「動物看護師の国家資格化と獣医師の不足、偏在問題」について

2013.4.15

○高木(美)分科員 公明党の高木美智代でございます。

 私は、農水委員会で、しかも分科会も含めまして、質問させていただくのは初めてだと思っております。きょう、また大臣にも初めて質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 私は、前々回の動物愛護管理法の改正に携わらせていただいて以来、人と動物の関係につきましても勉強を少しさせていただいてまいりました。やはり、動物なくしては人は生きられないというふうに考えておりまして、そうしたことも含めまして、本日は、動物看護師の国家資格化と獣医師の不足、偏在問題につきまして、質問をさせていただきたいと思います。

 この動物看護師につきましては、日本獣医師会初め教育関係者からも、長年、国家資格化に向けまして要請を受けてきたところでございます。速やかな国家資格化に向けて取り組むべきと思いますし、また、そのための農水省また文科省、政府としての後押しを心からお願いするものでございます。

 まず、お伺いをさせていただきたいと思います。

 動物の果たす社会的役割と、獣医療をめぐる課題につきまして、大臣がどのように認識していらっしゃるか、答弁を求めます。

○林国務大臣 高木先生、いつもお世話になっておりますが、委員会では初めて御質問いただけるということで、ありがとうございます。

 動物は、我々農林水産省ということでありますと、まずは、家畜として、人が生きるための糧となる乳ですとか肉ですとか卵等を提供する、これがあるわけですが、さらに言いますと、伴侶動物というそうですが、コンパニオンアニマルと言った方が通りがいいのかもしれませんが、動物として、家族のように密接にかかわって、人の生活において大きな役割を果たしている、こういうところがあるのではないかなというふうに考えております。

 畜産物については、安心、安全な良質なものを安定供給するということが必要ですから、適切な飼養衛生管理等々、安全性を確保しながら生産、流通させることが必要であります。また、コンパニオンアニマルとしては、動物の健康維持が、飼い主を初め関係する方々にとって大変重要であるというふうに考えております。

 そういった意味で、獣医療は、これら動物の健康を守り、畜産業の発達を図るとともに、公衆衛生の向上に寄与するといった観点から、大変大事なものであると考えておりまして、獣医師や獣医療関係者の皆さんが、獣医療を担って、国民の日々の生活を支えているものというふうに考えておるところでございます。

○高木(美)分科員 ありがとうございます。

 私も、改めて動物が果たす役割を認識させられたのは、やはり、一昨年の東日本大震災でございました。

 そのときに、特に福島におきましては、一斉に避難をしたということから、どうしても、数日たてば帰ってこられるだろう、きょうだけだろう、いろいろな状況の中で、例えば家畜を飼っていらっしゃる農家については、牛や馬を置き去りにしてきた、家族のようなものなんだとおっしゃるんです。また、ペットにつきましても、置いて避難できない、でも、連れていくわけにもいかない。そういう状況の中で、先ほど、生活の伴侶としてと大臣は御答弁の中でおっしゃっていらっしゃいましたが、まさにそういう自分の家族のような存在をそのまま置いてきた、こういう状況がありました。

 私は、この両方から、多くの陳情といいますか要請をいただきまして、特に、家畜につきましてはすぐに、農水省は安楽死にする、こういうお話をいただきまして、それが進むだろうと思っていたら、これが結局は進んでいなくて、そのために、最後、牛や馬は餓死をしたというのが大半であった。しかも、ふんにまみれて、そして死んでいったというその姿を多くの方たちが見まして、特に私も、獣医師会の方たちからそういう話を多く伺いました。

 これではいけないということで、農水省にも申し入れに行かせていただきまして、要請をさせていただき、その結果、いわゆる放射性物質を浴びた研究用の家畜としてということで、一時期保存をし、飼育をし、最終的には今ほぼその役割を終えているというふうには聞いております。

 ただ、人に命をささげるというこの家畜の存在、それに対して人がどのように遇していくかということ、これがやはり人としてのあり方ということもそのときに教わる思いでございまして、実は、私の公明党のある南相馬市の市会議員も家畜を飼っておりまして、そして泣いていらっしゃるんですね。もう家族なんだ、置いてなんかいけないよ、何とか助けてもらいたい、助けるすべがあるだろう、こう言って、お話を伺いまして、それをもとに私たちは要請をさせていただき、最終的にその家畜も研究用として供されることになりまして、最終的にはその使命を終えたという状況でございます。

 本来でいえば、本当に最後は、そうしてふんにまみれて、また餓死してというのではなくて、せめて最後はきれいなところで、おなかいっぱい食べさせてというのが、人間に供してくれる家畜に対するあるべき対応なのではないかということも私は感じた次第でございます。

 また、あわせて、ペットにつきましても、これを何とか避難また確保してほしいということで、多くの動物愛護団体から要請をいただき、環境省に働きかけながら、何回かの捕獲作業をしていただきましたが、もうそこには、家畜が野生化していたり、またペットも野生化をしている、またその子供がもう既に生まれていて、そこが今、イノシシが家庭の中に入って家を荒らしていて、帰るたびに、もう二度と帰れない、本当につらい思いをしているんだ、そういうお声も、避難されている方たちから今も伺っているところでございます。

 ただ、いずれにしましても、今大臣がおっしゃるとおり、家畜そしてペット、こことどのように私たちが今後も対応していくか、そこが大事なところだと思っております。

 今、鳥インフルエンザ、H7N9型が席巻をしておりまして、我が国にもこの脅威が伝えられているところでございます。人と動物のグローバル化、スピード化に伴いまして、狂犬病も含めた新興・再興感染症の発生も増加しておりますし、国際的かつ重大な社会経済問題を引き起こす要因ともなっております。

 こうした危機への備え、そしてまた、先ほど大臣からもありましたペットにつきましても、今、犬猫などの飼養頭数が二千八百万頭とも伝えられておりまして、十五歳以下の子供の人口を凌駕するまでに増加をしておりまして、高齢化に伴い、まさに子供、孫にかわる存在として一緒に暮らしている、こういう状況があります。

 したがいまして、家庭動物の飼育が増加をすることにより保健衛生の向上に対する社会的関心も高まっておりまして、動物の診療機会の増加とともに、診療提供に対する飼育者からの要請も高度化し、かつ多様化をしております。これに対して、質の確保についての飼育者の要請にどのように応えていくか、この必要性も生まれております。

 こうしたことを総合的に考えてまいりますと、人の医療の世界でも、多種の専門職によるチーム医療が推進されております。産業獣医師、この方は、一人で手術の用意をして、後片づけも一人で行う。獣医療の世界で専門職、国家資格であるのは獣医師唯一という、ここは私は余りに異常なのではないかと思っておりまして、どうしても、それをサポートする人材の養成というのは急務であると考えております。

 また、一方で、家庭動物の世界でも、動物看護師という補助者が専門的に勉強してきましても、今度は動物病院でアルバイトのように、いらした方たちからみなされて、専門知識があってきちんとお話ししても、なかなかそれをそのまま受けとめてもらえない、いろいろなそういう思いもあられるようです。したがいまして、こうした感染症も含めた専門知識が要求される中で、唯一の国家資格が獣医師のみというこの事態は一日も早く改善されるべきと考えております。

 そこで、この国家資格化につきましては、五年前、参議院の予算委員会で我が党の山口代表も、獣医師の偏在是正と動物看護師の国家資格化について質問をいたしまして、当時の若林大臣から、「一定の教育レベルあるいは資格認定基準といったようなものをできるだけそろえた上で、このような動物看護師の制度化について措置、対応していきたい」という御答弁をいただいております。

 また、さらに、家畜伝染病予防法の改正の折には、二十三年三月二十二日になりますが衆議院、参議院両方の附帯決議におきまして、やはり、「(動物看護師など)の制度化について検討すること。」という附帯決議も盛り込まれ、また、動物愛護管理法改正の、これは衆議院の環境委員会の決議というところでございますが、ここにつきましても、やはり同様の決議がなされたところでございます。

 こういう背景を考えまして、今農水省がどのように取り組まれているのか、現状につきましてお伺いいたします。

○藤本政府参考人 お答えを申し上げます。

 動物看護職でございますが、獣医療の分野におきまして、獣医師を補助して、診療施設における飼育動物の世話や保健衛生の指導などを担っております。多くの小動物診療施設において雇用されているというふうに承知をしているところでございます。

 動物看護職は、いろいろなところで、動物看護師という名前であったり、アニマルヘルステクニシャンという名前で呼ばれていらっしゃるようでございますが、現在、大学や専修学校、動物病院などで教育や養成が行われているというふうに承知をしてございます。また、獣医師の団体や民間の教育機関等が独自のプログラムに基づいて、その資格を認定しているというふうに承知をしているところでございます。

 これらの団体や機関のうち、一般社団法人でございますが、日本小動物獣医師会などの主要な五団体では、この資格を統一するというために、まずは動物看護に関する知識や技術の水準を高位平準化することが重要として、教育レベルの平準化や、これを踏まえた資格認定の手法を検討されてきたというふうに承知をしております。こうした検討を受けて、平成二十三年九月に、日本獣医師会等が中心となって動物看護師統一認定機構が設立され、ことし二月及び三月に第一回の動物看護師統一認定試験が実施されたというふうに承知をしてございます。

 農林水産省といたしましては、こうした民間団体の動き、こういった取り組みを注視いたしまして、これからどのような対応が適切かということについて考えてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○高木(美)分科員 恐らく今回初めて行われた統一認定機構の試験におきましても、約六千四百人の方が受験されておりまして、そのうち合格が五千二百九名、合格率が八五%、そのうち、新卒が七五%で、既卒、既にそうした仕事に従事していらっしゃる方が九二%、しかも、女性が全体の四分の三であったというふうに結果を伺っております。いわば意欲ある若者たちが六千四百人も受験をされているというのは、私は大変すばらしいことと思っておりまして、こうした意欲ある若者の雇用の確保と適正な処遇のためにも、国家資格化は必要であるというふうに考えております。

 この適正な処遇ということも、先ほど、アルバイトのようにみなされるという声もあったと申し上げましたが、そのように国家資格がきちんと手元にあれば、当然、それに見合った技術レベルも必要ですので、先ほど御答弁いただきました高位平準化、これが不可欠であると思っております。

 いずれにしましても、そうした知識また技能をきちんと確保して補助に当たる、このような資格が明確にありますと、またそれが国家資格という高いレベルではっきりとありますと、若者がこうした産業に従事しやすい、また、しかも、そこで低い処遇ではなく適正な処遇を受けられるというふうに思っております。

 今、とかく、保育士また介護士がそうですが、若者が担ってくれる、そういう職場が処遇が低過ぎるのではないか、私は、もっとそこを国としても応援していかなければならないのではないかと考えている一人でございます。若者の雇用のためにも国家資格化が必要であると思いますが、いかがでしょうか。

○藤本政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたとおり、動物の看護職につきましては、現在、動物看護師の統一認定機構において、教育カリキュラムの検討が進められておりますとともに、同機構によります初めての統一的な認定試験である動物看護師統一認定試験が先般実施されたばかりという段階でございます。

 農林水産省としては、まずは、このような取り組みを通した動物看護職の知識、技術の高位平準化を確実に実現するということが必要と考えているところでございます。

 この資格につきましてでございますが、こういう知識、技術の高位平準化に向けた取り組み状況とその成果を踏まえさせていただいた上で、獣医療現場における動物看護師の資格に対するニーズがどの程度あるかということについても考慮しながら、関係者でございます獣医師また動物看護職などの関係団体、そういったところの御意見も聞きつつ、資格認定の必要性、それからどのような仕組みが適切であるかということについて、検討してまいりたいというふうに考えております。

○高木(美)分科員 高位平準化のために、農水省がどのように取り組んでいらっしゃるのか。

 これから相談するという藤本局長の答弁でございますが、獣医師さんから見れば、今いらっしゃる看護師さんがそのまま動物看護師という国家資格になっていくのは、やはり技術がばらばらだから、そのままは困ると。やはり何らかの形で、そこはちゃんと研修するなり、今後の方策も考えてもらいたい。

 また一方、飼い主さんから見れば、また家畜を飼っていらっしゃる農家から見れば、やはり、そうした資格がはっきりあって技術的にも担保されている、その方が安全、安心にもつながりますし、信頼関係も構築しやすいという、両方の御要望があるようでございます。

 農水省、どのように今後具体策を展開されるんでしょうか。

○長島大臣政務官 高木先生、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。

 先生が福島原発発災以来大変御尽力いただいておりまして、私も復興特で随分聞かせていただきましたし、本当に御苦労さまでございます。

 私も、かつて、私どもの災害のときに、千二百頭、牛をヘリコプターで空輸をした経験から、やはり動物の命に向き合う、家族に向き合う覚悟がなければなかなか守り切れるものではないということは、先生と同じ思いであるというふうに思っております。

 今ほど先生から御指摘をいただいた動物看護職の業務内容等の調査でございますけれども、先ほど来お答えをさせていただいております、学歴等の把握に努めておりますけれども、動物看護職を育成する機関としては、四年制大学あるいは専修学校等、さまざまな機関があると承知をしておりまして、業務を行う者、動物看護職、機関によっても考え方が異なっており、全ての機関における動物看護職の教育、養成の状況を把握することは困難であることをまず御理解いただいた上で、動物看護職の教育レベルを高位平準化させることのために、動物看護職の教育機関における教育内容等の把握について、文部科学省とも相談をしながら進めてまいる所存でございますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

○高木(美)分科員 やはり、まず教育の高位平準化を進めることも大事ではないかと思います。今御答弁いただきました動物看護職の養成を実施している大学、専門学校、また、中には無認可の学校もあるようでございます。そこにおける教育の状況につきまして、農水省さんと、それから文科省と、また必要があれば環境省等が連携をしていただき、まず実態調査を行うべきではないかと思います。これは、文科省だけですと、どうしても大学と専門学校だけになってしまいますので、幅広く、ぜひともこの実態調査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○長島大臣政務官 先生御指摘のとおり、まず実態を調査して、無認可のことも含めて、きちんと、どういった環境で教育をして、看護職としての適正が保たれるか、そして一方では、統一試験が実施をされた、その試験のありよう、そして、そのことの中で、どういった認定をされていくのかも含めて、基準を定めてまいりたいと思います。

○高木(美)分科員 既にこの調査を始めるということになってはいるようなんですが、実は、日本動物看護職協会というのがありまして、その太田会長からお話を伺ったところによりますと、調査費が三十万円と聞いておりまして、これは、今、大学、専門学校等でも百二十四ぐらいある、三十万円だとアンケート調査しかできないじゃないか。本来であれば、大学まで行っていただいて、カリキュラムから何から、また学生に直接会っていただければ、その大学の勉強レベルも学力レベルもわかろうというものでございまして、三十万円ではなく、もう少し、大臣、私は桁が一桁違うんじゃないかと思っております。

 例えば、厚生労働の科学研究費と言われるものですが、それでも普通は三百万ちょっとはあると思いますが、大臣、いかがでしょうか。

○林国務大臣 今の三十万円の予算というのは、動物看護師統一認定機構、ここがやっていらっしゃるものを補助する、こういうことでありまして、もうちょっとあってもいいんじゃないかなと今御指摘いただいたところで、なるほど、三十万円ではなかなかできることも限定されるかなという感じもいたしますが、まずは教育カリキュラムの検討を進めるということと、それから、全国統一試験の実施と資格認定の統一化、これをやってもらうということで、ことしの二月、三月に統一試験が既に実施されておる、こういうことをお伺いしておるところでございます。

 我が省といたしましては、この教育や業務の実態に関する調査等に対する支援にとどまらずに、適切な獣医療を確保する観点から、こういうような民間団体の取り組みに対して、例えばカリキュラムの内容、こういうものに関する助言を行うということもあわせてやっていくことによりまして、動物看護職の知識、技術の高位平準化、これが目標でございますから、こういうものにしっかりと貢献をしていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。

○高木(美)分科員 それでは、文科省の取り組みにつきましてお伺いをいたします。

○山野政府参考人 お答え申し上げます。

 今議論になっていますところの動物看護に関する人材育成というものにつきましては、現在のところ、七つの大学、あと五十七の専門学校において人材育成が行われてございます。

 今議論がありましたように、では、その教育がどのような状況になっているかということにつきましては、文科省といたしましても、農水省ほかと協力しながら、そういう把握についてどうやって取り組んでいくかということについて検討してみたいと思います。

 また、るる議論になっています動物看護師の高位平準化ということの重要性につきましては、まさに文科省も全く同じで、動物の命を扱う職でございますから、きちんとした教育の質が重要だということは全く共感するところでございます。

 そういう観点から、一つだけ最近の取り組みを言いますと、平成二十一年になりますが、一つの学校法人のヤマザキ学園というものが設置しております動物看護学部を有しておる短期大学があったんですが、そこが四年制の大学にしたいという申請があって、そういうところを認可したような経緯もございます。

 そういうことで、各大学とか専門学校において教育の質を高めるというような取り組みにつきましては、文科省としましても、いろいろな支援をしていきたいというふうに考えてございます。

○高木(美)分科員 それでは、大臣、くれぐれも調査費をもう少し増額していただきまして、やはりこれが一番ベースになる大事なところでございます。卒業生がどうなっているのか、そういうことも含めまして、現状の調査が、適正なものができますように、後押しをぜひともお願い申し上げました。うなずいていただきました。ありがとうございます。

 続きまして、獣医師不足ということがずっと言われてまいりました。その現状と対策につきまして、お伺いをいたします。

○長島大臣政務官 私の方からお答えをさせていただきます。

 現在、全国で三万五千人の獣医師がおります。牛や豚等の産業動物の診療に当たっている、いわゆる産業動物獣医師が約四千五百人、そして、犬猫等の診療に当たっている、いわゆる小動物獣医師は一万三千人でございます。

 従来、新たに獣医師になる者の中では、小動物診療分野に就業する割合が非常に高かったのでありますけれども、近年は、産業動物獣医師として都道府県や農協等に採用される者が増加をしております。一方では、産業動物獣医師の確保に苦労されている地域もあるというふうに承知をしております。

 農林水産省としても、都道府県で計画的な産業動物獣医師の確保対策などをやっていただいておりますが、このような取り組みを支援するため、獣医系大学の学生に対する修学資金の給付、月額十万円から十二万円、獣医系大学の学生に対する産業動物診療の現場での実習研修の実施の支援、診療獣医師に対する臨床研修等を実施しているところでございます。

 獣医師の数、そして、産業獣医師というところが少し少ないことも踏まえて、地域的な偏在も含めて、農水省としては、検討を進めてまいるつもりでございます。

○高木(美)分科員 ありがとうございます。

 私も今、全くそのことを実は確認させていただこうと思っておりまして、とかく獣医師が不足となりますと、ではもう少し大学をつくってとか学部をふやしてとか、そういう傾向が強いのですが、今、弁護士さん、そしてまた、それぞれ、いわゆる士業の方たちも、規制緩和によりまして相当人がふえたことにより、結局は、その方たちの就職すら危ぶまれる、そんな事態が生まれております。

 私は、獣医師の方たちにつきましては、総枠をふやすというよりも、むしろ、地方に偏在している、この遍在につきまして具体的にどのように対応されるのか、そこが大事なのではないかと思っております。

 当然、細かく分析して対応を考えていただかなければなりませんが、今お考えのことがもし何かありましたら、重ねての答弁を求めます。

○長島大臣政務官 高木先生から御指摘のとおりでありまして、獣医師の数そのものというよりも、偏在をしているという状況を解消することの方が急務ではないかというふうに農水省も捉えております。

 この問題の背景には、学生の就職に対する考え方等があるんじゃないかなと思っておりますし、学生や就業先など、関係者の意見を伺いながら、農水省としてどういったことができるのか。我々のところも、実は、畜産が過密であったり過疎であったりするかによって、獣医師さんが居つく、居つかないという状況も抱えておりますので、そんなことも踏まえて検討をしてまいりたいと思っております。

○高木(美)分科員 とかく、産業獣医師の方たちは相当な重労働であられまして、長島政務官におかれましても、それは一番、お地元でよく御承知のとおりかと思います。昼もなく夜もなく、呼ばれればいつでも出かけていく。吹雪の中も雨の中も、そういうお話もよく伺っておりまして、また、少しずつそこに女性の参画も進んでいるとも伺っております。

 いずれにしても、先ほど申し上げたように、補助者もいない、一人で手術の準備から後片づけから全部やらなければいけない、こういう過酷な労働環境をどのように改善していくのか。総合的な対策が私は必要であろうかと思っております。

 先ほどの動物看護職の国家資格化とあわせまして、このような産業獣医師の方たちの環境をどのように整備していくか、そこにつきまして、今後のさらなる取り組みを求めたいと思っております。

 それでは最後に、これにつきましての大臣の御決意を伺って、終わりにさせていただきたいと思います。

○林国務大臣 この分野、委員からは、きょう、非常に詳しくやりとりしていただきまして、私も認識をさらに深めたところでございまして、大変大事な分野がなかなか政策の手当てが十分になっていないというような傾向があってはならないなと思ったところでございます。

 今お話がありましたように、地方でいろいろ偏在がある。マクロで全体的に足りないというところと、それから偏在のところ、都道府県等ともよく連携しながら、しっかりと産業動物獣医師の確保もやらなければいけませんし、そういうことを通じて、全体的に、冒頭申し上げましたように、大切な家畜として、それからもう一つは、コンパニオンアニマルとしての動物をきちっと見ていきたい、こういうふうに思っておるところでございます。

○高木(美)分科員 時間になりましたので、終わります。

 ありがとうございました。

ページ上部へ戻る