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公明党は、人間と動物とがより良く共生できる社会をめざして、動物愛護管理法の改正案づくりを進めてきた。自民党との協議を踏まえ野党にも呼びかけ、与野党5党案として合意。今国会での成立を目指している。同法のポイントについて、高木美智代・公明党動物愛護管理法改正検討ワーキングチーム座長(衆院議員)に聞いた。
>> 改正案の目的は。
高木 人間と動物がともに、より良く生きていくための社会づくりを目指すものです。少子高齢化、核家族化の進展に伴い、ペットがパートナーとして扱われ、動物の大切さが高まっている反面、無責任な飼い主による迷惑行為や、野良ネコの繁殖、危険動物の放置など、苦情も増えている現実があります。また、虐待や遺棄も後を絶ちません。
家庭や学校、地域など、あらゆる場所で動物を適正に飼養するため、社会全体で目標やルールを決めて取り組まなければなりません。また、動物の通信販売によるトラブルも増えており、悪質業者への規制も急がれています。
>> 改正案の特徴は。
高木 一番大きなポイントは、対策を総合的に推進するため、国は基本方針を、都道府県は推進計画を定めるとした点です。
例えば、各都道府県で犬やネコの処分数を・年後にはここまで減らすと決め、そのために繁殖防止の措置や引取り動物の譲渡を推進する。また、飼い主責任の明確化や、災害時の愛玩動物の保護などの課題もある。こうした点を基本方針や推進計画に盛り込むことで、国や自治体、地域、現場のボランティアなどが連携し、総合的に取り組みを進めることができます。
また動物取扱業者への規制を強化し、これまでの「届出制」から「登録制」に転換します。動物の飼養や施設の構造基準を満たさない業者には営業停止命令を出せるようにし、通信販売業などにも適用を拡大します。さらに動物取扱責任者を選任し、都道府県等が行う研修を受けるよう義務付けます。
カミツキガメや毒ヘビなど人に危害を及ぼす恐れのある特定動物については各都道府県で対応にバラつきがあるため、全国一律の規制を導入します。あわせて、マイクロチップの装着などによる個体識別を実施し、管理を徹底します。
動物実験に3原則盛り込む
>> 動物実験への対応については。
高木 国際的な動物福祉原則とされている、いわゆる「3R」を盛り込むことができたのは画期的です。できる限り(1)実験動物に苦痛を与えない=Refinement(2)動物実験に変わりうる代替方法を用いる=Replacement(3)実験に使用する動物の数を少なくする=Reduction の3項目で、日本はこれまで(1)しかなく、実験に使われる動物の劣悪な飼養環境も指摘されてきました。
研究者の間でも動物実験の基準となるガイドラインが国内になく、何らかの基準を求める要望が高まっていました。科学技術の進歩を妨げずに、動物を保護するという両方の観点から検討し、関係団体の後押しもあって、ここまで踏み込むことができたと思います。
>> 公明党の取り組みは。
高木 昨年2月から改正検討ワーキングチーム(座長=福島豊衆院議員)を発足して検討を開始し、同12月、私が引き継いで、20回にわたり視察やヒアリングを実施しました。動物愛護団体をはじめ、ペット業界、科学研究者、医学関係者、学校関係者など各方面から多くの貴重な意見を寄せていただきました。
その上で公明党として3月9日に改正案の骨子をまとめ、自民党とも協議を重ねて与党案を作成。与党主導で民主党、社民党、共産党の5党で改正案をまとめ、4月27日には自公民で記者会見を開き、早期成立を約し合いました。
既に一カ月が経過しましたが、大変残念なことに、足並みが揃わない民主党の党内事情によって法案提出が先延ばしになっているという現状です。国民の期待にこたえるために、速やかな提案、成立に向けて、さらに全力で取り組みます。
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