年金の改革もそうですが、公明党は社会保障制度改革にいちばん責任をもって取り組んできました。こうした改革は、内外の識者からも高く評価されています。

さて、これからの少子高齢社会を見ますと、年金給付に大きな山が2つあります。ご存じのとおり、もう始まっている団塊の世代の定年退職。それからおそらく30年後に始まるであろう団塊ジュニア世代の定年退職ですね。一方、それを支える側といいますと、合計特殊出生率が1.26と子どもの数は減る状況で、皆さまの年金に対する不安は増すばかりです。

年金制度について、不安のもうひとつの原因は、5年に1度の制度改正のたびに数字が変わるけれど、支払う保険料がどこまで上がるかわからない。また受け取る年金額がどこまで下がるかわからないということでしょう。

公明党は2004年に、この年金をなんとしても守らなくてはならない。持続可能なものにしようと、当時の坂口厚生労働大臣を先頭に「年金100年安心プラン」を提示し、今後100年間の給付と負担の姿を明確に示したわけです。



年金改革のあるべき姿ポイントは次のとおり。

◎受け取る年金額は現役世代の平均収入の50%を確保する。
◎支払う保険料は現役世代が負担できる範囲内に抑える。

そのための柱が次の3つです。

◎保険料の上限を設定。厚生年金は年収の18.3%(個人負担9.15%)、国民年金は1万6900円。
◎基礎年金に投入している税金の割合をSからAに引き上げる。
◎従来取り崩さない方針だった147兆円の年金積立金を取り崩して、将来増大する給付に備える。

もし、この改革を行わなかったとしたら、おそらく年金の支払いは滞ることになったでしょう。また保険料も厚生年金で25.9%ぐらいまで、国民年金も2万9500円くらいまで上げなくてはいけない状況が危惧されていたわけです。この改革がなかったら、そのとおりになっていたと思います。当時、支給額をカットすべきだというのが財務省、経済界の声で、他党から「皆さんは受け取る側に配慮しすぎだ」と強く言われました。公明党はその声をはねのけて、庶民の目線で、「暮らせる年金」を勝ち取ったのです。



0年金問題では出生率の低下ばかりが叫ばれます。年金財政に影響を与えるのは、もちろん出生率や寿命などの人口動向が大きな要因ですが、それだけではありません。消費者物価、賃金など日本の経済状況そのものが年金財政の大きな要素となります。

積立金の運用も重要で、最近は景気回復が好調なため黒字化していますし、年金財政は良好な状況なのです。年金財政の収支は厚生年金、国民年金とも当初の見通しを上回っています。年金積立金も2004年当時に約147兆円だったのが、その翌年の末には約150兆円と取り崩すどころか、大きく積み増しているという状況です。

これも、与党が取り組んだ景気対策が実を結んだのです。このように、年金制度は出生率の問題だけではなく、社会全体に対する取り組みで大きくその状況が好転するのです。

出生率だけを見ていたずらに不安をあおるのは良くないことです。

問題にされる出生率も2005年には1.26まで下がりましたが、2006年は1.30台に回復する見込みです。引き続き出生率が回復すれば、年金の受給水準は50%を割ることはありません。日本の現在の経済が維持できないような経済成長率(0.6%程度)にならないかぎり、年金制度は大丈夫なのです。



松岡農林水産大臣の光熱水費問題、民主党・小沢代表の資金管理団体の10億円相当の不動産所有など、相変わらず、政治とカネの問題は尽きず、国民の政治不信が増す一方。そこで、自民・公明の与党政治資金改革プロジェクトチームは、政治資金規正法改正案いわゆる“政治とカネをめぐる法改正”を今国会に提出すべく審議を重ねている。

公明党の主張は政治家個人の資金管理団体による人件費を除く5万円以上の経常経費に領収書の添付を義務付けること。資金管理団体の不動産所有の禁止。政治団体の事務所経費の支出項目を細分化すること。不動産所有の禁止はすぐに合意した両党だが、5万円以上の領収書添付になかなか合意できなかった自民党。公明党は、金額にかかわらず、お金の使いみちは明確にすべきと考えています。


民主党などの野党は出生率の低下をあげて年金財政は厳しいと批判していますが、それは年金財政の要因の一部分だけを取り上げて不安をあおっているだけです。野党案は給付と負担が不明確、財源も曖昧です。これだけの少子高齢化を迎えて、それを乗り切る年金制度改革が必要なことは考えればわかるはずです。

年金問題は数字がすべてですから、いくら払っていくら受け取れるのか、その数字がない案というのは、対案とはとても言えません。

民主党案は数字が不明確なイメージだけの案です。民主党は、もともと国民年金、厚生年金、共済年金の一元化を主張していましたが、一元化となりますと事業主負担のない国民年金加入の自営業者は大負担増となる可能性があり、「自営業者イジメの法案」となりかねません。

また、数年前にはマニフェストのなかで年金の基礎部分は現在の消費税に加えて、新たに3%の年金目的消費税を創設して、賄うと言っていました。ところが昨年12月に取りまとめた「政権基本政策」では、消費税増税を打ち出せば参議院選挙は戦えないといって取り下げたのです。マニフェストに書かれた最低保障年金額も7万円だったり、6万円だったり、代表が代わるたびに変わっています。マニフェストは国民の皆さまに対する選挙公約であり、政党のいのちです。そのマニフェストをころころ変えるようでは、国民の皆さまとの約束を大切にしているとは思えません。あまりにも無責任な政党と言われても仕方がありません。

また、共産党は最低保障年金制度を実現するといっているのですが、これも給付と負担の合理的数値はありません。



年金制度に、出生率の低下が現実に影響を与えるのは、現在生まれた赤ちゃんが20歳になって保険料負担をする20年後からです。ただちに影響が出るわけではありません。

むしろ、そのためにも支え手を増やすことが大事と思っています。安心して子どもを産み育てやすい社会を構築していくことが急務です。

そのため公明党は働き方改革も含めた少子社会トータルプランを提示させていただき、子育て支援に取り組んできたところです。児童手当や育児休業給付、出産育児一時金、乳幼児医療費、奨学金、特定不妊治療費助成、妊産婦無料検診を創設したり、拡充するなどたくさんの結果を出させていただいています。

今年、リビング新聞「第13回助かりました大賞」の子育て部門で「児童手当制度の拡充」が金賞に、「出産育児一時金の引き上げ」が銅賞に選ばれ、「助かりました」、「出産を応援してもらっている気がした」など、大変うれしいお声をいただいています。

 

わが国の高齢世帯の6割は年金だけで生活しておられます。年金が老後を支える柱ということは、皆さん実感として理解してくださっていると思います。

それでも今後、一人暮らしの高齢者も増え、家族の支えなしに年金だけで暮らせるか不安という声も聞かれます。年金は衣食住をはじめとする基本的な生活をカバーするものです。標準的には現役時代にきちんと保険料を納めた方については暮らせるような年金になっています。納めた保険料に対して厚生年金で2.3倍以上、国民年金で1.7倍以上の給付が受けられるようになっています。おそらく、これほど有利な「保険」は、ほかにはないのではないでしょうか。


今回の年金制度改正では、保険料を払うかたの負担能力に応じてきめ細かな多段階免除制度を導入しました。(表1参照)同時に、30歳未満の低所得のかたが将来、無年金・低年金とならないよう、同居している世帯主の所得にかかわらず、保険料納付を猶予し、あとで納付できるようになった段階で追納できる「若年者納付猶予制度」(表2参照)を創設しました。ぜひ、手続きをして、年金権を確保していただきたいと思います。


今年の4月から、公明党の主張で、将来受け取れる年金額などをお知らせする「ねんきん定期便」というサービスが、58歳に加えて35歳の方を対象に始まりました。来年4月からは国民、厚生、共済年金、厚生年金の加入者に、その方の誕生月に届けられます。住宅の有無など、生活条件は千差万別ですから、それを参考に、老後の生活設計を考えていただければと思います。

高齢者のかたの生活保障は、年金だけでなく、医療・介護費の支出が増えることもあり、総合的な支えが必要と思っています。例えば、高額医療・高額介護合算制度を創設することにより、最大98万円の負担上限が56万円に引き下げられ、また、入院費では窓口で自己負担限度額のみ払えばすむようにするなど、きめ細かな負担軽減策に取り組んできました。皆さまが安心して長生きでき、生きがいと充実を実感できる「生涯現役社会」を目指して、頑張ってまいります。

 

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◆【プロフィール】◆

◆ 衆議院議員高木美智代(たかぎ みちよ)

福岡県北九州市生まれ。創価大学文学部卒業。
平成15年11月、比例代表東京ブロックより衆議院議員初当選。
現在は、公明党女性委員会副委員長、東京都本部副代表を務める。
また、経済産業大臣政務官も務める。

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