「医療制度改革“療養病床の再編成について”」

2006.4.14

○岸田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、健康保険法等の一部を改正する法律案、良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案、小宮山洋子君外四名提出、小児医療提供体制の確保等のために緊急に講ずべき施策の推進に関する法律案及び園田康博君外三名提出、医療を受ける者の尊厳の保持及び自己決定に資する医療情報の提供、相談支援及び医療事故等の原因究明の促進等に関する法律案の各案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として防衛庁防衛参事官西山正徳君、総務省大臣官房審議官大谷泰夫君、文部科学省大臣官房審議官磯田文雄君、厚生労働省医政局長松谷有希雄君、健康局長中島正治君、老健局長磯部文雄君、保険局長水田邦雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

○岸田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。

○谷畑委員長代理 次に、高木美智代君。

○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。

 今回の医療制度改革は、これまでに多くの議員の方からお話がありましたとおり、国民皆保険制度をいかに持続可能なものにするかとの視点から、広範な改革が盛り込まれております。

 我が党におきましても、今回のこの改革に当たりまして、一つは国民の目線に立った改革であること、そして少子化への配慮が行われること、また年金生活者など高齢者負担への配慮、この三点を一貫して主張させていただきまして、その多くが盛り込まれていることを感謝申し上げたいと思います。

 しかしながら、この改革は、同時に患者本位の医療を実現するものでなければならないと思っております。今回の改革案につきましては、情報提供の制度化であるとか、また広告規制の見直し、また医療費の中身のわかる領収書の発行、セカンドオピニオンの推進、また安全支援センターの制度化等々、患者のニーズにこたえる医療の実現に大きく踏み出したものと評価をさせていただいております。

 私は、今回のこの改革の審議を通しまして何よりも念願しておりますことは、国民の皆様お一人お一人が、御自分が医療に対しまして、例えば、生活習慣病にならないためにどのようにコントロールをしていくのか、また健診をどのようなサイクルで受けていただくのか。そしてまた、もし治療が必要になりましたときには、これはある新聞の記事でございましたけれども、医師と患者の関係を、神としもべの関係である、このように書いていらっしゃったところがありました。そういうときもあるかと思います。しかしながら、それを受ける患者の方の立場からいきますと、むしろ対等の立場で、医師の専門的知識をかりながら、インフォームド・コンセントでともに治療に当たる。自分がまさに医師で、自分が患者である、こういうような意思をお持ちになるということが大事ではないかと思います。

 そして、そのための情報提供も行われ、やがて人生の最終章をお迎えになるときに、在宅なのか、また病院なのか、そういう選択を御自分でしていただくというように、御自分の健康との向かい方を人生の中でどのようにされていくのか、これを見詰め直すきっかけにしていただければと思っております。また、そのための選択肢を提供することが政治の役割であるとも考えております。

 そこで、赤松副大臣にお伺いしたいと思いますが、今後こうした医療制度がどのような視点で、どのような方向に向かうことが望ましいのか、また、その途上にありまして今回の改革をどのように受けとめていらっしゃるのか、御見解を伺いたいと思います。

○赤松副大臣 今高木委員が冒頭で御指摘になりましたような今回の医療制度改革についての大きな意気込みといいますかとらえ方、私も全く、ほとんど同じ認識に立っているところでございます。
 単に医療費の是正というふうな、そういう観点だけではなくて、日本の医療のありようというものをこの際根本的にしっかりと国民の皆さんと一緒の目線に立って変えていくということが非常に重要な局面に差しかかっているのではないか、そんなふうに思う次第でございます。

 具体的には、医療計画制度を見直し、急性期から在宅での療養に至るまで患者が切れ目のない医療サービスを受けることができるように、脳卒中や小児救急医療などについても地域における医療の連携体制を構築していく、こういうことについてしっかりと力を注いでまいりたい、そんなふうに思います。

 また、先ほど来お話にも出ておりますけれども、一つは都道府県を通じた医療情報の提供制度の創設など、医療に関する情報提供という部分でしっかりと皆さんに安心していただけるような体制をつくっていくように推進をしていきたい。もう一点は、医療安全支援センターの制度化、この医療安全支援センターは平成十五年から既にそういうものが設置をされているわけですけれども、現状では法律上の位置づけがなくて、機能が明確ではないという状況がありますので、しっかりと医療法の上に位置づけをいたしまして、大きく育てていくことによって、医療に対する安全というものをしっかりと国民の皆さんの中に定着させていきたい、そんなふうな角度で推進をしていきたいと思っております。

 ともあれ、本来的な意味における患者本位の医療提供体制というものを日本の社会の中にしっかり構築する、大きな転換の起点にしてまいりたい、そんなふうに考えているところでございます。

○高木(美)委員 力強い御決意を伺いまして、ありがとうございます。

 先ほど来、具体的には、まず療養病床の再編成ということにつきまして質問が続いております。示し合わせたわけではございませんが、やはり不安のお声が寄せられておりますもので、私もこの療養病床の再編成につきまして詳しく本日はお伺いをさせていただきたいと思います。

 この療養病床の再編は長い間の懸案だったと伺っております。一九七三年に老人医療費が無料化されたことで、医療病床は高齢者の受け皿となりまして、不足がちだった福祉施設の肩がわりをしてきた経緯がございます。そのために、どちらかといいますと、老健施設やまたグループホームなどの介護の方の基盤整備がおくれまして、社会的入院を促してきたという経緯もございます。中には、三十年がかりの老人病院改革と言う方もいらっしゃいます。

 それだけに、こうした長い歴史を持つことでございます、転換に当たりましては、まず病院関係者に丁寧な説明がなされ、病院関係者が道筋がわかるような改革がなされなければならないと思っております。そうした理解と協力が得られなければ、路頭に迷うのは患者の方であり、また家族の方であると思っております。

 そこで、実は、本年七月から、診療報酬の改定によりまして、医療の必要性の高い患者に係る医療につきましては評価を引き上げる、また医療の必要性の低い患者に係る医療については評価を引き下げる、このことによりまして全体として適正化を図る、こういう診療報酬の改定が行われました。

 これは平成十五年三月に閣議決定されました基本方針に沿うものと受けとめておりますが、いかんせん病院の関係者、患者の皆様にとっては急な話でございまして、既に、この七月からこうした診療報酬の改定の実施が行われる、これによりまして患者の追い出しは起こらないのか、また激変緩和などの措置は講じないのか、こういう質問が多く寄せられております。まず、このことにつきまして質問をさせていただきます。

○赤松副大臣 高木委員御指摘の、今のこの療養病床にかかわる問題につきましては、この委員会あるいはまた本会議等々でも、要するに、急な話ではないか、準備期間も短くて、今委員がおっしゃったように、七月に当たって患者の追い出しが起こるんじゃないか、こういうふうなさまざまな懸念というものが出されていることは十分に承知をいたしております。

 一つは、今委員御自身がおっしゃったように、長い間の歴史がある。つまり、具体化したものは確かに少し急いだ部分というのは否定できないわけですけれども、ベースとしては長い歴史を踏まえているということが一つ。

 もう一つは、今御自身がおっしゃったように、平成十五年の三月の閣議決定による基本方針、つまり、三年ほど前のところにそういうベースになるものが出ている、それを明確化した、そういう背景があるということをぜひ御理解いただきたいと思います。

 先ほど委員のおっしゃったように、本年七月から、医療の必要性の高い患者にかかわるものについては評価を引き上げ、そして医療の必要性の低い患者にかかわる医療につきましては評価を引き下げる、こういうことによって適正化を図ることが結果として入院している方々が無理に退院せざるを得ないような状況になっていくということを起こさないように、ありとあらゆる力を注ぐことが必要である、そんなふうに考えております。

 そのための施策といたしまして、例えば、医療の必要性が低い患者が多く入院する病棟につきましては、一定の収入減となることも想定されますので、介護保険移行準備病棟として、医師、看護職員等の配置を薄くする場合でも、診療報酬上の評価を下げることはしないこととする予定でありまして、医療機関がコストを引き下げて対応する選択肢もとっていただけるように、医療機関の経営にも十分配慮を行おう、こんなふうに考えているところでございます。

○高木(美)委員 今の御回答につきまして重ねてお伺いいたしますが、この介護保険移行準備病棟、あくまでも準備でございます、これがそのような形で認められる期間というのは、どのくらいの期間に当たるのでしょうか。

○水田政府参考人 介護保険移行準備病棟につきましては、仕組みとして具体的に確定するのはこれからでございますけれども、私どもとしては、二十三年度までこういった経過的な類型を認めていこうということでございます。

 と申しますのは、なぜこういう類型を設けるかといいますと、直ちに介護保険の介護施設に転換しようといたしますと、午前中のお話にもありましたように、各地域の参酌標準の関係で移行が難しいということが想定されるわけであります。したがいまして、参酌標準の見直しが行われるまでの間は医療保険の方でこの施設を抱えていくといった措置を講ずることによって、円滑な転換が図れるようにする、このような考えでございます。

○高木(美)委員 また重ねてお伺いいたしますが、その場合、ただいま赤松副大臣より診療報酬を下げることはしないというお話がございました。この二十三年の改定まで、そのまま準備病棟として準備に当たるといいますか、二十三年以降の体制を整えながら今のとおり考えられる、そのように受けとめさせていただいてよろしいのでしょうか。

○水田政府参考人 基本的には、今回、この療養病床に入所されている方々に関する診療報酬に関しましては、医療区分の一、二、三、それからADL区分が一、二、三ということで、点数をそれぞれ設定しているわけでございまして、その考え方自体、これは患者さんに即して設定されるものでございますので、介護保険移行準備病棟だからといって下げるということではございません。患者に即して同一の点数が適用されるということでございます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。

 もう一点、これは懸念のお声でございますけれども、今回、介護報酬改定におきまして、老健施設等につきましては介護度の改善を促す、このために報酬を上積みするという仕組みもおつくりいただきました。むしろ、健康にして高齢者の方を帰すという仕組みでございます。

 今お話ございました区分一そして区分二、この患者の方たちの入院基本料については五千円もの差が生まれるとも伺っております。これは医学界の方には大変恐縮な言い方なんですけれども、医師が患者の必要度を高目に算定する、またそういう患者の方にとりまして病状が進行することにならないように十分な注意を払っていただくべきである、このようなお声があります。このことに対しまして御見解をお願いしたいと思います。

○水田政府参考人 診療報酬上の区分につきましては、外形的にわかりやすい形で設定をしてございますので、まずその点についてのあいまいさはないと考えてございます。
 それから、現実にそういったことがあってはならないわけでありますけれども、病院に対します監査等を通じまして、そのようなことがないように十分ウオッチをしていきたい、このように考えてございます。

○高木(美)委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 現在、病床、一人当たりにつきまして保険からどの程度の金額が給付されているのか、お伺いしたいと思います。

 医療療養病床、そして介護療養病床、また老健施設、ケアハウスやグループホームなどの特定施設、介護保険から、また医療保険から、それぞれ違うと思いますが、概算をお答えいただければと思います。

○磯部政府参考人 施設における一人当たりの保険給付の額についてのお尋ねでございます。

 まず、医療保険から給付されます医療療養病床は、診療報酬改定前の、七十歳以上、一般所得の方の実績をベースにいたしますと、平均約四十二万六千円となっております。

 また、介護保険から給付されます介護施設につきましては、今般の介護報酬改定をもとに要介護度五の方について申し上げますと、まず介護療養型医療施設は、多床室の場合に約三十七万四千円でございます。それから、老人保健施設は、多床室の場合、約二十七万七千円。そして、最後の特定施設につきましては、約二十三万二千円となっております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。

 今後の転換のためのスケジュールと措置をどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。

○赤松副大臣 今回の療養病床の再編におきましては、療養病床は医療の必要性が高い患者に限定しまして医療保険で対応するとともに、医療の必要性の低い方々への対応につきましては、療養病床が老人保健施設等の介護施設に転換することにより、大きな改修をすることなく受け皿になることが可能と考えていることは先ほど来述べているとおりでございます。

 療養病床の再編に当たりましても、先ほど来申し上げておりますように、入院している方々の追い出しにつながらないようにすることが大前提でありまして、今後六年間かけまして、医療、介護双方の病床について円滑な形で転換できるように経過的な類型を設けることにいたしております。

 いずれにしましても、委員御懸念のような、そういう、再編に当たって入院、入所されている皆さんが不安を抱かれることがないようにしっかりと適切な対応を図ってまいりたい、そんなふうに考えております。

○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。

 重ねまして、その際の費用の助成や支援措置を講ずるべきと思いますけれども、それをどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。

○水田政府参考人 私どもは医療保険サイドからの取り組みでございますけれども、医療保険財源を活用いたしました転換支援措置というものを考えてございます。病床転換助成事業でございますけれども、医療療養病床等の長期入院病床を、老人保健施設でありますとか、あるいは有料老人ホーム等の居住系サービスに転換する、こういう場合に、それに要する費用を助成するということでございまして、国、都道府県、それから各医療保険者による費用負担のもとに、平成二十年度から都道府県が実施する事業として構成することを考えてございます。

 ただ、単価でありますとか、改修の場合、新築の場合もあるわけでございますけれども、それらにつきましては今後検討を進めていきたい、このように考えてございます。

○高木(美)委員 それでは、介護保険の関係はいかがでしょうか。

○磯部政府参考人 介護保険の方におきましては、地域密着型サービスの整備などを対象としております地域介護・福祉空間整備等交付金、それは、今回、市町村交付金のみとなりますが、市町村が介護療養病床を老人保健施設等に転換するために必要と判断した場合には、この交付金が活用できるようにする予定でございます。具体的な助成内容につきましては、今後、各市町村のニーズ等も踏まえまして詰めていくこととしております。

 なお、十八年度以降、廃止、一般財源化されました介護施設の整備に係るこれまでの都道府県交付金に相当する助成を都道府県等が行う場合には、必要な地方財政措置が講じられることとなっておりまして、介護療養病床を老人保健施設等に転換整備する場合にもこれが使えるということで、都道府県の判断で助成を行うことも可能であるということになっております。

    〔谷畑委員長代理退席、委員長着席〕

○高木(美)委員 ありがとうございました。

 今、それぞれ御説明をいただきましたが、それで当初の計画どおりの病床と施設は確保できるという見通しなのかどうか、この点についてお伺いをいたします。

○磯部政府参考人 以上のような支援措置も含めまして十分転換が可能だというふうに考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。これは、進めてみなければ、それぞれの意思もおありでしょうし、また、何よりも都道府県、市町村がどのような主導で行われていくのか、これも大事かと思っております。ぜひとも御協議の上で円滑に進められますようにお願いいたします。

 これは、先ほど伺った件と同じ質問になってしまうんですが、病院関係者の方は、医療療養病床から介護保険病床に転換しますと経営が厳しくなるというお声がございます。採算がとれなければ、出ていってほしいとなるわけですけれども、この質問につきましては、先ほどお話ありました準備病棟という、この考え方でよろしいのでしょうか。

○赤松副大臣 結論から言いますとそれでよろしゅうございまして、平成二十三年までのこれからの六年間の時間をかけまして、医師、看護職員の配置等を緩和した療養病床の類型を創設することにいたしております。また、その際、介護報酬においては、緩和された人員配置基準による平均的な費用の額等を勘案して適切な水準を定めることにしております。

 先ほども申し上げましたけれども、診療報酬においては、医療の必要性が低い患者が多く入院する病棟につきましては、介護保険移行準備病棟、仮称でございますけれども、これを置きまして、人員配置を薄くする場合でも診療報酬上の評価を下げることはしない、こういうことで対応してまいりたい、そんなふうに考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございます。

 介護保険につきましては、本年四月一日から第三次事業計画が始まっておりまして、新たな介護保険料でスタートをしております。今後、介護療養病床十三万人が老健施設等の二十三万人、こういう方向にふえていくわけですけれども、順次ふえるわけですが、その場合、介護保険制度がかなり膨らむのではないかという懸念をしております。財政逼迫を招くのではないか、持ちこたえられるのかどうか、こうした施設の転換を円滑にできるのかどうか、今後の見通しをお伺いしたいと思います。

○磯部政府参考人 御指摘のとおり、こうした措置によりまして、介護保険における給付の増が見込まれるところでございますが、一方、医療保険における給付の減も見込まれるところでございまして、総体としてやはりそうした方向で進んでいくべきではないかというふうに考えておるところでございます。

○高木(美)委員 そうしますと、今、当然、区市町村である程度ボックスを決めながら、その中で介護保険の運営をされているわけですが、これは今何とも言えない話かと思いますけれども、今後、そうしたことは介護保険料に将来的に、次の二十一年の第四次の始まりのときの介護保険料に影響するかどうかといいますのは、それはあくまでも、こうした老健施設がどの程度ふえていくのか、またそれぞれ抱えていらっしゃる介護保険の対象者の方がどの程度いらっしゃるのか、そうしたことを総合的に勘案されながら次の第四次の計画が始まる、こういうふうに受けとめてよろしいでしょうか。

○磯部政府参考人 委員御指摘のとおり、平成二十一年度からの第四期の介護保険事業計画におきましては、施設、居住系サービスをそれぞれの市町村で見込みまして、それに基づいて保険料を決定するということになろうかと考えております。

○高木(美)委員 ありがとうございました。

 最後に、在宅療養につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。在宅という言葉につきましては、単なる自宅だけではなくて、グループホームであるとか、ケアハウスであるとか、そうしたことも含むという御説明をいただいております。最期を自宅で迎えたいという方は八割を超えていらっしゃるわけでございますけれども、先ほど来お話がございました在宅療養支援診療所、この要件、そしてまたねらい、考え方はどのようなものか、また全国で何カ所ぐらいを想定していらっしゃるのか、質問をさせていただきます。

○赤松副大臣 在宅療養支援診療所、非常に今回の医療制度の改革の中でも大きな成功のかぎを握っているものだと思います。今回の診療報酬改定におきまして、高齢者が、できる限り住みなれた家庭や地域で療養しながら生活を送り、また身近な人に囲まれて最期のみとりを迎える、そういうことが選択できるように、診療報酬上の制度として新たに在宅療養において中心的な役割を担う在宅療養支援診療所を設けたところでございます。

 この在宅療養支援診療所につきましては、二十四時間連絡を受ける医師または看護職員を配置しまして、その連絡先を文書で患者のおうちに提供していること。あるいはまた、当該診療所におきまして、またはほかの保険医療機関の保険医、看護師等との連携によって、その患者のおうちの求めに応じて、二十四時間、往診、訪問看護が可能な体制を確保し、往診、訪問看護の担当者の氏名、担当日等を文書で患者のうちに提供していること。また、当該診療所において、またはほかの保険医療機関との連携によってほかの保険医療機関内において、在宅療養患者の緊急入院を受け入れる体制を確保していること、あるいはまた、介護支援専門員、ケアマネジャー等と連携していることなどを要件といたしております。

 先ほど、数について、全国何カ所くらいを想定しているのかというお話がございました。これにつきましては、寝たきり老人在宅総合診療料というものの改定前の算定に際して、二十四時間の連携体制にあると届けている診療所が現在約一万カ所あることを踏まえまして、この在宅療養支援診療所へこの一万カ所が恐らく移行するのではないかということを期待し得るものと考えておるところでございます。

 以上です。

○高木(美)委員 ありがとうございます。

 今、市町村は千八百強というふうに伺っております。全国一万カ所ということで、しっかりとこの在宅療養支援ができますように、スムーズな移行ができますようお願いを申し上げたいと思います。

 最後に、大臣がちょうどお戻りになられましたので、今回のこうした療養病床の再編成につきましての大臣の御決意を伺いまして、終わりにさせていただきたいと思います。

○川崎国務大臣 全体の制度設計といたしましては、六年間をかけながら移行していく。あすからすぐ始まるのではないかというまず誤解があるように思っております。

 第二番目に、追い出しにつながるようなことがあってはならないというのがまず基本であろうと思います。一方で、入院の適正化という問題が医療制度改革の大きな柱となっております。そういった中で、多くの療養病床が転換をしていけるようなシステムをしっかり支えていかなければならない、このように思っております。

 いずれにいたしましても、各県がさまざまな計画を書く中、私どもがしっかりフォローをしながら、冒頭申し上げたように六年かけながら実効性が上がるものにしてまいりたいと考えておりますので、どうぞ御理解をお願い申し上げます。

○高木(美)委員 ありがとうございました。
 以上で終わらせていただきます。

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