• 2017.2.10

森田実 世界研究室通信 82(https://www.facebook.com/moritasouken/) (2017年2月10日)

2月7日の衆議院予算委員会「文科省天下り問題」集中審議において率直に最も鋭く文科省の責任を追及したのは高木美智代議員(公明党)でした。
高木議員のきびしい質問は国会の空気を変えました。
高木議員の正義感あふれた追及姿勢に深く敬意を表します。

「政は正なり」(孔子)
「是を是と謂い、非を非と謂うを、直と曰う」(荀子)

2月7日の衆議院予算委員会「文科省天下り問題」集中審議をNHK国会中継で見ました。多くの与野党議員が登場しましたが、最も輝いていたのは公明党の高木美智代議員でした。輝いていた質問者は高木美智代議員ただ一人だったと私は感じました。高木美智代議員は、文科省のエリート官僚の不正行為に対する、道義を貫く立場からの強い義憤を胸に、凛とした姿勢で、文科省官僚と元官僚を追及しました。

高木美智代議員は、冒頭にこう述べました。国民の声を見事に代弁したのです。

「昨日、文部科学省の再就職あっせん問題を受け省内に設けられた調査班による第一弾の調査結果が公表されました。
調査結果では、文科省が組織ぐるみで再就職あっせんをしてきた、しかも、あっせんを禁止した平成二十年の改正国家公務員法施行時から行われてきたというではありませんか。私は、怒りを通り越し唖然とさせられました。
今回の調査結果は、公明党の提案によって、文科省内の調査班に弁護士など第三者を入れた調査が行われ、明らかになったものです。
私は、まず最初に、文科省の旧態依然とした体質を断じて許さず、徹底して真相究明を行い、処分をして、うみを出すべきだと強く申し上げます。
国の未来を決めるのは教育です。教育行政をつかさどる文科省において組織的な再就職あっせんが行われてきた、違法行為が行われてきたということは、教育行政の信頼にかかわる重大問題でございます。
今後どのようにして自治体の教育委員会や教育長を指導していくのか、残業しながら懸命に働いている教職員、また保護者や子供たち、そして地域で子供たちの育成を支えてくださっている方たちに申し開きできるのか。これは文科省挙げて全職員がおわびをし、文科省を解散するほどの決意を持って出直しをしないと、文科省への信頼は到底戻らないと思っております。」

高木議員は国民の怒りの気持ちを率直に代弁してくれました。さらに、高木議員は、文科省の事務方トップの事務次官だった前川参考人に次のように鋭く迫りました。

「私は、一部のエリートが甘い汁を吸って、真面目に汗して働く方々がばかを見るような社会にしてはならないと考えております。
信なくば立たずですので、国民に政治への信頼がなくなれば、幾ら総理お一人がどんなに頑張られても、政治は機能不全に陥ってしまうではありませんか。まして、国の未来を決めるのは教育です。教育行政をつかさどる、子供たちのお手本になるべき官庁が泥まみれになっている。私は恥を知るべきだと申し上げたいと思います。
そこで、前川参考人、国民にどのように弁明をするんでしょうか。」

この高木議員の質問に対する前川参考人の答弁は、表面的な通りいっぺんの謝罪でした。こんな答弁に国民は納得しない、と感じていましたところ、高木議員は、直ちに次のようにきびしく批判しました。

「私には全く心が伝わってきません。文科トップの次官が辞任をして、調査にも応じているんだから事足れりじゃないか、そんな考えがみじんでもあったら大間違いだと思います。あなたが法律違反をとめられなかったんですよ。大罪なんですよ、これは。その認識をはっきりと持っていただきたいと思います。退職金を返納するお考えはありますか。」

文科省の前事務次官の前川参考人はしどろもどろになり、意味不明のことを口走りました。これに対し、高木議員は次のように総理に訴えました。

「総理、どうも、我が国の国家公務員の、しかも今の答弁を聞いておりましても、本当に、エリートとして何を守り、またどのようにして国民に奉仕をしていくのか、その哲学といいますか、理想といいますか、倫理といいますか、どうもそこが薄いように思います。
総理、ぜひこの考え方を、総理のお考えをしっかりと、訓示でも何でも構いませんので、明快にそれをまとめていただいて、私は、この際、お出しいただくべきだと思います。いかがでしょうか。」

安倍総理は、高木議員に対して「総理大臣としての考え方を示す」と約束しました。高木議員の質問は、今後の政治の方向付けをしたのです。法に違反する行為を行ったエリート官僚は許されないのです。

ついで文科省天下り人事の調整役を果たしていた嶋貫参考人に質問しました。嶋貫参考人の自己弁護的答弁に対し、高木議員は次のようにきびしく指摘しました。

「あなたが、民間人としてボランティアで、人助けで(などと言っているが)、そんなことを誰が信頼しますか。」

高木議員は、質問の最後で、民主党政権の過ちを指摘しました。的確な批判です。高木議員はこう述べました。

「OBによるあっせんはいいと明快に言い切ったのは民主党政権です。ここは反省していただきたいと思います。」

民主党の関係者は謙虚に反省すべきです。この重要な事実を的確に指摘した高木議員の慧眼に感心しております。

最後に、新聞社・放送局の政治記者の皆さん。皆さんの目は節穴でしょうか? 耳は悪くないですか? 「自民党と野党の対立」という構図でしかとらえていない報道をしてしまっていませんか。
何がポイントで、国民のために、いま何を政治はしなければならないのかを読者・視聴者に伝えることができていないことを報道人として深く反省してほしいと思います。全国紙、テレビ報道そして政党機関紙でさえも例外ではありませんでした。マスコミのそういう姿勢が、今回のような不正な天下りを容認してしまう土壌をつくってしまっていたのです。

2月7日の「天下り問題」集中審議において、最も的確ですぐれた質問をしたのは公明党の高木美智代議員でした。このことを正確に報道した記事や放送を、残念ながら目にすることはできませんでした。
高木議員の凛とした鋭い正義の質問が、「天下り問題」の徹底解明への道を開いたのです。日本国民の一人として高木美智代議員に深く敬意を表します。

ページ上部へ戻る