「子ども・子育て新制度」について

2014.10.15

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

本日、私は、来年度から本格施行になります子ども・子育て新制度につきまして質問をさせていただきます。

幼児教育、保育の量の拡充と質の改善を目指すものということで、今、国、地方自治体、また事業者等で、急ピッチで準備が進められております。本格施行を目前にいたしまして、今、この認定こども園につきまして懸念が寄せられております。

実は、今筆頭理事の田村先生と私と、三年前、実務者としてこの中身を取りまとめたという経緯がございます。責任があると思っております。また、大臣におかれましては、現在、目下子育て中であられて、文部科学大臣政務官も務められ、そしてまた保育にも明るいということで、私は最適任であると思っております。また力を合わせてこうした多くの課題の解決に向けまして頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

問題点につきまして、具体的にきょうは明らかにさせていただきたいと思います。

まず、この幼保連携型の認定こども園の普及につきましては、新制度の柱であるということは御承知のとおりです。新制度におきましても、その普及を図る方針に変わりはないのかどうか、大臣のお考えを確認させていただきたいと思います。

○有村国務大臣 御指摘ありがとうございます。極めて大事なポイントだと認識をしております。

子ども・子育て支援新制度、来年の四月に予定どおり実施させていただきたいと思っております。教育、保育を提供する施設として、御案内のとおり、こども園、幼稚園、保育園、三つの施設類型を設けておりまして、どのような教育、保育の提供体制にするかは、最終的には地域や事業者の選択、ニーズに委ねる設計としてございます。

同時に、認定こども園は、親の就労のいかんにかかわらず施設利用が可能であるなど、保護者や地域の多様なニーズに柔軟かつ適切に対応する施設として、多くの保護者や施設から一定の評価、高い評価を得ておられるところもございますので、引き続き地域のニーズや事業者の希望に応じてその普及を図ることが重要だと考えております。

○高木(美)委員 若干、その多様なニーズに対応できる、そして柔軟な進め方、そしてまた保護者のニーズに応じたという、こういう柔軟性が、やはり今回のこの新制度におきまして、どうしても、経費が伴う積み上げ型の試算であるとかそういうところから、いろいろ苦情が来ているというのが今の状況でございます。

そこで、きょうお手元に資料を用意させていただきました。これは七月に実施した新制度への意向調査の内容でございます。これによりますと、幼保連携型認定こども園と幼稚園型認定こども園につきまして、既に認定を返上したいという意向を示している園が約一割、特に大規模園に多いという傾向でございます。

私も、幾つか東京の事業者の方から御意見を伺いましたが、公定価格が低過ぎる、ある事業者は三・一億円の現行収入に対して一・七億円になってしまうという試算もあるようです。

それには定員数を減らすしかない。したがって、今まで進めてきた幼保連携型を幼稚園型、単独型の認定こども園とする、そしてまた、一緒にやってきた一、二歳児の保育所部分は認可保育所に戻すしかない、こういうことを今進めていらっしゃるようです。定員も、四百二十名定員であるのを百九名減らしていかないと、この公定価格の減額に対して対応できない、こういうお話でございました。

また、今までは三歳になったら自動的に保育所から認定こども園に入ることができたけれども、今後はできない子供も出てくるかもしれない、こうした不安もありました。

こういう状況に対しまして、どのように政府は受けとめ、対応してきたのか、内閣府に伺います。

○武川政府参考人 お答えいたします。

認定こども園は、親の就労の有無にかかわらず施設利用が可能であること、保護者や地域の多様なニーズに柔軟かつ適切に対応する施設として多くの保護者や設置者から一定の評価をいただいておりまして、引き続き地域や事業者の希望に応じその普及を図ることを重要と考えております。

先生から御指摘のございました、先日実施した意向調査においては、回答のあった幼保連携型認定こども園のうち一二・四%が、また回答のあった幼稚園型認定こども園のうち六・九%が認定を返上する可能性を回答しているところでございます。

私どもとしては、その主な原因といたしましては、〇・七兆円の範囲で実施する事項をもとに、本年五月に作成いたしました公定価格の仮単価に基づきまして各事業者において試算を行われたところ、現行より減収が見込まれる結果であるというふうに聞いております。

しかしながら、一部、制度改正に起因するものがありますが、必ずしも適切な試算や比較がなされていない場合も多々ございまして、各事業者が正しい試算が行えるよう、本年八月から九月にかけまして、自治体や関係事業者に対する説明会やQアンドAを配付するなど、説明に取り組んでいるところでございまして、引き続き丁寧な情報提供に取り組んでまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 認定こども園の事業者の方たちから、柔軟な運用を求める声が多くあります。

例えば新制度における園の開所日、今は、土曜日も全部入れて週六日間、そして時間も十一時間、これが義務づけされておりまして、また、定員等についても厳格になっているかと思います。これも地域の実情に応じて弾力的な運用をしてほしいという指摘があります。

例えば、土曜日開所、十一時間開所しなければ公定価格が減額となるというのが今のシステムとなっております。ただ、地域によっては、先ほど委員長のお話がありましたが、そうした周辺地域におきましては、パートの方が圧倒的に多くて、むしろ八時間で足りるという地域もあります。また、四百人規模の認定こども園におきましても、土曜日の利用は二、三人。ですから、ここは公定価格を減額するのではなくて、小規模保育との組み合わせでもいいというふうにするなど、むしろ、開所している方が人件費等のコストがかさむ、またそれが経営を圧迫する、こういう状況があります。

こういうことに対しまして、見解を求めます。

○武川政府参考人 今、認定こども園の事業者からも、御指摘の点を含め、さまざまな問い合わせや要望をいただいております。

新たな幼保連携型認定こども園の開園日や開園時間につきましては、日曜祝日以外は一日十一時間開園することを原則といたしておりますが、例えば、土曜日など保育の利用希望者がない場合には開園しないこともできるなど、保護者の就労状況等の地域の実情に応じ、各施設の判断で弾力的に運用できることとしております。

また、もう一点の利用定員でございますけれども、例えば保護者の就労状況が変化して、子供の認定区分に変更が生ずる等の場合においても、継続して同一の園で教育、保育を受けることができるよう、該当の利用定員にあきがあることはもちろんのこと、あきがない場合にあっても、一定の範囲内であれば一時的な定員超過を認める等、柔軟な取り扱いをいたしております。

引き続き、関係事業者や自治体の声を真摯に受けとめ、新制度が円滑に実施できるよう、しっかりと準備してまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 今のお話では、土曜日を開所しなくても減額はしないということを確認したいと思います。

また、先ほど、定員にあきがあれば当然、一号から二号に移ることもできるというお話だと思うんですが、あきがなくてもそこは弾力的にやるということで、武川統括官、よろしいんでしょうか。減額の問題なんです。

○武川政府参考人 定員の部分は弾力的にできますが、常態的に土曜日を閉所するようになりますと、一定の減額はせざるを得ないと考えております。

○高木(美)委員 そこを、小規模でも可能とか、少しそれは弾力的な運用をさらに求めたいと思います。ぜひ御検討ください。何らかの形で対応していればそこで保育は十分成り立つわけですから、その点をお願いしたいと思います。

こうした公定価格の仮単価で試算した結果、大規模園ほど減収が発生するといった指摘があります。人数が多くなるほど公定価格の伸びが低く抑えられています。そもそも、幼児教育、保育の世界にスケールメリットという考え方は合わないのではないかと私は思います。ぜひ、この点の対応策を、検討を重ねて要請いたします。

もう一つ、減収が発生するというのは、現行の私学助成の水準との関係が大きな要因と考えます。都道府県の協力を求め解決することが急務と考えます。国の対応はいかがでしょうか。

○伯井政府参考人 お答え申し上げます。

本年五月の公定価格の仮単価に基づきまして、認定こども園や幼稚園の事業者が試算を行った結果、現行の私学助成による収入との比較で、御指摘のように、大規模園ほど減収が発生するという事例がございます。

このことは、御指摘いただきましたように、私学助成の水準に都道府県で違いがございます。また、その配分方法も、園の規模に応じてどの程度増減させるかも含めて都道府県が設定していること。一方で、公定価格は、現行の私学助成等についての全国的水準をベースにしておりますが、スケールメリットといった点も考慮して、大規模施設は比較的低い単価となるよう設定がされているということがございます。そうしたことから、個々の園について見ると減収が生じているということでございます。

このことに対しまして、私どもといたしましては、各都道府県に対し、四月四日の自治体向け説明会、あるいは十月一日付で文書の事務連絡を発出いたしまして、新制度に移行する私立幼稚園に対しても、引き続き各都道府県が私学振興の考え方に基づき独自に助成を行うことは可能であること、とりわけ、現行の私学助成の水準が国庫補助あるいは地方財政措置により保障している水準よりも高い都道府県におきましては、新制度に移行する私立幼稚園に対しても、引き続き、地方自治体独自の助成を継続して実施するか否か等を検討していただきたいということを強く説明、要請しているところでございます。

引き続き、要請を行ってまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。

大臣に最後に御答弁をお願いしたいんですが、例えば知事会に大臣みずから要請をされるとか、何らかの形でぜひとも行動をお願いしたいと思います。これが全部、いわゆる利用料の急激な変化につながりかねないと私は懸念しております。従来どおりの私学助成の拠出の要請をぜひお願いしたいと思います。

重ねまして、この解決策の一つとしては、チーム保育加算、また二人園長、施設長問題についての経過措置など、経営が維持できるための措置というのは、私は最低限必要だと思います。当分の間、こうした経過措置がなければ、これは園としては経営ができないです。総理は、「予算編成過程での必要な調整を行っていく」と予算委員会でも答弁されておりますが、予算編成過程では実は間に合わないんです。十二月の地方議会で利用料などを決定していただかなければ、保護者は不安でたまらない。これに対して、基本的方針を早く示していただきたいと思います。

この二点、要請をさせていただきます。答弁、いかがでしょうか。

○有村国務大臣 極めて大事な御指摘をいただいたと思っておりまして、問題を共有しております。

私学助成に関しましては、四十七都道府県の実務状況を拝見しました。率直なところ、むらがございますので、私学助成に関しては、こういう状況だということを、各都道府県にこのデータを早く出すべきだという指示を既にいたしました。

必要であれば知事会というお話も御提案いただきましたけれども、私学助成のむらがある、それを、都道府県の裁量によって私学助成に引き続き力を入れていただきたいということを、意思を明確にしていきたいと思います。

それから、大規模なところが、スケールメリットということで、結果的に公定価格の一人当たりの金額が低いということは本当にフェアかどうかということは、私も問題意識を持っておりまして、やはり本来の目的が待機児童の減少、解消ということであれば、公定価格云々でその数がシュリンクするようなことはあってはいけないというふうに思いますので、何とか是正を図っていきたいと思っております。

最後にですが、委員の問題意識と御貢献に心から敬意を表した上で、私もこの分野に取り組んでまいりました。田村先輩とともに取り組んでまいりました。そこで痛感をすることは、今回の子ども・子育てを成功させるためには、幼稚園も強くなってもらわなきゃいけない、保育園も頑張ってもらわなきゃいけない、認定こども園も絶対に成功させなきゃいけない。三者がそれぞれに、どっちがいいとか、どこが全てというのじゃ全くなくて、それぞれがそれぞれによって立つ基盤を強化していただく、そしてそれを支援していくということが、結果的に、予算の獲得も、そして社会の信用も、安心も含めて、極めて大事なことだと思っております。

○高木(美)委員 今、大臣が最後におっしゃった、それぞれなんですが、今の認定こども園は、国の高い幼児教育の質と保育、この両方を提供しようと、国の政策に賛同して今まで一緒に頑張ってくれた人たちなんです。その人たちが涙ぐんでいるんです。ここをどうしていくのか。それぞれがじゃないんです。例えば、では公立保育所の幼児教育というものはどうなっているのか。大臣、ここは本当にしっかり見ていただかなければ困ります。

というさまざまな課題がございますので、ぜひとも、先入観なく、もう一回それぞれ、保護者の意見をよく聞いていただき、事業者にも会っていただきまして、今後の適切な対応策、まず基本方針をもう一度しっかり、先ほど申し上げたチーム保育の加算とか、具体的にはっきり、いち早く示していただくことが、やはり知事会にも、それをやるから都道府県もやってくれ、ここに大きく力が出るのではないかと思っております。よろしくお願いいたします。

ありがとうございました。

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