がんの予防、受診率の向上およびデータヘルス改革について

2017.12.5

○三浦信祐君 がんの予防という部分に今日は絞らせていただきたいと思いますけれども、一次予防と二次予防があると思います。その中でも、今日は二次予防に絞らせていただきます。

がんの早期発見のためには、がん検診の受診率を向上させることというのが最優先です。がん検診受診率が今、日本では三〇から四〇%台、その中で、個別受診勧奨、また再勧奨の本格実施が始まっていることを承知をいたしております。確実に受診勧奨対策を推進し、受診率の向上をしっかりと図っていくべきだと思います。目標であった五〇%に到達をしていない、これは様々な理由があると思います。

そのような中で、内閣府のがん対策に関する世論調査では、がん検診自体が生活の実態の中に浸透しづらい社会構造であるとの結果もあります。もっと大事なのは、勤労者の場合は企業負担でがん検診を受けられる場合が多いということがありますけれども、主婦、これは男性女性問わずそういう場合、また、忙しい自営業の方、フリーランスの場合やアルバイト、パートの方々の場合は受診がしづらいというのが今、日本の現状だと私は思います。

国民の皆様が、がん検診の受けやすさ、がん対策が享受できるように受診勧奨をどのように推進していくのか、これが大事だと思います。また、どうすれば受診しやすくなるか、専門家のみならず、受診していなかったような方々からも謙虚に御意見を伺って、知恵をいただいてはいかがかなというふうに思います。

高木副大臣、いかがでしょうか。

○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。
がんの早期発見、早期治療のためには、御指摘のとおり、がん検診を受診していただくことが重要でございまして、第三期のがん対策推進基本計画におきましては、がん検診受診率を二〇二二年までに五〇%以上にすることを目標に掲げております。しかしながら、例えば日本人に多い胃がんの受診率は、二〇一六年で四一%となっておりまして、いまだに五〇%に届いていない状況は御指摘のとおりでございます。

こうしたことから、より多くの方々にがん検診を受けていただけるよう、一つは、がん検診の受診対象者に対しまして個別に受診勧奨や再勧奨を行うこと、また、子宮頸がん、乳がん検診の初年度対象者、それぞれ二十歳と四十歳となっておりますが、その方たちに対して個別にクーポン券を配付し受診を促すこと、また、さらには、がん検診の結果、要精密検査とされた方に対しましても個別に精密検査の受診勧奨を行うことなどの取組を進めまして、その実施主体である市区町村に対して補助を行っているところでございます。

厚生労働省としては、こうした取組を進めるとともに、御指摘のとおり、受診しやすい環境整備につきましても、がん検診と特定健康診査の同時実施など受診者の立場に立った利便性の向上に努めまして、がん検診の受診率の向上に向けて引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

○三浦信祐君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。
その上で、がん検診の簡便性、簡易性、そして安価ということがそろって、検診しやすい環境が整うと思います。それを支える体液診断、特に血液診断についての研究進展が望まれているところだと思います。最近では、がん罹患者の場合、特定たんぱく質を有するエクソソーム微粒子が増加するとの研究結果も報告をされて、診断への活用が期待をされているということも報道としてあります。

いずれにせよ、バイオマーカーの開発、後押し、実用化などによって、生活の中にがん検診が当たり前になるように技術導入がされる社会も大事なことの一つだと思います。現在の他の診断技術開発を含めて、厚生労働省としてどのような研究を支援しているか、また今後どう取り組んでいくのかを伺いたいと思います。

(略)

○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。

データヘルス改革について質問をさせていただきます。

データヘルス改革を戦略的に一体的に推進するためにどうするかというお話なんですが、お配りしましたこの私の裏表の資料ですけれども、一の方のデータヘルス改革により提供を目指す七つのサービスというところ、二番目の国民の健康確保に向けた健康、医療、介護のビッグデータの連結と活用、さらに④のところです、健康、医療、介護のビッグデータを個人単位で連結し、解析できるようにするサービスというところなんですが、ここで大臣にお伺いいたします。

個人単位で管理するとあります。個人単位ということであれば、当然一人一人、お一人お一人が何らかの番号を持っていることが必要になります。全国民を対象とした個人データは今のところマイナンバーしかありませんが、マイナンバーの医療目的の使用については様々な議論がありまして、現時点ではマイナンバーは医療用には使えないというのが政府の御見解であると伺っております。この点につきまして、日本医学会、日本医学会連合、又は日本医療情報学会、そして日本薬剤疫学会など、医療データベースの専門家の方々はどのように考えていらっしゃるのかということについて厚生労働省で把握していらっしゃいますでしょうか。

○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。

医療分野における情報の利活用の在り方につきましては、各団体の中にも様々な御意見があるものと承知しております。公式に出されているものは、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会から三師会声明として平成二十六年十一月付けで見解が出されております。

質の高い医療等サービスの提供や国民自らの健康管理等のための情報の取得、また公的保険制度の運営体制の効率化などの観点から、医療等分野における情報化の推進は誠に重要でありまして、そのためには、診療等に必要な患者情報の共有や医学研究におけるデータ収集、また連結を安全かつ効率的に行うための基盤が必要と認識しております。その中でも、取り扱う情報の機微性を踏まえまして、医療等分野の情報の利活用の在り方については、関係者の御意見を聞きながらスピード感を持って検討を進めていく必要があると考えております。

○石井苗子君 ありがとうございます。

様々な御意見があるということなんですが、データヘルス改革を実現するのであれば、個人単位の医療用の番号を必要とするという段階に来ていると思います。

十一月八日開催の医療保険部会で、マイナンバーが使えないという前提で、既存のインフラを使うという観点から保険証の被保険者番号を活用してはどうかという意見が出ました。ところが、被保険者番号というのは、現在のところ家族、つまり世帯単位なんですね。なので、個人単位にしていく方法を考えなければなりません。新たに個人番号を全国民の皆様に作るということと比較すれば、こちらの方がコストレス、コストが掛からないと思うんですけれども、医療分野で情報の突き合わせのことを突合というふうに言いますけれども、ここに、突合に使える番号というのが必要なんです。

マイナンバーを使えないという認識であれば、現在の検討状況というのはどのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。

○政府参考人(酒光一章君) 御指摘いただきましたとおり、医療分野におきます情報化の推進のためには、複数の医療機関での患者情報の共有ですとか、あるいは医学研究におけるデータを効率的に連携していくということが必要になってきまして、そのための安全かつ効率的に行うための基盤というものが必要になってまいります。この基盤の整備に当たりましては、取り扱う情報が非常に機微なものであるということを踏まえまして、不正アクセスですとか情報漏えい、こういったものの防止のための安全性の確保が非常に重要です。

また、委員から御指摘いただきましたとおり、効率的に行うためにも既存のインフラもできる限り活用していくということも大事ですので、こういったことを念頭に置きながら、関係者の御意見を伺いながら今後具体的な検討を進めていきたいというふうに考えております。

(以下、略)

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