化学物質に関する情報取得と管理の体制について

2017.5.26

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
本日は、化審法につきまして質問をさせていただきます。
ちょうど大臣、お戻りいただきましたので、大臣には、先般開かれましたTPP参加十一カ国の関係閣僚会合、ハノイに行かれまして、アメリカのライトハイザー代表とも会談されたと伺っております。
今後のTPPの方向性につきましてどのようにお考えか、また、どういう感触を得られたのか、ぜひともお話をいただければと思います。

○世耕国務大臣 TPP閣僚会合の方は、実際には石原大臣の御担当で石原大臣が出られたんですが、このTPP11の閣僚会合では、やはりTPPが結束していくことが重要だということが確認をされ、そして、秋のAPEC首脳会合へ向けて、いろいろな選択肢があるわけです、TPP11としてやるのであればどういうやり方があるか、そういうあらゆる選択肢についての検討を十一月の首脳会合までに完了させるということで合意をしたということであります。

これは非常に大きな成果だったと思います。アメリカの離脱表明後、TPPはどうなるんだろうかという世の中の見方があったわけですが、ここで一致を確認して、TPP十一カ国でも成立を目指すという方向性が明確になったという意義は大きかったと思います。

現に、TPP11の閣僚会合のその後、RCEP閣僚会合が開かれたわけであります。これも、一部の国には、低いレベルで、物品、マーケットアクセスだけで合意をしてしまおうという動きがあったわけでありますが、やはり、TPP11の合意を受けて大分流れが変わったという感覚がありました。やはり質の高い、ルールも含めた協定にしなければだめだというモメンタムがぐっと高まって、日本はずっとそれを主張してきたわけで、どちらかというとちょっと少数派かなと思っていたんですが、TPP11の合意で流れが大分変わって、RCEPでも、最終的な取りまとめの中では、マーケットアクセスだけではなくて、ルール分野も含めて質の高いものを、だけれども、RCEPは途上国も入っていますから、そういう意味で、ステップ・バイ・ステップで進めていこうという合意ができた。

そういう意味でも、TPP11が結束を確認したという意義は大きかったというふうに思っております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。
我が国が推進する自由貿易は大変重要でございますので、ぜひとも、やはりここは、日本がリーダーシップをとって前に進めていくという、その姿勢が重要ではないかと思います。

他方で、中国のさまざまな動きもありますので、そうしたことを含めて、やはりASEAN諸国は特に日本に期待しているところも多いのではないかと思います。私も、お会いしました国につきましても、ともかくアメリカ抜きにしても日本がリーダーシップをとってやってよ、こういうお声も既にいただいたところでございます。
ぜひともまた、世耕大臣、石原大臣と力を合わせて、よろしくお願い申し上げます。

そこで、化審法につきましては、もう参議院でも、そしてまた、きょう、委員会におきましても、さまざま議論がありまして、ほとんど重複した質問を用意させていただきました。
そこで、何点か重ねて伺っておきたいところだけ重ねて伺わせていただくこともあろうかと思いますので、よろしくお願いいたします。

まず、今、私たちの身の回りにあるあらゆる製品のほとんどが化学物質でできておりまして、むしろ、ここを自然素材に戻していく、こうした方向性も重要なのではないかと思っております。

世の中に流通している化学物質は世界で約十万種、日本でも約六万種と言われておりまして、プラスチック等、工業材料の原料から、洗剤、調味料のような日用品まで広く利用され、便利で豊かな生活を営む上で今や必要不可欠なものとなっております。
世界における化学分野市場は約五十兆円というふうに言われておりますが、我が国が得意としてきた電池部材であるとか、またディスプレー素材、こうしたものも、我が国はかつては高いシェアを占めておりましたが、徐々に下がる傾向にあります。

こうした中で、アジア勢の存在感は大変薄く、どちらかというと、欧米化学メーカー、そこの大半、企業が高いシェアを持っている、こういう状況にありまして、したがって、イノベーションや社会課題の実現、省エネなど、こうしたことを実現するために、やはり成長の種として強化する必要があると受けとめております。

また、一方で、ただいまも議論がありましたとおり、化学物質は、製造、流通、使用、廃棄などのさまざまな過程において環境中へ排出され、私たちの体内や環境中の化学物質が一定量を超えると健康や生態系に悪影響を及ぼす可能性もあるということから、この両者のバランスの適正化を図るのが今回の法改正の目的でもあると受けとめております。

改めて高木副大臣に、今般の法改正の趣旨、そしてまた、法改正により人の健康や環境への悪影響が生じるおそれはないのか、御答弁をお願いいたします。

○高木副大臣 委員御指摘のように、健康そして環境に関する問題というのは大変重要でございますので、今回の化審法の改正におきましては、健康そして生態系に影響を与えないという規制の趣旨を変えることなく、ここが一番重要でございまして、事業者の予見可能性を高めて、機会損失を減らす制度の合理化を目指すものでございます。

具体的には、事業者が新規化学物質を少量製造・輸入する場合には審査を簡素化する特例制度について、化学物質を製造、輸入する量だけではなくて、環境に排出される量に着目をする、こういう見直しを行うこととしております。
その際、特例制度により事業者が安全性データの提出が不要となっている場合の上限値、これは引き続き全国で合計で一トンとすることが前提となっております。

引き続き、人の健康、そして環境への悪影響が生ずることがないよう、環境汚染の防止を図っていくものでございます。
その上で、最新の知見を取り入れた、より合理的な化学物質の審査制度への転換とすることで、事業者の予見可能性を高めて、事業機会を失うことを少なくすることでございます。

さらに、一般化学物質に分類される化学物質のうち、毒性が強いものに対する管理を強化する部分につきましては、むしろ安全性をより高めるための措置でもございまして、引き続き、環境汚染の防止、これを大前提としつつ、イノベーションの促進にも貢献できるように全力を尽くしたいと思います。

○高木(美)委員 ありがとうございました。
では、改めまして、国内総量上限を、少量新規一トン、また低生産量新規十トン、こうした妥当性につきまして伺います。

あわせて、重ねて質問ですが、今回の法改正によりまして、先ほども小倉委員から御質問がありましたが、イノベーションを促進する観点から、どの程度の経済効果が見込まれるのか。機会損失の解消及びサプライチェーン全体での試算、これにつきまして、あわせて御答弁をお願いいたします。

○佐藤政府参考人 お答えいたします。
まず、少量新規特例制度についてでございます。
これは、高蓄積、難分解かつ長期毒性を有するというものが対象になりますので、化審法で最も強い規制がかかる第一種特定化学物質のうち、その中でも最も有害な物質であるディルドリン、これは用途は主に殺虫剤でございますが、これが日本全体にくまなく拡散した場合を想定して、その人健康及び生態に及ぼす影響の評価を行ったものでございまして、この結果、単一または複数の事業者から年間合計一トン放出されたとしても一日の許容摂取量を下回ると推計されたことから、一トンという数値を採用してございます。

次に、低生産量新規特例制度についてでございます。
この制度は、難分解性かつ低蓄積性の性状を有する化学物質が対象になるものですから、第二種特定化学物質の中から最もリスクの高い物質を選定して評価を行ったということでございまして、現在、第二種特定化学物質は二十三の物質が指定されておりますが、このうち二十物質については、ここ十年、製造、輸入の届け出がありませんので、リスクに注目しますと、残り三物質の中から選定するということになりまして、この三物質のうち毒性の高い物質、人についてはトリクロロエチレン、生態系についてはテトラクロロエチレン、これを代表的な物質としてシミュレーションを行ったものでございます。この結果、これら十トンを全国に排出したと仮定して、大気や水を経由して摂取したとしても、人健康や生態に影響が特段問題がないという結果を得たことから、十トンという数値を採用しているところでございます。

経済効果についてお答えいたしますと、今回の改正によりまして、化学メーカーの予見可能性が高まりまして、事業機会の損失が少なくなると考えてございます。過去に事業機会を逸した事業者からヒアリングをして、その結果をもとに試算いたしますと、現在生じている損失が、売り上げ、利益、付加価値、それぞれ八百六十一億円、六十九億円、二百二十四億円、こういった額でございますが、これが制度改正によって解消されるのではないかと期待しておるところでございます。

また、最終製品を含めたサプライチェーン全体ではさらに大きな数字となりまして、売り上げ、利益、付加価値、それぞれで四千七百七億円、三百七十六億円、千二百二十三億円の損失が解消されるのではないかと期待して、試算をしているところでございます。

○高木(美)委員 少し質問の順番を変えさせていただきたいと思います。
八番目のところに、これは大臣の御答弁のところになろうかと思いますが、化学物質に関する法律、この法律につきましては、今さまざまな法律がありまして、化管法もそうですが、労働安全衛生法とか農薬取締法とか、全部合わせますと約十五本ということになりまして、大変複雑でわかりにくい状況があります。したがいまして、事業者が情報を入手しやすくすることが求められております。

私たちは、そういう問題意識を持ちながら、先般、四月でしたが、NITEに視察に行かせていただきました。NITEの中でもさまざまな事業が展開されておりまして、ここは経産省傘下では唯一の行政執行法人型独立行政法人、国家公務員型、本来、直接経産省が執行すべき行政事務を担っているという独立行政法人でございます。

ここは私も以前、何年か前に視察に伺ったんですが、製品安全分野や、ほかにもバイオテクノロジー分野など五つの分野のうち、化学物質管理分野を担うのは化学物質管理センターで、ここから話を、辰巳理事長を初め、詳しく伺いました。職員百十一人のうち五十二人が化審法関係業務に当たっていらっしゃる。しかも、その五十二人のうち二十人が女性でございまして、大変心強い思いがいたしました。

化審法におけるNITEの役割は、上市前の事前審査、上市後の継続的な管理及び規制によりまして化学物質による環境汚染を防止するというのが目的でございまして、当然、新規化学物質の審査であるとか、十トン以下、低生産の申し出、また、少量新規、一トン以下、中間物、また、低懸念高分子化合物、私にとっては具体的にどのようなことかだんだんわからなくなった内容でございましたが、こうしたことを確認させていただいたわけでございます。

大変高い専門知識を持ちながら、特に必要な専門知識は、物質の構造、名称に係る知識、合成、試験、評価手法、環境中の挙動、試験の信頼性に係る知識、また、環境排出に関する知識、当然、今議論になっております生産、廃棄プロセスに関する知識など、こうしたことを総合して、関連する評価ツール、情報源に係る知識、こうした知識を駆使しながらやっていらっしゃるわけでございます。

この化審法、新規審査における有害性等評価項目、これにつきましても話を伺いましたが、一つは分解性。これは、自然環境中で無害な物質に分解されやすいかどうか。これを使っているのは微生物など。
また、蓄積性。これは、生物の体内に入った場合に体内にとどまりやすいかどうか。これは魚介類を利用している。今申し上げたこの二つは経産省の所管である。

また、三つ目に人健康影響。ここは連携をしながらですが、人に対するがん原性や毒性の疑いがあるか。ここは哺乳類を利用しながら、先ほど来議論がありますが、動物実験ということになろうかと思います。ここは厚労省が国衛研を使ってやっていらっしゃる。

もう一つは、生態への影響。魚や植物等に対する毒性があるかどうか。ここは環境省が国環研でやっていらっしゃる。

こうしたことを連携しながらやっていらっしゃるわけですが、この化学物質管理センターにおきましては、月に三十件から四十件の届け出があり、そこに添付される分解性、蓄積性などの複数の試験結果の内容を確認して、その妥当性を検討している。

類似した化学構造を有する物質、これが本当に似通っていて、逆さまだったり、ちょっと違ったりというこの違いを肉眼で見つけるというのはほとんど大変ということから、ここでは親水性の比較によりまして、水に溶けやすいかどうかというその比較によって蓄積性を評価する手法をこのセンターで開発いたしました。

この評価手法につきましては、実際の審査でセンターで用いているとともに、OECDの化学品合同会合におきまして承認されまして、OECDのホームページ上に公開されているという大変すばらしい活躍もされているわけでございます。

化学物質の名称ですが、ここも安全衛生法と化審法では全く異なる。これをできるだけまとめていかなければ、事業者が探してもここにたどり着かないということから、こうした化学物質の公示名称の共通化も取り組んでいらっしゃいまして、名称原案はNITEが一元的に作成をしている、こういう話もるる伺わせていただきました。

今持っていらっしゃる年間約四百物質に関する情報、また、一万数千件の安全性に関するデータ、これを活用していくということは大変重要なことでございまして、私どもも、そのNITEの取り組み、さらに後押しをさせていただきたいと思った次第でございます。

一方で、これらを使う企業、事業者の側にとりますと、例えば、先ほどありましたSDS、こうした安全シートの記入につきましても、どこのサイトにたどり着いていけばそうした化学物質に関する情報が得られるのかどうか、なかなかそこがわからない。下手すると、ずっとサイトをさまよいながら今自分は何を調べていたのかを忘れてしまうというような手間暇がかかるという、こうした苦情を受けとめて、NITEではCHRIPという、こういう新しいシステムをつくっておりまして、このサイトにアクセスすれば大体そこでその特性がわかるという、ここで活用されているわけでございます。

やはり、こういうふうに企業を支援していく、情報を入手しやすくしていく、これは重要なことでございまして、例えば、大企業の場合は、その専門家を既に雇用していて、コンサルタントのような、化学物質に関する情報を得ている。しかし、中小企業や小規模の事業者につきましては、なかなかそうしたことができない。

したがって、法律を所管している省庁間の連携を強化していただき、どのような規制がかかり、どのような手続が必要かといった情報提供がワンストップで得られるさまざまな体制整備、先ほどから環境排出係数などもこれからシステム開発をされるというお話がありましたが、こうしたこともできるだけワンストップで、そこにアクセスすればすぐわかる。

その書き方も、私は見ていて、例えば、これはこれに該当しますか、これは使用することはできませんかというようなことに、ずっと説明があって、ですからできません、こういう書きぶりなんですが、これは逆にしていただいて、最初に回答が一言あって、だったら、その先は読んだり読まなかったり、時間の省略にもつながるという、これはちょっと細かい、余計な話でございますが、いずれにしても、そのようにワンストップで得られるような体制整備をさらに進める必要があると考えております。

対応につきまして、いかがでしょうか。

○世耕国務大臣 今御指摘のように、我が国の化学物質に関する規制は、例えば、製造、使用、廃棄といった、それぞれのライフサイクルの段階別の視点があったり、あるいは、使う場面が、労働者として使うのか、消費者として使うのかという、接する場面の違いですとか、あるいは、毒性に関して、急性のものなのか、あるいは長期にわたってきいてくる慢性的なものなのか、こういう違いがそれぞれありまして、それに対応した法体系になっておりますので、十五本の法律が存在しているというのが現状であります。これは、世界的にもそういう感じになっているわけです。

ただ、今、高木委員御指摘のとおり、化学物質の規制法が多岐にわたって、そして複雑でわかりにくいという声もありますので、今後の取り組みとして、化学物質ごとの性状データですとか規制内容、規制対応手続などを全部集約したプラットホームを構築するよう、私の方から事務方に指示をしているところであります。

具体的に、今御指摘のNITEの化学物質に関する情報提供サイトであるCHRIP、これを改良して、取り扱う個別の化学物質を入力すると、各法令でどういう申請手続が必要かという情報を逆にアクセスできるようにしていってはどうかというふうに考えております。

こういう取り組みを各省と連携して進めることで、中小企業者などの事業者にとってわかりやすい情報提供を行って、手続にかかるコストとか時間といったものを最大限減らしてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
五番目の質問に戻らせていただきます。
こうした規制の趣旨を変えることなく課題を解決していくには、規制をこのように合理化していく、一トン、十トン、また、申請の仕方を排出係数等を使いながら合理化していくということも大事だと思いますが、その一方で、申し出事業者の申請時点での用途情報と違う用途で使用された場合、どのように対応されるのか。

やはり事後監視も重要であると思っております。NITEでは立入検査などの権限を持っているという話ですが、なかなか使われた実績もないようでございまして、今後どのように対応されるのか、伺います。

○糟谷政府参考人 御指摘のように、改正後の制度におきましては、排出係数をつくるのに必要になる用途の情報、これを正確に把握することが非常に重要になるわけであります。

確認の際に、売買契約書のコピーなど必要な書類を提出いただくことをやりますけれども、また、事後的にも、必要に応じて、確認を受けた製造・輸入事業者に対する報告徴収や立入検査を行ったり、また、川下の事業者に対して任意の調査や行政指導を行ったりということを考えております。

特に、複数の用途で確認の申し出がされる化学物質については、重点的にこうした事後監視を行うことを検討しておりまして、そのために必要な立入検査をNITEと連携して追加的に、これまで行っていたものに追加をして実施をしていきたいというふうに考えております。

事後監視の結果、万一、申し出された用途と異なる用途に使われている、そのことによって確認された環境排出量を超える量となる場合には、国からの確認を取り消すということを考えております。
確認の取り消し後、確認を受けないままに製造、輸入した場合には、処罰の対象となるわけでございます。

こうした対応によって、事前の確認、事後の監視を行ってしっかりと用途を把握し、適切な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。
続きまして、やはり化学物質管理はライフサイクル全体を視野に入れて講じることが重要だと考えます。排出係数は製造から使用段階のみを考慮されているということですが、廃棄段階も含めるべきではないかと考えます。環境省の見解を伺います。

○梅田政府参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、化学物質の管理、ライフサイクル全体という視点は大変重要というふうに思っております。

化学物質のライフサイクル全体を考慮して、製造段階、調合段階、使用段階を、現在の化審法のリスク評価において活用する排出係数で考慮しているところでございますが、一方で、化学物質を廃棄物として処理する段階での排出に関しましては、繰り返しになりますが、情報が乏しいということがございますので、廃棄段階について、数値の設定に含めておらず、調査検討を進めているというところでございます。

廃棄段階における環境汚染の防止は廃棄物処理法等により対応されているということでございますが、今回の審査特例制度の合理化に伴い用いる排出係数につきましては、既存の排出係数に安全係数を掛け合わせるなどの安全側に立った設定、運用を行うことによって、安全の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 環境省に申し上げたいのですが、先ほど、人体への環境ホルモン等の影響についてという御質問がありました。

エコチル調査、今も多分継続をしていただいていると思うんですが、済みません、これは通告していませんのでお聞きいただければと思うんですが、二〇一一年から、出生コーホート調査、追跡調査をしております。これは我が党の斉藤議員が大臣のときにスタートしていただきまして、お母さんのおなかにいるときからそのお子さんが十三歳に達するまで、ずっとこれを追跡していく。全国十万人、そして十五カ所で国環研が担って展開をしてくださっております。

子供の健康と環境に関する全国調査ということで進めているわけですが、先ほどありました、環境ホルモンの影響によって雄が雌化しているのではないかとか、そうした疑問に対して、これを科学的に、調査で何らかの結論を導いていこうという調査と承知しております。

化学物質の暴露であるとか生活環境などの環境要因が子供たちの成長、発達にどのような影響を与えるのか、これを明らかにしていくという大きな目的でございまして、二〇一一年からスタートして、お母さんのおなかにいるときから十三歳までとなりますと、どう見ても二〇二四年が最終的な結論だと思いますが、もしこのことについて何か御答弁いただけるようでしたらお願いいたします。もし御無理であれば、この調査をしっかりと進めていただきたいということを要望させていただきます。いかがでしょうか。

○梅田政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、化学物質の評価手法の確立のための取り組みや、子供の健康と環境に関する全国調査、エコチル調査を進めるなど、まだ未解明の問題、化学物質、ございますので、それを大規模な全国調査で、子供たちの成長、発達にどのような影響を与えるのか明らかにするということを進めているところでございます。

これは、予防的な取り組み方法ということとも、その考え方にも基づいておりますので、引き続き必要な施策、このエコチル調査の充実に努めてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 最後に、施行時期につきまして、先ほど小倉委員から、できるだけ速やかにという、気持ちは私も一緒に受けとめておりますが、例えば、先般、平成二十六年の六月、労働安全衛生法が改正になりまして、施行されました。そこで化学物質のリスクアセスメントの実施が事業者の義務となりまして、いわゆる安全データシート、SDSの交付義務対象である六百四十物質、これを扱うところ、また、そういうSDSを使っているところ、そうしたところにつきましては全て係るということから、リフラクトリーセラミックファイバーといいますが、RCFという略称になっておりますが、これは、高温の金属を溶かす炉に張りまして、断熱効果が高いということから使っている金属系の企業が多かったようでございます。工場の中にファンを設置するとかさまざまな対応策が求められまして、これが施行から猶予期間も若干あり、昨年の四月、本格施行になったと承知しておりますが、そのような中にありまして、かなり設備投資であるとか企業の努力が必要だったということを聞いております。

このように、事業者のさまざまな負担のあり方につきましては十分に勘案していただきまして、趣旨としては、そうした周知徹底も重要ですし、事業者の具体的な対応、先ほどの環境排出係数システムがいつごろまでに完成できるのか、そうしたことを総合的に判断していただきながら、十分な周知期間につきましては、やはりこれは置いていただきたいということを要望させていただきたいと思います。

その上で、速やかに、できるだけそうした作業を急いでいただいて、先ほどの答弁もそうした趣旨であるかと思いますけれども、こちらが見えないところで、これは安全上必要だから事業者がやらなければいけない、そういう倫理のもとで執行する話につきましてもこのような課題が生じておりますので、ぜひともそうした対応策、お願いしたいと思います。

もし資金繰り等の支援が必要であれば、そうしたことも視野に入れるべきかとは思いますが、今回のことはそこまでは必要ないかと思っております。

ただ、また今後このような改正があるときには、そうしたことをぜひとも念頭に置いていただきまして取り組んでいただきたいということを申し上げまして、時間になりましたので終わらせていただきます。
ありがとうございました。

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