「40歳以上の末期がん患者に対する介護保険サービスの適用」について質問

2005.4.6

○高木(美)委員 おはようございます。公明党の高木美智代でございます。
 この介護保険制度につきましては、先般、本会議におきましても質問させていただきましたが、本日はさらに具体的な点に踏み込ませていただき、質問をさせていただきます。

 初めに、四十歳以上の末期がん患者に対する介護保険制度の適用のことについてでございます。このことは、二月十五日に行われました尊厳死とホスピスを推進する与党議員懇話会におきまして与党が合意したとされる報道がなされました。
 内容につきましては、これはある新聞社の報道内容でございますが、四十歳から六十四歳までの末期がん患者を、介護保険制度の給付対象に加える方針を決めた。現行では、四十歳から介護保険料を負担しているが、訪問介護などのサービスが使えず、在宅の患者から介護保険の利用を望む声が出ていた。二〇〇六年度からの実施を目指す。これが一つ。さらに、「ただし、「老化に伴う」ことがサービス給付の要件なので、乳がんなどは除外する方針だ。」という報道でございました。
 私は、こういった点を踏まえまして、三月二十二日の本会議におきまして尾辻大臣に見解をお伺いしましたところ、大臣から概略、次のような答弁をいただきました。がんは我が国の死因の第一位になっている、多くのがん患者の方々が病院で最期を迎えておられる現状にある、しかしながら、適切な在宅医療と介護サービスがあれば、住みなれた自宅で最期を迎えることが可能である、さらに、そのような希望をお持ちの方々も少なくない状況にある、こうした方々のニーズに対応する観点から、現行の介護保険制度の中での対応方策について今後検討してまいりますという大変真情こもる前向きな御答弁をいただきました。

 そこで、配付させていただきましたお手元の資料をごらんいただきたいと思います。まず、これがどういうふうになっているかといいますと、御存じのとおり、介護保険の適用になる特定疾病につきましては一枚目のようになっております。この(2)の一のところにございますとおり、「六十五歳以上の高齢者に多く発生しているが、四十歳以上六十五歳未満の年齢層においても発生が認められる等、罹患率や有病率等について加齢との関係が認められる疾病であってその医学的概念を明確に定義できる」という点、そして「三~六ケ月以上継続して要介護状態又は要支援状態となる割合が高いと考えられる疾病」とございます。
 今私が伺っておりますのは、末期がんにおきましては、これが平均約六十日ぐらいであるというデータ、また約三カ月ぐらいであるというデータという点がございます。どういう疾病が入っているかといいますと、この下にあります一覧のとおりでございます。

 そこで、次のページの上の図一をごらんください。ここにありますとおり、悪性新生物、がんと言われますのは死因の中でも三一%、三十万人の方が亡くなっております。その下の図二のところに、どこで亡くなられているか。施設内といいますのが、この右側の二〇〇二年度、九三・六%。それに比べまして、下の自宅というのは六%、またホスピス・緩和ケア病棟等は三%、こういう今の状況でございます。ほとんどの方が医療施設で亡くなっている現状です。
 しかしながら、次のページの図三をごらんいただきたいと思います。あなた自身がもしそのようなことを告げられたとき、療養生活はどこで送りたいですかという問いに対しまして、この囲ってあります「自宅で療養して必要になればそれまでの病院に入院したい」とか、三項目、「自宅で最後まで療養したい」とか、それぞれございますけれども、自宅を中心に、こういう自宅療養を希望していらっしゃる方は、この数を合計しますと五八・七%、約六割近くの方がこうしたことを希望されているわけです。

 だけれども、それを阻害する要因、この図四のところに、「自宅で最後まで療養することは実現困難であると考える理由はなにか。」今現実に何が障害となっているか。ここの冒頭に「介護してくれる家族に負担がかかる」、これが七八・四%でございます。自宅で送りたいにもかかわらず、やはりなかなかそれがかなわない。支え手がふえれば六割の方たちが自宅で人生の最期を迎えたい、このように願っていらっしゃる。
 当然、それを支えるためには、人手だけではなくて、特殊ベッドなどの福祉用具、またヘルプサービスなどの利用が必要となってくるわけでございます。しかし、今の介護保険制度では、がんは特定疾病に加えられておりません。したがいまして、六十五歳未満の被保険者の方々は、自費で負担するか自宅に帰るのをあきらめざるを得ないという状況にございます。このことは、これからターミナルケアをどのようにしていくのか、介護保険制度という中で支えをこれからどうしていくのか、その本来の介護保険の役割を果たせるかどうか、大変これは大きなポイントであると思っております。
 こうした問題が、与党の政治主導の課題として、今のこの介護の制度よりさらにウイングを広げる形でこのような検討が行われており、そしてそういった課題が提示をされているということは、私は政治の意思として非常に重要なことであると思いますし、また与党の一員として誇りであると思っている次第でございます。

 そこで、まず質問をさせていただきます。
 現行ではなぜこうした末期がん患者につきまして介護保険のサービスが受けられないのか、その理由を説明していただきたいと思います。

○西副大臣 お答え申し上げます。
 先ほどから、死因の第一位であるがんの特に末期の状態、それからどこでお亡くなりになりたいかということを資料を使って非常にわかりやすく御説明をいただきました。六十五歳以上の皆さんは介護という世界がございますが、今のところはそれの適用が若い人たちにはないという課題は大変大きな課題だというふうに思っております。

 ところで、その介護保険のサービスが受けられない理由ということでございますが、先ほど委員御指摘のとおりでございまして、四十歳以上六十五歳未満の方々で現行の介護保険制度の対象になる要件といたしましては、先ほど御説明いただきました二点でございます。
 介護等を要する期間が、省令において定めているんですが、現行六カ月ということを基準にしておりまして、それ以上継続するという見込みがある、こういう要件と、それから二つ目は、その原因、要介護状態の原因が加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病として政令に定める疾病、これは特定疾病というふうに先ほども御説明ありました、これに該当する、この二つの要件を満たすことが必要ということでございまして、特に六カ月以上継続するという部分で、現状では、今までの、五年前の介護保険制度が発足したときには、悪性新生物いわゆるがんは適用にならなかったということでございます。

○高木(美)委員 恐らく、そうした基準というものが今ございますので、そこで政治の意思、こういう形になって今検討がなされているのだと思います。
 そこで、今、この末期がん患者の多くの方たちから、ぜひ自宅で療養したいという方についてはそれを認めてほしい、介護保険のこの枠の中に入れてほしい、そういう要望も多くございます。この課題につきまして、今後どのような考え方で検討をされていくのか、また今後の見直しのスケジュール等も伺いたいと思います。また、末期がんを対象とする場合のがんの対象範囲につきましてもあわせて説明をいただきたいと思います。

○西副大臣 お答え申し上げます。
 多くのがんの患者の皆さん方が病院で最期を迎えている状況にあるというのは、先ほどお話があったとおりでございます。しかし、こうした方々が適切な在宅医療と介護サービスを受けられれば、住みなれた自宅で最期を迎えることが可能でもある。現に、そのような希望を持っていらっしゃる方が少なくないという現状は私どもも認識しているところでございます。
 一方で、介護保険制度施行後、在宅で最期を迎えるために必要な環境や体制が徐々に全国各地どこにでも整いつつあるということでございまして、こうしたことも考慮しつつ、ターミナルケアの充実という観点から、現行の介護保険制度の枠組みの中で可能な対応策について、がんにつきましても前向きに検討してまいりたいと考えているところでございます。このために、四十歳以上の末期がんを介護保険の対象に加えるに際しての課題等について、専門家からの意見もこれから十分伺ってまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)委員 大変前向きな御答弁をいただきまして、大変力強い、また希望がわくような思いがいたします。
 もう一つの課題としまして、中には、四十歳以上という枠をさらに外して、二十代、三十代の方にも適用してほしいという御意見をおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、これは私の考えでございますが、やはりまず現行の介護保険制度の枠の中で検討されるべきだと考えております。これをこの枠内の第一歩として、そこを拡大していただく、こういう認識で、年齢拡大問題と絡めてではなくて、すっきりと検討をしていただきたいと思っておりますが、そこの点につきましてはいかがでしょうか。

○西副大臣 これからの検討ですので、さまざまな考え方があると思いますが、今回提案申し上げました介護保険制度の大枠の中できっちりと対応することがいいのではないかというふうに私自身は考えております。
 先ほど若干ほかのがんの、乳がんはどうだというような御議論もございましたので、若干がんの種類等についての考え方についても御報告申し上げたいと思います。
 四十歳以上の末期がん患者の方々を介護保険の対象にしたらどうか、こういうお話ですが、そのためには、特定疾病の要件に照らした場合の妥当性をまず考えてみる、先ほどの二つの要件を考えてみることが必要でございます。必要な科学的知見を踏まえて判断をするということでございますので、これから専門家等の御意見も伺った上で検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。
 実は、乳がんについては、その条件に必ずしも一致しないのではないか、加齢に伴うものなのかどうなのかという、がんの発生する部位が胃なのか大腸なのか、それとも乳がんという形になるのか、そういう部位によりまして加齢に伴うものなのかどうなのかということを今の医学の状況から見て果たして判断することがどこまで可能なのか、あくまで当然データに基づいてですけれども、やはり高齢化現象といいますのは最近のことでございますので、こうしたところも、真偽のほど、またあいまいな部分、総合的によく御検討をお願いしたいと思っております。
 そこで、先ほど申し上げました、乳がんについては除外するというさきの報道でございますけれども、これが真実なのか間違いなのか、まずこの点につきまして明確に御答弁をいただきたいと思います。

○西副大臣 先ほどからも申し上げましたとおり、今はそういうところのもっと前提を置かない、大枠の部分で議論を進めておりまして、乳がんがどうなるのかというところまでは、全く今のところは検討は進行しておりません。がんそのものについての介護保険の適用についての議論からこれから議論を始めていきたい、こういうふうに考えているところでございます。

○高木(美)委員 では、そのような真っ白な認識からスタートをお願いしたいと思います。

 実は、私のところもそうですが、我が党の多くの議員の方たちのところにも心配する女性の方々からお声が寄せられております。私もそうした会の女性の代表の方ともお会いをいたしました。
 そこで、きょうもう一つお持ちしましたのは、これは在宅ホスピス協会顧問であります川越厚先生がお書きになられた「家で死にたい」という実に端的な題名の、サブタイトルとしまして「家族と看とったガン患者の記録」という、大変私も涙なくして読めない内容でございました。この中に、末期がん患者の様子であるとかがつづられておりまして、時間がございませんけれども、少し皆様に御報告を申し上げたいと思いまして、紹介させていただきます。
 この方は、四十三歳で乳がんで亡くなられた女性の御家族でございます。御主人とそれから息子さんとお嬢さんと三人でお母様をみとったという、最後の末期のところです。

  翌日から口が殆どきけなくなりました。カレンダーを持って来てといい、じっと眺めていましたが、二十五日を指で差して、「これから、さきは、わたしは、いない、からね」と絞り出すように、言いました。二十四日まではまだ目をあけ、何事か語りかけるとうなずいたり、首を振ったりしました。深夜、息のつき方が明らかに変わりました。そして二十五日は一日中、目を開きませんでした。この日、終業式から帰ってきた娘の「ただいま」が、聞こえたのかどうか。「おい、そろそろか」と言ったとき、かすかにうなずいたように見えたのは、気のせいだったかもしれません。時計の針が零時を回り、二十六日になりました。夜を徹するつもりで、ベッドのそばで息子とお酒を呑み始めました。ふいに、かき消すように、息をひきとりました。二時十五分でした。おだやかな顔で、すこし微笑んでいるように見えました。

 この方は、御家族と相談されて、夫に負担をかけたくない等々、いろいろ思われながらも、御家族の強い意思で、最期を自宅でみとりたい、最期までお母さんの世話をしたいという、当然途中こうした川越先生等々が手厚く手を差し伸べてくださって、こういった形で最期をみとられたわけです。
 こうした例を川越先生は何人か紹介をされながらおっしゃっていらっしゃることは、やはりこうした最期の、在宅で臨終を迎えた場合、さまざまな面が考えられると。四番目にとおっしゃっていらっしゃいますけれども、子供や孫に与える教育的な面が大変大きい。この点はがんに限ったことではないけれども、在宅で親や祖父母が死を迎えることになると、そのことが子どもたちに与える影響は、計り知れなく大きい。祖父母や肉親の死を身近に体験することにより、子どもたちは生と死の意味を学び、考えることになる。子どもの時のこのような貴重な経験は、やがて大人になってからも貴重な財産となって残っていく。 大変大きな示唆に富んだ内容でございます。
 この方は、決して病院での終末を、それを批判するものではないが、そこにはそこのよさがあるけれども、ただ、医師とそれから看護師がいれば家族がいなくても最期をみとることができるという病院の体制とは大きな違いがあると述べていらっしゃいます。

 私は、こうした点を踏まえて、この方は四十三歳、乳がんで亡くなられた方、この方もそうですけれども、私の何人かの友人もやはり、こういう四十代、五十代、乳がん等で亡くなるとなりますと、お子さんはまだ中学、高校といった多感な年代でございます。お母さんを必要とするお子さんにとってこの生死という究極の人生勉強、これをお母さんと一緒に、最後のお母さんからの贈り物として受け取っていく、こういった姿を多く見ております。

 ただ、我が国におきましては、女性の乳がんの死亡率は、罹患しましたら三人に一人と言われております。当然、それに伴うがん検診の受診率が一二・三%という先進国にはあり得ないおくれでございまして、性差に基づく医療につきましても大変おくれているという状況がございます。そうしたことから、御存じのとおり、健康フロンティアの中にも、女性のがん緊急対策として盛り込まれたわけでございます。
 いかんせん、この年代はどうしても、仕事も忙しい、また家の中でもなくてはならない存在、お子さんもまだ手がかかる、家業があれば当然またその分負担も大きい。そういった状況をかんがみまして、私は、こうした切実な声をぜひ受けとめていただき、検討に反映をさせていただきたい、このように心から切に女性の一人として念願するものでございます。

 そうでないと、これから、例えばがんの罹患につきまして、部位によりまして、これは加齢による、これはそうではない、そういう区別がそこで同じがんという名前でありながら行われた場合、例えば、同じ四十代でありながら、片や胃がんだから介護サービスが受けられて自宅療養が可能となる、片や乳がんだからそれが受けられない、こういう差を生んでしまう。私は、こういったことはあってはならない、谷間をつくってはならないことなのだと思っております。そこがまさに政治の意思、どういう方向で隅々まで光を当てていくか、こういう大事な点ではないかと思っております。

 こうしたことを含めまして、西副大臣の、これは副大臣としてといいますよりも、政治の意思というからには、一人の政治家でいらっしゃる政治家としての思い、御決意をぜひお伺いさせていただきたいと思います。

○西副大臣 お答え申し上げます。
 先ほどからの種々のお話を聞きまして、私も、二十四歳のときに祖父が自宅で亡くなりました。その死に顔は今でも忘れることはできません。母も父も病院で亡くなったんですが、特に自分のところの隠居で亡くなったおじいちゃんの顔というのは生涯強く残っておりますし、特に、そのことによって命を大切にするという、目の前で人が亡くなるということを一人でも多くの若い人たちにも知っていただくことも大事かなというふうに考えさせていただきました。家族に見守られて、そして安らかに最期を終えるということの大切さを今教えていただいたような気がいたします。

 がんの部位によって介護の世界に入るのか入らないのかという判別をすることがどうなのかと。
 事実、高齢者の乳がんにかかる率は、四十から六十五歳よりも若干、若干低いような、そんなデータも出ているようでございますが、いずれにいたしましても、若い時期からに比べると、これは間違いなく、加齢というのはどこから加齢というかということの定義はありますけれども、いわゆる中高年の時代にがんが発生するということを見ますときに、私は、部位によって、また女性特有のがんの発生によって区別をするということはよくないというふうに考えているところでございます。

○高木(美)委員 大変前向きな、また本当に西副大臣の深い思いの御答弁をいただきまして、ありがとうございました。ぜひともその方向での御検討をお願いいたします。

 時間がなくなりましたけれども、最後に、地域支援事業につきまして一点お伺いをさせていただきたいと思っております。
 この地域支援事業は、現在行われております介護予防・地域支え合い事業を見直しまして老人保健事業と再編をして、地域支援事業としてこの介護保険法の中に位置づけられる、そういう内容でございます。
 私、東京でございますので、今現実にこれを各区でどのように展開するかと大変悩んでいらっしゃる、何人かの、数区の介護保険課長の方とお会いをいたしました。やはり皆様異口同音におっしゃいますのは、この事業については、補助金が廃止となりまして、今回は事業規模についても市町村介護保険事業計画に明記をする、そして政令で一定の限度額を定めるとしておりまして、どうも東京都の説明では給付費の三%を上限に、こういう説明がなされているようでございます。ある区におきましては、三%といえばそこは三億円、既に老人保健事業だけでもう三億を超えています、そこに地域包括支援センターの人件費をこの中から出すとなるととても十分な財政はありません、にもかかわらず、厚生労働省の方たちは三%を超えたものは地域で負担してくださいというお話をされます、かといって、現行サービスを落とすわけにはいかないと。

 要するに、五年前のときは介護保険創設時でありまして、全く白地から何をするか、こういうデザインをするという形でございましたが、現在は、既にサービスを受けている人がいる、またそこで働いている人がいる、その方たち一人一人に納得してもらうにも時間がかかる、また区によって力を入れてきた事業も全部異なる。
 それで、皆様からの要望でございますが、自治体でもう少し取捨選択できる余地を与えてもらいたい、いきなり数で縛るというのではなくて、枠は保証する、しかし区市町村に裁量を持たせる、こういう方向をぜひ検討していただきたい、こういう要望がございます。

 あわせまして、時間も迫ってまいりましたので質問させていただきますが、また、今回新たに、その一環として地域包括支援センターをつくることになっております。そこには、保健師、看護師、また社会福祉士を配置しまして、地域支援事業とあわせて相談機能も持たせるというふうになっておりますが、現実、人の確保に大変苦慮しているという状況がございます。
 今まで、老人保健事業とか地域医療はどこで推進してきたかといいますと、東京都の場合は各区の保健センターが行ってまいりました。保健師さんが地域の老人のことまで、高齢者のことまでよくわかって、推進をされてきたわけです。これを新たにつくるということは、ともすれば今までの流れを分断しかねない、今ある機能をどう生かしていくか、ここが大変大事ではないか、こういった御要望でございます。この点につきまして答弁を求めます。

○中村政府参考人 二点お話をいただきました。
 例えば最初の方の点でございますが、今、老人保健事業が、その区の例でありますと、もう三億円なら三億円を超えているというようなお話がございましたが、老人保健事業と今度の地域支援事業と重なる部分もありますが、重ならない部分もございます。例えば、地域支援事業は六十五歳以上の人を対象にしておりますが、老人保健事業は四十歳以上を対象としている部分もありますので、三億円そのままが全部地域支援事業の方に来るというわけでもございません。
 そこのところをどう振り分けしていくかということについては、十八年度の施行でございますので、十八年度予算のときにも対応していかなければならないと思っております。今御指摘がございましたように、市区町村の運営がスムーズにいくような配慮を十分するようにという御指摘でございますので、その点についてもよく市区町村側とも御相談してまいりたいと思っております。

 また、地域包括支援センターの問題でございますけれども、今まで区の場合は区の保健センターが中心になってやってこられたということですが、その区の保健センターを地域包括支援センターとすることも可能でございますし、地域包括支援センターを別につくることももちろん可能でございます。その際、非常に情報も知恵も持っておられます保健師さんを両方で活用していただくというようなことも可能だと思います。地域包括支援センターは、更地で新しいものをつくり、今までのものと全く分断されているということではございませんので、いろいろな設置の仕方があると思います。よく、今の例で申し上げますと、各区の方で御考慮いただけたらと思っております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。
 今、局長から御答弁いただきました、まず一つですが、十八年度予算のときにもよく考慮して対応するというまず最初のお話がございました。やはり地域におきましては、予算規模をどのように設定するか、そこに伴って、例えば介護保険料をどのように設定するか、特に今回、新第二段階がふえております、それぞれの収入をどの時点でどう捕捉するかとか、施設給付の問題であるとか、やはりなかなか中身のところを詰めるのに、ここに苦慮しているという状況もございます。
 今お話ございましたとおり進めていただきたいことと、できれば、こうした、要するに、タイムスケジュールを少し前倒しで早目早目に設定していただきませんと、説明では、二年間の猶予がある、その間に進めていただければいいという説明はあるんですけれども、ただ、二年も待ちますと次の改正が始まるという現場の声もありまして、この点をぜひまた御検討をお願いしたいと思います。

 あともう一つは、先ほどの保健センターを、地域包括支援センター、そこに含めるという形にしてもよいという大変前向きなお話をいただきました。できれば、こうした細かいやりとりを、今現実に担当していらっしゃる行政の方たちとわかりやすく展開していただければありがたいと思っておりますが、今お手を挙げていらっしゃいましたので、もし御答弁がありましたら。

○中村政府参考人 保険者でございます市町村の方のいろいろな実施体制との関係でございますが、十八年四月がいずれにいたしましても介護保険制度としては節目になる、保険料を決め、新しい事業計画を決めなければならないというときでございます。それに重なる形で、現在、制度改正のお願いもしているということで、私どもも、市区町村の方には大変、そうでなくても大変な時期に、また短期間でお願いしなければならないということで、昨年も秋に三回ほど担当の課長会議を開かせていただきましたし、ことしに入りましてからも、今月も中間的な、まだ法律も決めていただいておりませんので中間的な状況になりますが、また国会の御審議を踏まえなければなりませんので、軽々に我々が独走することは許されませんけれども、そういうことはあってはならないと思っておりますが、やはり実務としてできるだけ早くお伝えすることはお伝えするということで、これから毎月のように都道府県、市区町村の方の担当の方々との会議を開き、またブロックごとに我々が出向くようなこともして、周知徹底、また準備をしていきたい。
 あくまでも原則は十八年四月実施を目指して頑張るようにしていきたいと思っておりますので、二年間の猶予期間は置いておりますが、そういうことは、それはそれとして、十八年四月の前提で間に合うように作業をしてまいりたいと考えております。

○高木(美)委員 ぜひとも現場の意向を酌んでいただきながら進めていただきたいと思います。
 国民の皆様にも、介護保険導入時、かなり大きな理解をつくっていただきました。やはり政府としましても、ぜひともまた、この介護保険の改正、これがこのようになるのだという理解の大きな波をもう一度つくっていただきたいことを最後にお願いいたしまして、質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。

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