党女性委員会副委員長  高木美智代

妊婦を守るためにも着用義務付けを

 
妊娠中の女性にシートベルト着用を促す動きが広がっています。わが国の妊婦の交通事故死に関する正確な統計はありませんが、交通事故で年間最大約1万件の流・早産が起き、約40万人の妊婦が命を落としていると推計されています。

 1月に東京都の女性議員からこの問題を聞き、先月26日に党内閣部会と女性委員会が合同会議を開いて、獨協医科大学の一杉正仁教授から話を伺いました。

 一杉教授によると、栃木県の調査では、妊婦に3割程度しかシートベルトを着用していません。その理由は「法的義務がない」約63%などでした。

 道路交通法では、前席に乗車する人のシートベルト着用が義務付けられています。しかし、同法施行令第26条の3の2に、「負傷若しくは障害のため又は妊娠中であることにより、座席ベルトを装着することが療養上又は健康保持上適当でない者・・・」との免除規定が設けられており、このまま読むと、免除していると受け止められがちです。実は私もそう思っていました。

 しかし、米国では約84%、英国では約75%が着用し、「お腹の赤ちゃんを守る最大の方法は、母親がシートベルトをすること」とされています。着用していれば、事故の際に子宮にかかる衝撃が3分の1や4分の1に低減されるからです。

 道交法が制定された1960ごろは、シートベルトも今のような3点式ではなく2点式で、かえって腹部を圧迫してしまう恐れがあり規定が生まれたのでしょう。日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会も先月、妊婦のシートベルト着用を推奨する見解をまとめました。今後は母子の生命を守るために、施行令を改正して妊婦へのシートベルト着用義務付けを明記する一方、妊婦をはじめ、国民の皆さまの誤解を解く必要性を痛感しています。

(衆院議員)


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