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自民、公明の与党両党は昨年12月、障害者自立支援法の抜本的見直しに関し、緊急に措置すべき事項と法施行3年後の見直しに向けて検討を急ぐ事項などを報告書としてまとめ、政府に要請。そして、緊急に措置すべき事項が2008年度予算と税制改正の両政府案に盛り込まれた。
そこで、緊急措置のポイントや公明党の取り組みなどについて、与党障害者自立支援に関するプロジェクトチーム(PT)の高木美智代座長代理(党障害者福祉委員会委員長=衆院議員)に聞いた。 |
緊急措置は予算に盛込む
特別対策の恒久化
事業者の経営安定へ支援
>> 緊急措置のポイントは。
高木 「報告書」は、昨年9月の公明党と自民党の連立政権合意で、「障害者自立支援法について抜本的な見直しを検討するとともに、障害者福祉基盤の充実を図る」としたことを受けて与党内で議論し、まとめたものです。このうち緊急措置は、障害者と事業者の方から寄せられた要望を踏まえ、実施することにしました。
ポイントの第一は、2008年までの軽減措置だった特別対策を09年度以降も継続するよう恒久化しました。
第二に、利用者負担の見直しです。低所得者の負担をさらに軽減するなど、負担の応能的な性格を一層高め、障害児を抱える世帯の負担感にも対応しています。
第三に、障害者の方に良質なサービスを提供するためには、事業者において、人材の確保や経営基盤の安定が必要です。現在、特別対策で従前収入の9割を保障していますが、さらに上回るよう対策を講じます。加えて、各都道府県に設けられた基金の使途や実施基準を見直すことで、就労支援事業、児童デイサービス事業、相談支援事業、諸物価高騰等への対応など、事業者に対し幅広く支援を実施します。
>> 利用者の負担は具体的にどうなりますか。
高木 利用者負担の上限を算定する際の所得段階区分を、従来の「世帯」から「個人単位」に見直し、本人と配偶者のみを勘案(かんあん)することとしました。
現在も世帯分離は可能ですが、障害者が税制と健康保険上の被扶養者でないことが条件です。この条件に関係なく、個人単位とするため、大半の方が、低所得1、2の区分になると思います。
その上で、障害者と障害児ともに負担をさらに軽減しました。例えば、障害者の非課税世帯(年収約79万円)が支払う居宅・通所サービスの負担上限額は、3750円から1500円に低減。障害児では、親が非課税世帯(年収約99万円)の場合、入所サービス料は、1万2300円を6000円に半減させます。
このように所得認定と利用料自体を変えることで、2段階の軽減策となりました。
また、障害児を抱える世帯に対して、例えば、年収600万円の一般的な世帯の通所サービス料の上限額をこれまでの9300円から4600円に減らすなど、大幅な軽減策を実施しています。さらに負担軽減措置の対象となる収入の範囲を年収600万円から890万円へと引き上げます。これにより、障害児を抱える全世帯の約8割までをカバーし、より多くの方の負担が軽くなります。
>> そのほか、報告書に盛り込まれた点は。
高木 法施行3年後の見直しに向けて検討を急ぐ事項としては、入院・入所者の地域以降の受け皿ともなるグループホームなど、住まいの場の確保に対する支援策の検討や、障害福祉サービスや補装具、自立支援医療の利用者負担の合計額に上限を設けることについて、健康保険における高額療養費との合算も含めて検討することなどを盛り込みました。
また、抜本的見直しの視点として、障害者にとって分かりやすい制度にすることをめざしました。これまでは介護保険との統合を前提とした点もあり、制度自体が複雑になっていたためです。
さらに今後の展望として、障害者の所得の引き上げを検討することを初めて明記しました。その一つが障害基礎年金の引き上げです。これは、政府与党で現在行っている社会保障制度一体改革の中で論議していくことですが、例えば現在2級の金額(月額約6万6000円)を1級(同8万3000円)並に、1級はさらに引き上げることや住宅手当の創設についても検討を行うこととしました。
政権合意を受け公明案ベースに取りまとめ
>> 今回の報告書の取りまとめに至る経緯は。
高木 昨年9月の連立政権合意を受け、10月23日に与党PTが発足、協議を重ねて12月7日に報告書を取りまとめました。同12日に町村信孝官房長官に申し入れ、2008年度予算と税制改正の両政府案にも反映されました。
当初、自民党との意見の隔たりがありましたが、粘り強く自民党を説得し、公明党案をベースにした報告書がまとまりました。
これからは、法施行3年後の見直しに向け、障害程度区分認定やサービス体系のあり方をはじめ、地域で暮らすために必要な相談支援の充実など、検討を開始していきます。公明党は、障害を個性と認め、障害者が能力を発揮し、地域で暮らせる社会をめざし、全力で取り組みます。
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