緒にまた質問をさせていただきたいと思います。

 今、ガイドラインを策定しているということを林野庁から伺っております。都道府県がガイドラインをもとにチェックシートを作成するという、このような流れも聞いておりますが、その手順を踏むことも重要ですが、それでは、生産者に説明が届くのがどうしても時間がかかってしまうこともあります。

 除染も含めたそのスケジュール感の工程表というものをはっきりと生産者に示していくことも必要ではないかと思いますが、林野庁それから環境省の答弁を求めます。

○篠田政府参考人 お答えを申し上げます。

 栽培管理に関しますガイドラインでございますけれども、こちらは、現在、私どもから関係都府県あるいは関係団体の方に案をお示しいたしております。

 ガイドラインに沿った取り組みを実施する場合の費用につきまして、東京電力との間で損害賠償の考え方を整理しているというところでございます。できる限り早急に整理を終えたいというふうに考えております。

 それから、先生の方から言及をされましたガイドラインのチェックシートでございますけれども、こちらの方のチェックシートにつきましても、現在、都府県の方において作成中であるということでございます。できる限り早期に生産者の方々に届くようにということで私どもも極力指導をしてまいりたいと思いますので、御指導方、引き続きよろしくお願いいたしたいと思います。

○秋野大臣政務官 環境省としても、ほだ場の除染につきまして、作業者によるほだ場の利用目的や利用頻度を踏まえながら、除染の進め方について検討させていただいているところであります。

 今、林野庁からも御答弁がありましたけれども、環境省としても、この林野庁の取り組みを踏まえまして、ほだ場に関する除染関係のQアンドAを早期に作成させていただきたいと考えております。

 林野庁と連携をしながら、ほだ場における除染と復興の両面の観点から取り組みを推進してまいりたいと思います。

○高木(美)委員 最後に、汚染された牧草のロールを、私は、蔵王町で、またその周辺で多く拝見しました。野ざらしのためにラップフィルムが破損して、本当に大きなロールなんですが、それがもう崩れ始めて風に舞ったり土に返り始めているという状況で、住民の方たちは二次汚染の危険性を懸念しております。

 そういう状況から、本来はこの処理が早くされるべきであると考えますが、例えば蔵王町でも、汚染牧草が約一千トン、稲わらは一・二トン、これを一日五トン処理しても二年かかる、そういう状況でございまして、先ほど秋野政務官からも、この処理がおくれているという御指摘がありました。

 この周辺の市町村全域のことを考えますと、とてもそれは市町村だけで、また、この蔵王町では、いわゆる広域行政連合で、そこで処理施設を持っているという状況ですので、仮設焼却施設をつくるとか、そういうところから始めなければ間に合わないという状況があります。

 この市町村との話し合い、そしてまたその県との協力というところについては、もうなかなか進まないので、環境省が乗り出して、県と協力して市町村を取りまとめてもらいたい、こういうお声も届いております。対応はいかがでしょうか。

○秋野大臣政務官 御指摘のとおりでして、牧草とか稲わらといったものの処理に当たっては、国と関係自治体が協力して取り組むことが重要と私どもも認識をしております。

 この稲わらなどのうち、一キログラム当たり八千ベクレルを超えるものにつきまして指定廃棄物として指定されたものについては、放射性物質汚染対処特措法に基づきまして国がこの処理を行うこととしておりまして、その処理先を確保すべく、関係自治体と国と意見交換をずっと続けているところであります。

 また、環境省においても、岩手県の一関市におきまして、一キログラム当たり八千ベクレルを超える牧草を既存の焼却施設で生活ごみとあわせて焼却する際の安全性に関する実証事業を実施させていただきまして、こういった成果、または県の働きかけによりまして、岩手県におきましては、八市町で八千ベクレル以下の農林業系廃棄物の焼却が開始をされたところであります。

 先ほど申し上げました農林業系汚染廃棄物の処理加速化事業、これも計上させていただきましたので、こういったことも、関係自治体への説明会や意見交換を行ってまいりたいと思っています。

 この放射性物質を含む廃棄物の処理は、地域住民の御理解を得ることが一番重要なことでありますので、実証事業を通じて得られた科学知見の周知や先行事例の紹介に努めながら、市町村や都道府県と協力して事業を進めてまいりたいと思います。

○高木(美)委員 ぜひとも各市町村とよく連携もとっていただきまして、声もかけていただきまして、県を挟んで、国、そしてそこに市町村があるという、県を通して、当然それは地方行政でございますので必要でございますが、そこのところはやはり、市に対して県と一緒にどうするんだという働きかけも、復興の大事なポイントでございますので、ぜひとも配慮をお願いしたいと思います。その加速化を強く求めまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

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