プロフェッショナルオートノミーの視点からの専門医制度について

2018.7.11

○国光委員
(略)
その中で、特に今、プロフェッショナルオートノミーという点でも、また、非常に医療界で一番の注目、論点になっているのが専門医制度でございます。先ほど三ッ林委員からも御質問がありました。


専門医制度は、平成二十五年に専門医の在り方に関する検討会で方向性が示されて、プロフェッショナルオートノミーということで日本専門医機構ができて、その中で仕組みを民間で構築をしていくということで進んできております。


ただ、一年開始がおくれたとか、あるいは、先ほど三ッ林委員からも御指摘がございましたけれども、実際にふたをあけてみたら、都市部で定員がやや多い。都市部、つまり東京、それから神奈川、大阪、福岡、それから愛知、この五県の専攻医、医師大体三年目の者で、この五県で全体の四五%でございます、四五%。


ただ、同じく臨床研修の定員も、今は定員ががしっと決まっていて、それは人口当たり医師数だとかそれから高齢化率で決まっていますけれども、臨床研修の定員、これは医師一年目の定員ですと、それが首都圏で、都市圏で大体四割となっておりますので、臨床研修に比べてもかなり、今の現状の専門医の制度においては、やはり都市にちょっと行きやすい、一割強、結果的に寄ってしまうというような状況があると思います。これに対してどのように考えていくかということ。


やはり私も、茨城は地方でございますので、特にもともと医師不足の状況を鑑みても、東京だとか神奈川だけではなくて、茨城で研修を更にしていただきたいというふうな希望というのは非常にあるわけでございますけれども、今後この取組をどういうふうにしていくかということを、ぜひ高木副大臣、お聞かせいただければと思います。

○高木副大臣 お答えいたします。

国光委員御指摘のとおり、この新専門医制度につきましては、地域医療関係者から、都市部に専攻医が集中することなどによりまして医師偏在が助長されるなど、地域医療への影響を強く懸念する声が示されたために、その開始が一年延期されまして、平成三十年度から開始されることとなったわけでございます。


厚生労働省といたしましては、平成三十年度からの開始に向けて、地域医療に責任を負う立場から、平成二十九年四月に今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会を立ち上げまして、日本専門医機構に対して、都市部における診療科ごとの定員上限や、研修の中心は大学病院に限られるものではなく、地域の中核病院等も含まれることなど、地域医療への配慮を求めてきた経緯があります。


これらを受けまして、日本専門医機構においては、医籍登録後三年から五年の医師の数が全国比率で五%以上の都府県についてシーリングを行うこととし、当該都府県の専攻医総数の上限を、原則として過去五年間における専攻医採用実績の平均人数を超えないものとするという規定を設けたことが、今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会に報告されております。


しかしながら、都市部に研修医が集中しているのではないかという懸念が引き続き存在しておりまして、本法案におきましては、地域偏在への懸念やプロフェッショナルオートノミーの両方に配慮する観点から、医療提供体制に重大な影響がある場合に、厚生労働大臣が、研修の基幹施設ごとに策定する研修プログラム等に意見を述べる仕組みを盛り込んでいるものでございます。


診療科偏在の解消に向けては、今後、都道府県ごとの人口動態や疾病構造の変化を考慮して、診療科ごとに地域の特性に応じた将来必要な医師数の見通しについて、平成三十年のできるだけ早期に検討を始めまして、平成三十二年には国が情報提供をすることを予定しております。


そのことによって、医師が将来の診療科別の必要医師数を見通した上で適切に診療科を選択することや、また、日本専門医機構の定めるシーリング等を参考にしていただくことなどによりまして、結果的に診療科偏在の是正につながるものとなることが期待されております。


厚生労働省といたしましては、日本専門医機構及び関係学会と議論を尽くした上で、地域医療に責任を有する立場から、専門医制度の推進と地域・診療科偏在対策の両立を図ってまいる所存でございます。

(以下、略)

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