「原発事故の避難による家屋の荒廃」「中間貯蔵施設設置」について

2014.6.18

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 私は、福島の復興加速化本部のメンバーということで、三月末には大熊町、双葉町、そして、いわき市、また四月末には浪江町、六月には富岡町に伺いました。また、一昨日、私はこちらの復興特別委員会の視察に、宮城に行かせていただきましたが、我が党の復興加速化本部のメンバーは楢葉町に視察に行きまして、またその間も、断続的に、借り上げ住宅への避難者の方たちと懇談もさせていただいております。

 富岡町の居住制限区域を視察しましたときに、ある一軒のお宅を見せていただきまして、そこはもう、ネズミのふん、豚のふん尿等で、片づけてもとても住める状況にはないという状況を見せていただきました。案内くださった方のお住まいにはピアノも置いてありまして、お嬢様たちですかとお話ししましたら、娘が二人です、そのために買いましたとおっしゃるんですが、そのピアノのふたには豚のふん尿がべったりとついておりまして、また、離れに置いてあったおみそ、しょうゆは、放れ牛がガラスを割って侵入して食べてしまった、こういう形跡がありありとありました。

 その方もおっしゃいましたが、解体したいけれども自力ではとてもできない、かといって、解除されてもここにとても住むわけにもいかない、事業者の手配も不可能と思われるので、国が一括して解体をしていただけないか、こうした御要望がありました。

 また、楢葉町の町長からも同様に、居住制限区域におきましては、ネズミの駆除また住宅の清掃など支援を求める、こうした御要請も受けて帰ってきたところでございます。

 このような御要請に対しまして、国からの財政支援また事業者の確保など、国としてしっかりと対応すべきと考えております。根本大臣の御見解を伺います。

○根本国務大臣 委員が現場を見られて、今お話がありましたように、原子力災害に伴う避難指示などの事情によって長期間にわたり家屋を管理することができずに、震災による被害がそのまま放置されていたり、あるいは、雨漏り及びこれに伴うカビ、鳥獣のふん尿による汚損などが生じている、これは委員のお話のとおりであります。

 このような家屋のうち、自治体において半壊以上と認定されたものについては、環境省事業で解体を実施しております。要は公費解体処理をしております。

 さらに、他方、半壊未満のものについては、帰還意思のない方の家屋が放置され、今後、帰還者の安全確保や区域の荒廃抑制の観点から支障が生ずるような場合には、復興庁の事業、地域の希望復活応援事業での解体も視野に入れているところであります。

 さらに、帰還される方の家屋の解体費用については、賠償で措置されることとなっております。

 また、ネズミの駆除など、避難指示区域の荒廃抑制、保全対策、これは住民の帰還と当該区域の再生にとって重要ですので、今後とも、委員のお話がありましたように、現場の声を伺いながらきめ細やかに対応し、被災者の方々が一日でも早く普通の生活に戻れるよう、全力を尽くしてまいりたいと思います。

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。

 続きまして、東日本大震災から三年三カ月たちまして、仮設住宅で暮らす方が今十八万四千人、一方で、災害公営住宅の確保は、三県平均でやっと今八%になったところでございます。

 一昨日も、宮城県におきまして、多賀城の災害公営住宅を視察させていただきました。本当に、マンションのような、恐らくここにまた入られ、新しいコミュニティーを形成されるんだなと安堵する反面、やはり一方で、八%が今やっとということは、仮設生活の長期化の課題というところが避けて通れないわけでございまして、中には、そういう長期の間に仮設から仮設にさらに移らなければならない、そういう事例も今始まっております。

 理由は、仮設住宅を集約するためということであったり、また、そこに下水道施設をつくるからどいてもらいたいということであったり、さまざまな理由があるわけですが、やっとせっかく新たに築いた仲間の人たちと別れることとなりまして、再び地域コミュニティーが壊される、こういう結果になるわけでございます。

 また、もう一つの課題は、自宅を失った沿岸部の被災者の方たちがどちらに今住んでいらっしゃるかというと、福島の場合は、いわきとかそういうところにも、また内陸部にもいらっしゃいますけれども、岩手また宮城におきましては、どちらかというと内陸部に定住を希望されていらっしゃる。

 ですから、その方たちを支援して、そこに災害公営住宅を一生懸命つくる、また自前の公営住宅に入居枠をふやすということは、結局は沿岸自治体の人口減少を加速化させかねないという、この懸念もあるわけでございまして、対策を迫られる内陸自治体のジレンマ、そしてまた、もともとの被災自治体の苦しみというのはまさに深いというふうに言わざるを得ません。

 そこで、こうした避難が長引いている現状認識と今後の対応策につきまして、根本大臣に伺います。

○根本国務大臣 東日本大震災からの復興、これは安倍内閣の最重要課題の一つです。中でも、被災者の方々が安心して居住のできる住まいを早期に確保する、これは非常に重要な課題であります。

 被災三県の災害公営住宅の整備状況につきましては、平成二十六年度五月末時点、一万九千七百九十五戸で用地確保済み、九千六百十九戸で建築工事着手済み、二千三百三十八戸で建築工事完了済み、こういう状況になっております。

 このような災害公営住宅の整備に当たっては、用地取得、工事発注、施工確保、それぞれの面での課題がありますので、さまざまな課題、隘路がある、これをいかにして突破して具体的な迅速化を進めるか、こういう問題意識で、私のもとに、関係省庁の局長クラスを集めた住宅再建・復興まちづくりの加速化のためのタスクフォースにおいて、五回にわたって加速化措置を打ち出してきました。用地取得を促進する、あるいは施工を促進する、さまざまな加速化措置を打ち出してきました。

 具体的に、災害公営住宅関連で申し上げますと、まずは、住まいの復興工程表を作成しました。そして、被災者の皆様に住まいや復興の具体的な見通しを提示する。そして一方で、進行を管理していく。

 さらに、資材不足や人材不足への対応、円滑な施工体制を確保するために、関係省庁と協力して、一つは、災害公営住宅の分野に係る関係者による情報連絡会、これを設置しました。そして、資材、人材の安定確保を図る。被災三県による災害公営住宅整備事業などに適用される標準建設費の引き上げ、これはいろいろな課題がありましたから、標準建設費を引き上げる。

 あるいは、施工に当たっては、都市再生機構、URの活用。これはまちづくりのプロですから、これによって迅速化が図れるので、UR、現地復興支援体制の強化もいたしましたなど、具体的な必要な措置を推進してきて、今も推進しております。

 これからも、タスクフォースの活用などによって、被災者の方々が安心して健やかに暮らしていける住まいの整備をさらに加速化してまいりたいと思います。

○高木(美)委員 建設に当たっては、とりあえず計画の予定どおり、また、それをしっかりとこれからも管理していくという御答弁だったかと思います。

 一方で、今申し上げたように、計画どおりにいっていても、その最後のところまで仮設生活を余儀なくされる方たちがずっと引き続きいらっしゃるわけで、その方たちがむやみな移転をしなくて済むような、コミュニティーを極力維持できるような、また、こうした配慮というものを重ねて申し上げたいと思います。

 次に、私も、高台への移転、いわゆる防災集団事業の様子等々も、陸前高田とか福島の新地町とか、いろいろなところへ行かせていただきまして、目の当たりにしてまいりました。そのたびに考えることですが、やはり復興に当たりましては、その高台に改めて下水道を引くということよりも、合併浄化槽を活用すべきではないかという考えを強くしております。

 浄化槽の機能が、下水道と汚染処理の性能は全く遜色がないという環境配慮の点であるとか、また、将来にわたりまして町や村などの自治体負担の軽減に資する、耐震性にもすぐれている。こうした理由を考えますと、さらにこうしたことを配慮すべきではないかと思います。

 被災した下水道施設は多くが沿岸部に集中しておりまして、警戒区域等を除いて復旧しているとはいいましても、今後の災害想定、また人口流出、少子化、過疎化を考えると、被災自治体への浄化槽利用の働きかけを強めていただきたいと思っております。

 本年一月、国交省、環境省、農水省が策定した都道府県構想策定マニュアルに基づきまして、合併型浄化槽の設備を推進すべきと考えます。環境省と復興庁の取り組みにつきまして、恐縮ですが、簡潔に御答弁をいただければと思います。

○浮島大臣政務官 高木委員にお答え申し上げます。

 浄化槽は、水環境保全上、十分な処理水質が得られる、また、特に人口が集中していない地域において比較的安価に整備ができる、また、短期間で設置ができる、そして地震に強いという、すぐれた特徴を有しているところでございます。

 今後、汚水処理施設の整備は、人口が散在している地域が中心となり、また、汚水処理施設の整備においても防災の観点がとても重要になるということから、浄化槽の役割が一層重要になってくると考えているところでもございます。

 また、地域におきましては、下水道や浄化槽などの汚水処理施設の適切な役割分担のもと、計画的に整備をしっかりしていくために、都道府県単位で整備のための構想策定、見直しを行う際の、先ほど御指摘にもありましたけれども、マニュアルを、国交省、農水省とともに連携し、本年の一月に作成をさせていただいたところでもございます。

 環境省といたしましては、地方公共団体へのマニュアルの周知徹底をしっかりと図るとともに、被災地における集団移転や高台移転においてもこのマニュアルがしっかりと活用され、適切な役割分担のもとに浄化槽の設置が進むことを期待しているところでございます。

○根本国務大臣 委員の御指摘、そして、ただいま浮島政務官のお話にもありました、私も、都道府県構想策定マニュアル、これが非常に大事だと思います。やはり、それぞれの、各種の汚水処理施設の有する特性、経済性などを総合的に勘案して整備手法を選定する、これが重要だと思います。

 高台移転などにおける汚水処理についても、このようなマニュアルに沿って、それぞれの事業の適切な役割分担のもとで計画されていくと考えておりまして、復興庁としても、三省と連携して施設整備を支援していきたいと思います。

○高木(美)委員 最後に、中間貯蔵施設設置に関します進捗状況と今後の対応につきまして伺いたいと思います。

 では、これは浮島政務官から簡潔にお願いいたします。

○浮島大臣政務官 お答え申し上げます。

 住民説明会につきましては、五月三十一日から六月十五日の期間、福島県内十回、そして県外六回、計十六回開催をさせていただいたところでもございます。延べ約二千六百人の住民の皆様に御参加をいただきました。

 政府の方からは、中間貯蔵施設の案や土地への対応、また、生活再建、地域振興策等について、現時点でできる限りの御説明を丁寧にさせていただいたところでもございます。

 住民の皆様方からは、賛否両論、さまざまな御指摘、御意見をいただいているところでございまして、今その対応を整理させていただいているところでもございます。

 こうしたさまざまな御意見を真摯に受けとめながら、国が検討を進めることをお約束している事項などの取りまとめをしっかりと行い、地元の御理解を得ていきたいと考えているところでもございますので、これからもしっかりと取り組んでまいります。

○高木(美)委員 ここは根本大臣にお考えをお伺いしたいのですが、私は地元からは、決してこの住民説明会がうまくいったとは聞いていないんです。当然、役所からは適切な説明は行われた。しかし、やはり、それを受けとめる側の住民の方たちの心情、また、今の石原大臣の御発言等々もあります。そういうことを踏まえますと、やはりここは、福島県出身の地元の大臣が、福島の言葉で住民の方たちに直接語りかけていただく、直接説得をしていただく、こうしたことが私は必要ではないかと思っております。

 恐らく、それがなければ、この中間貯蔵施設、やっと今動き出したところですけれども、本当に県を支えて、そしてまた、それぞれの受ける自治体、双葉、大熊等々を支えて、こういうことになりますと、やはり、その中心軸はどこかといいますと、私は根本大臣ではないかと強く期待をしている一人でございます。

 大臣、お考え、いかがでしょうか。

○秋葉委員長 持ち時間が過ぎておりますので、簡潔に。

○根本国務大臣 中間貯蔵施設の問題は、福島の復興にとって本当に重要なテーマだと思います。

 私はやはり、それぞれの立場でみんなが一緒になって協力して、これを何とか前に進めていただくように、住民の皆様にも協力を、ぜひ、何とぞお願いして、この中間貯蔵施設の整備を進める、これが何よりも重要だと思います。

○高木(美)委員 復興庁が身を乗り出して取り組んでいただくことを、大臣のリーダーシップを強く要請いたしまして、終わります。

 ありがとうございました。

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