手記:高木美智代衆院議員

 近年、地球温暖化や化石燃料資源の枯渇を背景に、太陽光発電や風力発電など再生可能なエネルギーの重要性に対する認識が世界的に高まっている。そんな中、6月4日に世界22カ国から58人の国会議員が参加して「アジア太平洋再生可能エネルギー議員会議」が岐阜県の長良川国際会議場で開催され、私も出席させていただいた。

 今回の議員会議は、昨年(2004年)6月にドイツ・ボンで開かれた「自然エネルギー2004」の「自然エネルギー議員会議」を受け、アジアでの開催が呼び掛けられ実施された。

 会議では、カナダやメキシコ、韓国などの参加国から、太陽光、風力、水力、バイオマスなどの自然エネルギーに対する取り組みや課題について報告が行われたほか、エネルギーの活用促進に向けた政治の役割と、国際的パートナーシップ(協力体制)の在り方について活発に討論した。

 特に、再生可能エネルギーの効果については、(1)地球温暖化防止と温室効果ガスの抑制・削減(2)小規模分散型の電力供給システムを生かし、地域の特色に合わせた対応が可能(3)小型の水力発電や木質バイオマス(林地残材、製材廃材)エネルギーなどローカルなエネルギーとして利用――の3点が確認された。

 また、「国連持続可能な開発のための教育の10年」のイニシアチブに鑑み、地域における再生可能エネルギー環境の保全に向け、教育と知識の普及を促進していく合意もなされた。会議の最後には宣言文を採択し、各国における再生可能エネルギーの利用促進を誓い合った。

 電力という基礎社会サービスを拡充することは、貧困の削減や雇用機会の拡大、衛生状態の改善にもつながり、国連が進める「ミレニアム開発目標」の達成にも深くかかわっている。また、化石燃料と地域資源エネルギーを組み合わせることで、石油などの価格変動に左右されにくいエネルギーの安定供給が可能となり、エネルギーをめぐる紛争防止にもつながる。

 しかし、再生可能エネルギーの利用には初期投資のコストがかかるため、国家戦略としての組み立てが必要である。今後はODA(政府開発援助)を含めた資金の使途について、関係政府の一層の努力が図られるとともに、世界銀行などの国際金融機関を含めた、持続可能な資金調達メカニズムの構築がなされなければならない。また、エネルギー技術の低コスト化や性能向上を図るための技術開発が待たれるところであり、成功例の情報を各国が共有していくパートナーシップも重要となってくるであろう。

 次回の開催は、今年(2005年)11月、中国で「自然エネルギー2005国際会議」が予定されている。京都議定書が発効された今、アジア太平洋地域の安定と繁栄のためにも、日本がリーダーシップを発揮することが重要であることを改めて実感した次第である。




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