「糖尿病腎症について」

2006.6.5

○平田主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高木美智代君。

○高木(美)分科員 公明党の高木美智代でございます。
 本来であれば厚生労働委員会の一般質疑におきましてさせていただければよろしいのですが、法案の数が多く、なかなか一般質疑までたどり着かないようでございますので、このお時間をいただきまして質疑をさせていただきたいと思います。

 私は、糖尿病腎症につきまして質問をさせていただきます。

 今我が国の糖尿病患者及び予備軍は、生活習慣と社会環境の変化によりまして急速に増加をしております。二〇〇二年、厚生労働省が行われました実態調査におきましては、我が国の糖尿病有病者として強く疑われる人は約七百四十万人、また糖尿病の可能性を否定できない人を合わせますと約千六百二十万人と推定をされております。発生すると、治癒することが困難であるだけではなく、網膜症、また腎症といった糖尿病の合併症によりまして生活の質が低下することや、我が国において主要な死因となっております心臓病や脳卒中の発症、また進展を促進することが知られております。

 この状況を踏まえまして、既に健康フロンティア戦略が策定され、二〇〇五年より十年間で糖尿病発生率を二〇%改善すると目標が定められたことは承知をしております。

 そこで、本日は、この生活習慣病から移行すると言われております糖尿病腎症につきまして質問をさせていただきます。

 まず初めに、人工透析の患者数と人工透析にかかる総医療費につきましてお伺いをいたします。

○中島政府参考人 我が国におけます透析医療の現状についてでございますが、日本透析医学会による二〇〇四年、平成十六年末の時点での調査の結果では、慢性透析患者総数は約二十五万人、それから新規透析導入患者数については年間約三万五千人、導入時の原因疾患の約四〇%が糖尿病ということでございまして、この患者数と比率は年々増加の傾向にあるということでございます。

 また、人工透析導入患者の医療費についてでございますけれども、一定の仮定のもとで推計をさせていただきますと、透析患者総数約二十五万人に対しまして、総額で、非常におおよそでございますけれども、一兆円程度というふうに考えております。

○高木(美)分科員 この一兆円という規模の医療費でございますけれども、本来、生活習慣病由来は、防ごうと思えば防ぐことのできる病気であると思います。
 この説明ありました患者数につきまして、諸外国に比べてどうなのか、お伺いをいたします。

○中島政府参考人 諸外国の人工透析の患者数でございますけれども、OECDのヘルスデータ、各国の二〇〇二年度のデータでございますが、これによりますと、人口十万人当たりということで算定をいたしますと、日本が約百八十人に対しまして、米国は八十五人、ドイツでは約七十人、英国では約三十五人ということでございまして、我が国の人工透析の患者数は、その人口に占める割合が他の先進国に比べて高くなっているという状況がございます。

○高木(美)分科員 この分析につきましては、恐らく、腎移植を積極的に推進する国もあり、また、お隣の韓国のように人工透析が九五%という国もあり、それぞれの国、そしてまた習慣に対する考え方で大きく違うところと思います。ただ、この百八十人というのが多いというのは、これは認識をはっきりとできると思います。

 我が国の糖尿病腎症対策につきまして、どのように行われておりますか、赤松副大臣に伺わせていただきます。

○赤松副大臣 先ほど来高木委員が御指摘のように、糖尿病を原因とする人工透析の患者の皆さんの数が非常に近年ふえているということで、これを踏まえた対策が非常に大事な課題になってきております。

 このため、生活習慣の改善や薬物治療などにより、腎臓疾患も含めた糖尿病の合併症の進展を抑制することを目指して、平成十七年度から五カ年にわたって糖尿病予防のための戦略研究、厚生労働科学研究補助金として、この戦略研究を五カ年の期間にわたって約八億円の予算をかけて今取り組んでいるところでございます。

 ちなみに、これだけではなくて、少し規模は小さいんですけれども、糖尿病性腎症の寛解を目指したチーム医療による集約的治療、こういった約一千万かけての研究も、平成十六年から三カ年かけて、ことしが最終年度になるわけですけれども、同時並行で進めているところでございます。

 こうした研究を推進することによりまして、人工透析の原因となる糖尿病性腎症についての予防や治療法についての新たな知見を得て、今後の腎臓疾患対策にしっかり活用してまいりたい、こんなふうに厚生労働省としては考えております。

○高木(美)分科員 ありがとうございます。
 人工透析を開始する基準ですけれども、これはそれぞれ大差があると伺っております。今この基準がどのようになっておりますのか、伺わせていただきます。

○中島政府参考人 人工透析の導入につきましては、その基準について、平成三年度の厚生科学研究で、透析導入ガイドラインの作成に関する研究というものがございまして、ここにおいて報告をされております。

 この基準は、一つは腎不全に基づく臨床症状、それから二つ目は腎機能障害、そして三つ目は日常生活障害の、三つの項目につきまして、それぞれ評点を与えて、その合計で総合的に判断をしようということでございます。

 臨床の現場におきましては、この基準を踏まえつつ、それぞれの患者の状況をも勘案して、人工透析の導入を判断しているものというふうに理解をしております。

○高木(美)分科員 この具体的な数値というのはお手元にお持ちでしょうか。もしございましたら、重ねて御説明をお願いできればと思います。

○中島政府参考人 それぞれの症状の点数化ということでございますけれども、まず、臨床症状について申し上げると、高度、中度、軽度と分かれておりまして、それぞれ三十点、二十点、十点というような点数がございます。それからまた、腎機能につきましては、血清クレアチニンという物質の量ではかりますけれども、八以上が三十点、それから五から八未満が二十点、三から五未満が十点というようなことでございます。

 それからまた、日常生活の障害度につきましては、これも高度、中度、軽度と分かれておりまして、それぞれ三十点、二十点、十点というような形で点数評価した上で、総合的に判断をするということでございます。

○高木(美)分科員 わかりました。これにつきましては、また後ほど重ねて申し上げさせていただきたいと思います。

 この腎症につきましては、食事療法また栄養指導が有効であると聞いております。食事療法、栄養指導につきまして、現状をどのように認識され、どのように評価しておられるのか、伺いたいと思います。

○中島政府参考人 糖尿病の腎症が重症化をいたしまして人工透析が必要な状態になるのを防ぐというためには、初期の腎症を早期で発見いたしまして、糖尿病をコントロールするということが重要でございます。そのためには、薬物治療だけに頼るのではなく、栄養の指導でありますとか運動の指導などを適切に組み合わせた対応が必要であると考えております。

 これは、診療報酬の方におきましても、糖尿病や腎臓疾患に対する治療の手段といたしまして、医師の食事せんに基づいて提供をされます糖尿病食それから腎臓食につきましては、従来より特別食加算の対象として、基本食事療養費に加えて高く評価をしているところでございます。また、医師がこれらの食事に関する特別な管理を必要とすると認めた患者に対しましては、管理栄養士が医師の指示に基づいて、患者ごとに指導を行った場合は外来栄養食事指導料、入院栄養食事指導料ということで、また複数の患者に同時に指導を行った場合については集団栄養食事指導料ということで、それぞれ診療報酬上、評価が行われているということでございます。

○高木(美)分科員 ありがとうございます。
 今回の改定で温食、食を温めて出すという補助がなくなったというふうに聞いておりまして、病院は減収につながると心配をしているようです。患者六百人に対して管理栄養士が二、三人いたものを、一人に減らそうとしているような病院の動きも漏れ聞こえております。

 そこで、私も、この食事療法、栄養指導、大変大事であるということできょう質問に立たせていただいているわけですけれども、大事なことは、食事療法、栄養指導を行いまして、果たしてそれが患者の方の行動変容につながっているのかどうか。この数値の計算も難しいようでございますし、また、このような生活習慣病、糖尿病腎症についての細かいたんぱくの計算、そしてまたでん粉等をどこまでとるか、カリウムがどうなのか、こうした内容というのは、一回、二回ではなかなか理解できない、そういう話もあります。

 やはり、まずわかる、そしてそうすればいいのか、またその中から意欲を駆り立てて、そして人工透析に一気に進むよりも、むしろ、納得をした上で、もう少し食事療法また栄養指導で頑張ってみよう。当然、人工透析が始まりましてもそのようなことは必要なわけでございまして、そのためには、管理栄養士の方たちのスキルアップがなされなければならないと思っております。人をどのように大事にしながら、その方の行動変容をどのように変えていくことができるのかどうか、このような現場での力が要求をされるようになると思います。

 このことにつきまして、どのように今後行われていくのか、質問をさせていただきます。

○中島政府参考人 ただいま御指摘ございましたように、生活習慣病の発症の予防、そしてさらに重症化予防の観点から効果的な栄養指導が提供をされるという上では、その中心的な役割を担っていただきます管理栄養士の資質の向上というのは大変に重要な要素であると考えております。

 このため、平成十四年に施行されました栄養士法の一部改正におきまして、管理栄養士国家試験の受験資格を見直しまして、専門の知識や技能の一層の高度化を図るとともに、これにあわせまして、個人の栄養状態等を評価し、評価に基づく適切な指導を行うための高度な専門知識や技能が習得できますよう、管理栄養士の養成カリキュラムを改めております。法改正に基づく国家試験が本年度初めて行われたところでございます。

 さらに、管理栄養士による効果的な栄養指導が広く提供をされますよう、着実な教育、養成の推進あるいは研修の充実を図るなど、関係機関、関係団体とも連携を図りながら、今後とも管理栄養士の資質の向上に努めてまいりたいと思います。

○高木(美)分科員 よろしくお願いいたします。

 少し話がかわりますけれども、栄養指導に関しまして、これは入院時が主と聞いておりますけれども、NST、栄養サポートチームを取り入れる医療機関がふえていると聞いております。三百八十施設というデータも拝見をいたしました。臨床面の効果、そしてまた医療費のコスト削減、また平均在院日数の短縮にも大きく連動をしていると承知しております。

 このNSTの重要さ、そしてまたそこに伴います栄養指導の重要さをどのように認識しておられれ、また診療報酬上での評価を行っておられるのか伺いたいと思います。

 これは、やはりこれから生活習慣病対策で、さきの医療制度改革の法案の中にも盛り込まれておりましたけれども、ハイリスクの患者の方たちへの健診そして指導の義務づけが盛り込まれておりますが、入院されたときに患者の方たちに食事療法であるとかまた栄養への意識を与え高めていくことは、一つの関所のような役割として効果的ではないかと思われます。こうしたことにつきまして、伺います。

○中島政府参考人 食事療法においては、管理栄養士だけではなく、今お話がございましたように、医師、薬剤師、看護師等の医療従事者が、それぞれの知識あるいは技術を持ち寄りまして、患者に対して最適な栄養管理、評価の上での栄養管理というものを行うことが重要と考えておりまして、お話にもございましたように、NSTというようなチームで対応するという体制が次第にとられてくるようになってきておるわけでございます。

 こういったことを踏まえまして、平成十八年度の診療報酬改定においては、入院患者ごとの栄養状態の評価を行い、医師、管理栄養士、薬剤師、看護師その他の医療従事者が、共同して、栄養状態、摂食機能及び食の形態を考慮した栄養管理計画を策定いたしまして、当該栄養管理計画に基づいて栄養管理を行うとともに、栄養状態を定期的に評価いたしまして、必要に応じてその計画の見直しを行った場合に、栄養管理実施加算ということで診療報酬上の評価が新たに行われることになったわけでございます。

○高木(美)分科員 そこで、お伺いいたしますが、食事療法のガイドラインの数値でございますけれども、平成四年に策定されたものと伺い、また今もそれが使われていると聞いております。

 多くの医師が、その間、平成四年、今から十四年前でございますので、生活習慣病、糖尿病腎症等々、現場で取り組みをされながらデータを蓄積されているのではないかと思います。そうした成果の上から、またこの十四年間食生活も大きく変わっております。子供たちの食も変化し、大人の食も変化をし、そうした外食産業等の増加もかんがみた上で、私は再度この食事療法の数値のガイドラインを策定すべきではないかと思っております。

 今の時代に合ったガイドラインを策定して、管理栄養士そして医師の取り組みに資するべきではないかと思っておりますが、この点につきまして答弁をお願いいたします。

○中島政府参考人 ただいま御指摘をいただきました糖尿病腎症に対する食事療法のガイドラインについてでございますが、これは、当時の厚生省の糖尿病調査研究事業において、糖尿病腎症の食事療法に関する国内外の知見をもとに、平成四年に取りまとめられたものでございます。

 このガイドラインにつきましては、我が国において広く用いられている状況でございますけれども、関係学会においても、ただいま御指摘のような、新たな知見を集積してさらに検討してはどうかというような御意見もあるというふうに伺っておりまして、厚生労働省としても、今回の糖尿病予防のための戦略研究などの研究を推進いたしまして、糖尿病腎症などの合併症の進展を抑制するために新たな知見を得て、今後の対策に活用してまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)分科員 ぜひお願いをいたします。

 今お話ありました数値でございますけれども、例えば、第一期、腎症前期という、このときのたんぱく質というのは、国、当時の厚生省が定めていらっしゃいますのは、ここは全く空欄になっております。第二期に入りまして一・〇から一・二という数値が順次書き込まれているわけですけれども、当然、これは患者の方たちの、御自分がどこに目標を定めるかという、まさに患者の方の意思を考えなければならないことでございますけれども。

 当然、今までの数値の中におきましても、適切な食事療法が行われた場合には人工透析をおくらせることができるという、このような数値を現実にされている方も多くいらっしゃいます。今御答弁ありましたように、そうした方の知見をまとめていただいて、その上で、ぜひ、国としての新たな数値の発表のお願いを重ねてさせていただきたいと思います。
 そこで、今お話し申し上げました食事療法につきましては、低たんぱく食が大変有効である、こういう話も聞いております。例えば、たんぱく制限を何もされない場合二年ぐらいで人工透析に踏み切らざるを得ない、こういう患者さんの場合、これをいろいろ実験された方がいらっしゃいまして、それをさらに二年おくらせて人工透析を導入することができる。そしてまた、さらに努力をされた方、人によりましては七年か八年ぐらい人工透析をおくらせることができる、こういうデータを提供していらっしゃる医師の方もいらっしゃいます。

 これは、現実、平成八年に、今の日本学術会議の会長であられます黒川先生が中心になられまして、厚生省特定疾患ということで進行性腎障害調査研究、こういう研究もなされたと伺っております。こうした一つ一つのデータをぜひ大事にしていただきながら、再度、この数値の決定をお願いしたいと思います。

 今申し上げた、たんぱく制限がない場合、本来であれば二年後ぐらいに人工透析に踏み切らざるを得ない、こういうデータの方が、七年、八年長くできるという、その場合には、例えばもう最初に、第一期の段階で、たんぱくの数値目標なしではなくて、もう既にここで〇・七から〇・九という枠をはめながらそれぞれに努力をしていただく。ただ、これはあくまでも数値でございますので、お一人お一人がこれをどのように御自分で毎日毎日の食事の中で計算をされながら努力をしていかれるかという、最終的には患者の方のまさに意思に帰結をするわけでございますけれども、このようなまず基準となる数字が、何となくやわらかい、そしてまた、まだまだいいではないか、そういう医師の方の判断につながる場合もあります。

 よく腎臓病患者の方にお会いしますと言われるのですが、突然人工透析と言われました、そういう方に多く出会います。当然ながら、この数値といいますのは、いつ急性期のような症状を示してそこで病院に担ぎ込まれるかという、個々の状況にもよるかと思いますが、やはり、できる限り、このままいったらあなたはこのような形になり、人工透析というのはこういう事態を引き起こすのですよという、そうした指導というものが適切になされていくということも大事なのではないかと思っております。当然、数値の策定、そしてまた低たんぱく食の取り組み、これをぜひとも推進していただきたいことをまた重ねてお願いいたします。

 また、そのときに、特殊食品、たんぱくを大変抑えて、そしてでん粉質、そうしたものを適切にとるという特殊食品等も、低たんぱく食品、欠かせない材料であるとも聞いております。こうしたことがまた安価に手に入りますように、御努力、また推進をお願いしたいと思います。

 そこで、食事療法に関します医師の認識というのがこれからさらに大事になってまいると思います。早い段階から食事療法を行っていく。人工透析をおくらせるということは、本人の生活のQOLの上からも、医療費抑制のためにも大事なことであると思っております。

 こうしたことを、今後どのように努力をしていかれるのか、また医師の認識をどのようにおつくりになっていくか、この点につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。では、これは大臣にお願いいたします。

○川崎国務大臣 今、ずっと高木委員から、糖尿病腎症の問題について御質疑をいただきました。

 人工透析を必要とする程度まで糖尿病腎症が重症化した場合、患者御本人にとっては高額な医療費の負担が生ずる、生活の質の低下に苦しまれることになる、一方で国民医療費も一兆円ほどかかる、こういう御質問をずっといただいてまいりました。

 糖尿病の重症化を予防するためには、治療とあわせて食事療法や運動療法を適切に組み合わせて行うことが効果的であり、医療関係者にその重要性を広く普及していくことが必要であると考えております。

 生活習慣病の発症予防、さらには重症化予防の取り組みを推進するため、国としても、適度な運動やバランスのとれた食生活といった生活習慣の改善の重要性など、国民や医療関係者に対する正しい知識の普及啓発の取り組みを積極的に進めていかなければならない、このように考えております。

○高木(美)分科員 ありがとうございます。ぜひともお願いをいたします。

 少し話が戻るのですが、中島局長に伺わせていただきます。人工透析を開始する基準につきまして、先ほど来、お話をちょうだいいたしました。例えば、日本の場合はそうした点数を総合的に評価してその上で決定されるという、大変すばらしい方向性であると思っているのですが。

 例えばアメリカでは、クレアチニン、そしてまた腎尿素等々を含めまして決定されているようでございまして、日本は、先ほどお話ありました、クレアチニン等々の数値は八以上が三十点という評価を伺いました。ところが、アメリカ等では、こうした数値につきましては、十・八プラスマイナス四・五という、大体この辺の幅で導入時という策定がされているのではないか。また、ヨーロッパに至っては十五から六ぐらいで人工透析。

 そして、日本におきましては、いろいろな患者さんたちのお話を伺いますと、先ほどありましたように、八以上、また五から八、三から五というところですが、四から五ぐらいで導入されているという患者さんもいらっしゃる。これは、相当個人差もあり、生活習慣の違いもあり、合併症等々の状況もあるかと思いますけれども。

 ぜひとも、こうした欧米等の例も参考にされながら、再度、数値につきましても御検討をいただければと思いますが、その点につきましては御見解はいかがでしょうか。

○中島政府参考人 ただいまの透析の導入についての基準でございますけれども、私どもも、欧米での導入基準について詳細は存じ上げませんけれども、数値の面では、一応、標準とされるものが我が国よりもやや高いところに設定をされているというようなことかと思いますが。

 一方で、むしろ透析を実際に導入すること自体は、欧米の方が日本よりも遅いのではないかというような話も聞いておりまして、透析患者の遠隔、長期の成績でいえば日本の方がいいというのが関係者の一般的な評価だろうというふうにも聞いておるところでございます。

 ただ、これはいろいろな要素が絡みますので、ただいま御指摘のありましたように、どういった基準が妥当なのかということについては、いろいろな知見を集めまして、再度、私どもとしても検討してまいりたいと思いますし、また学会の方にも意見を伺ってまいりたいというふうに思っております。

○高木(美)分科員 そろそろ時間がなくなってまいりました。やはり、病気になりましたら医者に治してもらうという、こうした依存体質をお持ちの方が大変多いと承知をしております。病院に行ったら治る、そういう幻想ではなくて、むしろ御自分で御自分の健康をどのように管理していくか、この最たるものが生活習慣病であり、また今まで答弁いただきました糖尿病腎症であるのではないかと思っております。

 その意味では、この数が健康フロンティア戦略のように十年間で二〇%減っていくという、この数値につきましては、これはまさに、日本の国民の健康に対する意識の改善ぶり、そしてまた食事に対する意識、運動に対する意識等々、総合的な状況を示す目安ではないかとも思われます。

 ぜひとも、その意味で、先ほど来申し上げておきました低たんぱく食であるとか食事療法であるとか、このことをぜひ医師も、そしてまた管理栄養士の方たちも、そしてまた政治も、総合的に、お一人お一人が安心して長生きできる、そしてまたQOLが保障される、このような状況をぜひともつくらせていただきたい。また、そのために私も努力をさせていただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

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